2201. 背信の行方
戯曲用の台詞をきちんと映画としてアレンジできていない脚本がまず問題(したがって、聞いていてやたらまわりくどく感じる)。話が進むほどにどんどん間延びしてスリルが薄れていくのにも参った。ニック・ノルティとジェフ・ブリッジズも、終盤はほとんどキャラが重複してなかったか? [地上波(字幕)] 3点(2007-02-06 04:01:16) |
2202. 雨に唄えば
《ネタバレ》 ダンスは上手いのかもしれないが、2~3曲を除いては本筋と全然関係のない表現内容であり、勝手に踊っているだけにしか見えないので、「いつまでやってるの?」としか思わない。逆に、試写失敗時の落ち込みとか、吹き替え作業中の高揚した状態とか、作業終了時もしくは上映成功時の喜びなどを表現した歌/ダンスがないのが不思議だし、リナの方にも悲しみや苛立ちを表現した曲を1曲ぐらいは歌わせるべきだったと思うが。 [DVD(字幕)] 5点(2007-02-05 00:35:18) |
2203. アパートの鍵貸します
「当時としては」先鋭的でオシャレなラブコメだったと思いますが、今見るとやはり野暮ったい部分は多いですね。特に、前置きの部分がやたら長いのが難点です。フランへの恋慕と、部下としての立場の二面性がもたらすギャップの部分をもっと見たかった。ラスト10分も、ずるずる終わらない割には展開が急すぎです。 [DVD(字幕)] 6点(2007-02-02 03:26:17) |
2204. 刑事ベルモア/共謀者
びっくりするほど何の工夫もない内容でした。撃ち合いとカーチェイス以外、なーんにもないです。 [地上波(吹替)] 2点(2007-01-31 22:44:40) |
2205. マネキン
悪くない設定で中盤まではそれなりに楽しめましたが、主人公(男)がどうみてもあまり格好良くないのと、最後がドタバタになってしまったので大幅減点。 [地上波(吹替)] 5点(2007-01-14 04:17:27) |
2206. ハリーとヘンダスン一家
《ネタバレ》 あらすじからほとんど想像できるとおりの内容なのですが、担当者の執念のようなビッグフットのメイク+特撮は褒め称えたい。ラストのお遊びも面白かったです。 [地上波(吹替)] 5点(2007-01-07 01:22:52) |
2207. シティ・オブ・エンジェル
《ネタバレ》 切ない雰囲気満載のラブロマンスの秀作。天使というよりむしろ死神に近い(といっても、やってることは死神そのものですが)ニコラス天使のキャラクターが面白い。しかし、何といっても圧巻なのは、ジョン・シールのカメラワーク。高空からの俯瞰ショットの連打はもちろん、「落ちる」シーンのじっくりした撮り方、逆にメグがはじめに(それと気づかずに)ニコラスを見据えるときの表情のキャッチ、自転車で走るメグを流れるように追う視点など、ほとんどやりたい放題です。また、冒頭では車の間を縫って走っていたメグがラストでは何もないところで衝突したり、「落ちた」後のニコラスに血を流させたり(人間化の象徴)など、細かいところへの配慮も嬉しい。唯一の難点は、いまわの際のメグが、少しも死にそうな人に見えないこと。大事なところで彼女の大根ぶりが顕わになってしまった。 [DVD(字幕)] 8点(2007-01-01 00:25:23) |
2208. オータム・イン・ニューヨーク
こんな純愛ストーリーに海千山千同士のギアとウィノナなんて、その時点で制作のセンスを疑います。なんですが、雪のNYの美しい映像と気品溢れるガブリエル・ヤーレ御大の音楽のおかげでそこそこの作品としてまとまっており、簡単に切り捨てられない困った作品。公開当時デートに使ったので+1点。 [映画館(字幕)] 6点(2006-12-30 05:04:13) |
2209. 真実の行方
ラスト一発のための作品ですが、その割に尺が長すぎ。もっとコンパクトにまとめられたと思います。実はローラ・リニー目的で見たのですが、冷静非情な検察官という役が合っていなくて残念(何となく、顔つきもいつもと違ってますね)。 [DVD(字幕)] 5点(2006-12-26 01:10:13) |
2210. スリング・ブレイド
ビリー・ボブの迫力が突出しすぎて、他の人たちが置いていかれ気味なのが気になるが(特に、一番大事な母子の存在感不足が痛い)、主人公のたどった軌跡を飾らずに盛り上げずに素朴に追い切った好作品。ただし、まわりの人の設定がみんな善悪問わずステレオタイプなのは不満が残るし、全体の尺ももっと短くできたと思う。 [DVD(字幕)] 6点(2006-12-23 03:19:27) |
2211. タクシードライバー(1976)
ストーリーは一歩誤ったら破綻しそうなほど危なっかしくて適当なのだが、それを凌駕しているのは、夜のNYを舐めるように上から下から取り尽くした映像と、それにかぶさる気だるく破滅的なサックスの音色。まるで、スコセッシ監督とNYの街の2時間に及ぶ壮絶なセックスを見せつけられた気分である。見ている方もぐったりするしかない。ところで、ジョディの出番が意外に少なかったのは、演技を見た監督が焦って登場部分を縮めたからではないのかな。デニーロも食われかけてるよ。 [DVD(字幕)] 6点(2006-12-19 01:52:04) |
2212. 上海の伯爵夫人
全然期待外れな作品。とにかく脚本が稚拙、台詞が稚拙、人格設定も稚拙で、その辺で思いついたような設定と場面を順番に並べただけのような感じです。主人公も、盲目であるべき必然性が感じられないし、ヒロインと心が通い合っているようにも全然見えません。いつまで見ていても面白くならないので、逆にびっくりしました。美術関係の頑張りに免じて4点。 [映画館(字幕)] 4点(2006-12-17 22:14:55) |
2213. アトランティック・マネー
いきなり大金が手に入って、それで周りの人たちとの関係がおかしくなっていく、なんてのは、死ぬほどありがちな設定なわけだし、この作品のように何の工夫もなく流されてしまっては、見所はまったくありません。男優女優陣に格好良さも可愛さもないのも難点。 [地上波(字幕)] 3点(2006-12-05 00:20:47) |
2214. ルディ/涙のウイニング・ラン
《ネタバレ》 この映画は単なるスポーツ映画ではなく、1つの目標に向かってここまで多くの年月と努力を費やすことのできる人間の「意志」の強さを表現した作品です。目標達成に至るまで、勉強の場面や家族との関係の場面など周辺部分を丁寧に描出しているのが、感動を高めています。大抵のこの種の話には、「お前みたいなチビが何しに来たんだよ」みたいなイジメキャラが登場するのですが、そんなところがないのも良い。みんな一流のスポーツマンだけあって、真摯な熱意があればきちんと受け容れるんですね(チームに入るまでと比べて、そこからの進行がえらく早い気もするけど)。 [DVD(字幕)] 8点(2006-12-03 00:51:12) |
2215. 忘れられない人
《ネタバレ》 ラブロマンスの主人公とは思えないほど無口で控えめなスレーターと、アメリカ映画のヒロインには珍しい慈母のような優しさに溢れたマリサ・トメイの人物造形が面白い。とりわけ、ラブシーンではさりげなくリードしまくり、ホームパーティーで中に入れず外で2時間もいたスレーターを馬鹿にもせずに笑顔で受け容れるトメイ様は最高です。主人公は2人とも表現下手で不器用、恋愛沙汰にも縁のなさそうな地味な存在なのですが、そういった人々にもきちんとスポットを当てた貴重なラブロマンスとして評価したい。 [DVD(字幕)] 8点(2006-12-02 13:24:30)(良:1票) |
2216. デッドマン・ウォーキング
《ネタバレ》 死刑囚と贖罪という難しいテーマに正面から切り込んでいった制作者の姿勢は評価したいが、前半は突っ込み不足が明らかで、見ていてイライラした。コミュニケートが困難な相手に対する精神的な救済の第一歩は、まず辛抱強く「聞く」こと、その状況に相手を持って行くこと(「話させる」こと)から始まるはずなのだが、主人公はほとんどそれをしていない。他方、冤罪云々を伺わせる描写が出てくるが、これはテーマでも何でもないミスリードなのだから、かりに入れるとしても、もっと無理筋主張なのがはじめから明らかになる描写をすべきだった。また、遺族宅を訪問して話を聞いてみせるシーンがあるが、死刑囚のために動くべき立場の人間が目的を明示せずにそんなことをすべきではない(結果、当然のように遺族の一方とはトラブルになっている)。などなど、不満点はいろいろあるのですが、ラスト10分の緊張感溢れるシークエンスは非常に優れていたので+1点。 [DVD(字幕)] 6点(2006-11-27 10:52:38) |
2217. トレーニング デイ
「一般人代表」の立場を適切に表現したイーサン君はよく頑張りました。終盤はもっと2人の感情的・人格的対立が表面に噴出すると思っていたので、やや拍子抜け。特に、殴り合い以降の対決のシークエンスが中途半端だと思う。 [DVD(字幕)] 6点(2006-11-26 10:56:40) |
2218. ボクサー(1997)
投獄前の部分の説明がほとんどないので、前半はどういう人間関係なのかが分かりにくかったが、話が動き出した後半は一気に引き込まれた。デイ=ルイスを相手に回して一歩も引かない演技を見せたエミリー・ワトソンの功績が大きい。 [DVD(字幕)] 7点(2006-11-18 11:41:40) |
2219. ポロック 2人だけのアトリエ
何とも退屈な作品でした。彼の人生の説明にすらなっていない単なる会話のやりとりが延々と続いているだけで、何の解釈・表現にもなっていません。どこかに彼の伝記の要約ストーリーみたいなのがあって、それをそのまま順番に脚本に落としただけのような感じです。エド・ハリスも慣れない監督業に頭が行ってしまったのか、演技も本領発揮とは到底言い難い。点数は美術関係の頑張りに対して。 [DVD(字幕)] 4点(2006-11-17 01:38:32) |
2220. サイドウェイ
素朴な設定の割に工夫して巧くまとめてある脚本だと思うが、主人公の性格表現があまりにもじめじめしすぎていて、後味はあまりよいとはいえない。相方の人物的な押しも、もう一つ弱い感じ。いろんな体験を経ている割に、中心の2人が最初と最後であまり変わっているように見えないところも問題だと思う。出だしのところでは中年版の「ファンダンゴ」を期待したのですが、あと一歩でしたね。 [DVD(字幕)] 6点(2006-11-16 10:19:00) |