1. 悪の教典
《ネタバレ》 こーゆーサイコパス的な映画は結構好き。 特に前半から中盤にかけての不穏な空気がたまらんです。 何かが起こりそうな予感。あるいはもう起こってるんじゃね?っていう雰囲気。そのただならぬ雰囲気がクセになります。 カンニング。不良。万引き。セクハラ。モンスターペアレンツ。 問題ばかりの学校で、唯一まともな教師はすみ。 ところがこいつが一番とんでもないサイコパスだった。 ほとんど予備知識なしで見たから面白かったです。 毒を以って毒を制するような展開になりそうだったところも好き。 ただそこは期待していたほどには盛り上がらなかったです。 映画の尺の関係上仕方が無いことなのかもしれませんが、3人とも一方的にやられちゃうのがもったいなかったかな。 いや、それはそれで『はすみ』の圧倒的な恐ろしさを際立たせるのには一役買っているわけですが。 子悪党が雁首並べたところで、本物の悪には傷一つつけられない、っていうことですかね。 この映画のピークは『けいすけ』が拷問されるところまでかなぁ…。 ラストの大量殺戮は何の芸もなくて面白味に欠けます。ただのスプラッタ映画に成り下がってしまいました。 アーチェリーの少年。ゲイの少年。東大を目指しているヤなやつ。印象的な生徒がたくさん出たのに、ただ銃で撃ってまわるだけ。 AEDの伏線があったんだから、それで局部を感電死させるぐらいのゴア描写があっても良かったんじゃなかろうか。終盤のたたみかけはもう一工夫欲しかったところです。 『モンスターペアレンツ』『たで』『つりい』『けいすけ』までは8点から9点くらいつけちゃおうと思っていたのですが、最後の大暴れで減点です。 正直最後はバトルロワイアルと何が違うのかと思ったり、思わなかったり… [ブルーレイ(字幕)] 7点(2022-12-26 04:51:53) |
2. アンノウン(2011)
《ネタバレ》 つかみが100点。オープニングからぐいぐい惹きこまれます。 最初はよくあるなりすまし系のサスペンスなのかと思っていたのですが、リズ(妻)と自分でない男のツーショット写真が出てきたあたりで、実はすべてリーアム・ニーソンの妄想なのかと思ってみたり。『これはちょっと先が読めないぜ…!』と映画にのめり込んじゃいます。 マーティン・ハリスが頼みの綱にしていたロドニー・コールもなんやら危ないやつだし。そのロドニー・コールにもう一人の現地の協力者ユルゲンが殺されてしまうし・・・。この辺までは8点~9点くらいの、もうかなりよくできたサスペンスです。 ただ、正直申し上げて、真相がわかり始めてからオチに至るまでの盛りあがりが弱い。これぞ典型的な尻すぼみ映画。 そんななか終盤のお気に入りシーンは、プラスチック爆弾の解除が間に合わずにリズが爆死してしまうシーン。ここで間に合わせないのはちょっと好きな演出です。珍しいパターンだし、ちょっと笑っちゃいました。 殺し屋グループのみなさまも、個性があって良い味出していました。 ただそれぞれの最期はあっけない。ロドニー・コールの最期なんて、本当にあれで良いのだろうか。素人のジーナに瞬く間に二人もやられているんですけど・・・。 それにしても『リーアム・ニーソンが普通のおっちゃんやってる!なんか新鮮!』って思っていましたが、その正体はやはり凄腕の暗殺者。ですよねー!でも一流の殺し屋が空港に忘れ物してんぢゃねーよ。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2022-07-24 21:17:15) |
3. アンダルシア 女神の報復
《ネタバレ》 前作よりかは面白いです。黒木メイサと伊藤英明が絡んできたことで、ドラマとしての面白味が増したようです。 黒木メイサが敵なのか味方なのかわからないキャラ設定なのがすごく良いと思います。 中盤、命を狙われてトラックに追突されるシーンなど、映画ならでは見せ場もあります。このシーンはかなりのお気に入り。その迫力に加え、不意打ちだったことも手伝い、素晴らしい緊張感をもたらしてくれました。この映画に対する期待が否が応にも高まります。 ただ残念ながら、これ以降このシーンに匹敵するような迫力ある画や衝撃的なストーリー展開というものがありません。つまりはここが映画のクライマックスと言っていいくらい。後半になるにつれ映画的面白さも緊張感もトーンダウン。黒木メイサが実はルカスだったというのはそれなりのサプライズでしたが、良かったのはそこくらいでしょうか。 黒田がハニートラップにひっかかっちゃうような演出は避けてほしいところ。女性に流されない、あくまで事務的に仕事を遂行する姿がかっこいいのに。 それもあってか、黒田も新藤も神足もそれぞれ良いキャラクターでありましたが魅力的とまでは言えず。ストーリーもキャラクターもあと一歩というところです。 [DVD(邦画)] 5点(2022-01-14 13:52:09) |
4. アマルフィ 女神の報酬
《ネタバレ》 わくわくしないサスペンス。ハラハラしないサスペンス。この内容に対して時間がそもそも長すぎやしないかと。 『誘拐』と『G8会談テロ』の同時進行になるんだろうと早い段階で予測できちゃうわけですが、どちらかというと『誘拐』メイン。ですがやはりその『誘拐』は『テロ計画』の一部だったわけで。まあそれは物語としては全然好きなんですけど、だとしたら誘拐犯が黒田や母親を右往左往させる意味がまるでないですよね。ましてや警備会社のサーバーをダウンさせるなんていう大役を無関係な母親にさせるなんて論外でしょう。 黒田と母親は事情があったとはいえ、警備会社であれだけの騒ぎを起こし、地元警察に銃を向けた挙句テロ計画の片棒を担がされたわけです。無罪放免?そんなバカな。それはそれで罪に問われないとおかしいでしょう。 前半から中盤にかけてはテンポよく見せていますが、実は1時間もかけてストーリーがほとんど動いていません。だからなのか凄く退屈に感じます。 大塚寧々や伊藤淳史や福山雅治の無駄使い。好きな役者さんたちが出ているのでちょっと期待していたのですが、これじゃあ出ていないのと一緒です。正直時間の無駄と思える作品でした。 [DVD(邦画)] 4点(2021-12-12 19:48:42)(良:1票) |
5. アフタースクール
《ネタバレ》 堺雅人、大泉洋、佐々木蔵之介、常盤貴子、ムロツヨシ。好きな俳優さん多数出演。これだけの豪華メンバーを集めたら、そりゃ面白くならないわけがありません。で、実際テンポもよく、演技もよく、ミステリー仕立てで面白い。ただ、いつもの内田けんじ作品ほどには物語りにひきこまれませんでした。 前半は置いていかれないようストーリーを追うのに必死。後半は少しずつ真相が見え始めるんですが、小さな驚きはあるものの大きな驚きというものはあまり無かったような気がします。いつもならネタバレシーンで『ああ、そうゆうことだったのかー。してやられたー。』っていう、良い意味での『まいった感』を感じるんですけど。今回はその感じが弱いかな。もったいつけといて、『ただの潜入捜査でした。』ってのが物足りないのかもしれません。 確かにオープニングで、夫婦とも家族とも一言も言ってないですからね。そう言えば他人同士で成立する会話しかしていなかったですね。こーゆーミスリードもあるのかと感心。 最後の木村と妹警官の『寄り添い動画』のネタバレはちょっと面白かったです。それにこの作品のキャスティングと演技は凄く良い。とゆーか凄く好き。堺雅人も大泉洋も佐々木蔵之介も、まさにはまり役でした。そして掘り出しものだったのが田畑智子。こんなにかわいかったっけ?っていうくらいかわいく撮れています。 [ブルーレイ(邦画)] 6点(2019-07-19 11:26:04)(良:1票) |
6. アヒルと鴨のコインロッカー
《ネタバレ》 前半がダラダラしていて、とても退屈。ただ、映画全体がミステリーの様相を呈しているので、見ていて飽きはしません。展開、行く末が気になっちゃうタイプの作品。 ストーリー的には、どうしても気になる部分が結構あります。 まず麗子はもったいつけすぎ。椎名にストレートに真相を話しちゃえば済む話。 琴美。脅迫電話もあれだけはっきり内容を録音していれば、立派な証拠になります。さっさと警察に言えば済む話。 河崎。病死の設定の必然性が疑問。でも彼の病死によって、ドルジが一人で計画を実行するという状況が生まれ、そこへ椎名が巻き込まれるわけだから、ストーリー上やはり必要だったのか・・・。 最高に良かったシーンは、ドルジが思い出の録音テープを一人部屋の中で聴いていたとき、部屋の外から聞こえてくる椎名のボブ・ディラン。これが序盤のシーンとつながって、なんとも味わい深い空気を生み出す。このシーンはマジで最高です。 わりと酷評されがちなラスト。コインロッカーに神様を閉じ込めちゃって、見て見ぬふりをしてもらうっていうのも、伏線ときれいにつながっていて好き。 その一方で、ペットを殺しまくって、脅迫して、人を故意にひき殺した人間が、そんなすぐに社会復帰できるわけないじゃん、ってとこが気になります。 それに、河崎と思っていた人はドルジで、ドルジだと思っていた人は無関係な山形人。この辺がミステリーってことなんだと思うけど、ミステリーとしてはしょぼい。なのに、さもすごいどんでん返しって感じで、もう一回種明かし的な回想シーンを見なきゃいけないのがちょっとめんどくさい。 ショッキングなシーンによる刺激、邦画特有の雰囲気は良い。でも映画としては正直いまいち。 面白いとは思えないし、心に残るものがないです。 ただ落としどころが気になるので、最後まで見れちゃった感じです。 最後に、絶賛されてる瑛太の演技。個人的にはあの棒読み加減がすごい気になってだめでした。 [DVD(邦画)] 5点(2018-06-01 00:31:44) |
7. あずみ
《ネタバレ》 平均点が低かったため、期待はしていなかったのですが、予想以上に面白い作品です。 上戸彩、成宮寛貴、金子など、好きな俳優がメインだったのもポイントが高い。 残念だったのは、瑛太や小栗旬が瞬殺されちゃったこと。そしてあっという間に画面の彼方に消えていった、りょう。何てもったいないことをするんでしょう。 冒頭でのいきなりのバトルロワイヤル。村人達が殺されても見殺し。 もうこの2点だけで、『爺』という人間に対しては嫌悪感しかわきません。 にもかかわらず、『うきは』をはじめとして、みんな『爺』の言いなり。これが気に入らない。 小さい頃から育てられていたら、そりゃそうか。洗脳教育。やっていることはどこぞの国と変わりませんな。 ですから、ストーリーはすかっとしません。仲間は死んでいく一方ですし。 ただ、一人一人のキャラづけ、アクションは抜群に面白いです。 小さい頃さんざん祖母と一緒に時代劇を見ていたので、逆に時代劇とは全く別物として見られたのが良かったのかもしれません。 やはりこれは『漫画』の実写化。原作は1話目~4話くらいまでしか読んだことがありませんが、『漫画チック』なノリが大好きです。 特に『うきは』、『ひゅうが』あたりの2番手キャラ。そして悪役。その中でも『美女丸』のキャラクターは最高。 とゆーことで、総評としては7点くらい。 ですが『あずみ』『うきは』『ひゅうが』『美女丸』のキャラが大変良かったので、8点。 『きーさーまー』っつって、あずみが『爺』をたたき斬ったら『10点』でした。 [DVD(邦画)] 8点(2016-12-18 11:47:14)(良:1票) |
8. AIKI/アイキ
《ネタバレ》 脊椎損傷により、下半身麻痺になった青年が、合気道を通して人生を再スタートするサクセスストーリー。 人生の途中で、突然下半身麻痺になるのがどういうことか。それを延々と描写する前半。それは、排泄、性機能障害にまで話が及びます。 このディテールへのこだわりにより、この作品は一般的な青春スポーツドラマと一線を画しています。 突然の事故、怪我。それにより変化するのは、肉体的なことだけではありません。人間関係、社会的立場、そのすべてが劇的な変化を遂げます。彼女、友人、家族。その関係性の変化が生生しくリアルです。 主人公芦原の人間関係は一度リセットされます。もはや以前と同じように、周りの人と触れ合うことができません。 その一方で、車椅子になってから知り合った人々とは、自然体で触れ合うことができる芦原。 それは、以前の自分を知らない人たちだから、なのかもしれません。新しく出会う人々が自分を見るその目は、障害者を見る目ではあっても、芦原個人に対する憐憫の眼差しではないのでしょう。 ベッドに置かれたビールを、取ろうとして取れない。排泄をするのに、一回一回ゴム手袋を使わなければならない。それはもう想像を絶する世界です。 そこからの後半。雰囲気が急に変わります。 合気道を通して、人生が再び動き始めます。 この作品での『AIKI』には二つの意味があるのですね。『武道としてのAIKI』と、『人生をもう一度受け入れるという意味のAIKI』。 芦原太一がAIKIを通じてもう一度人生を受け入れるその過程に、素直に感動します。 前半のぐちゃぐちゃだった部屋。ラストの綺麗に片付けられた部屋。まるで芦原の人生に対する心の在り方の変化を表しているようで、ぐっときます。 ただ、個人的に非常に苦手なともさかりえ。彼女の投入により、やたらファンタジックでフィクションの雰囲気が漂ってしまったのが一番のマイナス。彼女の演技、声、表情、そのどれもがわざとらしくて苦手です。この作品には出て欲しくなかった。 また、最後の他流派との異種格闘技戦。エンターテイメントとしては致し方ないのでしょうが、これのせいで随分と安っぽくなってしまったのは残念。 ですがそのおかげで、すがすがしい気持ちで見終わることができたのも、また事実です。 最後に加藤晴彦、あなたは素晴らしい。 [DVD(邦画)] 9点(2016-07-02 15:11:03) |
9. あしたはきっと…
《ネタバレ》 部活動の雰囲気が懐かしくてたまらんですねー。こーゆー普通の学校生活の様子が見られる映画って意外と少ないです。 部活動の風景見られただけでも、この作品を観た甲斐があったなー。 でも映画としてはどーかなー。 面白いかなー。 よくある女子高生の恋愛を普通に流しているだけだもんなー。 まさかのタイムリープがスパイスとして効いてはいるけど、今更タイムリープはもう新しくないしなー。 しかも、タイムリープがそんなに劇中効果的に使えているとも思えないしなー。 そして、超個人的な趣味志向ながら、吹石一恵があまり好きではないんですよね。 演技がちょっとオーバーでわざとらしくて、若干冷めちゃうんですよ。 あれだったら、脇の女子高生達のほうがよっぽど上手です。 それに、倉持先輩や、寺島裕司(佐藤隆太)の彼女のほうがずっとかわいいんですよね。 ストーリーはたいしたドラマではありません。最終的には、何事も中途半端だった主人公が、おばあちゃんの力を借りて、少しだけ人として成長する、というありきたりの着地点に落ち着きます。 でも悪くない。 わざわざ観るほどの作品ではありませんが、たまにはこんなのも悪くない。 [DVD(邦画)] 6点(2016-05-14 06:32:41) |
10. 青い春
《ネタバレ》 不良高校生の群像劇。一人一人のエピソードは、シュールに、過激に、そしてばかばかしく描かれます。 ハッピーなストーリーなんてほとんどなくて、リアルだけど非日常な世界が淡々と描かれます。 メインはやはり九條と青木のエピソードでしょう。不良世界のヒエラルキーにまったく興味のない九條。不良世界の価値観にどっぷり浸っている青木。九條は青木と全く違う世界を見ているのに、九條に見下されていると勘違いしてまう青木の悲劇。本当は青木が九條と同じ目線に立ちたいと思っている以上に、最初から九條は青木を誰よりも必要としていたのに。 そしてもう一つ衝撃的なエピソードが雪男と大田。トイレの個室に、今にもはちきれんばかりに充満していく雪男のストレス。鬱屈した負の感情は、ついに雪男という器では収まらず暴力となって諸悪の根源を断とうとする。このシーンの描写は言葉を失うほど凄まじいものがあります。 『学校』という閉鎖的な社会で生きる未熟な若者達。彼らの生きる世界はあまりに狭い。そこでのルール、人間関係がすべてだと思ってしまう危うさがあります。つまりは、『不良』にカテゴライズされても、あくまで『普通』であった青木や雪男がああなってしまったように、閉ざされた世界では誰しもがああなってしまう危険性をはらんでいることを示唆しているように感じます。 対照的なのが野球部の木村。同じ閉鎖された『学校』という空間の『不良社会』に生きていながら、いつも対外に目が向いている人物。非常に健全な視野を持っています。そして九條は、花田先生との交流を通して、少しずつ高校卒業後の世界へ目を向け始めているのが、なんとなく雰囲気で伝わってきます。 つまりは、あまりにも経験値が足りない学生達にとって、世界を広げるには教育、そして教育者の責任や存在というのは極めて重要なファクターなのかもしれません。それに比してこの映画に出てくる教育者、授業っていうのは、とても弱弱しくて儚げで頼りないのが何とも皮肉です。 最後に、個人的な感想を述べますと、好きな作品ではありません。 面白いとは思いますが。 [DVD(邦画)] 6点(2016-02-14 21:34:58)(良:1票) |
11. Avalon アヴァロン
《ネタバレ》 理解するのが難しい映画を『難解』とするのであれば、この作品は難解ですらない。 何故なら不確定なまま鑑賞者任せに映画を終了させてしまうからです。 『難解』な作品は嫌いではありませんが、これは不親切かつアンフェアなだけでしょう。まさに作成者の『自己満足』『自己陶酔』の世界だと思います。 正直、バーチャルゲームの世界観を体験できると思って楽しみにしていたのに、バーチャルゲームならではの良さってのが微塵も感じられません。そもそも『バーチャルゲーム』の設定にも関わらず眠気を誘ってしまうようなゲーム内容で、こんなゲームに世界中の若者が熱中しているというのが最早謎。 『ゲームをクリアしていけばリアルマネーを手に入れられる』とか、『それぞれの職業に特性がある』とか、すごくわくわくしますが、そういった様々な設定がほとんど劇中で活かされません。 そもそも戦争ゲームみたいなジャンルにも関わらず、『戦士』だの『盗賊』だの『ビショップ』だの、職業はファンタジー路線。そんで『ウィザード』は主人公がもといたパーティ名だったりして、紛らわしすぎます。 『SA』というステージにたどりつき、突然フルカラーの世界になったので、『もしやマトリックスのようなオチか?』と思いきや、撃たれたマーフィーが普通に消えちゃって、もう理解不能。結局この映画の見所って何なんでしょう? [ブルーレイ(字幕)] 4点(2015-11-15 01:56:06)(良:1票) |
12. アポロ13
《ネタバレ》 宇宙を舞台にした映画は好きなんですが、真面目すぎる映画は今いち肌に合わないみたいです。これはもう映画の質とは関係なく、相性の問題みたいです。おそらくは、宇宙船に関する知識がなく、日常生活ともリンクしていないため、どんなにわかりやすい説明をされてもピンとこないのが原因でしょう。つまり、理解はできるのですが、実感できていない状態です。 今作品は、船内、管制塔、家族の3つのシーンをほど良いバランスで交互に映してくれたのが大変良かったです。ジム・ラベル(トム・ハンクス)の奥さんが、事故後にマスコミ関係者と絡むシーンや子供や祖母をいたわるシーンは個人的に名シーンだと思っています。この一連のシークエンスがあるのとないのでは、今作品への思い入れは全く違ったものになったでしょう。 船内のシーンや管制塔のシーンでは使用されている単語が専門用語が多いため、前後の文脈判断から何となくしか現状をつかめません。専門的な予備知識がある方はきっとたまらなく面白いのでしょうね。いいなあ。 宇宙飛行士、管制塔スタッフ、家族、全員が「無事に地球に帰還する」というひとつの目標に向かって動くわけですから、そりゃあ面白いです。ラストの大歓声なんて、感動するに決まっています。 それでも、鑑賞中に2回ほど時間を確認しちゃったのです。心のどこかで、長いなぁと思っちゃっているのです。登場人物たちと自分との温度差が確かにあったのです。念を押すようですが、これは相性の問題であって、おそらくこの作品の質の問題ではないと思います。知識不足で宇宙に思いを馳せられない僕が悪いんです。参考にならないレビューですいません。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2014-04-08 14:58:49) |
13. アフリカン・ダンク
《ネタバレ》 アフリカの景色がこの上なく美しい!この映像美を堪能していたはずなのに、気づいたらメインのストーリーにも釘付け。ジミー(ケビン・ベーコン)が終始誠意をもってウナビの人達に接していたのも好感が持てたし、ウナビの人達のジミーへの接し方も凄く良い。 ウナビの人達はジミーを無下に排除するようなこともなく、かといってめっちゃ親切にするわけでもなく、絶妙な距離感で接していたのがとても好印象です。 そんで、最初はいかにも「異国の人」って感じで浮いていたジミーが、いつの間にか村にめっちゃ溶け込んでいるんです。これが良いんですよね。で、ジミーとウナビの人達の絆を強くする原動力になったのが、皮肉にもニャガ一味。皮肉にもって言うかお約束ですね。 でもそのお約束を期待して観ていた側としてはもう大満足なわけで、そこからは期待通りのスポコンものへとスムーズにシフト。 いやー、王道って大好きです。ひとつだけ難を言うなら、映画に個性を持たせようと思ったのか、ジミーをウナビ族にするプロセスがちょっとしつこすぎたかもしれないですね。笑えたけど、しつこい。 それからサーレの兄ちゃん、すごい感動したし、ボルテージ最高潮まで上がったので、ついでにラストで兄ちゃんもついでにスカウトしちゃいましたー、みたいな終わり方だったら、更にプラス1点だったかな。 [DVD(字幕)] 7点(2013-07-15 03:10:11)(良:1票) |
14. アフガン零年
図書館で借りて見ました。このような映画に本当は点数をつけてはいけないのではないかと思いました。教科書を映像にしたような作品です。ですが、僕は映画としてこの作品を鑑賞したので、あくまでも映画として感想を述べると、面白くはないし、胸に響くものでもありませんでした。ただ知識として、見ておいて良かったとは思います。 [DVD(字幕)] 1点(2011-07-08 12:19:11) |
15. 遊びの時間は終らない
本気の銀行強盗ごっこ。自分も参加したい。ずっとトイレを我慢していたのが、見ていて凄く気になった。 [DVD(邦画)] 9点(2011-07-07 13:25:59)(良:1票) |
16. 悪人
《ネタバレ》 小説で上下巻ある話を、むりやり映画にまとめてしまうとこうなってしまうんですね。というもったいない感がある映画です。小説の中では味わいのあるシーンも、その複線がカットされているために、小説を見ていない人には何のためのシーンかわからないところがたくさんあります。きっと、小説を読んでいる人とそうでない人では面白く感じる度合いに差が出てしまうでしょう。全体通すと、母親、合コン男、殺されちゃう女性、詐欺師の人たちなど、いろいろなタイプの「悪人」が出てくるのですが、社会の中では、心優しい主人公だけが「悪人」にされてしまう非常にメッセージ性の高いストーリーだと思いました。 [DVD(字幕)] 6点(2011-07-05 16:52:32) |