14.《ネタバレ》 大映オールスターキャストの映画だけれど、古い作品のせいか、豪華という感じはしない。若尾さんは綺麗。 【にけ】さん [映画館(邦画)] 6点(2019-01-06 17:08:53) |
13.《ネタバレ》 両親の無念を晴らす復讐劇はテンポ良く進み結末のやるせなさが深い余韻を残します。絢爛豪華なキャストと暗闇に俳優が浮かび上がる映像の美しさに目を奪われました。長谷川一夫演ずる雪之丞がからだのゴツさに女形のたおやかさが感じられない点と、胸中を台詞で説明する無粋さが残念に思えました。 |
12.じめじめした復讐譚をカラッと乾燥させたモダンの美に変えている。後の東宝での金田一ものを予告するよう。といってパロディではなく、人生の裏街道の人たちが彼らだけで一つの社会を作っているという面白さは生きている。歌舞伎の白浪ものに通じていくような確かさがあり、無理をしている余計な力みがない。監督にとってはこれが一番自然と思わせる確かさ、これが大事だ。スター総動員のお祭り映画で、それぞれの役者にどう役を割り振ったか、という楽しみもある。義賊・闇太郎に憧れる小者・昼太郎なんてふざけた三枚目を雷蔵にやらせたり(せっかく義侠の行動しても成果はライバルのものと思われてしまう)、山本富士子のお初姐御もいい。ちょっとイメージと違う役を配して、それがハマる楽しさ。この監督は基本、こういう遊びの映画で溌剌とする。こういう映画のときとりわけ自在にやってる気持ちよさが感じられる。セットのデザイン的遊びも一級で、昼太郎が義侠をする貧民窟の路地を屋根から捉えたカット。 【なんのかんの】さん [映画館(邦画)] 8点(2013-08-19 10:00:01) |
11.《ネタバレ》 主人公・雪之丞と義賊・闇太郎を、一人二役で演じるのが、何やら伝統になっているようだが…。一人二役というのが、作劇上の意味を持っていない物語というのを、というか物語の中で別人に見えるように意図された一人二役を、初めて見た。最初の衣笠監督版と同じ時代に原作が書かれており、原作にも監督の名をもじった役が登場するなどしており、この配役も原作者の意思かも知れぬ。が、この配役のために、雪之丞が復讐を果たす場面で「男の顔(亡き父の顔)になることが出来ない」というジレンマを持ったと思う。江戸時代の女形は、普通の生活時にも女の顔で生きていた、という設定を更に生かせば、戦うときにだけ男(父)の顔になる変身ヒーロー的にも描けたろうに。現に原作では、父の面影を仇に見せるようになっているのだし。 さて、この市川版。初代映画版のオリジナル・長谷川一夫も、さすがに年取っていて(当時55歳ですって!?)、最初のシーンで浪路が惚れるという設定にかなりムリムリな感じが漂う。この版は原作ほぼそのとおりの物語になっているが、それでも仇役が二人省略されて、さらにお初さんの悪巧みの部分がなくなり、ずいぶんと見やすい構成になった。 しかし、「時代劇」に期待される剣劇(チャンバラとは言いたくないニュアンス)の部分の爽快さがないのも、また原作譲り。せめて門倉平馬くらいは剣で倒してもいいんじゃないか。昼太郎と、雲助、島抜け法印の部分を削ってでも、もちっと楽しませる部分が欲しかった。 あと、お初さんと浪路さんは限りなく美しい。 【Tolbie】さん [DVD(邦画)] 5点(2012-02-08 02:36:42) |
10.豪華キャストに惹かれて見てみたが、オリジナルの存在を知らなかったせいで、雪之丞役の長谷川一夫に違和感ありあり。市川雷蔵、勝新太郎にしても、もっと出番があるものと思っていた為、これまた残念。いろいろ予備知識を入れてから見れば良かった。 【リーム555】さん [DVD(邦画)] 4点(2011-08-23 22:35:56) |
9.こういうコトも本当は「言わない約束」なんでしょうけど、例によって例のごとく“実験的過ぎるとかえって「前衛」にはなりえない”という感じ。ああ、はいはい、市川監督一生懸命ヤッテますね、とむしろ納得しちゃう自分がいる。どっちかというと「皆で一生懸命、長谷川一夫オジサンをヨイショしている光景」自体が、最もアヴァンギャルドを感じちゃったりして、ちょっと気が重くなる(笑)。しかしラストの鴈治郎との対決は結構盛り上がりますね。雪之丞の影は、コッポラの『ドラキュラ』あるいはカゲマンにおけるシャドーマンのように、実像と乖離し、雪之丞の恨みを代弁する、その不気味さ。一方の鴈治郎の影は、実像に背後からにじり寄り、彼が壁に追いつめられたことを強調する、その不気味さ。なかなかゾクリとするものがありました。 【鱗歌】さん [CS・衛星(吹替)] 6点(2010-05-24 23:14:31) |
8.これはよかった。たしかにこの映画での長谷川一夫は、若尾文子との切り返しなど厳しいところもありますが、けっこう色っぽいし、なんといっても存在感があります。雷蔵・勝新のコミカルなゲスト出演も楽しいし、女優では山本富士子の姐さんぶりがはつらつとしていて見もの。鴈治郎の悪役ぶりも堂に入っています。しかし一番いい仕事をしているのは、市川崑監督。闇の中で光を効果的に使ったうまさ、緋毛氈の朱色に代表される鮮やかな色彩がみごとです。凡庸な監督が撮っていたら、もっと低い点数をつけたことでしょう。 【アングロファイル】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2010-03-07 13:33:46) |
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7.1935年の衣笠貞之助監督の方も観ましたが、こちらの方が分かりやすいですし、楽しめます。 長谷川一夫を元々好きではないので、1935年版と本作のいずれにおいても魅力は感じませんでしたが、55歳という年齢の割には衰えてなかったと思いますね。 それにしても、本作の若尾文子の綺麗なこと! 【にじばぶ】さん [DVD(邦画)] 5点(2007-11-05 23:14:41) |
6.何たる豪華な顔ぶれだこと!大映映画のスター勢揃いです。それだけでも見る価値ありだと思うし、一人一人の俳優の個性溢れる演技と見所も多い。しかし、そうはいうものの不満も多く、特にあんなにも可愛い。そして、美しい若尾文子を何だかただの悲劇の女の様な感じにしか思えない描かれ方に私は不満です。それとやはりこれは既に何人かの方が指摘されているように流石にこの年齢での長谷川一夫の雪之丞にはちょっと無理がある気がしてならない。話そのものはつまらなくないし、面白いとは思うものの、それ以外の所で不満が目立つ。個人的には山本富士子のあの強きな女ぷりは素晴らしいと思いました。 【青観】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2007-10-14 19:14:42) |
5.いくら陰影礼賛でも、この年齢の長谷川和夫がこの役は厳しい。 【みんな嫌い】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2007-10-14 19:03:32) |
4.長谷川一夫の映画300本記念作として、彼がまだ林長二郎と名乗っていた戦前にあたり役としていた「雪之丞変化」を市川崑がリメイクした作品。主演はもちろん長谷川一夫で、記念作らしく雷蔵や勝新まで出演するオールスター作品になっていてかなり豪華である。オリジナルは未見だが、約30年ぶりに同じ役で主演している長谷川一夫はそりゃあ戦前は水も滴る色男だったのかも知れないが、既にこの頃になると中年になっていてただの汗臭いおっさんにしか見えないのがちょっと辛いところ。でも市川作品として見るといつものように実験精神溢れる傑作になっていて、面白い映画だった。 【イニシャルK】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2005-04-19 15:09:02) ★《更新》★ |
3.人を斬らずに命を絶つ。うぬぬ、お見事、血を見せないのは役者のプライドか。豪華キャストとは裏腹に派手さは無いが、闇夜に浮かぶ紫が強く印象に残る。まぁ確かに無理もあるが・・・。 【紅蓮天国】さん 5点(2004-08-26 04:28:10) |
2.長谷川一夫300本記念だけあってオールスタアな作品。勝新や雷蔵まで出てるので楽しめる。若尾文子の美しさも見所。35年版とストーリーはほぼ同じだが、こちらの方がエンターテイメントとして楽しめる。長谷川一夫の雪之丞は年のせい(55歳)もあるだろうがそれほどでもない。軽い感じの大川橋蔵版の方が全体的に好き。 【バカ王子】さん 8点(2004-04-30 01:11:10) |
1.《ネタバレ》 いかに天才・市川崑を以てしても、当時で既に齢55を数える長谷川一夫扮する雪之丞のオーMYガッ!な違和感は隠しおおせきれず。イヤ脇役なら納得しないでもないよ?けど、出突っ張りの堂々たる主役となれば話は別だ。まぁ御本人は若き日の当たり役を懐かしみつつ楽しそうに演じているから「コレは…林‥長二郎‥なんだっっ!!!」と無理矢理に脳内補完して鑑賞すれば結構面白いかも(笑)。 【へちょちょ】さん 6点(2004-04-29 02:09:49) |