13.《ネタバレ》 2023年に、太宰の「人間失格」と「斜陽」を読みました。 「人間失格」の後に、「斜陽」を読んで、どちらも非常に面白く、太宰治という人間に非常に興味を持ちました。 映画化してるのかなと調べてこの作品に到達し、鑑賞。。 全く想像と違った。。 2時間あったが、退屈で退屈でしょうがなかった。小説「人間失格」の話ではなかった。 どこまで事実なのかわからないが、「走れメロス」「人間失格」「斜陽」 を読んで感じる太宰の姿ではなかった。 小説を読んでない人間がこれを見たら、太宰の抱える苦悩は考えず、クズ人間としてしか映らないだろう。 「斜陽」の遺書パートについて全く触れていないことにびっくりだ。 しかし、太宰が存命中の間に発行されて読む「斜陽」と「人間失格」を執筆後自殺したことを知っている現在で読む「斜陽」とでは 全く捉え方が違うのだろう。と気づいた。存命中に「斜陽」の遺書パートを読んでも、今のように感じないだろう。 太宰が自殺したからこそ、「斜陽」「人間失格」だと思う。 【へまち】さん [インターネット(邦画)] 2点(2024-01-21 21:12:25) |
12.極彩色の世界に太宰を解き放つごとく、彩度が強い映像で語っている。美知子、静子、冨栄の3人の女は好演だが太宰がチャラすぎる。不健康なチャラ男にしか見えず、日本文学史に残る作品を書いた男にはどうにも見えない。身を削って文学と心中してゆく太宰治の凄みが全く表現できていない。小栗旬の限界だろう。脚本にラストに向かって突き進んでいく勢いが無く、太宰が女を抱いては血を吐くことを2時間繰り返している話にしか見えないが、3人の女が魅力的だったので飽きることなく最後まで見ることが出来た。 【ブッキングパパ】さん [インターネット(邦画)] 5点(2023-09-25 01:37:38) |
11.《ネタバレ》 文学なんて知らない、ボンクラの僕は太宰治の「人間失格」を最高のホラーサスペンスだと思っています。ごめんなさい。でもだから好きなんです。読んでる最中は怖くて、読んだ後も怖すぎて好き。この映画はそんな「人間失格」を映画化したんじゃなくて、それを書き上げるまでの太宰治の人生を描いた映画です。当然、こーゆうクセがすごい監督さんが表現するフィクションなんで、オレの太宰治のイメージじゃないとか、史実と違うとか、そんなことは観る前から分かってる事で、それより、いつ花が降るのかとか、どこに鮮やかな色を使うのかとか、この監督ならではのクセの演出を楽しむ感じで観なきゃ、楽しめないと思います。そのうえで、僕は前半は退屈で、後半は、それなりに物語に入り込めたかなって感じでした。 【なにわ君】さん [インターネット(邦画)] 5点(2022-04-16 21:37:24) |
10.小栗旬の色気で溢れた映画。男の僕も絡め取られてしまいそうな色気で、なぜだかくせになってしまう。よくよく考えると意味不明な口説き文句も、この映画の小栗旬なら板についてしまうあたりがすごい。ストーリーとしてはまぁ、普通...かな。 【lalala】さん [映画館(邦画)] 7点(2021-08-08 08:42:33) |
9.タイトルに「3人の女たち」と付けただけあって、ヒロインたちは三者三様の凄まじい存在感を放っている。それから監督の映像美に対する拘りも凄い。この作品は女優と監督、4人の女の映画だと言っても過言じゃないと思う。でもちょっと待ってほしい。これは太宰の映画である。太宰の魅力は、遊び人でダメ人間なのに、インテリで繊細なところ、生意気なのに気が弱くて自虐的なところ、そんな人の持つ振れ幅を小説の中に惜しげもなく披瀝して、読者に親近感や、自分自身を見たような錯覚を与える、そんなところじゃないかと思う。確かに斜陽や人間失格を書いた頃の、太宰の生活はこんな感じなんだろうなとは思う。でも、太宰文学の持つ魅力が、あまり映画に反映されてない気がする。そういう意味では、映画のテーマが太宰から少しずれている気がするのだが。 【54dayo】さん [インターネット(邦画)] 6点(2021-06-07 19:50:02) |
8.《ネタバレ》 「太宰は偉大な作家扱いされているが、実は大変なクズだった」と言うことを歴史に詳しい国語の先生が言っていました。それに影響されたわけではないですがなんとなく引かれて鑑賞してしまった。コトの良し悪しはともかく、強烈なキャラクターですね、太宰は。三次の父で甲斐甲斐しい奥さんに囲まれながらもかなり堂々と不倫して、頼まれたからと子供をこさえて、こさえてしまったら面倒になってその女と距離を置き、夜は出版社の人間と飲んで飲んで飲み歩き、そこでまた違う女を引っ掛け常時に耽り、そうこうするうちに病気に体を蝕まれ、不倫や借金や病でボロボロになった中で書き上げた『人間失格』 『人間失格』自体もきちんと読んだことがないのですが、これを観て俄然読んでみたくなりました。自分も人間失格なところたくさんあるので、参考にさせてもらおう。 元々あまり邦画を観ないタチで、蜷川映画というのも実は初めての体験。ニュースや雑誌などで切り取られて見る蜷川イメージはただただ前衛的でイロモノってイメージでしたが、きちんと映像作品として見るとやはり芸術作品だなと感じました。ハッキリした色調の世界観が記憶に刻まれる映像でした。これを機に蜷川映画をもっと見ようと思いました。 【TANTO】さん [インターネット(邦画)] 8点(2021-04-06 23:52:48) (良:1票) |
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7.《ネタバレ》 主人公があまりにクズなんで、ちょっと見ているのがつらい。 あとでいろいろと検索してみると、どうもほとんど事実らしく、これまたビックリ。 なんでこんなクズが今でも人気あるんだろう。 戦中戦後の男に甘い時代(戦争すると男がたくさん死ぬから、男に甘くなる)ってことを割り引いても、ひどすぎるでしょ。 どうやら若くして死んだために、許されているらしい。 でもなあ、現実から逃げ回って、逃げ切れなくなっての自殺だから、全然同情できないな。 自分は、本人の人格と作品は切り離して評価するべきと信じている。 でも、子供向けの仕事する人の自殺は別。 それは、子供に対して、やってはいけない裏切りと思うから。 だから前から太宰も太宰の作品も嫌いだったけど、この映画見てますます嫌いになった。 この映画自体は、面白くもなんともないけど、後でいろいろ考えさせるという点では興味深い。 【まかだ】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2020-11-03 23:26:54) |
6.《ネタバレ》 後世の人間が太宰治という人物について評判を貶めるような作品を作るべきなのだろうか?実際、生前はどうしようもないくらいのクズやったのかも知れないが、少なくともこの作品を観た人全てが太宰治について悪い印象しかもたない作りにするのはいかがなものかと。けっきょく退屈な物語で、演者だけが妙に豪華で、男優人については誰の趣味かは分からないがホストクラブのように好きな男優をかき集めた感が否めない。 【いっちぃ】さん [CS・衛星(邦画)] 4点(2020-09-06 19:28:09) |
5.作家とは別に、実はぶっ飛んだ面もあるという話は耳にしていた。 その破天荒ぶりを描いた作品としては非常に面白い。 蜷川監督の独特な鮮やかな色彩の演出なども、 映画の雰囲気やイメージをうまく作り出している。 どこまでがフィクションかは分からないけれど、 大筋が事実であると考えるとスゴイ人物だったんだなぁと。 小栗旬の演じるクズっぷりも、3人の女性の演技もすごかった。 とくに宮沢りえの心情にはすごく衝撃を受けた。 しかし、まあ決して褒められる内容ではないのと、 感動という面でも弱いので点数は控え目。 事実は小説より奇なり。 【愛野弾丸】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2020-08-19 18:23:18) |
4.《ネタバレ》 独自な彩色にこだわった映像と、女優陣は好演しているが、ありきたりな太宰治のエピソードをつなぎ合わせたようなストーリーで、まったく感情移入できない。太宰の苦悩も、女たちの悲しみもその理由がほとんどわからない。強めのパーマをかけた今風の太宰治像に最後まで慣れない。シリアスなのか、コメディタッチなのかよくわからない。太宰治って左利きだったのか? 【エンボ】さん [ブルーレイ(邦画)] 3点(2020-05-15 18:11:51) |
3.《ネタバレ》 やはり、なんか色々と腑に落ちないなあという作品。比較的行動原理のハッキリしている女3人(太宰に傑作を書かせたい本妻、太宰の芸術の一部になりたい愛人一号、太宰と死にたい愛人二号)についてさえも、端的にその場面でどういう心情でそうしているのかが伝わらない場面がかなり多い(殊によく分からんのが宮沢りえの本妻)。それよりも何よりも太宰本人について、何故にそこまで破滅的に堕落しているのかすらサッパリ分からない上に、創作意欲を含めて何かに対する情熱・思いというものも更々感じられず、唯々しょーも無い駄目男にしか見えない(傑作を書きたいとも思ってなさそうだし、本気で死にたいとも思ってなさそうだし、女を本当に愛しているという風にも見えない)。 それでいて個々の演技は総じて妙にテンションが高いのが多いので、更にピンと来ない上に上滑り感も強く、鑑賞中ずっと頭に「?」が浮かびっぱなしだった。ただし、気合の入った俳優陣の演技はあくまで表面上はそれなりに上質で、映画のテンションを保つのには辛うじて成功している(脇役の男共(特に藤原竜也)の演技は中々良かった)。 美術・映像の点では今作は大分大人しいように思うが、それでもハッとするような質の高いショットも散見され、ここは流石の蜷川実花と言うべきクオリティが健在。やはり問題は、主役の太宰の人間の掘り下げが非常に甘い・いい加減なことに尽きるように思う(土台、実話が題材なのにこれが真相だとは全く思えない時点で、どこか違う星の話にならざるを得ない)。蜷川実花の映画としては、これでも実は一番中身があるようにも思うが、所詮またこれも「上っ面だけの」映画だと言える。観たいのは「何故太宰が『人間失格』を書けたのか」「書けたのに何故死んだのか」の真相なのだ。 『ヘルタースケルター』では脱いでたエリカ様は今回は鉄壁で、二階堂ふみだけが乳首出してるという点も不釣り合い。役柄的にも絶対NGな片手落ちだと思う。 【Yuki2Invy】さん [映画館(邦画)] 4点(2020-01-03 19:10:53) |
2.どんなに面白い優れた小説を書いたからと言って、必ずしもその作者の人生にとりわけなにか見るべきものがあるとは限らないのは自明の理であるのに、なぜか太宰だけは彼の人生そのものが一つの作品であるかのような錯覚を持たれることが多い。 まあ、彼の小説が一人称で語られ、読み側に直接訴えてくるからこその錯覚なんだろうが、かなり彼のリアルな人生に忠実に描かれたこの映画を観て、やっと実はどうってこともない極めて通俗的なだらしない人間なんだなと見極めがつけれたのは幸い。ただ、それはあくまえ個人的な感想であり、製作者がそこまで大胆な意図をもっていたかどうかは疑問だが。 ただ、 ブサイクが女優やるなとは言わない。容貌に関係ない役どころはいくらでもある。(例えば、武士が遠島に流刑されそこでしょうがなく娶る現地妻とか) ただ、美的感覚に鋭敏な文学者をとりこにし、宮沢りえの正妻、沢尻エリカの先の愛人をさしおかせて、半ば強引とはいえ、一緒に死を選ばせる相手が一般人レベルで考えても並以下のルックスの女優さんではひたすら不条理さ、倦怠感しか感じないんだが。 なにか意味があるんだろうか、このキャスティング。 これほど、胸の露出にありがたみがないのも珍しいw 【rhforever】さん [映画館(邦画)] 5点(2019-09-16 19:03:03) |
1.《ネタバレ》 初日に行ったが年齢層は若干高めだった。 実話をもとにしたフィクションとのことで、主人公のほか登場人物は実在の人物らしい。冒頭の入水事件を除き、ほとんどの部分は1946年に主人公が東京に移転してから1948年に死去するまでの足かけ3年の話である。 日頃この作家の著作に親しんでいるわけでもない男(走れメロスしか知らない)として共感できるものは特にないが、文豪の創作の背景を描いたものとして見ごたえのある映画と思われる(ただし少し眠くなる)。物語のほかにも映像面や役者の演技で見どころは多いだろうが、自分としてはカニを買った場面が好きだ(台詞と顔)。また題名の小説を書く前に主人公が死んでしまうのではないかと思っていたが、最後に執筆経過を手際よくまとめていたのはよかった。 事実がどうかは別としてこの映画で見た限り、主人公が創作のために何人もの女性を身勝手に翻弄したのは非道ともいえるが、しかしできた作品が傑作だから許されるなどと言い訳するまでもなく、この男はこのようにしか生きられなかったというだけに見える。主人公は最後までバカなままで死んだようだが、そのことで「3人の女たち」はそれぞれ最後に得たものがあったらしく、これで基本的にはハッピーエンドと取れる。また最後に傑作が残されたからには読者も得をしたわけで、他のみんなが喜ぶ一方で主人公だけがブチ壊れて滅んだという結末らしいが、そういう理解でこの作家のファンが納得するのかはわからない。 登場人物に関しては、何といっても「3人の女たち」が見どころだろうがそれほど極端にエロい場面はない。個人的な関心事として、山谷花純という若手女優がどこに出ているかと思っていたら最後まで気づかないまま終わってしまったが、本人によれば「田部シメ子役」とのことで、冒頭で入水した人物(実在)がそうだったらしい。出番は短いが「3人の女たち」に加えたもう1人の女としての位置付けになる。 なお主人公の長女役は名の知れた子役のようだったが、長男役の子役はどこから連れて来たのか気になった。 以上のようなことで、自分としては特に大絶賛ということにはならないが、鑑賞者側の限界のために評価しきれていないところが多いと思われる。そういう場合の通例としてとりあえず点数は5点にしておく。 【かっぱ堰】さん [映画館(邦画)] 5点(2019-09-14 19:44:20) (良:1票) |