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モーリタニアン 黒塗りの記録

[モーリタニアンクロヌリノキロク]
The Mauritanian
2021年上映時間:129分
平均点:6.33 / 10(Review 9人) (点数分布表示)
公開開始日(2021-10-29)
サスペンス法廷もの実話もの
新規登録(2021-11-01)【なたね】さん
タイトル情報更新(2023-06-27)【Сакурай Тосио】さん
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監督ケヴィン・マクドナルド[監督]
キャストジョディ・フォスター(女優)ナンシー・ホランダー
ザッカリー・リーヴァイ(男優)ニール・バックランド
タハール・ラヒム(男優)モハメドゥ・ウルド・スラヒ
ベネディクト・カンバーバッチ(男優)スチュアート・カウチ中佐
撮影アルウィン・H・カックラー
マイケル・カーリン〔美術〕
製作ベネディクト・カンバーバッチ
製作総指揮ロバート・シモンズ〔製作〕
配給キノフィルムズ
衣装アレクサンドラ・バーン
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1
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9.9.11に関与したテロリストとしてグアンタナモに拘留されたモーリタニア人。
彼を起訴に持ち込まんとする軍の検事と、彼の弁護士。
全くの対極からのアプローチで同じ結論に達する。
実話モノ、しかも極めて難しい題材であ、抑揚も少なく非常に地味に撮られた作品ですが、
その2人を演じるジョディ・フォスターと、カンバーバッチと、容疑者。
この3者の切り替えが巧くなされており見る者を引き付ける作りになっていますが、
本作は何と言ってもジョディ・フォスターです。
過去の作品ではなく新作の彼女を見るのは久しぶりなので、
やはり久しぶりの分だけ年をとられたなあと思いますが、
変わらずこういう作品で、こういう芯が通った人物の役が似合う。
そしてここまで考えさせられて、見入ってしまうエンドロールも久しぶりに見た気がする。
実話モノやドキュメンタリーでも実績十分のケヴィン・マクドナルドらしさが感じられます。
とらやさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2023-10-27 17:16:24)
8.《ネタバレ》 久々にジョディ・フォスターの「らしい」演技が見れて大満足。知性と信念の人をやらせたらやっぱり光るし、それが「嘘っぽく」「偽善っぽく」ならないのも彼女のキャスティングあってのことだと思う。この映画のわかりにくいのは、いわゆる巨悪を倒す系の物語構成にはなっておらず、ジョディ・フォスター演じるナンシーが法のもとの平等、そして「手続き的な正義」を守るために弁護していること。対するカンバーバッチ演じるステュは「反テロ」という正義のために戦っているものの、彼にとっての一線もまた正当なプロセスで集められた証拠だけが有効であるという「手続き的な正義」。だから、本作にとってスラヒが本当にテロリストだったのかどうかは実は裁判にとっても物語にとっても大事ではなく、彼の「自白」がどうやって導かれたのかという「手続き」のほうこそが焦点なのだ。9.11直後は、この「手続き」よりも「テロ防止」「報復」が何より重視された時代で、それは「リベラル」と言われるオバマ政権期でも続いた(ビン・ラディンを裁判を通さずに襲撃して殺害したことが「政治的功績」になる時代だった)。だから、終盤に拷問の真実が明らかになったことで、物語は大きく動くことになる。この「ルールが大事」の感覚は、日本の裁判ミステリ系ではほとんど無視されていることが多い(何なら非合法に入手した証拠で一発逆転!みたいなのも多い)ので、この作品の肝を観客が理解するのは難しいかもしれない。ただ、そうした法的背景を理解していても、この映画がエンタメとして「面白い」かというとやっぱり疑問ではある。制度の複雑さもあって主人公たちがいま何をしているのかがわかりにくく、全体の構図が不透明なまま話が進んだ挙げ句に「拷問」シーンがクライマックスというのは、(事実をふまえたとしても)もう少し別の語りかたがあったのではないかと思える。ただ、ラストの判決の歓喜からの非情なテロップは出色。ああいうところはケヴィン・マクドナルド監督らしい骨太さを感じます。
ころりさんさん [インターネット(字幕)] 6点(2023-08-20 14:08:02)
7.《ネタバレ》 自国の暗部、いやここでは同盟国の暗部を描く骨太の映画。
同時多発テロ当時のイスラム教徒へのいわれなき嫌悪感は、世界を巻き込んで危うい方向に向かっていたと今になれば思う。
そんな中、人権派弁護士とは言え、自国の国民を大量に殺害した発端と疑われる人物の弁護を買って出るのは並大抵の神経ではない。ゆるぎない信念の人。
しかし、その信念が時に揺れてしまうのもこの映画の見どころの一つ。
こういう強い中にほのかに弱さを匂わせる役をやらせたら、やはりがジョディは他の追随を許さないはまり役。
B・カンバーバッチとの火の出るようなやり取りと、彼の潔さもなんだかアメリカ的。
名優同士のぶつかり合いも必見の映画。
roadster316さん [インターネット(字幕)] 7点(2023-08-01 15:51:42)
6.《ネタバレ》 グアンタナモ収容所問題に切り込むは名優J・フォスターとB・カンバーバッチ、厳しさと優しさが交互に垣間見える「信念の人」ぶりは流石です。
欲を言うとジョディ扮する弁護士ナンシーのストーリーがもう少し欲しかったです。世間からの風当たりの強いことや部下の考えとの違い等、彼女側のドラマをもっとふくらませることができたのではと思うのですが。特に、依頼人がテロリストかもとの疑念を抱いて取り乱すテリとの口論の場面は丁寧に描いてほしかった。
法を遵守すべきとの信条は理解できるけれど、それがテロリストを解放することに繋がるのでは?という若い部下の問いに答えてほしい。
映画は結果として依頼人は無辜であるとして裁判に勝つのですが。もし依頼人が9・11のリクルーターであったとしたらナンシーどうすんの、どう思うのという疑問は残りました。
tottokoさん [CS・衛星(字幕)] 6点(2023-07-20 22:37:13)
5.《ネタバレ》 なかなか真に迫っていたように思います。たしかに当時、ちょっとでも怪しいアラブ系は片っ端から拘束されていた印象があります。白か黒かはどうでもいいという感じ。それがアメリカにとって「正義」であり「報復」だったわけで、なんとも恐ろしい話です。
しかし、作品として上品すぎるというか、何か物足りない感じがするのもたしか。当時の報道によれば、もっとえげつない拷問が行われていたはずで、それも収容所の官吏による私怨もしくは憂さ晴らしもしくは遊び半分が目的だったと記憶しています。ところがこの作品では、当初は比較的穏便だったのに、ラムズフェルドの命令一下、無理やり自白に追い込まざるを得なくなったような描き方でした。何が真実かは知る由もありませんが、ラムズフェルドに責任を押し付けてお茶を濁しているような気がしないでもありません。
それに衝撃的だったのはラストのテロップ。無罪が確定した後もなお、数年にわたって拘束され続けたとか。法治国家でこんなことが許されるのか。劇中でカッコよかったジョディ・フォスターやカンバーバッチ(が演じた人物)は、これに対してアクションを起こさなかったのか。この部分のドラマをもう少し見たかった気もします。
この作品はBBCの制作だそうで、さすがという感じです。少なくともNHKには絶対に作れないでしょうねぇ、いろんな意味で。
眉山さん [インターネット(字幕)] 6点(2023-05-03 23:56:11)(良:1票)
4.数ある拷問シーンで母親に関する件に、世界の警察官様もテロ組織と目くそ鼻くそを感じるところ。一方で中佐や弁護士、本作を作り上げた方々に米国らしさを見ることに。骨と皮になっていないスラヒが意外で聡明さが印象深い。9.11事件のご遺族は本作をご覧になればどのように思われるのだろうか?
考えさせられるところが多い良作です。
The Grey Heronさん [インターネット(字幕)] 7点(2023-04-29 12:02:48)
3.《ネタバレ》 わかっちゃいたけど、酷い話に改めて衝撃を受けた。自白重視の国は恐ろしいね。
センブリーヌさん [インターネット(字幕)] 7点(2023-04-16 02:59:53)
2.《ネタバレ》 見るべき作品だとは思うが、釈然としないところがある。■映画を通じて印象に残っているのは、①アメリカでは、諸々不都合なことはあったとしても、記録は改ざんされたりしない(一次資料である記録用覚書/MFRには事実が記されていた)。②アメリカでは不正があった場合、自らの不利益を顧みず、「できません」と言える人がいる。それらは、(たぶん)本当のことだと思うのだけれど、本作で見るほどに単純なのか?■領収書も明細書も出さない、あうんの忖度で公文書も改ざんする我が国よりましじゃんとも思えるんだけど、本当だろうか?■ラムズフェルドの”特殊尋問”は十分えげつないけど、何かを暴いたふりして、もっと重要なことを隠してないか?■なにかこう取り繕っているような感じで消化不良。どうぜならこれを題材に、マイケル・ムーアにやって欲しかった。
なたねさん [DVD(字幕)] 6点(2022-04-19 20:26:58)
1.《ネタバレ》 世界を震撼させた米中枢同時多発テロ。その直後にアルカイダとの関係が疑われ、アメリカの情報機関に拘束されたとあるモーリタニア人は、何の裁判も受けることなくキューバのグアンタナモ米軍基地に送られ、そのまま何年も拘束されることになる。しかもその取り調べは過酷な拷問を伴う非人道的なものだった。本作は、そんな理不尽な運命に翻弄されたとある青年の苦難の日々を弁護士と米軍検事双方の視点から見つめた実話ドラマだ。人権派のベテラン弁護士を演じたのは本作でゴールデングローブ賞を受賞したジョディ・フォスター、正義感に燃える米軍将校役には人気俳優ベネディクト・カンバーバッチ。監督は、社会性の強いエンタメを得意とするケビン・マクドナルド。と言う訳で今回鑑賞してみたのだが、正直自分は最後まで嵌まれなかった。一言で表すなら、「ザ・事実の羅列」。過酷な運命に翻弄されながらも決して希望を失わなかったこの一人のモーリタニア人のドラマは確かに凄いと思うのだが、それが映画的な面白さに繋がっているかというと自分は否と言わざるを得なかった。何故なら肝心のこの裁判の過程が何とも分かりにくいのだ。ジョディ・フォスター演じる弁護士が、結局この青年を無罪にしたいのか、それとも不当な拘束を今すぐ止めるように訴えたいのか、あるいはブッシュ大統領をはじめとする政権幹部を訴えたいのか、その目的がいまいち分かりにくい。なので法廷劇としてのカタルシスを最後まで得られることなく、淡々と終わってしまった。また、悪名高いグアンタナモ収容所での主人公の拷問の日々もシュルレアリスム風に描いているのだが、その映像も単純にセンスが感じられず何とも残念。これをもしデビッド・リンチやダーレン・アロノフスキーが撮ったら、悪夢的なイメージが炸裂する強烈なシーンになっていたであろうに。あの時代、テロとの戦いという美名の裏で、こんな理不尽な事実がまかり通っていた。そのことをより多くの人に知ってもらいたいというこの監督の思いには好感が持てるだけに、惜しい。
かたゆきさん [DVD(字幕)] 5点(2022-04-01 01:40:14)(良:1票)
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【点数情報】

Review人数 9人
平均点数 6.33点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
400.00%
5111.11%
6444.44%
7444.44%
800.00%
900.00%
1000.00%

【ゴールデングローブ賞 情報】

2020年 78回
主演男優賞(ドラマ部門)タハール・ラヒム候補(ノミネート) 
助演女優賞ジョディ・フォスター受賞 

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