1. スノーピアサー
《ネタバレ》 ソイレント・グリーンみたいに配給される食料の原料はなぁ~に? 閉鎖された空間内で循環するなら考えられることは限られます。宇宙開発ではきっと避けられない問題で、ウンチやおしっこを虫や菌の力でまた口に入れられるものに循環させる技術は現実に存在します。長い長いスパンで考えれば、何の問題もない平和な社会構造であったとしても、人は必ずいつかは死ぬので、死体はエネルギー源として再利用せねばなりません。地球上ではそれが直接的でない形で大きな大きな循環系路を辿ってるに過ぎず、地球だって宇宙空間に閉鎖された有限のカプセルです。単純に2カップルを乗せた宇宙船が1000年かけて旅をするとなったら、1カップルが産んでいい子供の数はどれだけか、病死や不慮の事故も想定して人口管理しなきゃならないわけで、子孫は「あの人と結婚するのはイヤ」とか「誰とも結婚しない」とか我侭は許されないし、それと逆に口減らしも避けられない問題。話を面白くしたいなら、後部車両にゾンビがいればいいんじゃない? ゾンビが生態系の循環にどういう特別な役目を担うか描けたら最高だ。ジェイミーが話をつないで引っ張ってる感じだったのに、何にも印象残すことなく雑魚のように死にます。この命の軽い描き具合に、あとの人のこともどうでも良くなってしまいました。で、案の定どんどん軽く死んでいきます。ゾンビになって蘇るのかと思うほどです。子供が機械の一部とか、もうそこまでするならいっそメーテルと鉄郎も出してくださいな。「本当に外では生きていけないのか?」とか阿呆らし過ぎました。シロクマちゃんなんか出して「ね、感動的でしょ?」みたいな安い演出シラけまくりです。列車の中を階級制度の支配国家の縮図にしてるだけなのに、そこで解決できなかった者たちが、その外に解決を求めても、外でも同じことが繰り返されるに決まってるじゃん。もともと故郷的な親しみさえわかない崩壊した地球しか描いてないのに、「ここでまた命が目覚めるよ」と自然讃歌のごとくとってつけたラストの浅さに目が点でした。 列車内の格闘は『北国の帝王』の釜バトルの方が数倍面白くて迫力ある。 [DVD(吹替)] 3点(2014-07-29 09:31:41) |
2. 殺人の告白
『藁の楯』なみにツッコミどころに溢れており、大きな目のザルで作られた話でした。あれ? 毒蛇のシーンで『サイコ』のオープニング曲が使われてる!(と言いたくなるモロパクリ)。 [DVD(吹替)] 3点(2014-03-01 16:30:24) |
3. 高地戦
《ネタバレ》 戦場描写はよく作られているなと思いました。けれど寒いからって敵軍の服を飄々と着て、味方に撃たれても仕方ないような行動をとるシーンが出て来た時にかなり冷めてしまいました。それでも見続けられるクオリティはありましたが「あ、この人今から撃たれるな」というのがありありと分かるシーンの連続でもありました。逆に言えば撃たれる直前の「あー撃たれるよー!」というハラハラを味わう作品なのかも。予告編がとても気になったのでレンタルしたんですが、予想と違ってあまり内容のない作品だったなと思います。霧の中、両軍が歌い始めた時はピークに冷めてしまいました。実際にあんなことされたら、自分なら「これは心理作戦だ!」としか思わないし、少なくともあの場で郷愁には浸れないな。箱に爆弾細工はしないで敵同士のコミュニケーションが起こり、けれど冷淡に撃ち殺し合う不条理を戦争の狂気と悲しみと言ってしまえばアリなのかもしれないけど、どうも「ホントかよ」と思ってしまう。僕は可愛い女の子であることを免罪符のように思って冷淡なことをする女が大嫌いです。あの女を殺したのは正解と思いますが「こんな女の子を殺すのなんて見てらんない」みたいな目を背けて殺す描写は甘々で物足りませんでした。あの女はもっと惨たらしい死に方をして欲しかった。…なんてことを思わせてしまうこの映画はあまり好きじゃないです。 [DVD(吹替)] 5点(2013-07-19 02:55:54) |
4. 人喰猪、公民館襲撃す!
《ネタバレ》 タイトルにだまされた~。田舎の公民館を舞台にどれだけ引っ張ってくれるのか、それに興味持ってレンタルしたら、公民館襲撃なんてあっという間に終わっちゃいました。予想していなかった、まぁまぁな笑いのセンスで「損した」とは思わずにすみました。大杉漣とか小林桂樹とか鳥居みゆきとかおぎやはぎ小木とか出てます(ウソ)。 [DVD(字幕)] 5点(2013-06-29 11:33:13) |
5. 殺人の追憶
《ネタバレ》 バカっぽい自白強要が二度も描かれたときには、この映画に何も期待できなくなり「観るのやめようか」と思った。でも、こういうバカ警察は実際に掃いて捨てるほどいるので、これがリアルなんだと思い直して最期まで鑑賞。ラジオにリクエストをしている男はとても怪しいけれど、曲を聴いた別の男が犯行を重ねている可能性も十分あり得るので、クライマックスでのソ刑事の心境に共感できない。無実の人間を拷問して自白させる警察を嫌って、ラジオ放送の最後に流れた曲やメッセージを、わざと「覚えてない」と嫌がらせした可能性もあるし、強引バカ警察には自分もそれくらいの嫌がらせはするかも。もっと「絶対こいつのはずやのに!」と思わせるものが欲しかった。それに、ラジオ局は事情を知った段階で同曲を雨の日に流すなっちゅーの! それにしても、ヒットもしてない1曲がそんなに何度もリクエストで拾われるんかね? しかも、毎度ご丁寧にリクエスト通り雨の日に? ソ刑事を主人公にしてみると、ほとんど「セブン」的だが、ちょっとした聞き込みとバンソーコ貼ったくらいで、最初は冷静だった刑事があそこまで壊れるのは説得力なし。エピローグはラストのカメラ目線さえなければ凄く良かったと思います。 [DVD(吹替)] 4点(2010-05-18 05:00:06)(良:1票) |