1. ターミネーター4
ことあるごとに地上波で放送されるターミネーター2を観るにつけ、このシリーズの魅力は、人間のカタチをした無機質で無表情なロボットがいつになってもくたばらずにいやらしくネチネチと愚直に地の果てまでも追いかけてきて、屈強なお母さんをして「もうやだこの子!」と言わしめる恐怖感であるとつくづく思う。しかし最新作である本作は「ターミネーター」を冠しているにも関わらず、そのスキームはさておきなにやら怪しげなサーガを築こうとしている。4作目ともなればこういう方向への鞍替は想定の範囲内だが、それにしてもつっこみどころ、というか、合点のいかないところが多すぎる・・・というのが正直な感想。 たとえば、戦いを通して「人間」であることを証明したマーカスに対して、かのような方法でコナーを生かせる、というのは脚本ミスでないかと思う。「ターミネーターとの戦いにおいて犠牲の上に成り立つ生を描いた」のであれば、それはこの作品においては詭弁だ。散りばめられた旧作へのオマージュもファンには嬉しいが、コンセプトの段階でちょっと「ちがう」んじゃないかと思う。戦争映画として鞍替えするならとことんやるべきで、人類軍やジョンコナーの悲壮感をもっと丁寧に描くべきだと思う。そうでないなら「ターミネーター」である以上、絶体絶命の恐怖感をとことんまで追求するのが筋ではないか。大量のターミネーターたちがどこかで見たただの戦闘ロボットとしてそこに存在してしまっているのはいささか寂しい。そこをふまえたうえでオマージュをやってほしい。なんのための「ダダン・ダン・ダダン!」なのか、なんのためのカリフォルニア州知事なのか、さっぱり分からない。やりたいだけやん、っていう。そしたら俺も「おお、そうなのか」としか言えない。化学調味料のように「ターミネーター」をふりかけるのであれば、俺は最新作ではなく、いつになってもターミネーター2を観る。 この作品がつまらないわけでは決してない。押さえるべき文法はしっかり押さえられており、娯楽映画としては十分に楽しめる。さらに、本編の時間軸の把握がしにくいため、過去のターミネーターを振り返ってみたい、と思わせる点においても秀逸だ。これは怪我の功名とも言えよう。しかし、「ターミネーター」としてはもう少し練り込む余地と責務があったのではないかと思う。惜しい。というわけで6点。次回作に期待。 [映画館(字幕)] 6点(2009-07-06 18:10:12)(良:2票) |
2. シカゴ(2002)
レニーセルヴィガーのことが大嫌いになった映画です。終始、きもちわるいオバハンにしか見えませんでした。というか、なんですかね、これ。アメリカ人はミュージカルなら何でもいいのでしょうか。まったくおもしろくないです。なんですか、このまったく中身のないストーリーは。これでよく映画作ろうと思ったなぁ。これに感情移入しろというのはいくらなんでもムリがあります。 ミュージカル映画のなかでは、「サウンドオブミュージック」や「ウエストサイドストーリー」などの名作が好きな自分にとっては、この作品は低俗で中身のない軽薄なものにしか映りませんでした。嫌悪感でいっぱいです。もしかすると「ミュージカル」というジャンルをあまりにも買いかぶりすぎてるのかもしれませんが。でも少なくとも、こんな夢も希望もない作品を見せられるとがっかりします。 というわけで、3点。悪い意味で、誰にもオススメしたくない映画です。 [DVD(字幕)] 3点(2005-11-13 04:05:36)(良:1票) |
3. ダンサー・イン・ザ・ダーク
「おもしろくない」という意味の0点ではなく、「自分には理解ができない」という意味の0点です。もうとにかく暗くて狂気としか言いようがない。ビョークの歌も自分にはやっぱりわけがわからんし、ラストもどうしようもない。救いようがない。ここまで自分と対極にある映画もめずらしく、ある意味で貴重な存在とも言えます。なので何年か経って見返してみると、10点になる可能性も秘めている・・・かもしれません。そんなわけで、現時点では0点をつけさせていただきます。未見の方は、相当な覚悟をしてまぁいちど観てください。 [DVD(字幕)] 0点(2005-11-13 03:05:41) |
4. サンダーパンツ!
「屁を自在に操る少年の映画」ということで、どれくらいアホらしくておもろい映画なんやろう、と期待して観たのですが。どうも中途半端な感動仕立てになっていてがっかりしました。笑いの部分もいまいち。「笑わせる映画」という先入観をきれいさっぱり片付けて、涙させてくれるくらいの感動を与えてくれたらよかったのですが。 アイデアは悪くないと思うので、行くとこまで行ってほしかった。売り出し方を間違ってるんじゃないでしょうか。「笑おう」と思ってこの映画を観るのはちょっと違うと思います。先入観を持たずに、まっさらな気持ちで観てください。というわけで、俺は4点です。 [DVD(字幕)] 4点(2005-11-03 15:57:38) |
5. ギャング・オブ・ニューヨーク
あまりにも単調でいつになったら盛り上がるのだろう、といまいち入り込めずダラ~ッとなって観ていたら、隣にいた当時付き合ってた子にものすごい勢いで怒られました。いや、君が悪いんじゃなくて、俺が悪いわけでもなくて、映画が悪いんだよ。と説明しても「私と映画を観るのがそんなに退屈か!」と許してくれませんでした。にっくきギャングオブニューヨーク!映画の感想よりも、そっちのほうが思い出に残っています。それくらい単調でおもしろ味に欠ける映画でした。というわけで、3点です。同じ経験をしたい方はどうぞ。 [映画館(吹替)] 3点(2005-11-02 06:06:14) |
6. ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12ヶ月
これほど画面に釘付けにならなかった映画も珍しいです。まったくおもろなかった。至極、単純なドタバタラブコメディ。それ以上でもそれ以下でもない。 「多用されるスラングが魅力の英語が聞き取れない」、「こういう三角関係な恋愛とか、どうでもいい」、「もともと好きじゃないレニーが太りまくり」、「むしろ、もともと前作も好きじゃない」。以上、この4つが揃った時点で、観るべき映画ではありませんでした。こんな言い方をすると怒られるかもしれませんが、男が観るべき映画でもないと思う。モテない不器用な女のエゴの塊のような映画です。 そんな「きれそうなわたしの2時間弱」でした。というわけで、3点です。 [DVD(吹替)] 3点(2005-10-31 12:27:32) |
7. ディープ・ブルー(2003)
周囲の評価が高かったのですごく期待してたんですが、開始10分くらいで「あーちがうなぁ」と思いました。ドキュメンタリーっていうジャンルはけっこう好きなんですけどね。 映像はすごいといえばすごいけど、ただそれだけ。淡々とつづく「どやっすごいやろ!」の連続があまりに単調で、少々退屈しました。胎教音楽、もとい胎教映画のような感じで眠かった。これくらいの演出のなさが「真のドキュメンタリー」だとしたら、俺はドキュメンタリー好きを公言しないほうがいいですね。 そんな俺は、NHKやケーブルの動物チャンネルでいいです。映画館で観れば、また違ったんかもしれませんが。というわけで4点。 [DVD(吹替)] 4点(2005-10-31 04:04:39) |