20.《ネタバレ》 シリーズの43作目。寅さんは本作から年1回、お正月のみの上映になったそう。渥美さんの体調不良のためで、映像を観る限りでは、まだまだ元気そうに観えます。もう完全に満男と泉の恋物語で、寅は脇役になってます。シリーズ初の、前作からの明確な続き話となっていて、寅率を薄めて満男率を高めた結果が本作です。前作『ぼくの伯父さん』からは作品内の世代交代として、上手にバトンタッチが出来ていたと感じましたが、本作から感じたのは足止め感でした。 作品内の世代交代(寅→満男)を狙う反面、本作が、古いファン向けなのか、新しい客層向けなのか、どちらの層に向けた作品かが、中途半端に思えました。作品の中心は若者の恋だけど、いつもの寅さんを観に来た古いファンはあまり興味ないと思うし、新しい層はオープニングの夢に古臭さを感じたことでしょう。 前作から1年も経っていて、あの若さでどっち付かずの交際が続いていて、二人の仲は相変わらず表面上の付き合いに感じるし、以前満男が感じてた「汚さ」もどこかに消え去った感じがして、なんか引き伸ばされてる感じです。 引き伸ばしと言うと、車窓の景色とかお祭りの山車とか、風景映像が普段より多めに感じられたのも、ドラマが少なく感じた要因の一つかもしれません。 ダブルマドンナも前作と同じ顔というのも工夫が感じられません。せっかく宮崎美子が出ているのに、完全に脇役なのも残念。前作の戸川純と同じポジションだったのかな。体調的に寅の恋をじっくり描くのが厳しかったにせよ、礼子と寅の距離を縮める手段として、寝台車でも旅館でもお酒を入れて触れ合わせるのは、あまり褒められた筋書きとは思えません。礼子はスナックのママなので、仕事の延長にも観えてしまいます。 博とさくらが、たった1作で付き合って結婚して子供を産んだ事を考えると、全然進んでない満男の恋と、寅とスナックのママとの触れ合い。この時の制作陣は『男はつらいよ』というシリーズの延命を意識しすぎていたのかもしれません。 本シリーズは、渥美さんの人生そのものだと思うから、続けることはもちろんですが、一つの作品を大切に創ることも大事な事だと思います。 【K&K】さん [CS・衛星(邦画)] 4点(2024-02-26 13:34:40) |
19.《ネタバレ》 山田監督という人は、中年以上とか老人とかを描かせると天才である反面、若者に関してはまるで陳腐な描写しかできないのだが、そのことがよく分かってしまう作品。吉岡君の演技力の低さも足を引っ張っているが、さくらと博も、「夫婦」とか「姪(妹)とその夫」とかだと何をやっても面白いのに、「満男の両親」の立場になった瞬間に、つまらなくなる。●中盤で夏木マリが登場してやっとまともな作品の雰囲気になってきますし、サブが寺尾聰に宮崎美子(ほかの作品でマドンナでも全然おかしくない)なんてのも、実に贅沢です。というか、宮崎さんは上手すぎる割に登場時間が少ないので、かえって浮いているくらいです。●夏木マリのマドンナは水商売という設定で、とすると芸者マドンナだった太地喜和子や松坂慶子の洋風版みたいなのも期待してしまいますが、寝台列車と旅館で両方とも半泥酔状態というのは、ちょっと工夫がありませんでした。 【Olias】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2021-02-04 00:59:11) |
18.《ネタバレ》 もう完全に満男が主役だよねー、いや~出世したもんだ(笑)。そんな満男の躍進とは反対に寅さんの出番が少ないのはとっても寂しいなぁ。途中の日田でのシーンもあまり引っ張らずあっさり気味でちょいと物足りなさが残る。なにかシリーズ終盤の雰囲気をちょっと感じてしまいマシタ 【Kaname】さん [DVD(邦画)] 6点(2016-08-25 06:19:23) |
17.普通にいい映画だと思う。 満男、今回もかっこいいじゃん。若いってすばらしい。 いずみちゃんも、いろいろあるけど、満男がいるから幸せだろ。 いろんな人生があるけど、みんながんばってる。 |
16.寅さんが良い脇役に徹している感じが板についてきている。 満男は本当に生意気盛りではあるが、最後に「幸せって何だろう」という自問自答をするところは今後の作品観を多少意識する。それでも、現実的には終盤に入ったシリーズで、そのことがちょっと寂しさを感じる。 【simple】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2015-10-31 21:25:07) |
15.《ネタバレ》 ○ゴクミシリーズ2弾だが、どうも印象が薄いかな。寺尾聡、宮崎美子のところへ行くのがメインの話だが、話自体がどうも暗いかな。マドンナらしいマドンナもおらず寅さんの印象も薄い。○ただ、寅さんのしていたギャグを満男でやっているところはなかなか良い。 【TOSHI】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2014-09-08 20:54:34) |
14.《ネタバレ》 【家族ごっこも一晩限りで夢の跡 大分天ヶ瀬旅館篇。マドンナは前作から引き続き登場の夏木マリさん 泉の母。】 前作では諏訪家の面々、満男は学校行くのに家を出て 向かって左側の坂道をバイクで上って行った。ヒロシだって大企業朝日印刷へご出勤するのに、向かって左側の坂道を自転車で上って行った。 ところがどうして、今作、満男は家を出て向かって右へとバイクで飛ばして行った。続いてヒロシも向かって右へと自転車ですっ飛ばして行った。 おいおい、大丈夫なのかよ この親子。 学校はそっちじゃないって逆だって。 会社はそっちじゃないって逆だって。 逆走親子誕生、なんか頭の悪い親子に見えてしまった。そんな部分に独りウケ。 監督ぅ 見てる人はちゃんと見てるんですよ お気をつけ遊ばせ (^w^) うひひひひ。 【3737】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2014-08-21 22:41:48) |
13.満男&泉ちゃんシリーズ第2弾。その中でも本作は特に寅さんの存在感が薄い作品。満男のドラマがメインになっても、そこに寅さんのドラマがあるか無いかは重要なポイントだと思いますが、本作には寅さんのドラマはほとんどありません。泉のお母さんも登場しますがやはり寅さんのマドンナがいないのは淋しいです。 寅さんは“寅さん”以外にも色んな呼び方をされましたが、恋に発展しなかった初期の作品の大空小百合ちゃんの「車センセ!」と泉ちゃんの「おじちゃま~!」は妙に印象に残っています。 満男がに寅さんに似ていく様子が可笑しい。特に「アパートが見つかったから出ていく」とさくらに言った矢先に泉ちゃんが遊びに来ていることを知るとすぐに前言撤回。これは寅さんがとらやで喧嘩して「じゃあ俺は旅に出るからな!」と、とらやを飛び出そうとした矢先にマドンナがとらや訪問ですぐに前言撤回と全く同じ状況です。 作品としては寅さんの存在感は薄いですが、御前様も「さくらさんには困ったお兄さんでしょうが、満男君にとっては頼れるおじさんということでしょう」と言ったとおり、満男の中ではおじさんの存在感がますます大きくなっていくことになります。 【とらや】さん [DVD(邦画)] 5点(2014-01-13 13:33:37) |
12.前作『ぼくの伯父さん』以後は、源氏物語で言えば「宇治十帖」にあたり、光源氏(寅に相当する)の過ちを光の後続者(甥・満男に相当する)が反復する世界である。じっくり諸行無常を味わわねばならない。久しぶりの夢では、カタンカタンと鳴る雅びなししおどしが、俗なゴトンゴトンの臼つきになっていく。コンとでは釣り人と酔うが、釣り人には帰る妻がある、と淋しい。泉ちゃんが来てて、二階のエレクトーンの音が途切れるたびに階下のヒロシがハッハッとするギャグが楽しい。「兄さんの甥でもあるんだぞ」ってのは、ほんとは安全ってことなんじゃないのか。寅が街の人に「俺の娘よ、ざまあみろ」ってのも、思えば哀しい。で日田での幸せそうなお父さん。女の人が宮崎美子で、夏木マリを裏返したタイプ。四人で仮の家族を構成し、満男に「いつも初歩的な過ちを犯してるじゃないか」と言われるのも哀しい。満男が寅にセーターを贈る。「もし伯父さんに奥さんがいたら」。冷静に観察されている寅であった。「伯父さんは本当に幸せなんだろうか」ってモノローグで語られちゃいまでする。まあ脇に回った寅に気配りをしたって程度であまり突っ込まないが、本シリーズのテーマの一つでもあろう。などと生々流転の風が吹き抜ける宇治十帖的な味わいであった。 【なんのかんの】さん [映画館(邦画)] 6点(2013-10-21 09:35:16) |
11.《ネタバレ》 満男版スピンオフ第二弾。あれ?また諏訪家、引っ越してる。そして未だ"くるまや"に慣れず。まるで似て非なる映画を観ているようだが、寅さんが画面に出てくると楽しい。夏木マリさんの慟哭シーンが良かったです。悲しい女性です。満男が最後に言う"幸せの哲学"も良かった。人にはいろんな顔がある。しかし泉ちゃん、去年に続き正月に人んちへ予告なしに来るのは迷惑かと...まぁ、可愛いからいいか。 【movie海馬】さん [地上波(邦画)] 6点(2013-02-04 03:03:25) (笑:1票) |
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10.《ネタバレ》 ゴクミシリーズの第2作目。 前作同様に寅さんと主役を分け合うのは満男と泉である。40作前後の寅さんの低迷ぶりを思えば、上り調子の満男を中心とした展開もシリーズとしてアリなのかなと思う。今回のテーマは泉の父親探し。大分の日田にいる父親を探す旅に出る泉。それを追う満男。このパターンが以後のゴクミシリーズの定番となる。 そして、最後に満男の独白。幸せとは何か? 妻子を捨て新しい人生を生きる泉の父親は幸せなのか? 皆から能天気と思われている寅さんは本当に幸せなのか? そんな寅さんを心配し続けるさくらは? 成長しつつ大人になりきれない満男がそんな大人たちの姿を理解しようと思いあぐねる様子が心痛い。 ちなみに今回の寅さんのマドンナ役は夏木マリ、、、なのかな? 【onomichi】さん [DVD(邦画)] 8点(2012-04-30 23:30:50) |
9.見たときの精神状態が良くなかったせいか、ストーリーは前作と比べて印象が薄いが、 今回の寅さんはとらやの人々を困らせるでもなく、好感が持てた。 あいかわらず人を惹きつけるアリアも健在。 前作のオチをそのまま使った満男と友人の関係などもクスッとさせられる。 満男と泉の関係は前作のほうが良かった。 【mhiro】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2011-02-28 22:01:11) |
8.この頃から吉岡秀隆が出ずっぱりになり、めっきり渥美清の出番が少なくなった。 それはそれで寂しかったが、吉岡秀隆自体に魅力があったので、これはこれでよかった。 【にじばぶ】さん [ビデオ(邦画)] 6点(2007-10-06 17:31:20) |
7.まあ、確かに寅さんの出番が少なくて物足りない。しかし、それほどつまらなくなかった記憶がある。吉岡秀隆は自分にとっては満男なのである。後藤久美子との二人の話が中心で寅さんファンとしては物足りないが、嫌いではないので一応6点! 【青観】さん [映画館(邦画)] 6点(2006-12-21 21:21:02) |
6.とりあえずゴクミ出しとけ、という感じの映画。久しぶりに夢のシーンから始まったと思ったら、それもそのはず、冒頭で一度寅さんを目立たせておかないと、これが『男はつらいよ』シリーズの一本だと気づかない恐れすら出そうなまでの、寅さんの影の薄さ。前作で満男を中心に持ってきたのはよかったが、今回もまたゴクミを出して一騒動、ってのに無理がある。夏木マリのキャラまで映画に合わせて変えちゃったようで、何ともご都合主義のニオイが。そもそも、ゴクミの演技は、観てて、疲れるのですが、これはこれで良いのだ(←甘いなあ)。それでも、宿で寅さんと満男が交わす会話は、やっぱりトボけていて、何とも楽しいのでありました。 ※ところでどうでもいいことなのかもしれないけど・・・窓の外で祭りをやっている場面。「観に行ってみよう」と窓を閉める。⇒窓閉めたら、やっぱり外の祭りの「音」は小さくなるべきではないのかい?と思ってしまう。次にカメラが外の光景となった段階で、再び「音」が大きくなれば、もっと臨場感・立体感が表現できたのではないか(というより、「音そのものの楽しみ」が出たのではないか)、と思ってしまう。些細なことかもしれないけど・・・・。 【鱗歌】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2006-12-20 23:45:37) |
5.一応、寅さんの恋も描かれてはいるが、前作同様満男と泉のエピソードのほうに重点があてられている。泉の父親役が寺尾聡で一緒に暮らしている女性が宮崎淑子。「雨あがる」の主人公夫婦を思い出した。 【イニシャルK】さん [地上波(邦画)] 6点(2005-05-23 22:49:13) |
4.まあ、寅さんが満男&泉ちゃんに完全に食われてるのは良しとしましょう(笑)おばちゃんが「三代続いたこの家が…」と嘆く場面で暖簾がガクッと傾く演出がなんともいえない(笑) |
3.確かに寅さんの出番が少ないのが残念ですね(これは『番外編 男はつらいよ』でしょうか?)。だけど吉岡秀隆&後藤久美子の2人が中心となったストーリー展開が本当に良かったと思います。というわけで・・・初々しい2人に5点献上します。 【ピルグリム】さん 5点(2004-01-16 22:12:34) |
2.本作は寅さんの出番が少ない。完全に満男・泉の映画になってしまっている。 <追記>17年ぶりに再見。諏訪家は江戸川区に引越し。寅さん不在の中、いかにして台詞によって存在感を出すかの苦心が垣間見える。あらためて見直すと、満男を通してある種寅さんを客観視しようとする試みに思える。その是非はあるのだろうが、最後の「幸せとは何か?」という本シリーズのメインテーマを説明クサイ台詞で満男に語らせるのはいかがなものか。とはいえ、泉ちゃんファミリーのゴタゴタと諏訪ファミリーの成長物語が上手い具合にかみ合っており、それなりに見ごたえはある。そして「困った事があったらな、風に向かってオレの名前を呼べ」は最新作に続くわけだが。寺尾パパはチェンジしちゃったけど・・・。 |
1.43作目。寅さんを「おじちゃま」と呼ぶ後藤久美子かわいいです。「パパが幸せそうだから言えなかった」風な台詞はベタだけどいいです。夏木マリさんもいい感じで色っぽい。 【バカ王子】さん 5点(2004-01-15 23:52:07) |