7.《ネタバレ》 だいたい一作目からメチャクチャなシリーズではありましたが、3作目ではもはやシュールとしか言いようの無い領域へ。
第1作とは、ムショ内とシャバとが逆転したような按配となっていて、映画開始段階ですでに主人公はシャバに出ており逃亡中の身、艱難辛苦の末にムショに戻って復讐を果たす。何もそこまで裏返しにしなくとも、と言いたくなるくらい、裏返ってます。
そんでもって、いきなり逃亡中の「さそり」こと梶芽衣子を発見した成田三樹夫、首尾よく逮捕するも、逆襲にあって腕を切断されてしまい、復讐を誓う。もはや羅城門の鬼ですね、これは。
逃亡を続ける「さそり」を待ち受ける様々な出会い。野坂昭如の「マッチ売りの少女」みたいな娼婦たちの哀切があって、実際、ラストに炎上シーンもあったりするのですが、比べ物にならないくらいの大炎上、燃え方がちょっと半端じゃないもんで、いやはやビックリします。どこでどうやって撮影したんですかね、これほどまでにワケのわからないムチャクチャなシーンを、これほどまでにガンバって撮影した意気込みには、頭が下がります。
そういった事も含め、全体的にシュール。悪い夢に出てきそうな映画です。あの「さそりぃぃぃぃ」という呼び声が、耳にこびり付いてなかなか離れません。。。