1. もしも君に恋したら。
《ネタバレ》 アイルランドとカナダの合作。ハリウッドのラブコメと違って、景色もいまいち垢抜けないし、ストーリーも散漫で、エピソードが回収されていくような心地よさもない。そういう観点で見ると正直二流映画にしか見えないのだが、一方で、ちっとも完璧じゃなくて、むしろダサい生活を送る主人公たちを等身大に描く背景として、あえてそういう作りにしているのかな、とも思った。客観的に見れば、5年も一緒に過ごしたエリートのベンを捨ててまで、これといったアピール点もないフリーターのウォレスをシャンティーがなぜ選ぶのか、はっきり言って謎だ。ただそこが人間の面白いところで、属性やお金では測れない、「相性」のようなものが人間にはたぶん大切で、それってきっと等身大の人間を描かないと見えてこないものなのだと思うから、いまいちオシャレじゃない画面や、整理されていないストーリーも、それはそれで必要だったのかな、と思った。下品な会話や、アニメーションを重ねるちょっと変わった手法が嫌いな人にはまったくおススメできないけど、キラキラしたラブコメじゃなくて、もやもやしててもリアルなラブコメを見たい人に勧めたい1本。 [DVD(字幕)] 7点(2019-03-25 01:01:06) |