21. フィッシャー・キング
あまりにも非現実的なストーリー。「そりゃないだろう」と突っ込みを入れたくなるご都合主義的な展開。感動と言うにはイマイチだが、それでも映画に引き込まれてしまうのは、映画づくりのうまさでしょう。ジャックが人間として成長して行く姿には共感すら覚えてしまう。ニューヨークならこんな事もあるさ、とさりげなくニューヨーク賛歌に仕立ててあるのもお見事。セントラルパークに男二人が裸体で寝転ぶ姿は、少々異様ではあるが、この物語を象徴する印象的なシーン。 [ビデオ(字幕)] 6点(2005-09-14 06:22:55) |
22. ビューティフル(2000)
《ネタバレ》 こういう雰囲気のアメリカンドラマ好きだな。特に主役のミニー・ドライバーの徹底した性格の悪さ。けっこう笑えました。ただ、野心剥き出しの彼女も実は心に深い傷を持つ身。娘との関係の中で自分の心の傷に直面した彼女。一番大事なものを悟ったのがミスコンの最終選考のその舞台。激情がコンテスト放棄の型破りなカミングアウトとなって現れ、そして熱狂の中の大団円。「愛は言葉と同じで習わなければ愛せない」というセリフも効いてますね。なかなかよく出来た映画です。 6点(2003-12-15 03:46:56) |
23. ザ・ビーチ(2000)
こういう辛口青春映画良いですね。夢や冒険や格好良さを期待して観たら失望あるのみ。退屈な日常を抜け出したい若者達が、大冒険の挙句、傷付いた心を抱いて平凡なサラリーマンに戻っていく。若者はバカ者だってことを、こうも率直に見せられるとね。主人公にそうとう入れ込んだというディカプリオの感性は好感が持てる。 5点(2003-11-22 12:31:51) |
24. 2番目に幸せなこと
かなり酷評を受けていますが、良い出来の映画だと思いますよ。スキャンダラスな同性愛者の偽装結婚とか前半のコメディータッチとかの見かけに惑わされてはいけません。「真夜中のカウボーイ」の時もそうだったように、この監督は一見すると最新のライフスタイルを謳歌している社会の異端者を通して普遍的な人間性を扱います。初めはコメディーでラストはやり切れなくなるというのも常套手段ですね。恋愛関係や友情が脆くも崩れ去って行くのに対して、子への愛だけがどんな困難にあっても手放せない主人公の悪あがき。切ないラストもあれはあれでハッピーエンド?主役のひとりがマドンナでなければさらに評価は上がったはず。 [映画館(字幕)] 7点(2003-11-11 04:42:04) |
25. アメリカン・ビューティー
奥の深い、考えさせられる映画でした。表現方法は賛否両論ありますが、正常、異常とは何か?ほんとうの幸せとは何か?を観る人に痛烈に語りかけている映画だと思います。また、競争社会をマジメにがんばって生きている人には理解し難い感性の映画と映るかも知れませんが、本当はそういう人達にこそ観て貰いたいんでしょうね。主人公が死ぬ寸前に回想する日常の何気ない風景。泣かせます。 9点(2003-06-18 02:50:52) |
26. シェーン
シェーンが少年のもとを格好良く去る有名なラストシーン、しかし次のシーンでシェーンが馬上で腕をブラリとさせて、今にも転げ落ちそうになっているように見えます。最後の最後(?)まで弱みを見せなかったシェーンって映画史上最も粋な主人公だと思います。 9点(2003-04-26 01:04:21) |