1. 悪魔が来りて笛を吹く(1979)
原作未読です。何やら脇まで豪華キャストで固めておりますが、犯人が発覚するまでの中間部が退屈です。人死にの扱いが小さいからでしょうか。記憶によりますと、かのアリストテレスが『詩学』の中で悲劇の手段として痣などを用いるのは下策だとしていたと思いますが、本作を見て合点しました。西田=金田一はちょっと恰幅が良すぎだったでしょうか。 4点(2004-12-05 17:19:46) |
2. 悪霊島
原作は未読です。ですから、ひょっとすると原作事態に問題があたのかもしれませんが、いまいちでした。まず、大柄な鹿賀丈史はちょっと金田一のイメージとはズレてるように思います。さらにあのアフロ(?)がどうにも『野獣死すべし』のワイルドな役を思い出させて、最後まで違和感がありました。また死ぬだけの端役といってもよい娘に岸田佳代子を持ってきてしまっては、ちょっと気が散ります。あるいは当時は新人だったんでしょうか?いずれにせよ、もっと気配を消せる人を選んだほうがよかったかと思います。閉鎖された孤島ならではの後ろ暗い因襲などといったものも、『犬神の一族』に比べると弱い。オープニング・エンディングでのアレンジのかかったビートルズもなんか居心地が悪い。ただ、若かりしころの岩下志麻は大変美しい。極妻のイメージしかなかったので驚きました。彼女に1点献上いたします。 4点(2004-11-13 23:53:19) |
3. あずみ
原作未読ですが、原作もこんなにチープなんでしょうか。漫画や小説など原作のある作品において、ある種のキャラクター、ある種のシーンはうかつに実写にしないほうがよい、ということが多々あります。今作における美女丸がその良い例でしょう。見ているこちらが恥ずかしくなります。あずみの殺陣もひどい。動きにきれがない。体の芯がぶれてしまっているのを、カメラワークでごまかしている。主人公なんだから、もう少し頑張ってほしかったです。異様に引き伸ばされた殺陣も長ければ、ラストも長い。監督か、脚本家か、どちらかが切りあげどころが読みきれていない。豪華な脇役も勿体無いです。こんなだったら、原作を大胆に解釈して、あずみを男にしてもっと達者な人にやらせりゃいいのに。どうせ、今作だけではあずみが女である必要はほとんどないのですから。などということを、鑑賞中に考えさせるような映画は、やはり出来が良くない、ということだと思います。 2点(2004-06-03 11:23:52) |
4. アナザヘヴン
謎解きの解に突然SFを持ち出してくるのは往々にして駄作。今作もその例に漏れず。『ヒドゥン』の劣化コピー。 0点(2004-03-21 23:07:44) |