1. ウォンテッド(2008)
劇場予告編のバカバカしいまでのかっこよさに絶対見に行こうと思ってたんだけど、結局都合がつかず見そびれてしまった。でDVD鑑賞となってしまったのだが、うむむむ。前半は期待通りのバカかっこいいシーンの連続にしびれたし、マンガチックなクールビューティが似合いすぎのアンジェリーナ・ジョリーもそのバカかっこいいシーンにはまりまくり。巻きこまれながら成長してゆく主人公という王道のパターンもいい。ところがお話は単純なままでは終わらない。けして複雑ではないがちょっとした捻りがあってストーリーとしても楽しめるようにしてくれてはいるんだけど、そこが余計なお世話。ストーリーは単純でいい。とは言ってもストーリーに一捻りがないと現代の観客は許してくれない。主人公が一人前になってバカかっこいい仕事人となって大活躍する、、、だけじゃダメなのだ。しかもどうやら結果としては捻りがまだまだ少ないということでの低評価っぽい。うむむむ。娯楽作ってのは難しい。 [DVD(字幕)] 5点(2009-10-07 14:04:12)(良:2票) |
2. ウィッカーマン(2006)
《ネタバレ》 謎が少しずつ解明されてゆくという面白さは無い。全く解明されずに最後まで進む。いらいらする。よほどの結末でなきゃ承知しないぞ。で、いよいよ最後。いったいどんな結末がドーンと来るのか。まさかそれはないよね。それだけはないよねっていう結末がドーンときた。んな無茶な。孤島のオカルトチックな儀式にその儀式のための計画の壮大且つ緻密さが全くそぐわないというのもあるが、結局この話は主人公のピンチも希望も横道にそれるのも伏線めいたものも全て計画どおりだったってところに面白みがないのだ。73年版がえらく評価高いのが気にかかる。見てみたい。 [DVD(字幕)] 3点(2009-08-10 18:21:19) |
3. Vフォー・ヴェンデッタ
《ネタバレ》 ここの評価の高さに驚いている。というか戸惑っている。思ってたのと違ったってのも災いしてるかとも思うんだけど、何が良いのかさっぱり分からない。ナタリー・ポートマンのロリータファッション&パンチラだろうか。それとも中田英寿をモデルにしただろうセンスある仮面だろうか。他に思い当たらない。Vさんは一貫して自分を酷い目にあわせた人物を一人一人殺してゆくので本人も言ってる通り「復讐」をしているに過ぎないのにたまたまその復讐するべき相手の一人が国家のトップだからって「革命」になるのか?もちろんコヤツはとんでもない悪党なわけだが、このとんでもないことが映画内であきらかにされるから「革命」っぽく見えるだけに過ぎないのだ。個人的にはこういう小難しい「革命」でもって復讐とかテロを容認したり言い訳するんじゃなく、堂々と復讐を見せてくれたほうが断然いい。原作ありきで仕方ないのかもしれないけど。どのみち、この映画とは最初の取っ付きが悪かった。こういうのを不幸な出会いと言うのだろう。 [DVD(字幕)] 3点(2008-12-08 17:12:12)(良:1票) |
4. ヴァンダの部屋
ペドロ・コスタ初体験。のせいもあるかもしれないけど、こんな映画観たことない。根底の部分において今まで観た映画とは別次元にある。作品の舞台となるスラム街が何故取り壊されるのかはどうでもいいとして(開発の過程で壊されてるんだろうけど)、ギリギリまで立ち退かず、また立ち退いても行く当てのない人たちの日常を切り取っている作品の中で、「何を言いたい」ではなく、ただひたすら切り取ったものを見せているという感じ。こんなにも何も語らないドキュメンタリーを観たことがない。多くは家々が壊される映像と音、ヴァンダという名の女性をメインにとらえた会話、そしてヴァンダも含めた住民のドラッグまみれの日常の描写が占める。朝、昼、晩と順繰りに映される日常に家々が徐々に壊されるという変化以外何も起こらない。たしかに美しい画が時折飛び込んでくる。部屋の光の当たらない片隅は「影」というより「闇」と言ったほうが正しく、そのうち全てのものを被ってしまうのではないかと錯覚するくらいに「闇」自身が自己主張しているかのようだ。その恐るべき「闇」があるから明るい場所がなんとも言えない美しさを勝ち得ている。でも、観ているうちに不安になる。この映画、いつ終わるの?と。なぜならいっこうに終わる気配が無いから。結局のところ、唐突に(映画の)終わりは来て安堵したのだが、いったいなんだったんだろう、、、と。何かを「観た」という手応えだけがあって、何を見たのかさっぱり解からない。私はいったい何を観て、何故手応えを感じたのか、、それを理解するにはもっと映画を観なければならないのだろう。 [映画館(字幕)] 6点(2008-05-12 15:48:40) |
5. ウィスキー
《ネタバレ》 おもいっきりアキ・カウリスマキだった。ただ、一つ一つの口数の少ない会話がカウリスマキよりもちょっとリアル感を持っている。パターン化された朝の仕事始めの繰り返しもコメディでありながら妙に生々しい。なので最後はちょいと残酷に思えてならない。カウリスマキの映画のようにもっと虚構性を帯びてくれればこのオチでもいいのだが、なんだかこの変われない男が哀れで・・。奇妙な三人の奇妙な旅がもたらしたものが結局主人公の男には何も無かったというオチはある意味その辛辣さにおいて斬新かもしれないし、ある意味至極当然ともいえるのだが、マジメな男にもほんの少しの光を与えてほしかった。博打はその伏線だと思って見てたもので。 [DVD(字幕)] 6点(2007-12-10 15:28:33) |