21. 麦の穂をゆらす風
《ネタバレ》 今に続くアイルランド紛争をアイルランド側から見た映画です。どんな戦いでもなにかしら息抜きがあるものです。ケン・ローチの映画が好きなのは悲惨な状況の中で、ホッと息をつける、息を抜ける部分があるからなのですが、この映画にはそれがないので悲惨さだけが残りました。余所の国のことはもとより、同じ国の人のことさえも理解するのはむずかしいけど、理解しようと努力することは出来ます。この映画を見て理解する努力をすることですら難しいということを実感しました。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2007-11-17 05:54:52) |
22. やさしくキスをして
《ネタバレ》 大好きなケン・ローチの映画の中でも一番苦手な映画。いつものように人種や宗教などの違いなどからくる差別や偏見を扱っていますが、この映画に関してはみんなが自分の幸せばかり押し通しすぎです。あまりにも自分の立場を考えてと主張しすぎる人が多くゲンナリでした。他の人の幸せのためにと身をひく慎ましやかさに感情移入しやすいので、こういう映画は嫌いです。エジンバラの大学に行く妹と、学校長はのぞいて、みんな不幸になればいいと思ってしまいました。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2007-11-12 23:13:49) |
23. SWEET SIXTEEN
ケン・ローチの映画はどれも好きですが、この映画ではすっかり同調してしまいました。一生懸命に尽くす子供に対して迷惑ばかりかける母親。個人的に他人事とは思えなくてはまってしまいました。面倒ばかりかける母親でも生をあたえてくれたことを思うと、一生縁は切れないのでしょうね。フィクション映画なのにどっぷり感情移入しました。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2007-11-05 16:26:11) |
24. ファンタスティック・フォー:銀河の危機
前作は面白くはなかったのですがCGは楽しめたので、多少の期待をしていましたががっかりしました。どうでもいいような台詞、なに考えているのかわからないファンタスティック・フォーの思考回路。おばかなお気楽ムービーになりきれない半端なシリアスさが気になりました。シリアスとコミカルのうまく混ざった映画は名作も多いのですが転びやすくもなります。この映画のコピー「地球滅亡までのカウントダウンは始まった。。。」ではないけど、映画を見はじめて10分も経たないうちに、退屈な会話の連続とストーリーに、上まぶたと下まぶたがくっつきそうになるカウントダウンがはじまりました。見ているのが辛い映画でしたが「トランスフォーマー」を楽しめた方はおすすめです。 [試写会(字幕)] 3点(2007-10-03 10:15:38) |
25. ヴァンダの部屋
《ネタバレ》 「靴に恋して」に感動して、リスボンに行ってみたいと思っていたのですが、低層生活者の暮らす、もうひとつのリスボンの生々しさを見てしまったようで驚きました。説明の少ないたんたんとした映画で、余所の家の生活を除いているような居心地の悪さが興味深かったです。日がな一日ジャンキー生活。不思議な気怠さに、しぶとい生命力を感じます。ジャンキーの映像は、目新しさが無く特に面白いとは思えませんでした。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2007-09-19 22:40:47) |
26. ルワンダの涙
《ネタバレ》 ルワンダの内戦を欧米人の牧師とキガリの技術学校に青年協力隊の英語教師として赴任してきた英国人青年の立場から描いています。 時が流れて再び、この争いはなんだったのかを見直すのは興味深いです。 映画は、隣同士だった人間がナタで殺し合うという生々しさはないので安心してみていられます。 「ホテルルワンダ」同様に少数派ツチ族側から見ているので、一方的にフツ族が悪いと言う風にとれてしまいます。ジョン・ハートが神父役で良い味を出していますが英語教師ヒュー・ダンシーが、ちょっと気になりました。 「ラスト・キング・オブ・スコットランド」の主人公と同じ違和感を感じました。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2007-05-14 23:47:01) |
27. スチュアート・リトル
なんで孤児院にネズミが?最初から不条理度が高かったけど、そのまま押し切ってしまったところは見事です。あれこれ考えずに目一杯楽しめました。悪役の猫もかわいさ満点。世の中に本当に悪人はいない、そんなアメリカンドリームを感じました。こういう映画を見るとホッとします。バージニア工科大の銃乱射事件があったばかりなので、この映画を見ながらアメリカの両面を考えてしまいました。 [CS・衛星(吹替)] 8点(2007-04-21 02:33:09) |
28. ウォーク・ザ・ライン/君につづく道
《ネタバレ》 上手に歌ったと言う理由がウィザースプーンのオスカー受賞の大きな要因だそうですが、それだけでオスカー?と言う感想です。「歌えロレッタ~」の時のシシー・スペイセクはロレッタ・リンの性格まで歌に出ていて見事でしたが、ウィザースプーンのジューン・カーターは器用に歌っただけという感じでした。ノミネートが1年ずれていたらウィザースプーンのオスカーは無理だったと思います。カントリーが大好きなので、それなりには楽しめましたが面白い映画ではありませんでした。離婚、不倫、浮気が当たり前のカントリー界でおしどり夫婦として知られたジョニー・キャッシュとジューン・カーターを描いていますが美化しすぎているように思えます。あとジョニー・キャッシュは特に好きでもないのですが、同じカントリーシンガーの娘ロザンヌが好きなので、彼女をどう描いているかなというのも興味を持って見ましたが、ストーリーとはあまり関係なさそうではしょられていました。見終ったあとの気分が、あまり良くない映画です。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2007-04-03 03:09:40) |
29. ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア
アメリカンニューシネマ「真夜中のカーボーイ」「俺たちに明日はない」「明日に向かって撃て」などを思い出してしまいます。違うのは警官もギャングもみんなとぼけた良い人で、最後まで誰も殺さない。そしてそれが物足りなくなく、むしろ心地良いです。「レニングラードカーボーイ」っぽい脇役のおばかさ加減も◎です。絶望がうらやましいなあと思ってしまいました。こういう映画大好きです。 [映画館(字幕)] 8点(2007-04-01 07:50:30) |
30. ルールズ・オブ・アトラクション
《ネタバレ》 よくある青春ものですが「セントエルモスファイヤー」などに比べると面白かったです。オープニングの枯葉の逆回しがすごくて感心しました。ストーリーはラストからはじまり、戻ったり進んだり斬新でした。音楽が懐かしかったです。ところどころ好きでした。フェイ・ダナウェイ、毒が抜けきってしまってます。残念。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2007-03-31 05:56:58) |
31. クラッシュ(2004)
《ネタバレ》 アルトマンの映画を彷彿とさせますがブラックジョークはありませんでした。様々なことに耐えている人ばかりが出てくる映画でした。銃の音におびえる娘に父親が銃弾を通さない透明マントをかけてあげると安心させる話は、逆に娘が銃を恐れなくなり銃の犠牲になってしまうのではと心配になりましたが、それでも、その後のエピソードで泣いてしまいました。この映画はこのシーンにつきます。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2007-02-24 14:56:44) |
32. ランド・オブ・プレンティ
《ネタバレ》 テロ探しに執念を抱く男に狂気が感じられるのに、全体は静かな印象の映画。9.11、ベトナム戦争、それらに隠されてしまっている貧困問題。ヴェンダースならではの反戦映画。彼の描く映像はどこか静かな美しさを漂わせているけど、今回も高い場所から見る普通の景色が魅力的でした。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2007-02-01 19:22:04) |
33. 愛についてのキンゼイ・レポート
《ネタバレ》 キンゼイレポートは知っていたけどキンゼイ博士のことは何も知らなかったので勉強になった。キンゼイの妻役のクララ・マクミレンがいい味を出していた。キンゼイが男にも興味を持ってセックスしてしまったときに怒ったのに、その男と自分もセックスして大喜びするなんて・・・なんか考えてしまう。キンゼイ一家が食事をしながらあからさまなセックス話をするのを見て、むかしのTVドラマ「光る海」や、サザエさんのセックスパロディを見たときと同じ居心地の悪さを憶えてしまった。年を重ねても家族で大らかに話すセックスの話は違和感を感じてしまう。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2007-01-13 02:36:17) |
34. ファンタスティック・フォー [超能力ユニット]
《ネタバレ》 手の熱でポップコーンができてしまうというのは面白かったです。それだけ。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2007-01-08 14:23:02) |
35. サハラ 死の砂漠を脱出せよ
《ネタバレ》 都合よくトントン拍子に話が進みすぎるアドベンチャー映画。まるで、苦労しなくても次のアクションに進めてしまうロールプレイングゲームのようで物足りなかったです。「シェルタリングスカイ」のような映像を期待していた訳ではないけど、きれいなだけの砂漠は深みがありませんでした。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2007-01-08 14:21:46) |
36. ハッカビーズ
リリー・トムリンが出ているので飽きずに見ましたが、なんか苦手な散漫さでした。面白くなりそうかなと思うとつまらなくなり、盛り上がるかなと思うと盛り下がってしまうので残念でした。味のある俳優女優がたくさん出演していることと、会話にカントリーの話題が随所に出てきたので、アメリカでのカントリーアーティストのとらえ方がわかって興味深かったです。その2点が気に入ったので4点つけました。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2006-12-16 09:50:23) |
37. ベルリン、僕らの革命
《ネタバレ》 前に見ていたのを忘れて、もう一度見てしまいそうになりました。貧しく搾取される側の若者が、搾取する側に対抗するストーリーです。彼らが誘拐する中年の富豪が「むかしは私も君たちみたいだった」と話す当たり、どこかで聞いたような話です。色々な映画や小説を読んでいる弊害が、どこかで見た聞いた話だと新鮮じゃなくなるところにあります。逆に、どこかで見たり聞いたりしたなあと思う楽しみもあります。特に気に入った会話やシーンが見つからず印象に残らない映画でした。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2006-10-20 15:55:57) |
38. マイアミ・バイス
《ネタバレ》 映画を見て一週間しか経っていないのですが、ストーリーの詳細を忘れていました。コリン・ファレルたちが半端な孤立の仕方をしていたのが残念です。個人的にはもっとハードボイルドだったらのめり込めたかなと思います。ラストでソニーはイザベラを見捨てたのでしょうか?それとも、後に逢うつもりなのかわかりませんでした。ポップコーンを片手に楽しめる映画です。 [映画館(字幕)] 6点(2006-09-14 11:48:12) |
39. 0:34 レイジ 34 フン
《ネタバレ》 ホラーゲームをプレイしているかのようなストーリー、加えて古典的な効果音がたっぷりの映画でした。ロンドンの地下鉄の終電車に乗り遅れたヒロインが遭遇するの悪夢の一夜。こんな、ありがちなコピーが浮かびました。ヒロインを襲うのは下水道にすんでいる(ホラーゲームにでてくるゾンビ、それも雑魚のような)殺人鬼。ヒロインが助けを求める人たちは次々と殺人鬼の犠牲になっていきます。ただ、ただ脅かして怖がらそうとすることに重きを置いています。殺人鬼が力的にもキャラ的にも弱かったので恐怖感は少なかったです。なにも考えずに見られたのと、ロンドンの地下鉄やダンジョンゲームのような雰囲気が好きなので、おまけで4点。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2006-09-13 03:45:51) |
40. ゴスフォード・パーク
《ネタバレ》 個人的にアルトマンの映画はの醍醐味は「ナッシュビル」や「マッシュ」のように、ラストの大円団に向かうまでの雑多な高揚感か、「ショートカット」のような、それぞれの人間がそれぞれに動いて生きて、結局何も変わらないんだという不思議に醒めた安堵感です。この映画は、どちらも感じられず今ひとつでした。あと、キャラクターにあまり魅力的な人物が少ない感じもしました。マギー・スミスは良かったです。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2006-08-27 03:33:30) |