241. インサイド・ミー
《ネタバレ》 女性ボーカルの弟が薬物中毒死。音楽的才能があった弟を失って、バンドの評判はガタ落ち。替わりにバンドに入った男が才能を発揮して救世主のなるかと期待されたけど、そいつがサイコパスだったというサスペンス。 でも、サイコパスの不気味さが足りないので全然怖くない。サスペンスもエロも中途半端な凡作。 夫と子どもがいるのに酷評のストレスがあったからといって簡単に他の男と寝る女がヒロインというのも萎える。共感できない女がリアルな不気味さに欠けるストーカー男に襲われたところで、ハラハラもドキドキもしない。最後の格闘シーンも暗すぎてよく見えず。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2015-12-29 22:04:07) |
242. E.T.
子供から楽しめるSFファンタジー。自転車で飛ぶシーンなど、スピルバーグは盛り上げ上手。ただ、今見直すと印象は落ちてしまう。 [ビデオ(吹替)] 5点(2015-12-29 22:01:44) |
243. ウォリアーズ(1979)
《ネタバレ》 ストリートギャングの大集会で総長のような男が撃たれ、その濡れ衣を着せられたウォリアーズが追われる。ストーリーがシンプルすぎて面白みには欠けるが、まるっきり一昔前の少年漫画の世界でちょっと懐かしいような気分にさせられる。 チームそれぞれに特徴のあるスタイルなのでわかりやすいが、こんなの絶対嫌だろうってスタイルもチラホラ。当時はこれでクールだったんだろうか? 昔はカッコいいと思ってやってた流行のことを、今振り返って赤面してしまう感じに似てる。ウオリアーズの裸に皮ベストスタイルもずいぶん妙だけど、不良が絶対着なさそうオーバーオールの集団には、緊迫した場面にも関わらず笑ってしまった。 それと、あんな電車には絶対乗りたくないなと。 [DVD(字幕)] 4点(2015-12-13 15:21:32) |
244. シンプル・プラン
《ネタバレ》 墜落した飛行機に残された大金を見つけてネコババしようと魔が差したことから始まって、どんどん悪い方へと進んでいく。犯行を隠そうとして犯罪を重ねてしまう兄弟。結局、警察が通し番号を控えていたこともあって金は使えず、失ったものばかり。こんなはずじゃなかった・・・そんな嘆きが聞こえてきそう。 たった一人の兄も殺してしまった弟の虚無感、虚脱感が伝わってくるが、自業自得でもあるし、ジタバタとして好感の持てないキャラなので同情もできない。犯罪者になるには人が良くて不器用な兄のほうが、罪悪感に堪えきれずに哀感を誘う。 お金は人を狂わせるという教材のような映画。 [CS・衛星(吹替)] 6点(2015-12-10 21:29:50) |
245. 3人の逃亡者
《ネタバレ》 巻き込まれ型のロードムービーのようなコメディ。強面の銀行強盗常習犯が、娘のために銀行を襲った頼りない男に振り回される様子が笑える。王道すぎる気もするけれどとてもよくできた脚本で、コメディとしてのセンスの良さがうかがえる。 アメリカ映画のドタバタコメディは笑いのツボから外れて笑えないことも多いのだが、これは監督がフランス映画のオリジナル版を自らリメイクしたものだからか、ツボを外れることもなかった。女の子がとてもかわいかったが、強面の男に懐いた理由のはっきりわかるシーンがあればもっと良かったのに。 [DVD(字幕)] 7点(2015-12-02 20:00:53) |
246. 潮風のいたずら
《ネタバレ》 傲慢セレブ女と大喧嘩してクビになった大工。その復讐心も手伝って、記憶喪失になったセレブ女を自分の妻だと嘘をついて身元を引き受け、子ども達の世話をさせる。 もう前半からラストのハッピーエンドまでの展開がはっきりと見えてしまう。実際その通りになるので意外性は皆無という物足りなさはあるのだけれど、それでも海に飛び込んで抱き合う二人には自然と温かい気持ちに。 ゴールディ・ホーンもチャーミングで、子ども達との絡みもコミカルなので、なんだかんだでそれなりには楽しめてしまう。ウェルメイドな万人ウケするコメディ。 [DVD(字幕)] 5点(2015-12-02 19:59:13) |
247. ジュニア・ボナー/華麗なる挑戦
《ネタバレ》 世間的には巨匠と評価されていても自分的にはそれほど・・・って監督もいる。相性の問題か。洋画ではサム・ペキンパー監督もその一人ということを再認識。 マックイーンは好きなのだが、ロデオにまったく興味が持てないこともあって退屈。人間様が勝手に勝負に熱くなってるだけで、牛や馬にしてみればいい迷惑かも。酒場での大乱闘も国歌が演奏されるとピタっと中断するのが印象的。 [DVD(字幕)] 4点(2015-11-25 06:09:51) |
248. 聖者の眠る街
《ネタバレ》 ホームレスで貧困、劣悪な環境にあっても真面目に生きようとしている者もいる。ところが、同じような境遇の者が犯罪者になって足を引っ張ってるという皮肉な構造。 もっとおもしろくなりそうだったのに、終わってみると意外と内容的には薄かったような。ギュッと詰めたらオムニバスの一編に収まりそう。ただ、キャラと雰囲気は惹かれるものがある。 [DVD(字幕)] 6点(2015-11-22 22:36:57)(良:1票) |
249. スナッチ
《ネタバレ》 とてもテンポがよくてファンキーなクライムコメディ。84カラットの巨大ダイヤを巡ってのドタバタ劇。 マフィア流の残酷な殺しもしているのでシリアスにもできる話なのだが、とにかくノリが良くてあっけらかんとしているので悲壮感や暗さはない。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2015-11-18 23:53:50) |
250. ダーク・ブラッド
《ネタバレ》 リバー・フェニックスが急逝して未完成で終わるかと思われた映画を、無理やり編集して完成させたために完成度はかなり低い。ナレーションを多用してなんとかごまかしているが、違和感ありあり。 ネイティブインディアンの血を引くイカれた妄想青年、平凡な夫、その二人の間で揺れ動く妻。メインの三人ともに魅力がないし、リアリティもない。青年の仲間も何しに出てきたのかわからない役回りで、青年が殺されたのに夫婦に何もせずに引き上げてしまう。核実験場が舞台になっていて、土地を追い出されたインディアンもいて、社会問題的な視点もこめられいるのだろうけど、よくわからない。 もしリバーが生きていたとしても、面白い映画になったかは疑問。リバーのファンしか見る価値はなさそう。 [CS・衛星(吹替)] 2点(2015-11-16 21:50:13) |
251. サルート・オブ・ザ・ジャガー
《ネタバレ》 『北斗の拳』のような核戦争後の荒廃した近未来が舞台。古代ローマの剣闘士のようないでたちで、闘技会とアメフトを混合したような競技。ルールの説明はないが、それほど複雑ではないのでなんとなく伝わってくる。ボールに見立てた犬の骸骨をゴールの杭に突き刺したほうが勝ち。 劇画的だしスポ根要素もあるので、ハマる人にはハマりそう。個人的にはスポーツ的ではなく純粋に格闘に徹したほうが良かったような。殺し合いに用いる武器を使いながら、スポーツ的というのに少し無理を感じた。海外連ドラの『スパルタカス』のようなものを期待してしまったかも。映画の尺の関係だろうが、少女の特訓の過程もあっさりしていたし。 この少女を演じたジョアン・チェンは『シュウシュウの季節』の脚本・監督をしている才女。次作の『オータム・イン・ニューヨーク』でずっこけて、それ以降は作ってないようだが、もう一度チャレンジしてほしい気はする。 [DVD(字幕)] 5点(2015-11-16 21:47:35) |
252. ディパーテッド
《ネタバレ》 韓国映画「インファナルフェア」のリメイクだが、オリジナルと比べると落ちる。だが、登場人物がもったいないくらいにあっさり殺されていくので目は離せない。時代劇の大仰でもったいぶった殺され方とは対極。頭にズドンと一発で仕留めるところがスコセッシ流なのかクールでリアル。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2015-11-08 23:23:36)(笑:1票) |
253. 大災難P.T.A.
《ネタバレ》 見る前はシリアスなパニック映画だと早とちりしていたが、かなりベタでオーソドックスなコメディだった。無神経なデブ男にイライラさせられながらも、最後は情が通ってしまうロードムービー。パターン通りのちょっと古い印象で笑うまでには至らず、物足りなさは残った。 [DVD(字幕)] 4点(2015-11-08 23:14:28) |
254. 第十七捕虜収容所
好きな監督だから期待してしまったけど、舞台を映画化したものだからか、演技までがいやに舞台っぽくて不自然な役者がいて違和感が。 [DVD(字幕)] 5点(2015-11-02 23:01:33) |
255. ディス/コネクト
《ネタバレ》 ネットが絡んだ群像劇。現代社会の断面が見えてくる。ネット詐欺にあった夫婦、未成年が出演する違法なアダルトコンテンツを取材するレポーター、トラップにかかって全校に恥ずかしい姿を晒され自殺未遂を図った高校生の家族。三つのストーリーが並行して進んでいく。 中でも、女性になりすました高校生のクソガキっぷりは、悪ふざけの度を超えてリアルで腹が立つ。家庭の事情がどうであろうと許されるものではない。 ところが、加害者の父は息子に怒りながらも結局かばってしまう。被害者の父と加害者の父の激しいぶつかり合いに力が入る。三つの話の中では、このイジメに関わる話が一番印象的。 どこかに満たされない思いを抱えた人たちの苦悩、愛情への渇望が土台にある。その傷を癒すのは人と人との温もりでしかないことに気づいていく。目新しいテーマではないけれど、見事に練られた脚本で、クライマックスに向けての構成力に感心する。 [DVD(字幕)] 7点(2015-10-08 21:23:17) |
256. エヴァの告白
《ネタバレ》 第一次大戦後、ポーランドから逃れてアメリカに渡ろうとした女性に降りかかった辛苦。移民船では男たちに乱暴され、入管では胸を病んだ妹が隔離され、自分も強制送還されそうなところに救いの手を差し伸べた男。よくあることで、これが仕組まれたワナだったため、体を売る商売に。 でも、そこに愛もあったからややこしい展開に。いとこのマジシャンと女を取り合う三角関係がもつれにもつれて。男が最終的に姉妹を助けたとはいえ、もともとこの男が原因なのだから、憎んでも憎みきれないと思うが。 重厚で地味な印象の映画。薄幸の女を演じるマリオン・コディヤールにあまり魅力を感じなかったのが残念。 [CS・衛星(吹替)] 5点(2015-10-01 22:10:02) |
257. 郵便配達は二度ベルを鳴らす(1981)
《ネタバレ》 郵便配達がどこに出てくるのかと思えば、ただの比喩表現のよう。二度目の殺人計画、二度目の事件、二度目の自動車事故。二度目に決定的な運命が訪れるということか。 美人妻の男の趣味があまりにも悪すぎる。亭主は金だけ持っている老いぼれオヤジだし、乗り換えた男は見るからに悪人顔のニコルソン。男は前歴もある根っからの悪で、ギャンブルもするし浮気もする。そんな二人に共感できるものはなく、悲劇的な結末も因果応報の印象しか受けない。何度もリメイクされるほど魅力的な作品とは思えない。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2015-09-28 22:24:12) |
258. あなたが寝てる間に・・・
《ネタバレ》 ピーターが事件に巻き込まれて意識不明なのに、家族が能天気すぎる。医者が大丈夫だと言ったとしても、もっと心配して付きっ切りになるだろうに。昏睡中にライトなラブコメディが進行しても、あまりに都合がよすぎて乗っていけない。 クリスマスも一人で過ごす孤独な女をサンドラ・ブロックのような男に引っ張りだこに見える女が演じるのも全然説得力がない。嘘つきのヒロインにも惹かれない。 [CS・衛星(吹替)] 4点(2015-09-28 22:22:19) |
259. 誰よりも狙われた男
銃を一切使わない重厚なスパイ映画。リアルだけれど地味すぎてちょっと趣味じゃなかった。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2015-09-28 22:20:45) |
260. ジャンヌ・ダルク(1999)
《ネタバレ》 神の預言とか神の信託とかがキリスト教圏を舞台にした映画にはよく出てくる。ジャンヌ・ダルクは中世フランスの女闘士というぐらいの認識しかなかったが、神の啓示を受けたと国王にアプローチしたのは知らなかった。神の啓示を受けたと主張する現代のカルト宗教家にダブる。こういうタイプの人間にはどうも胡散臭いものを感じてしまう。 ジョヴォビッチは凛々しくて魅力的だが、狂信的でヒステリックな主人公には魅力を感じない。人を殺したことがないと言いながら、結果的に戦いを先導して多くの人を死なせている。言動に矛盾がある。 結局「神の徴」も自分が見たいものを見て、いいように解釈していただけ。冷めた視点でジャンヌを問い詰める神の化身(ダスティン・ホフマン)が、宗教と人間のリスクを浮き彫りにしてくれる。 教祖となって人を動かすことができるのは、たとえ間違っていたとしても確固たる信念(というよりも思い込み)と、それに基づくブルドーザーのような行動力を持つ人物だろう。カルト教祖も自分が心底神の使いだとか生まれ変わりだと信じているから、それに洗脳される者が出てくる。それにしても、19歳の田舎娘の妄想のような直言がああも簡単に受け入れたのは、迷信がはびこるような時代だったからか。ジャンヌによほどのカリスマ性があったのかもしれないが、この映画からはそれが感じられなかった。 身も蓋もなく言ってしまえば、思い込みの激しい痛い女に振り回されたお話。でも、ジャンヌ・ダルクを悲劇の英雄として祀り上げるよりは、こうした人物像に描いたほうが現実的で良かった。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2015-09-17 01:51:24) |