1. アルバート氏の人生
《ネタバレ》 製作・脚本も自らが手掛けたグレン・クローズの“入魂”を感じる作品です。 彼女の男装に関しては、男装の中にも随所に女性を感じさせます。 メイクや1つ1つの所作でもっと男らしさを表現することは出来たと思います。 しかし本作の物語を考えると、当然グレン・クローズも相当こだわったのであろう、 少し不安定なバランスの彼女の男装ぶりは素晴らしかったと思います。 ベッドに横たわり、静かに目を閉じる彼女の本作最後の表情からは「やりきった」という充足感のようなものを感じました。 翌朝、アルバート氏の姿が発見された際にアルバートの人生について語る医師の一言には、確かにそう感じさせるところはあります。 しかしその後の、生まれたばかりの子どもとヘレンとペイジとの、ささやかな優しさを感じさせるラストが良かったです。 [DVD(字幕)] 8点(2015-04-05 00:35:32) |