2. カラーパープル(1985)
《ネタバレ》 冒頭から女という女がこれまた男という男からの抑圧(という2文字では片付けられないほど酷い心身への虐待)を受け続けて、「いやだ、これ以上見るのしんどい…」と思い始めた頃、徐々に抑圧からの開放がわずかながらも続き、エンドロールの頃には涙とともに気持ちいいほどのカタルシスを感じた。人間はどんな苦境でもユーモアがあれば生きていけるとか、自分を愛してくれる存在が何よりの希望だとか、我慢した感情は消えてなくなるわけではなく、心の奥底にマグマのように蓄積されていく(から発散しなきゃダメ)とか、そういう当たり前の事を改めてこれでもかと叩き込まれた。 セリーは何の取柄もない普通の女性と解説にあったけど、料理・裁縫は上手いわ手際はいいわ、整理整頓の天才だわで、私にとっては真似出来ないほど素晴らしすぎる憧れの女性。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2010-01-22 13:03:26) |