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feroさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 204
性別 男性
年齢 46歳
自己紹介 専門は邦画とヨーロッパ映画(特にフランス)。気に入った監督や俳優がいればひたすら観つづけるので、どうしても同じジャンル・国に集中してしまうようです。(だからあまりハリウッドを観ない。)

最近引っ越してしまい、なかなか映画を気軽に観ることができなくなりました。撮りためたビデオとDVDばかりになりますが、観たものは書き込んでいこうと思っています。

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1.  風の谷のナウシカ
僕が生まれたのが78年だから、公開当時僕は6歳。数年後にはテレビ放映されていただろうから僕は10歳くらいで初めてナウシカを観たのだろう。残念ながらその時のことは覚えていない。どうせ「蟲怖い」くらいの感想しか持っていなかったと思われる。それから年に一度はテレビで観て、僕が思春期を迎える頃にはその世界観を理解し、シーンをそらんじることさえできるようになった。環境問題に関心のあった高校時代にはビデオを借りてCMなしで観たりもした。しかし、ある時ふっとテレビ欄でみつけても観ないようになってからというもの、僕はずっとナウシカを忘れていた。僕の中でナウシカは「壮大なストーリーと映像美を持ち、しかし時代遅れのメッセージと古い映像技術からなる過去の遺物」として認知されるようになっていた。この時点なら、僕の幼少期への郷愁と合わせて9点は固い作品だったのかもしれない。しかし、この作品の認識が180度変化する出来事が起こる。それは、原作との出会いだ。その当時、僕は漫画を完全に馬鹿にしていた。一時真面目に読んでいた手塚治虫を投げ出したあと、僕は「漫画」というメディアに希望の持てない日々が続いていた。現在ならつげ義春や松本大洋などの著作を通して漫画の表現力を認めている僕だが、「スラムダンク」を最高だとする時代にはどうしても馴染めなかった。僕は、その当時漫画をまったく読まない人間だった。そんな時、友人から強く風の谷のナウシカを薦められた。渋々読んだ僕だが、その世界の奥深さに仰天し完全に虜になった。僕は確信している。この「風の谷のナウシカ」は決して時代に合わせた環境問題をテーマにしているのではない。人間の本性を剥き出しにする「欲望」と「希望」(この物語で宮崎はこの二つの望みを並列に取り扱っている。)を、蟲の蠢く架空の世界から抉り取った大作だ。ナウシカの眼を通して、人間の汚れと美しさを輝かせた宮崎駿の才能には本当に驚かされる。それだけになお、これだけの大きなテーマを持った原作が単純な世界観として映画に納められているのは残念なことだと思う。この作品が漫画の2巻冒頭までのストーリーで終わっていることが問題なのではない。この壮大な世界観が、その中に含有されるたった一つの概念に格下げされているのが問題なのだ。新作を作るのもいいが、僕はいつか10時間作品にしてでも原作を完全版として映画化してくれることを望んでいる。
7点(2004-01-23 21:13:56)(良:4票)
2.  がんばっていきまっしょい(1998) 《ネタバレ》 
入江コーチの言葉、「あの時は私もボートしかなかった。その時は・・・」が、この映画の全てを物語っているでしょう。ボートで負けないために頑張る女子高性の青春、淡い恋愛。とても単純なストーリーですが、下手にイベントを入れなかったぶん、爽快感のある作品に仕上がりました。悦子の故障も腰と貧血というありふれたものにしたことが、作品を身近なものにしました。音楽も素晴らしかったですし、満足感のある青春映画だと言えます。負けなかったことを告げる悦子の電話のあと、白竜演じる父の一瞬の演技が良かったと思います。
8点(2003-12-21 22:24:59)
3.  カナカナ
カメラワークも、俳優さんの演技も、音声も、照明もダメな映画だと思ったんですが、なんだか集中して観てしまいました。ストーリーとしてもそう難しい話でもなく、テンポもいいわけでもなく、ましてや主人公が美人であるわけでもないんですが、何故か魅力的な映画です。人に薦めるような映画では決してないとは思いますが、こんな映画もアリなんじゃないかと思います。隆人少年は暗いっすね。徳子さんはぶっきらぼうだし。それもいい味って思えるのは、僕がひねくれものだからでしょうか?
6点(2003-12-12 00:00:14)
4.  カンゾー先生
俳優さんが頑張ってますね。麻生久美子が好きで、よく観てるわけですが、こうなりましたかと唸らされました。やっぱり監督さんによって変わるもんだ。柄本明さんはいいですね、あの声が素晴らしい。胡散臭いところも非常にいいと思います。それに脇役陣も唐十郎や世良公則なんかが熱血にいい演技していて、いいと思います。ソノ子の岡山弁いいですね。なんか、いいな。パーティーでカンゾー先生が激賞されるところもいいな。ところで、本当に肝臓病ってそんなに頻発していたんでしょうか?ウイルスだから肝炎なんだろうけど、どうなんだろ?
7点(2003-12-03 23:07:25)
5.  鍵(1997)
谷崎文学なんですけどね、違いますね。現代風にアレンジとかしてくれればそれで見ないんですけど、きちんと作ってこれだから救えない。川島なおみは結構ハマルと思ったんですが、ダメでした。ちょっと若いですが、妖艶な魅力を発揮してくれると期待したのに、色気が不足しています。もっと異常な部分を強調して欲しかったな。
3点(2003-12-03 22:56:05)
6.  害虫
恐ろしい映画ですね、背筋がゾクゾクと寒気がしました。救えない世界に生きる少女は、これからどこへ行くのでしょうか?燃え上がる家の炎で明々と照らされた宮崎あおいの顔は、美しい。そして決して理解できないほどの、奥深い闇を感じさせます。救えない母親、りょうも、その美しさは変わりません。しかし、その美しさの質が違う。よく説明できませんが。不満な点は、ちょっと男性陣が頼りなかったかもしれません。あんまり必要ないんじゃないかなと思ってしまいました。
7点(2003-12-03 22:49:49)
7.  風花(2000)
大風呂敷を広げずに、二人の心理描写と顛末だけを淡々と描いている事に好感が持てました。小さな心の動きを、小さな言動で表現していて、観る度に理解が深まっていくように感じます。僕は、小泉今日子さんのちょっと荒れた肌があまり好きではないのですが、それが妙に風俗嬢という設定にマッチしていて良かったと思います。酒乱の浅野さんもいいですね。この二人がしっかりとした演技をしていたので、ちょっと難しい映画をきちんと描写することに成功していると思います。あんまり評価がよろしくないようですが、実にいい映画ですよ。丁寧で、シンプルで、こんな映画をもっと観たいと思いました。雪原のシーンも大変だったと思いますので、あの状況で素晴らしい演技をした小泉今日子さんに敬意を表して8点です。
8点(2003-11-27 14:25:48)
8.  カリスマ
ちょっと衝撃を受けた。ストーリーが実に難解である。全ての登場人物の発言、行動、エピソードは何かを示すメタファーであり、カリスマと呼ばれる木はシンボルとしてのみ機能している。こんな映画が日本にあるのかと驚いた。これは、非常に限定的に、真に映画を味わい、理解し、物語を読み取ることのできる映画人に対してのエンターテイメントだと思う。残念ながら僕はそれに値しないわけだが。 あまり映像から読み取ることのできない僕は、この映画を映画として観賞する気にはならない。これだけ難解なストーリーだから、観賞しながら内容を把握し、その意味を推察して理解に至ることは、僕には不可能に近い。前提条件として何か与えてもらえば可能だと思うが、少なくとも一回の観賞で理解できる程度を超えていた。このストーリーは、小説のような媒体を使うほうが自然だし、このままの形で戯曲化してもいいと思う。黒沢清監督の映像化能力は素晴らしいと思うが、絶賛するほどのものではないし、演出能力には疑問が残る。ただし、ストーリーについての脚本能力はズバ抜けていると思う。難解だと批判するのは的外れに思うが、難解なのに何度も観たいと思わせないのは映画の出来に問題があるような気がするので、6点に留めます。
6点(2003-11-18 13:01:54)(良:2票)
9.  回路 《ネタバレ》 
一つ一つの流れに筋が通っておらず、登場人物の言動も不自然でまったくリアリティがない。ストーリー云々以前に一つ一つのエピソードに細やかな気配りがまったく見られず、手抜きが山ほどあった。二つの独立したストーリーが魅力かもしれないが、加藤側は迫力不足で物語も演技もダメダメダメで、カットして麻生側をもっと濃密にリアルに描いて欲しかった。私が気付いた矛盾、あれ?と思った点は以下。1.会社にPCがあるのに自宅で顧客リスト作る社員、そして1週間の無断欠勤を不問の会社。2.一人暮らしなのに鉢植えに鍵を隠してある。3.無断侵入しているのに「あ、いたの」と平然としている麻生。4.警察から戻った麻生に「紅茶行こっ!」と同僚の自殺にあまりに軽い矢部の一言。5.自殺したのに整理されず鍵もそのままの家。6.精神に変調をきたす有坂を病院にも連れていかず、放置してコンビニに行く麻生。7.エンジントラブルなのにスピンしたように停車した車。8.研究室にPCがあるのに授業用のPCルームで「環境変数が・・・」と話す小雪。9.理工の研究室なのに実験してるのが学部生の小雪一人。10.図書館で宇宙と心霊の本が隣り合って置いてある。11.不自然なほど豪華な小雪の部屋。PC6台は変。12.突然小雪を呼び捨てにしはじめる加藤。13.ダンボールを蹴散らす(!)ほど取り乱す小雪を置いてゲーセンに行く加藤。14.車のエンジンを修理しちゃう加藤。15.右顎から銃で打ったのに綺麗で無血の小雪の頭。16.相当長く放置された工場のガソリン(かどうかわからないはず)を入れようとする加藤。17.黄色い船の鍵を簡単にみつける麻生。18.船の運転までする加藤。19.日本の生存者の捜索もせず南米に赴くこと。東南アジア・インドの発展途上国の方が近くて可能性が高いはず。20.壁に凭れて死ぬ加藤。ベッドに寝せればいいのに。 「世界崩壊」という非現実の前に、現実がグラついているのでは説得力がない。しかしながら、魂の世界が有限であり、それを物質的に捉えたアイデアは素晴らしい。
4点(2003-11-08 19:51:56)
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