1581. 小説家を見つけたら
《ネタバレ》 ときどき、このような美しい映画に出会えると、映画を見ていて良かったと思えます。表向きは、スポーツの才能と文才に恵まれた貧しい少年の成長と成功の軌跡を描いたサクセスストーリーに見えます。ですが、映画を鑑賞していて、メインのテーマが別にあるような気がしました。 「生きている時代、生まれた場所や環境や経済事情が違っても、人として大切なものを持っていれば、そこには必ず温かい友情が生まれる。」 ジャーマル(ロブ・ブラウン)は、生まれた街の友人たち、小説家フォレスター(ショーンコネリー)、私立高校の生徒クレア・スペンス(アンナ・パキン)やコールリッジと、友情を築いていきます。もちろんきっかけは、彼のバスケの才能や、高い学力や優秀な成績、そして文才だったかもしれません。ですが、彼らみんなとの絆は、彼の誠実な人柄が作りあげた気がします。だから彼のバスケの才能だけを疎んじていたチームメイトや、彼の文才しか見ていなかったクローフォード教授は、彼と最後まで分かりあえることはなかったのではないでしょうか。そういった、人と人とのつながりに何が必要かを教えてくれている気がするのですが、それが押し付けがましくなく、心地よい感じで胸に響きました。 [DVD(字幕)] 10点(2011-07-24 14:00:00) |
1582. 殺しのドレス
《ネタバレ》 最初にケイト・ミラー(アンジーディキソン)とからんだ謎のグラサンは最後まで謎のままでした。前半あんなに時間とったのに。大胆すぎる思わせぶり。思いつくままに映画を作ったら、ああなったのでしょうか。よくわかりませんが。 地下鉄の黒人ズも、てっきり助けてくれるのかと思いきや、新しいピンチを演出する役割とは思いもよりませんでした。なんかわけもなく怒ってましたけど・・・。 それから、お父さん。奥さん殺されたのだから、もっと出ましょう。怒るわけでもなく、悲しむわけでもなく、まさか出番すらないとは予想外でした。 最後の夢オチは、「あぁ、なんか昔のホラー映画って、こういうシメ多かったなぁ。」と、なんだか懐かしく感じました。と、いうわけで、普通に楽しみました。 [DVD(字幕)] 5点(2011-07-24 13:58:23)(笑:1票) |
1583. 勝利への脱出
《ネタバレ》 ちょっと本格的な「警ドロ」みたいでした。 脱出できたけど、「スタローン、みんなを助けるために戻ってきましたー。」 あそこまで穴を掘らせといて、子供に花を持たせて伝言までさせといて、「お前がキーパーやってくれなきゃ、負けてしまう。」とか言って、もう脱出よりサッカーに夢中。もちろん逃げない。 そして最後結局逃げるときも、あの穴は使わない。穴をほった人たちは、きっと穴の中でみんな呆然。穴を掘らせた人たちは、みんなで大騒ぎしながら、堂々と脱出。「最初から掘らせるなよー。」 ドイツの将校はえらく協力的で、理解があって、良い人。なのに中盤と、最後に裏切られる。でも、「まあいいか。」みたいな感じで微笑んでいる。 よし、みんな最初から戦争じゃなくてサッカーやろう。って思ってしまいました。 結構緻密な準備や複線を、惜しみなく台無しにするのはちょっとうけます。 [DVD(字幕)] 5点(2011-07-24 13:56:17)(笑:2票) (良:1票) |
1584. 最前線物語
《ネタバレ》 ツタヤ発掘良品で借りました。2時間40分ほどありました。戦争映画を見慣れていないせいか、特に前半、だれが味方で、いったい何と戦っているのかわからなくなりました。ほとんど迷子状態です。第二次世界大戦の歴史を詳しく知ってから鑑賞しないといけない映画だったのでしょうか。 中盤、軍曹の言ったせりふ。「戦争と人殺しの境界線は紙とペンで決まる。」ぐっときました。そして、そのせりふを裏付けるかのような、冒頭のシーンとラストシーン。この3つのシーンだけでも、見る価値のある映画だと思います。 ただ、まじめに作りすぎて単調になっているので、エンターテイメント性は低い映画だと思います。それから、80年の映画にしては、映像がきれいです。 [DVD(字幕)] 5点(2011-07-24 13:54:40) |
1585. グレイテスト・ゲーム
《ネタバレ》 4年くらい前に鑑賞し、最近再び鑑賞しました。ディズニー映画にはまるきっかけになった、素晴らしい映画です。映像の美しさと、魅力あふれる登場人物たちに惹き込まれます。 ゴルフにはもともと興味がなかったにも関わらず、信じられないくらい楽しめました。映画はジャンルによって好き嫌いがあるかもしれませんが、この映画はきっと多くの人に楽しんでもらえて、多くの人の心に温かいものを残してくれる名作だと思います。 登場人物は皆好きですが、一番印象に残っているのは母親とエディーです。母親がついに家の外に駆け出したシーンは鳥肌がたちました。エディーは最高にかっこいい。 [DVD(字幕)] 10点(2011-07-24 13:50:54)(良:1票) |
1586. ロンゲスト・ヤード(1974)
《ネタバレ》 このタイプの映画と、主人公であれば、優柔不断さはないほうが爽快な気分になれました。友人が死んでしまったことも納得いきませんが、その後のわりとあっさり受け入れムードはなお許せません。しかもその真相を知らされたときに、極悪所長との取引に応じてしまうって、男気に欠けると思います。で、このタイプの主人公から男気取ったら何が残るのでしょう。はっ!そういえば、結局何も解決してないじゃん・・・このあと、皆さんどうなるのでしょう・・・ [DVD(字幕)] 4点(2011-07-10 03:34:07)(良:1票) |
1587. 白いドレスの女(1981)
《ネタバレ》 どうしても面白いとは思えませんでした。弁護士のくせに女にだまされる馬鹿な男の話ですよね。あと印象に残っているのは、わきあせがやたら凄かったこと。そもそも女優に魅力を感じることができません。そうすると、「何故その女性のために殺人までするの?」と思ってしまいます。そう思ってしまうと、ラストまで、100%この映画を楽しむことは出来ないと思います。だまされやすい僕でも、この女性にはだまされない自信があります。だから僕にはこの映画を見る資格はありませんでした。むしろ見てごめんなさい。 [DVD(字幕)] 1点(2011-07-09 20:12:15)(笑:1票) |
1588. カポーティ
《ネタバレ》 合わない人には本当に合わない映画だと思います。これが小説だったら、もう少し楽しめたかもしれません。一番知りたいカポーティの本音が見えない。うえにテンポが遅い。話がなかなか先に進まない。友人達との談笑のシーンも、きっと意味があるのだと思います。ですがその意味がわからなければ、ただの退屈なシーンです。パブロン中毒さんのレビューを先に見ていたら、もっと映画を楽しめたかもしれません。めちゃめちゃわかりやすい解説でした。そういうことだったのですね。失敗しました。あ、そう言えばパッケージにも、「だれよりも君の死を悲しみ、だれよりも君の死を望む」みたいなことが書いてありました。あれはヒントだったのか。 [DVD(字幕)] 1点(2011-07-09 19:58:32) |
1589. いつか晴れた日に
とても心がきれいな人たちと、ちょっぴり心が貧しい人たちと、ひたすら普通の人たちの共演。これは、近代ヨーロッパを舞台にした、一昔前の少女漫画的なストーリーじゃないですか?テンポが速いわけではありません。ですがなぜか飽きない奇跡のバランス。飽きなかったひとつの原因は、ところどころに、人が気になるような謎を入れているからですよね、きっと。エドワード・フェラース(ヒュー・グラント)やウィロビーが何故会いに来ないのか、その理由が知りたくなってしまいましたからね。とても面白い映画なのに、なぜか人に薦める気にはなれません。でも間違いなく面白いです。でも、お薦めするほどではありません。 でも、見ないと損するような気もします。 [DVD(字幕)] 8点(2011-07-09 19:43:49)(良:1票) |
1590. キング・オブ・コメディ(1982)
《ネタバレ》 頭のおかしい男女が有名コメディアンを誘拐し、それぞれの自分勝手な目的を果たそうとする話だとは知らずに見てしまいました。サクセスストーリーは好きです。ですがこの映画はだめです。僕は映画に対して「終わり良ければ全て良し。」という考えがあったのですが、その常識をくつがえされてしまいました。最初の1時間20分くらいは、脳が沸騰するほどイライラさせられました。ってゆーか、もしかして最後のサクセスシーンも、実は妄想の続き?なんか画面の雰囲気が怪しいんですが・・・そこをはっきりさせないのは見る人が自由に解釈できるように?そんなサービスはいらんぞ。 [DVD(字幕)] 1点(2011-07-09 19:20:07) |
1591. 恋のためらい/フランキー&ジョニー
《ネタバレ》 前半は面白かったのですが、後半の展開は好きではありませんでした。これは好みの問題だと思いますので、映画が悪いというより、合う合わないの問題です。若い頃飲食店でアルバイトをしていたので、前半かなりアルパチーノに声援を送っていました。特に、包丁さばきでみんなに一目置かれる瞬間はたまりません。個人的には、社会でもう一度やり直そうと一心不乱なアルパチーノにミシェルファイファーが次第に心惹かれていくようなストーリーのほうが好きですね。ただこれは完全に男目線の感想なので、女性の方にはわかってもらえないかもしれないです。ただ一つ、自分たちのおしゃべりを優先してお客さんをほったらかしたらだめです!どれだけ良い話であっても、自己中心的な人たちにしか思えなくなってしまいます。 [DVD(字幕)] 3点(2011-07-09 13:54:36) |
1592. 依頼人(1994)
《ネタバレ》 この映画は、法律や裁判に疎い方でもわかりやすく盛り上がれるように作られています。序盤の、少年とスーザン・サランドンと検事達のやりとりは爽快感があります。もちろん、凄腕の検事グループがあのような取調べをするはずはありませんが、そこで検事達も道徳的かつ優秀にしてしまえば、映画としてはきっと面白さを損なうと思います。目の肥えた映画評論家からのつっこみ覚悟で、あんなあほな検事グループにしたことで、見ている人たちを楽しませる、映画人のサービス精神を感じます。おかげさまで、前半から中盤にかけては完全に少年の心理で見ることができて、ハラハラドキドキイライラムズムズしました。後半は正直すんなり事が運びすぎたことと、お約束的な展開でちょっと退屈な部分もありました。そういえば、証人保護制度の存在は、この映画で初めて知りました。この映画のためだけの制度ではありませんよね? [DVD(字幕)] 8点(2011-07-09 11:15:38) |
1593. グロリア(1980)
《ネタバレ》 前半から中盤にかけて、自分勝手で恩知らずな子供にイライラしました。その子供をグロリアが見捨てられない理由、動機がわかりません。なにしろ、冒頭で必死な母親(グロリアの親友)に向かって、「あんたの子供は好きじゃない。」とはっきり言っています。それでも親友のために、その子供を命がけで守っているうちに、子供に対して母親に近い愛情が芽生えたと、とらえられなくもないですが、それほど人徳のある人物にも見えませんでした。単純な痛快アクションものとか謎解きベースのサスペンスならそれでも楽しめます。ですがこの映画の雰囲気とストーリーからすれば、主役の2人の行動原理に、いかに共感できるかでこの映画の面白さが変わってくると思います。だとすると、申し訳ないのですが、僕の共感点は0点。ただ、グロリアにやたら気をつかっているマフィア連中が面白かったので+2点。ほかの人に薦められる映画ではないかな。 [DVD(字幕)] 2点(2011-07-09 09:45:05) |
1594. 北京のふたり
《ネタバレ》 中国の司法や警察、バックグラウンドなどに詳しい方が見れば、もしかするとありえない内容が多すぎて、物語にうまく入り込めないのかもしれません。それに14年前と現在との違いもあるかもしれません。中国は広いですから地域の差もあると思います。ですので、僕は最初からすべてを空想上のフィクションとして楽しみました。SFやファンタジーを見る感覚に近いですね。そうすると、サスペンスとしてとても楽しめます。罠にはめられる。周りはみんな敵。と、思いきや、一人女弁護士だけが次第に自分のことを信じ始めてくれる。わかりやすくて大好きです。女弁護士以外の中国人を思いっきり悪いやつや、嫌なやつにしてしまったのも、個人的には「こいつらむかつく!頑張れリチャード!ユイリン弁護士ファイト!」って思えることになってので、良かったのではないかな。そんなスタンスで鑑賞していただければ、誰にでも楽しめる逸品だと思います。 [DVD(字幕)] 8点(2011-07-09 09:25:11) |
1595. ギャラクシー・クエスト
ここ数年で見たSF映画の中では、ファンタスティック4の次に好きです。小さい宇宙人がたくさん出てくるところで、けがをしている仲間に「水を飲みなよ。」て水を飲ませておきながらそこへみんなで襲いかかるシーンだけやたら怖かった。あそこだけホラーテイストですね。 [DVD(字幕)] 8点(2011-07-08 14:14:37)(良:1票) |
1596. ラビリンス/魔王の迷宮
対象年齢5歳~20歳くらいまででしょうか。30過ぎて見る映画ではありませんでした。完成度の高い子供向け人形劇なので、お子さんは間違いなく楽しめると思います。 [DVD(字幕)] 1点(2011-07-08 13:41:34) |
1597. 摩天楼(ニューヨーク)はバラ色に
マイケルの存在がもはやファンタジー。マイケルがその気になれば、バッドエンディングの脚本も、演技力でハッピーエンドにできそう。バックトゥザフューチャー、さまよう魂たち、ニューヨークはバラ色にと立て続けに見たけど、マイケルにはずれ無しですね。 [DVD(字幕)] 10点(2011-07-08 13:36:23) |
1598. ハイランダー/悪魔の戦士
あまり面白くありませんでした。ストーリー性はあまりないし、アクションは物足りないし、クイーンに興味ないし・・・。設定だけ面白かったと思います。「宝」は微妙すぎ。「人類の考えがわかるようになる能力」が宝ですか。もしクルガンがその「宝」を手に入れたら、ぶち切れると思いますよ。 [DVD(字幕)] 4点(2011-07-08 13:20:53) |
1599. スペースボール
古いうえにこてこてのアメリカンジョーク。寒い。SF見るつもりで借りたのがそもそもの間違いでした。でもお客さんを笑わそう、楽しまそうとみなさんが頑張られているので、僕もその期待に応えようと思って、笑おう、笑おうと思っていたら、なんだか泣けてきました。 [DVD(字幕)] 3点(2011-07-08 13:10:38)(笑:1票) |
1600. 乙女の祈り
「乙女の祈り」というタイトルは秀逸だと思います。クリスマスにメラニー・リンスキーが日記帳をもらうシーンが2度ありますが、1度目に日記帳をもらうときの精神状態と、2度目にもらうときの精神状態の落差が凄い。最初は家族にも愛情を向けていた心理が、少しずつケイトウィンスレットに偏り始める。そして、2度目に日記帳をもらうシーンで、完全に精神が破綻していることをわかりやすく印象付けています。実話に基づいているだけに、この映画にはある種の予防線というか警告のようなメッセージ性も感じます。「さまざまな形で思春期の心理状態の変化を見つけることができます。親御さんは気をつけましょう。」 [DVD(字幕)] 8点(2011-07-08 13:01:49) |