ガラスの城の約束のシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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ガラスの城の約束

[ガラスノシロノヤクソク]
The Glass Castle
2017年上映時間:127分
平均点:7.50 / 10(Review 4人) (点数分布表示)
公開開始日(2019-06-14)
ドラマ実話もの
新規登録(2020-04-17)【かたゆき】さん
タイトル情報更新(2021-11-23)【イニシャルK】さん
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監督デスティン・ダニエル・クレットン
キャストブリー・ラーソン(女優)ジャネット・ウォールズ
ウディ・ハレルソン(男優)レックス・ウォールズ
ナオミ・ワッツ(女優)ローズマリー・ウォールズ
サラ・スヌーク(女優)ローリ
多田野曜平レックス・ウォールズ(日本語吹き替え版)
脚本デスティン・ダニエル・クレットン
製作ギル・ネッター
配給ファントム・フィルム
美術シャロン・シーモア
編集ナット・サンダーズ
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4.《ネタバレ》 どこの家庭でも肉親の間の感情って愛憎交じるものかとは思うんです。毒親というキツめの言葉も昨今ありますが、本作の両親は「通常の社会生活からかなり逸脱した人」です。父母揃って「自由人」であるために、子どもらが成長するにつれて社会に沿って生きたいと思うようになると、彼らの障害になってしまう。ジャネットたちが気の毒で仕方がないし、親の責任を果たしていない二人には腹立たしさを覚えます。
けれど、子どもたちが幼少期の人格形成を成す時期に愛情を注いでいたのは間違いないのです。子どももそれに応えて、短いその一時期があの家庭の最も幸福な季節だったでしょう。子どもらが自立をしっかり志す大人に育ったのも良くも悪くも両親が影響しているとも考えられますし。虐待との厳しい言葉がこの両親にぴったりかというと疑問です。
可愛かった我が子が育つにつれ、自分に批判的になってゆくのもツライものだなあ、と親の立場から鑑賞しましたのでウディ・ナオミ夫妻に甘めの評価なのは自覚しているところです。
tottokoさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2021-10-21 23:18:02)
3.《ネタバレ》 弱者に決して優しくない現代社会では、余程の「物理的」要因でもなければ「善人」或いは「自分の食い扶持を稼げる程度に勤勉な人間」である義務から解放されるコトはない。増してや「人の親」ともなれば尚更である。しかし、世の中にはそーいった要因までは備えずとも、その義務をギリギリ果たせない程度に「性格」に難が有り、そして端的には「愚かな」人々というのも確かに存在するのであって、そして更に厄介なのが、そーいう人々は善か悪かの二元論でスパッと切り分けられる様な単純な人間性を擁しているワケではコレも決してなくて、確実にそーいった種々の側面を入り混じって併せ持ち、そして善か悪かを(法的にはともかく道義的には)簡単に断じるコトなど出来ない存在であるのも確かだろうと思う。ガラスの城など机上の空論ではあるのだろうケド、その「美しい」モノをただ志向する人間とゆーのは、確かに愚かではあれど決して悪人でもない様には思える、つーか。

まずは今作、そーいう人間が親になった場合(そして「不運」にもそーいう人間を親に持ってしまった場合)に発生するネガティブな事象とゆーのがそれこそイヤ!ってホドにド初っ端から見せつけ続けられる。ので、決して居心地の好い作品というワケではないのだし、結局最終的にそーいう「親」の側に感情移入の切り口を持ってこようとしている、という意味ではかなり「危ない橋を渡ってる」作品だとも思う(とゆーか普通に、序盤~中盤の描写は現実的には虐待・ネグレクトに該当する行為だと言って間違い無いと思うのだし)。今作の論点は端的には、そーいう人間が親になることの是非、というトコロだとも思えるが、率直に言って実に微妙な間隙を突いて来ている作品だ、とは感じるのだね(個人的にはやや、この両親に対する嫌悪感が勝る人の方が多いっちゅう気もするケド)。

ただ、その善悪併せ持った親の二面性・複雑性を表現するウディ・ハレルソンの演技は、正直ここ一年位に観たモノの中でも最高レベルに素晴らしいモノでした。そしてまたブリー・ラーソンの葛藤する様子にも、私は大いに共感できたのですね(確かに自分の親は社会からは相手にされない様な人物だけれども、だからと言って子である自分が親を否定することが(法的・社会的にはともかくコレも「道義的に」)正しいのか、と)。何よりそんな中でラーソンが出した結論とゆーのは、人間関係においてはなるべく「善き」部分をより目を開いて見るようにしたいと考える私のポリシーからもやはり深く共感できるモノ・とても暖かいモノだったと思います。全編に渡って中々辛い映画でしたが、最後まで観て好かったすね。
Yuki2Invyさん [DVD(字幕)] 8点(2021-10-04 18:53:08)
2.良い話のような…そうでもないような…?
なんだか釈然としない謎のモヤモヤ感
愛野弾丸さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2020-09-14 19:21:44)
1.《ネタバレ》 ニューヨークの高層マンションでセレブな生活を送る雑誌記者ジャネット。金融マンの婚約者とともに何不自由なく暮らしていた彼女はある日、街の片隅でゴミを漁るホームレスの夫婦を目撃する。眉を顰め、すぐに立ち去るジャネット。だが、そんな年老いたホームレスの姿は、幼かったころの悲惨な思い出を彼女に蘇らせるのだった。何故なら、そのホームレスこそジャネットの実の両親だったから――。酒浸りでロクに働かない父親と夢見がちで生活能力が皆無に等しい自称画家の母親。彼らとともに借金取りから逃れ全米各地を転々とするかつての日々。ほとんど学校にも行かせてもらえず、ろくに食べるものもない悲惨な状況で、ジャネットは幼い姉弟たちとぎりぎりの生活を強いられていたのだった。成長とともにこんなどん底生活から抜け出そうともがくジャネットだったが、親子という絆は彼女を簡単には開放してくれない…。親としての責任を放棄した両親の元、過酷な生活を余儀なくされた子供たちのどん底の日々を実話を基に描いたヒューマン・ドラマ。そんな典型的な毒親を演じるのはウディ・ハレルソン&ナオミ・ワッツと言う個性派コンビなのですが、まあとにかくこの両親、これまで色んなダメ親の映画を観てきましたが、その中でもトップクラスの最低夫婦でしたね。無計画に4人も子供を作りながら、ろくに働かず飢えた子供たちをほったらかして一日4箱の煙草と2リットルの酒と言う自らの欲望にだけは忠実な父親。金にもならない絵ばかり描いて幼い子供たちに家事を強要させた挙句、小さな女の子に大やけどを負わす母親。もう徹底的に反吐が出そうになるほど最低の両親なのですが、それでもときおり見せる子供たちへの愛情が本物なのがまた厄介。行政が出てきて強制的に保護されるぎりぎり手前のラインなので、ある意味、こいつらが一番最低な両親とも言えます。そんな彼らの姿が、成長し今や成功した次女ジャネットの目線で描かれるのですが、その愛憎相半ばする葛藤が凄くリアルなんです。最低で悲惨なことばかりだったけど、それでも楽しかった思い出もたくさんあった。そう、まるでガラスの城のように――。「死んだら誰も悪うに言わんからはよう死ね!」。これは無頼派漫画家、西原理恵子が作品中でよく親に使っていた言葉なのですが、それと通じる屈折した想いがここにはある。どんなに最低でも親は親、死と時間がいつか解決してくれる。深い諦めにも似た、そんな境地で最後、家族とともに過去の思い出を楽しそうに語るジャネットの姿に思わず涙してしまいました。この監督の作品は初めて観ましたが、この貧困の現実を冷徹に見つめるスタンスは素直に素晴らしい。かなり重たい作品でありますが、親と子の関係に悩む多くの人に是非観てもらいたい優れた良作でありました。
かたゆきさん [DVD(字幕)] 9点(2020-04-18 00:31:45)
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【点数情報】

Review人数 4人
平均点数 7.50点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
400.00%
500.00%
6125.00%
7125.00%
8125.00%
9125.00%
1000.00%

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