1201. アメリカ,家族のいる風景
《ネタバレ》 まだ幼い息子と再会を果たし妻を捜す旅に出た「パリ、テキサス」。あれから20年が経過した。本作の主人公ハワードは初老の男。再会を果たす子供も成人している。確かにあれから20年経ったんだな、と感じる設定ですが、「パリ、テキサス」に似た雰囲気があります。ハワードは有名な俳優であり、いい年をした男が映画の撮影現場を無断で放り出して向かった先が何十年も連絡もしなかった母の元であり、何十年も前に別れて音信普通だった女の元であり、会った事も無い子供の元である。ハワードの無責任さと甘さがずっと気になって仕方がなかった。という訳で主人公にあまり感情移入できなかったのですが、このラストに持っていくには説明不足の感はあるものの、本作の明るいラストはハワードの余生と家族のこれからに少し希望を感じさせてくれました。 [DVD(字幕)] 5点(2009-05-18 20:57:50) |
1202. パーフェクト・ワールド
《ネタバレ》 フィリップ(バズ)少年が素晴らしかったです。特にラストの木の下で彼の見せる表情と演技は間違いなく観る者の胸を打つでしょう。確かに犯罪者だけど根っからの悪党ではなく、人間味を感じさせるブッチも結構僕が弱いキャラクターです。せっかくブッチをこういう人物に設定しているんだからあのラストは無いと思う。これじゃ何も残らない。(ずっとこういうオチになるのかなというイヤな予感はありましたが…)トレーラーで快適な旅をするイーストウッド御一行様がのんびり構えすぎなのが気になりましたが少年とブッチの関係や話の展開は良かっただけにもう少し希望を感じさせる終わり方にして欲しかったと思います。 [DVD(字幕)] 5点(2009-04-17 23:47:23)(良:1票) |
1203. 迷子の大人たち
シンプルで分かりやすいストーリー展開で結末もある程度読めてしまう作品ですが、長いようで短い、短いようで長い人生、時には人生の迷子になる事もある。そんな時にこそ前向きに生きたい、(これが難しいんですけどね…)そんな風に思わせてくれる映画でした。 [DVD(字幕)] 5点(2009-03-28 14:52:51) |
1204. アトランティック・シティ
《ネタバレ》 街の至る所が建築ラッシュに沸き、合法的なカジノの街に生まれ変わろうと刻々と街の表情を変えていくアトランティック・シティ。そんな街とは対照的な、羽振りの良かった過去を「あの頃は良かった」と懐かしんで生きていく事しか出来ず、活気のある街から置いてけぼりの落ちぶれた小心者の老ギャングを演じるバート・ランカスターが実にいい味を出しています。特にラスト近く、コイントスをして車のキーを渡し、気持ちよくスーザン・サランドンを送り出すランカスターが哀愁漂うも、とてもいかしていた。監督がルイ・マルだからでしょうね。この手の題材のアメリカ映画とは一味違う雰囲気が良かったです。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2009-03-22 23:43:33) |
1205. 刑事コロンボ/断たれた音<TVM>
《ネタバレ》 ちょっと今回は犯人を追い詰めるにはコロンボにしては説得力に欠けるように思いました。数人のファンと同時にチェスの対局をするというイベントの真最中に割り込んで得意の心理戦を展開する警部とそれに動揺して勝負を1つ落としてしまう犯人。これで熱くなってしまって墓穴を掘ることになる犯人。この警部と犯人の最後の対局がなかなか良かったです。 [地上波(吹替)] 5点(2009-03-03 21:47:39) |
1206. 逃走迷路
《ネタバレ》 ヒッチコック監督の十八番、たまたまその場に居合わせた全く関係の無い人間が事件や陰謀に巻き込まれていくサスペンスです。映画館のシーンやラストの有名な自由の女神のシーンなど随所にヒッチコック監督らしい見応えのあるシーンはあるのですが、作品としてはヒッチコック監督作品にしてはハラハラ感が少なくちょっと物足りなかったです。 [DVD(字幕)] 5点(2009-02-22 19:06:17) |
1207. トリコロールに燃えて
《ネタバレ》 前半と後半で作品の雰囲気がガラリと変わるのですが、後半、戦争の時代に突入してからは見応えがあったのと比較すると前半はかなり退屈に感じてしまいました。そしてこの前半が後半にあまり生かされていなかったように思います。オープニングで「34歳から先が見えない」と占い師に言われたシャーリーズ・セロン演じるギルダが最後の手紙で自分のことを「運命論者」だと言ったその生き様があまりにも切なく悲しかったです。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2009-01-22 23:36:23) |
1208. シッピング・ニュース
《ネタバレ》 ハルストレム監督作品の風景はいつも本当に美しい。本作でもニューファンドランド島の寒々しくも美しい風景が印象に残りました。ケビン・スペイシーは相変わらずの芸達者ぶりを見せてくれているし、ジュリアン・ムーアも魅力的でした。断片的にはすごく印象に残る部分があるのですが、物語全体としてはあまり印象に残らなかったです。ハルストレム監督は大好きなので、期待しすぎる面があるのかもしれないですけどね。 [映画館(字幕)] 5点(2009-01-21 21:52:16) |
1209. 陽だまりのグラウンド
《ネタバレ》 作品として説明不足な点は多かったですが、野球映画は大好きですし、作品全体の雰囲気は悪くなかったです。特にスタジアムにメジャーリーグのゲームを観戦に行くシーンはこの作品で最も好きなシーンです。子供たちがこうして野球に魅せられていくんだなあ、というのがとてもよく描かれていたと思います。また、この作品のキアヌ・リーブスは本当に良かったと思います。特に教会のシーンの彼は素晴らしかったと思います。 [映画館(字幕)] 5点(2009-01-13 22:04:14) |
1210. イヤー・オブ・ザ・ドラゴン
《ネタバレ》 白いスーツをカッコよく着こなすチャイニーズマフィアのドンを演じるジョン・ローンと彼と対決する刑事にミッキー・ローク。ストーリー的にはマフィアと刑事の対決を描いたバイオレンス・アクションもので特に目新しさは無いのですが、ジョン・ローン、ミッキー・ロークの2人が一番カッコ良かった頃の作品じゃないでしょうか。この2人の魅力がとても良く出ていたと思います。 [映画館(字幕)] 5点(2009-01-03 00:51:31) |
1211. 白いドレスの女(1981)
《ネタバレ》 フロリダ南部の熱帯夜の夜。そのじっとりとした暑さが画面から伝わってくるようでした。そこに現れるキャスリーン・ターナー。悪女の香りをプンプン漂わせる妖しさには参りました。それにしてもこの邦題はいかがなものか。この雰囲気にはやはり原題のBody Heatがバッチリはまっていると思いませんか? [CS・衛星(字幕)] 5点(2008-12-28 23:11:08) |
1212. ケープ・フィアー
《ネタバレ》 デ・ニーロの俳優としての凄み、役者魂を感じました。ラストシーンの水かさが増す中で沈み行くデ・ニーロの姿とその目が忘れられません。 [映画館(字幕)] 5点(2008-12-20 17:26:24) |
1213. あの日の指輪を待つきみへ
《ネタバレ》 アッテンボロー監督、シャーリー・マクレーン主演ということでかなり期待して見に行きました。期待が大きかった分物足りなかったという感じです。アメリカでの戦争中のエピソードはなかなか良かったのですが、現代のアイルランドの政治的な背景や事情に関する知識が無かったので分かりにくかったです。第2次大戦中のエピソードでシャーリー・マクレーン演じるエセル・アンの若き日を演じたミーシャ・バートンがきれいでした。 [映画館(字幕)] 5点(2008-11-22 21:19:00) |
1214. ディープ・ブルー2
《ネタバレ》 前作からなぜか20年近く経っての続編です。 サメを使った薬の研究、洋上の秘密研究施設、人間の想定以上に知能を持ってしまったサメ。 このあたりは前作と同じような設定ですが、スケールもキャストも前作よりも小ぢんまりとした感じです。 ピチャピチャと水面を賑わせながら向かってくる、知能を持ったサメから産まれた赤ちゃんザメの大群との闘いがメインとなっていて、 この赤ちゃんザメというのは新しいとは思いますが、この時間帯はピラニア映画でも見てるような感覚に近い。 知能を持った巨大凶暴ザメとの闘いはほとんどないのでサメ映画としても物足らないし、 海水が入ってきて沈みゆく施設から、サメに狙われながらの脱出モノとしても前作の方が面白かった。 生き残った赤ちゃんザメがいることを見せるラスト。 「3」を作る気満々のラストだなと思って確認したらやっぱりありましたね。 赤ちゃんザメが大人になった続編か、はたまた別のストーリーになっているのか。 機会があれば期待しすぎないで見てみることにしよう。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2024-02-20 12:32:25) |
1215. ジミー/さよならのキスもしてくれない
リヴァー・フェニックスの名作「スタンド・バイ・ミー」の翌年、「旅立ちの時」の前年の作品。 幼なじみ達と秘密基地を作り死体探しの冒険に出る。少年の面影が残っていた「スタンド~」のリヴァー。 その翌年の作品とは思えないほど大人びたリヴァーがいる。 よくある鑑賞後しばらくしたら内容を忘れてしまいそうな典型的作品で、 彼の主演作でなければCSで再放送されることも無い作品でしょうがリヴァーはまあ、カッコいいです。 早逝してしまったリヴァーの1987年の主演作。今となってはそれだけでも貴重な作品なのかもしれません。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2023-10-05 12:13:32) |
1216. アン・ハサウェイ/裸の天使
アンさん、全く裸にならないということでもないんだけど、 久々に見事に邦題トラップに引っ掛かりました。天使っていうような役でもないしね。 この頃からスターへの階段を一気に駆け上がっていったアン・ハサウェイですが、 こんな役を演じていたとは知りませんでした。まあ、今となっては貴重な作品かもしれません。 作品としては出てくる人間がことごとくロクでもないようなのばっかりで 青春モノとしても犯罪モノとしても面白くないので85分がとっても長く感じる作品でした。 どっかで見た顔だな・・・。と思ったら、マイケル・ビーンが登場。 もの凄く久しぶりに見た気がする。誰がやってもいいような、アンのお父さん役で登場。 長いこと映画を見ているとたまにこういう時の流れを感じるキャストに出会うこと、ありますよね。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2022-09-27 15:49:03) |
1217. 刑事コロンボ/愛情の計算<TVM>
コロンボのシリーズの犯人は社会的地位のある者やインテリ揃いですが、 本作の犯人はロボット工学の権威ということで、頭の良さでは相当上位に入ると思われる。 にしては犯行はあまりにもツッコミどころが多すぎ。一言で言ってお粗末でした。 最期の警部の仕掛けが鮮やかに決まる作品も沢山あるのですが、本作は・・・。あれはちょっとまずいんじゃないですか? 犯行の動機から最後の自白に至るまで、一貫していたのは犯人が1人息子に捧ぐ歪んだ愛情でした。 [CS・衛星(吹替)] 4点(2022-03-20 21:09:57) |
1218. ビルとテッドの地獄旅行
キアヌ主演、SFバカコメディです。 前半にビルとテッドが殺されるまでのどこかで見たような、と言うか 「ターミネーター」を能天気にしたような2人が殺されるまでの展開といい、 あまりにも陽気な死後の展開といい典型的バカ映画です。 やたらハイテンションなだけでイマイチ笑えないのが痛いところですが、 もう1度生き返ることをかけて死神とどんな勝負をするのかと思っていたら、 ボードゲームやツイスターというバカバカしさには参りました。 (死神が案外話の分かるいい奴なのは笑えましたが・・・。) 見終わってから本作が続編であることを知りましたが、 第1作を見ていればもう少し楽しめたのかな? [CS・衛星(字幕)] 4点(2021-12-28 16:32:30) |
1219. カポネ
シカゴでの日々から時は流れ、アルカトラズを出所し、フロリダで過ごしたアル・カポネの人生最晩年のドラマですが、 残念ながらドラマというほどのストーリーも無く、カポネ本人も家族も、彼が見る幻覚に悩まされ、 そんなカポネの姿を見ているのがひたすらしんどい100分間でした。 カポネは48歳でこの世を去っていますが、その姿はとてもまだ40代には見えなかった。 しかしスカーフェイスの異名をとり暗黒街の顔役と恐れられた過去を十分に感じさせつつも、 あまりにも哀れな晩年のカポネに身も心もなりきったかのようなトム・ハーディは凄かったと思う。 特にオムツを履かされ、葉巻の代わりにニンジンをくわえさせられた哀れな姿とは裏腹に凶暴な全盛期を思わせるような、 マシンガン乱射シーンはカポネの今と過去を見事に体現していました。 [DVD(字幕)] 4点(2021-07-08 21:07:43) |
1220. ロッキー4/炎の友情
ロッキーのシリーズの中ではあまり好きではない作品です。 アポロとの友情と死、そしてその弔い合戦。浪花節的な世界観の一方で、 アメリカとソ連、世界を二分した東西冷戦の時代を色濃く反映した世界観でもあります。 ソビエトに乗り込み、アメリカを背負って闘うような大きな話にもなっていますが、 エイドリアンのため、友のため。ロッキーにはもっと小ぢんまりとした世界観が似合う。 また、80年代はMTV台頭の時代とも重なり、 前作以上に映画と音楽のWIN WINの関係性が高まった時代背景も色濃く感じます。 勿論、それにうまく乗った同時代の映画は沢山あるのですが、 「ロッキー」に関しては、それは似合わなかった。 本作のサントラが優先で、あのテーマ曲がここ一番で流れないのはやはり淋しいですね。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2021-04-30 13:57:38) |