2.《ネタバレ》 至極真面目な語り口が何とも言えず心地よい作品。
世界中に名の知れた説明不要の童話を今の時代に送り出す作り手側の熱意が感じられる。
木彫りの人形、お猿さん、マグロ(!)、コオロギ等々、特殊メイクが本当に手が込んでいて感心。
今更ながら、「よく考えて行動する事」「人の忠告は聞く事」を肝に銘じたい。
それにしても、本作で久しぶりにロベルト・ベニーニさんを拝見した。
元々どちらかと言うと老け顔な風貌が、ライフ・イズ・ビューティフルの本国公開から実に22年(2019年時点)の歳月を経て
素敵な歳の取り方をしたんだなぁと思える味のあるお顔になられていて、これだけでも加点。
私、ロバに弱いんです。
長いまつ毛に愁いを帯びた黒い瞳。何故かいつも悲しそうに見えるあの顔。
お金と場所が有るなら家族に迎え入れたい動物の筆頭です。
なので、足を怪我したロバ(=ピノッキオ)が石を括りつけられ海に沈められるシーンは見ていられませんでした。
海中シーンは当然CGなのかと思いますが、崖の上で見せる恐怖の仕草は本物のロバなのかと。
映画とは言え、胸が締め付けられる一瞬でした。