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ロバちゃんさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 81
性別 男性
年齢 42歳
自己紹介 しがない理系の学生さん。映画・読書共にその趣味は無節操。TRPGとWWE、自転車コギコギな放浪が大好き。Deniroさんの(自称)敬虔な信者。今の望みはTHE SOPRANOS第2シーズン以降のDVDが日本で発売されること。

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1.  黄色い大地(1984)
初めて観せていただいた邦画以外のアジア作品です。悠々と画面を占める中国の大地の迫力と、そこに住まう人々の営みが、この作品の持つ雰囲気にとてもよく合ってると思いました。時代背景を絡めて表された命題に対し、個人の心情(信条)に焦点を当て続けて描かれる作風は、大上段に振りかざされたお看板や思想性などよりも、的確に鋭くその時代が抱え込んでしまった問題を浮き彫りにしているように思えます。とっても良い作品。
9点(2003-10-14 10:45:54)(良:1票)
2.  子供たちの王様 《ネタバレ》 
個人的にチェン・カイコー監督作の中で最も好きな作品。黄色い大地とは趣が少し異なる寓話性の強いムードがツボ。子供達と主人公の間に横たわる戸惑いと好奇心、それが少しずつ自分や周囲を見つめ直すきっかけなって、押しつけ感の無いゆるやかな交流となる流れは、ほんと好きです。全編通して幽かに漂うような違和感は、最後のシーンで手品を観るように結びつき、それまでのシーンには強く描かれていないある種の空虚さと切なさを新たに提示してくれると思います。当時の国の背景と教育を軸にした様々な問題や矛盾・不安を、観念的ながらしっかりと表していると思いました。大好き。
10点(2003-10-14 10:29:00)(良:1票)
3.  人生は琴の弦のように
寓話的な雰囲気の中で、ゆっくりと流れていく時間が心地よいと思いました。僕のちんまいTVの画面で観てさえも、とても広い所を漂っているかのような錯覚を味あわせてくれた画造りは見事でした。この監督さんは、子供達の王様や黄色い大地などでもそうなのですが、何でもない話の中にとても奥行きのある感情の機微や寓意を巧みに織り込み、それを丁寧にかつ適度に突き放した絶妙な描き方をすることによって、心の中に深く染み入ってくる作品を残してくれます。ホントどーでもいいことですが、うどん屋さんサイコー。
6点(2003-10-14 09:42:33)
4.  国姓爺合戦
戸惑いや不快感をほとんど感じさせないように、うまくまとめられた(端折られた?)大河ドラマのような作品だと思いました。当時のアジアと欧州などの入り組んだ政治的背景の複雑さからくる時代が要請する流れと、普通の人々の感情や事情との間には、多くの場合、やはり歪な乖離がつきまとうんだなぁと感じました。時がたてば尚更ですね。とは言え、僕は幸いにも戦争を実体験してはいないので、所詮は客観視してる気になってるだけっていう部分も少なからずあるでしょうし、ここは一つスペクタクル巨編として楽しんでしまうのが吉だと思いました。アクションシーンはそれなりの盛り上がりがあって、それなりにカッコよかったです。もうちょっとたくさん入れてほしかったけど。主人公のパパさん、渋かったです。そんなことより、島田陽子さんがでててオドロキ。
6点(2003-10-14 09:35:08)
5.  さらば、わが愛/覇王別姫 《ネタバレ》 
京劇の中でしか后になれない男性を、実に中性的な振る舞いで見事に表しきったレスリー・チャンさんが強い印象を残してくれました。劇中で、女性としての色々な面をさりげなく、時に強烈に見せてくれたコン・リーさんもことのほか魅力的です。堕ちていく覇王の中に男性の身勝手さを体現したチャン・フォンイーさんも秀逸です。激しく移り変わる世相の中で、それぞれが自分の立ち位置を模索、あるいは堅持しようとする姿に暗い情念をかぶせつつも、ときにユーモアを交えどこか客観的な視点で描ききった監督さんには拍手喝采したい気分です。シーン中の色遣いの見事さや、ときおり挟まれる妖しいくらいの艶めかしさで描かれる人物達などに感心しっぱなしでした。ティエイーさんは、劇中の虞美人になぞらえるという選択しかできなかったのでしょうか?最後の台詞は、きっと間違えたのではなく、彼のあるがままの言葉だと思えてなりません。いつまでも心の深いところで溜まりつづけるような切なさを残してくれる作品だと思いました。レスリー・チャンさんのことについては、本当に残念だというしかありません。願わくば安らかに。余談ですが、陳凱歌監督さんの作風って、本作から明確に違ってきたように個人的には感じられます。今は今で好きなんですけど。
9点(2003-08-23 16:15:33)
6.  鬼が来た!
村人や軍関係者達の間に少しずつ積み重なってきた綻びのような破綻が、様々な要因で急転直下の収束を迎え狂気の沙汰演じるまでの流れは見事でした。そしてマーさんがもっとも嫌い泣き叫んでまで拒否したことを彼自身が行ってしまう。魔がさすとは言い得て妙で、鬼は形を持ったものではなく、いつの間にか人の心にすり寄っているものなのかもしれません。ゴロンゴロンした後、マーさんは全てを昇華できたのでしょうか? 首筋に這っていた蟻はそれを拒否してたのだと思う。なぜか地下水道を観た後と同じ感情を持ってしまった。目指したものは違うはずなのに。
9点(2003-01-05 12:25:01)
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