12.《ネタバレ》 まったりとした雰囲気の殺し屋4人が織り成すサスペンス+コメディドラマ。
これがサスペンスとしても見ごたえがあるし、ストーリータイプのコメディとしても面白い。スタイリッシュなヒットマンストーリーに仕上がっています。
飄々としたリーダー、射撃の天才ミスターパーフェクト、爆弾のスペシャリスト、パソコン担当の弟、チームとしてのキャラ分けも完璧でしょう。4人が4人とも凄腕の殺し屋なのに、やたら人情味溢れる人柄で、そのギャップがたまりません。シリアスなシーンでは完璧に仕事をこなし、めちゃめちゃカッコよく決めてくれます。
特に終盤はかなり盛り上がりますね。オペラ劇場での大仕事でクライマックスでも良かったくらいなのに、そこから更に激動のラストへ。
4人を追う刑事、ついにリーダーを追い詰める!そこでリーダーを逮捕せずに撃ってしまうとんでも刑事。ところがこのアクションがラストへの大事な伏線になっているわけですね。
結局刑事の思惑通り、リーダーのために初めて依頼以外の殺しを遂行する3人。警察署に単身乗り込むリーダー。このラストの一連のシークエンスがもうたまらなくかっこよくてしびれます。
そしてオチは痛快なコメディタッチで締めくくってくれるノリの良さ。
水と油のように相反するコメディとサスペンスという別ジャンルを、完璧なバランスで仕上げた作品。
唯一残念な点を挙げるとすれば、女子高生のエピソードがつまらないうえに、くどい、長い。ここだけが本当に惜しいですが、かなりオススメ度の高い作品です。