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プロフィール
コメント数 2404
性別 男性
自己紹介 〈死ぬまでに観ておきたいカルト・ムービーたち〉

『What's Up, Tiger Lily?』(1966)
誰にも触れて欲しくない恥ずかしい過去があるものですが、ウディ・アレンにとっては記念すべき初監督作がどうもそうみたいです。実はこの映画、60年代に東宝で撮られた『国際秘密警察』シリーズの『火薬の樽』と『鍵の鍵』2作をつなぎ合わせて勝手に英語で吹き替えたという珍作中の珍作だそうです。予告編だけ観ると実にシュールで面白そうですが、どうも東宝には無断でいじったみたいで、おそらく日本でソフト化されるのは絶対ムリでまさにカルト中のカルトです。アレンの自伝でも、本作については無視はされてないけど人ごとみたいな書き方でほんの1・2行しか触れてないところは意味深です。

『華麗なる悪』(1969)
ジョン・ヒューストン監督作でも駄作のひとつなのですがパメラ・フランクリンに萌えていた中学生のときにTVで観てハマりました。ああ、もう一度観たいなあ・・・。スコットランド民謡調のテーマ・ソングは私のエバー・グリーンです。


   
 

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1.  フィツカラルド 《ネタバレ》 
ほとんど誇大妄想狂の男が妄想した夢を追い求める物語を、狂ってるとしか言いようがない監督が間違いなくあっちの世界に片足を踏み込んでいる俳優を使ってこの世に残した奇跡の一編です。ご存じ、ヴェルナー・ヘルツォークとクラウス・キンスキーの最凶コンビの『アギーレ/神の怒り』以来のアマゾン秘境ものですが、クラキンとコンビ再結成するまでにはやはりいろいろあったみたいです。当初は主役がなんとジャック・ニコルソンで企画が始まったのにビビったニコルソンに逃げられ、ジェイソン・ロバーズを主役に迎えて撮影開始したのは良いが彼はロケ地で赤痢に罹って降板、困ったヘルツォークが嫌々ながら起用したのが因縁深いクラキンだったというわけ、しかしオファー受ける方もやっぱどうかしています(笑)。  しかしこんな突拍子もないストーリーを考えつき、実際に映画化しちゃうヘルツォークがいちばんの狂人で、フィッツカラルドはまさに彼の分身だと言えるでしょう。とにかくあの船に山越えさせるシークエンスの映像は、素手だけで山を切り拓く土木工事のドキュメンタリーを見せられている錯覚にすら陥りました。そしてジリジリと斜面を登ってゆく船、これはとんでもない映像を見せられてるんだと自覚させられました。何百人もいたんじゃないかと思える先住人のエキストラも、現代に同じような撮影をしたら人道問題で炎上必至でしょう。船が急流を流されてゆく映像も危険極まりない撮影ですが、『アギーレ/神の怒り』で筏に俳優を載せて急流下りをさせたヘルツォークですから、「今度はボロとはいえちゃんとした船だから、ヘッチャラでしょ」と感覚がマヒしていたのかも(笑)。 そして意外だったのは、このストーリーがハッピーエンドで幕を閉じたことでした。船上でのクラキンが見せる爽やかな笑顔は、最高の表情です。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2021-06-21 22:10:20)
2.  ファニーとアレクサンデル 《ネタバレ》 
ベルイマンの映画を大して観たわけではないけど、これは自分にとっては初めての“色つき”ベルイマンです。クリスマスパーティに始まり赤ん坊のお披露目パーティで終わる、これはもう素晴らしい人間賛歌ではないでしょうか。夫が孕ませたメイドを平気な顔で家族の一員として迎えるグスタフの妻をはじめ、この愛らしいエクダール家の面々がもう最高です。死んでからも亡霊となって現れるオスカル、このヤール・キューレという俳優の演技には心を揺すぶられました。ラスト、アレクサンデルの背後から現れたのはオスカルだと思っていたら、なんと司教の亡霊だったというのはサプライズだったしゾッとさせられました。 ふつう巨匠と呼ばれる映画監督でもたいがい晩年は力量が衰えるものですけど、ほとんど遺作といってよいほどの本作がこれほどの傑作とは、ベルイマンは恐るべき人です。
[DVD(字幕)] 9点(2012-12-26 22:18:25)
3.  ブリキの太鼓 《ネタバレ》 
この映画は、ダンツィヒ(現在はポーランド領グダニスク)という都市と20世紀初頭からのドイツとポーランドの関係について多少なりとも知識がないと見通すのが大変かもしれません。そしてブリキの太鼓・スカートの中・オスカルの超能力・小さい人々、など様々な何かを暗喩しているアイテムが散りばめられており、予備知識があればそれらの意味を推測する手がかりとなるのかもしれません。 思うにオスカルの母親アグネスこそが、ドイツ人のアルフレート、ポーランド人のヤン、ユダヤ人のマルクスに愛され、彼女こそがダンツィヒという都市を体現しているんじゃないかと思います。そのアグネスが産んだオスカルが実はヤンの子だということは、ドイツとポーランドの間で帰属が揺れ動いたダンツィヒの歴史の擬人化なんだと思います。今の眼で見ればさほど刺激は感じませんけど、なんか癖の強いエロティシズムが当時は衝撃的だったのは理解できます。オスカル役のダーヴィッド・ベネントがまた映画史に残る怪演子役で、とくにアンナとの絡みは北米で児童ポルノ認定されたってのも判らなくもないです。オスカルがサーカス団に加わって戦場慰問でフランスへ行くシークエンスには独特の味があり、そこで出会う団長べブラが私にとってはこの映画でもっとも印象深いキャラでした。彼こそが肉体的成長を止めたオスカルの完成形なのかもしれません。 二時間四十分のDC版での鑑賞でしたが、観終わってみて私の大好きなエミール・クストリッツァの『アンダーグラウンド』に似ている感じがしてなりませんでした。ユーゴスラヴィアという国家とダンツィヒという都市の違いはもちろんですけど、一つの共同体の崩壊というのは共通のテーマです。でもこの映画には『アンダーグラウンド』でクストリッツァが訴えた哀愁とノスタルジーは微塵もなく、時代に流されて消えてゆく人間像が前面に出ていたように感じます。これは監督シュレンドルフというか原作者ギュンター・グラスの個性なんでしょうね。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2021-11-22 23:07:12)
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