17.《ネタバレ》 ヒュルトゲンの森の戦いという日本人にとっては馴染みの薄いものを描いていたが、本当の戦場ではこうなんだろうなと思わせる妙なリアルさが迫ってくる。 主人公は決して好感が持てるような人物ではなく、自軍の兵士からも嫌われている。 お国や名誉のために勇敢に戦うというよりも、奮闘する味方の陰に隠れてでも卑怯でも何でもなんとか生きて帰りたいという生き物としての本能、本音が滲みでている。 仲間のことよりも自分さえ良ければという主人公の一連の言動に強い嫌悪感を覚えながらも、もし同じような状況に立たされたときに絶対に同じような自己保身をしないとは断言できない。 反戦をあざとく訴えるプロパガンダ映画よりはるかに反戦効果があるように思う。 【飛鳥】さん [DVD(字幕)] 7点(2020-12-09 18:58:49) |
16.《ネタバレ》 自軍の陣地から数十メートル程度離れただけで、どうということもない雑木林が、いきなり死の荒野に変わってしまう。変に凝ったり曲げたりした描写をしていないからこそ、地に足のついた生々しいリアリティがある。序盤の新兵のドイツ軍との遭遇場面は、何も起こらない、何もできないからこその緊迫感。必死にあれこれ考えて策を練っても、ふとした拍子にあっという間に殲滅される。その「容赦なさ」が、作品を強烈に彩っている。 【Olias】さん [DVD(字幕)] 7点(2012-08-07 23:41:21) |
15.《ネタバレ》 TVMながらも並みの劇場映画をはるかに凌駕した、知られざる傑作戦争映画です。同時期に製作された『プライベート・ライアン』や『バンド・オブ・ブラザーズ』がレンジャー部隊や空挺部隊といったエリートの物語であるのとは対照的に、本作でとりあげられている師団は、兵卒も大半が徴兵されたばかりの普通の連中。主人公のマニングという兵士、ちょっと他の戦争映画ではみたことない様な卑劣で赤裸々な奴で、上官と取引して除隊の約束をさせるシーンで見せるニヤニヤ顔は人間の卑しい部分を見せられて強烈です。「ニタニタするな!」と大尉に怒鳴られるのも当然です。戦争では市街戦のつぎに兵士が嫌うのは森林戦だそうで、霧で視界が悪く地雷だらけの森で突撃させられるのは、ホント恐ろしさがひしひし伝わってくるシーンでした。冒頭で背負ってた戦友を途中で見捨てたマニングが、ラストは一度は見殺しにしようとした部下に背負われて死んでゆくのはなんという皮肉でしょうか。 【S&S】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2012-02-11 23:00:05) (良:1票) |
14.《ネタバレ》 「仲間なんてどうだっていい、ただ自分は生きて帰りたい」この非常に率直な感情をストレートに描き出していると思う。なるべく先頭にたたないように、敵に打たれないようにしながら、戦闘を乗り切ろうとする。それは要するに仲間を殺していくということでもある。敵前逃亡する火炎放射の兵士の逃げたくなる心理と、後方の兵士の逃亡兵士への怒りとが両方理解できてしまう点に、やはり難しさの根源は潜んでいる気がした。 【θ】さん [DVD(字幕)] 6点(2009-04-15 12:17:26) (良:1票) |
13.《ネタバレ》 最強の軍隊は「アメリカの将軍、ドイツの参謀、日本の下士官・兵」だそうだ。ちなみに最弱の軍隊は「中国の将軍、日本の参謀、イタリアの下士官・兵」とのこと。日本の兵隊さんは本当にご苦労されたのだろうと思う。本作ではアメリカ兵の皆さんが大変なご苦労をされておられる。甘い状況判断の結果、次々将校が戦死して伍長があれよあれよと野戦昇進をして部隊の指揮を任される。押し付けられる責任。前線から逃亡をはかるアメリカ兵に銃を向けて引き鉄をひく。戦場の混沌と混乱が、あらゆるものをミキサーのように飲み込んでひき潰してしまう。泥の中を這い回り、ただ生き残るために戦う。死なないために銃を撃つ。逃げ場所はどこにもない。善悪などでは割り切れない戦場の真実があるのだと思う。ただいい加減な邦題はやめてほしい。原題「トランペットの音の消えるとき」という叙情の欠片もない安直なネーミングが残念でならない。「プライベート・ライアン」にちなんだものだと思われるが、プライベートとは「二等兵」という意味だということを知らないのだろうか。G・ホーン主演の「プライベート・ベンジャミン」は「ベンジャミン二等兵」ということだ。 【ぶくぶく】さん [DVD(字幕)] 9点(2007-07-16 15:45:38) |
12.好評を聞き観てみました..秀作ですね~ 戦争をリアルに描いています..ただ、映画としてのドラマ性で言えばちょっと物足りないかな... 【コナンが一番】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-01-23 12:30:54) |
11.久しぶりに見た戦争らしい戦争映画。製作が1998年だけに映画会社がいい加減につけたのであろう、「プレイベート・ライアン」に乗って出したんだろね。でもそれはこの映画に対して失礼ですよ。ジョン・アーヴィン的に戦争映画三部作のような感じかな、「戦争の犬たち」でデビューして「ハンバーガー・ヒル」で戦争を魅せて、そしてここで集大成みたいな。エンド・クレジットに流れる「White Christmas」はどことなく聖歌にも聞こえるような聞こえないような。なにかと「~ライアン」に比べられがちだけど、劇場公開と劇場未公開の映画を比べるのは間違いだと自分は思います。。でもその劇場未公開でなおかつTV映画というのを全く感じさせない監督の手腕はやっぱすごいもんだ。 |
10.戦場においての人間の奥底の部分を映し出している映画だと思う。リアルな戦争映画だと思う。有名な俳優がでてないから、リアルに観れたりした。有名な俳優だと、やっぱ気持ちも入っちゃうし。でも他のコメントにもある通り、花火みたいな爆破シーンは無い方がいいかも。 でも、期待してたよりは全然よかった。 【ゲソ】さん 8点(2004-10-05 02:30:37) |
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9.忘れ去られた激戦にスポットをあてた力作ですが、戦場はどこも同じで、ノルマンディーだろうがバルジであろうがそこで戦った者達にとっては深い印象と残像を刻みつけているのでしょう。邦題でもわかるように「プライベート・ライアン」系の現代戦記映画ですがなかなか良くできています。戦場でのもうどうしようもない心理状態とか勝っても負けても栄光などない閉塞した状況とか良く描かれてます。何にせよ演出・配役が「プライベート・ライアン」や「バンドオブブラザース」とは対照的でとっても地味です。出ている俳優さんたちもうだつの上がらなさそうな人達ばっかり出てます。まさに忘れ去られた戦場を描くにふさわしい感じです。しかし、そこがリアルでいいんですよ。多分実際はあんな感じで戦っていたんだろうなと思いました。 【SWORD】さん 8点(2004-07-14 13:01:46) |
8.100分もなかったのでスッキリと終われた感じ。火炎放射で敵をなぎ払うシーンがやたら爽快だった。 【亜空間】さん 7点(2004-03-25 12:00:39) |
7.第二次大戦の終焉が迫り、連合軍の誰もが生きて平和な生活に戻る事を願っている状態。にもかかわらず、「戦争」は彼らにもやはり試練を与えていく、、、。 「決死」という意識が薄らいだ時期の戦闘を描いているだけに、かえって戦争の悲惨さ・無情さが容赦なく伝わってきました。 ただ、やはり戦闘を描く上で迫力に欠ける事は致命的。花火にしか見えなかった爆撃シーンに-4点。 【wood】さん 6点(2003-10-19 16:08:16) |
6.兵士の心境と状況が見事に描かれています。「プライベート・ライアン」とセットで見る事をお勧めします!!。 【sirou92】さん 7点(2003-08-16 05:32:51) |
5.《ネタバレ》 この映画は第一級品の反戦映画である。戦争映画の見所である戦闘シーンもやけに淡々と描かれており、そして次々と仲間が死んでゆく。この映画を見て初めてヒュルトゲンの戦いを知った。そして戦争とは理由が何であれ、勝者であろうが敗者であろうが苦しく辛いって事がわかった。まぁしかし、したくなくてもしなければならない戦争もあるわけだからホント難しい問題だねぇ、、、 【和魂洋才】さん 10点(2003-08-10 23:15:50) |
4.あんまり期待しないで観てたんだけど、これは名作と呼ぶしかないだろう。題名的にプライベート・ライアンをパクッたB級だと思っていたけど、それは大きな間違いだった。兵士同士の会話なんかも人間らしさが出ててよかったし、ウォレンが先に行ってしまって迷子になった時とか火炎放射で焼き払おうとしてる所とかは本当に緊張感あった。実質10点なんだけど、観てる最中姉にチャンネル変えられて萎えてしまったので1点減点(チャンネル変えられた後は、姉が見たかった番組終了後、また最初から見たんだけど、自分がまだ見てなかった場面が10分ぐらいしかなかったので、余計萎え、ほんと、今でも憎いです) 【ミスター】さん 9点(2003-05-02 21:37:28) |
3.良い作品でした。主人公が常時鬱気味なところが良い!もっと音楽や映像表現を良くすれば、プライベートライアンに並ぶ良い映画になります。 【gilbert】さん 8点(2003-04-26 19:38:24) |
2.人間性がしみじみ伝わってくる 部下を犠牲にしてまでも自分は生き延びたい。 これぞ名作だ!!! 【メタマル】さん 10点(2003-01-27 00:01:39) |
1.激戦だったんだな~生きて帰りたいな~と言う心の叫びが伝わった 【ミミック】さん 8点(2003-01-11 19:23:23) |