1. キングダム 運命の炎
クレヨンしんちゃんを観終わった後、時間が微妙。 そのまま帰ろうかな、と思ったけど…まだ11時前だ。 ならば、もう一本!と…コレにした。 ――キングダム/運命の炎(2023年) いや、もう鉄板的に好い映画シリーズだと思う! 間違いなく面白かったし、何よりも日本でこんな大作が作れるんだなぁ~…なんて気持ちと羨望を絡めて観ていた。 何よりも凄い!と思うのは「日本での独自性」が確りと残っている処だろう。 いや、お手軽って意味じゃなく、子供や年齢を重ねた人が観ても、確実に伝わる言葉や挙動のやり取りが確りあって、話が(若干のチープさを感じつつも)胸に入ってきやすい。 漫画のキングダムは(余り)読んでないけど、それと同等に分かりやすいだろうし、映画独特のアクションの見せ場も確立してると思う。 さて、この作品の監督…「佐藤信介」さんに注目した事は無いけど、作った映画は(何故か)結構な数を観ている。 そしてコミックで映画化した作品が凄く多いんだね…ちょっとビックリ。 【佐藤信介の映画化されたコミック】 2019:キングダムシリーズ 2018:いぬやしき 2018:BLEACH/ブリーチ 2016:IAM A HERO/アイアムアヒーロー 2016:デスノート/Light up the NEW world 2011:GANTZシリーズ 凄いラインナップのコミックだな…マジで。 ただ、ネタバレはしないけど…もう、ここまで分かりやすく「次に繋げられる」と、思わず笑いが出てしまうほど。 作品的にも、前2作の回想シーンなんかもあって余計に、この作品全体に引き込まれてゆく。 いや、映画が面白かったからまだ許すけど、こんな区切り方をするなら「2ゖ月以内に上映」して欲しいですわぃ…いや、ホンマに! * * * しかし、最近は(何作かの)区切りになってる映画が絶大に増えてきたなぁ、本当に。 ただ、そんな中でも「ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE」は、考えれば考える程に”切れ目”が凄かった。 そして後から知ったのだが、その切れ目についてはプロデューサー、監督…そしてトム・クルーズで散々話し合ったらしい。 要は1本の映画を観た後の「爽快感を大事にした!」との事。 ならば、結果的に前編と後編に別ける意味は「事件の壮大さ」と「敵の屈強さ」が増している事だろう。 いや~…次に繋がってはいるが、それ以上に「1本の映画を観終わった満足感があった」のが凄い。 そこって映画を創った人間が「自分らに戒めた境界線」のお陰なんだろうなんだなーと…今も思うんだ。 やっぱ、映画製作って製作資金も異常に大事だが、やっぱり「意識」が要だ。 作り手の意識が本当に大事だな、とつくづく思う。 そう…人を惹きつけずに居れない意識だ。 たとえ、狂っていても……大事。 . [映画館(邦画)] 7点(2023-08-10 07:11:41)(良:1票) |
2. 凶悪
《ネタバレ》 恐ろしい映画だったと思う。 自分はこの映画に登場する“彼ら”ではなく、“彼ら”に関わった人間でもないという無意識の立ち位置による屈折した「愉悦」を知らぬ間に敷き詰め、この映画に「娯楽」を感じている自分の意識に気付いたとき、この映画の「凶悪」というタイトルの真意を垣間見た気がし、ゾッとした。 描かれる事件と犯罪が「真実」であることを念頭において観ているわけだから、映し出される凄惨な描写に対して「痛み」や「悲しみ」を感じなければならないという“建前”を意識しているにも関わらず、ピエール瀧(=須藤)の爆発的な残虐性に何故か高揚し、リリー・フランキー(=先生)のおぞましいまでの狂気に引き込まれてしまう。 実在の被害者に対して後ろめたい気持ちを多分に感じつつも、描きつけられる「凶悪」が次に何を見せるのか、どこか期待をしてしまい、その都度「不謹慎」という言葉をぬぐい去ることに苦労した。 「あなた こんな狂った事件追っかけて 楽しかったんでしょう?」 終盤、主人公の妻のこの台詞により自分の中で見え隠れしていた感情が突如丸裸にされる。 見て見ぬ振りをしていた自分自身の深層心理がふいに明るみに放り出されたような気がして、主人公と同様に「やめろ!」と叫びたくなった。 「映画」である以上、いくらノンフィクションが原作だとはいえ、脚色されている部分は大いにあるだろう。 ピエール瀧が度々発する「ぶっこんじゃお」というあまりに印象的な台詞や、リリー・フランキーの脱帽するしかない「怪演」など、映画的な面白さが加味されている要素は多く、それはまさにこの作品が映画として優れている点でもあると思う。 俳優たちの表現はことごとく素晴らしい。一つ一つのシーンも綿密な計算と明確な意思をもって構築されており、見事だったと思う。 ただ敢えて苦言を呈するならば、もう少し「編集」の巧さがあれば、同様の深いテーマを孕んだまま、もっと“面白い”映画に仕上がっていたようにも思う。 もし同じ題材で、というかこの監督と俳優が撮った同じ映像素材を、世界的な映画巧者が編集したならば、例えばアカデミー賞をも席巻するような名実ともに質の高い映画になりそうな気さえする。 ま、そんなのは一映画ファンの身勝手な妄想であり、実際どうでもいいことだ。 こういう本当の意味で骨太な映画が、もっと沢山国内で製作されることを願いたい。 世の中に「善」はない。 「善になろうとする者」がいるだけだ。 . [ブルーレイ(邦画)] 7点(2023-05-30 16:35:27) |
3. 機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島
今日は仕事の打ち合わせがあったんだけど、アレだ。 一瞬で終わったんで一日が暇になった。 んで、場所は川崎だったんで、だったら映画にでも行こうと探したら…今日からやってたのが… ――「ククルス・ドアンの島」 折角なので観に行くことにする。 まぁ、結論から言うと観終わった後で、もう一本観た。 3度目の「シン・ウルトラマン」なんだけども。 何で観に行ったの?って聞かれたなら、まぁ…答えは察してくれ。 んで、「ククルス・ドアンの島」の感想。 正直、ネタバレ的な事は言えないけど…色々と書いてみる。 言っておくと……劇場版の「ガンダム」としては最低。 けど、「映画としては普通に纏まってた」と思う。 そういう訳で、ガンダムへの依存というか…カタルシスを求めてるならガッカリすると思う。 更に言うなら「オリジン」が好きじゃないなら……うん、辞めた方がいいかも知れんね。 実は、俺は「オリジン」自体(漫画は好きだけど)映像では好きじゃない。 なので、一言で語るなら「あのテイストでやっている映画」と思っても良いと思う。 更に言うなら、元々はTV版のククルス・ドアン自体「モビル・スーツの登場も少なかった」ので、オリジンでは好評だったモビルスーツの戦闘も「新しいモビルスーツも出ない」のもあって新規性はゼロだった。 それはそうと…アレだ。 俺は「トムソーヤの冒険」など、世界名作劇場が好き。 ってか、コレ系の作品なら「ガンバの冒険」や「じゃりン子チエ」も超好きだ。 なので、今回「ククルス・ドアンの島」に関しては(俺的カテゴリーだと)同じ雰囲気なので、好意的に観れたんじゃないかなーと思ってる。 でも、Blu-rayが出ても買わんな、きっと。 あ、劇場にあったんだっけ? うーん…買わんかったけど、まぁいいや。 ともあれ、これは映画の尺でやっていい話じゃなかった。 画のクォリティーも、美術的な感じも完成度が高かったけど…ストーリーとか(連邦側の)キャラ配置や構成もあまり好きじゃなかった。 好きなキャラなんで期待してたんだけども…あのスレッガーを出した意味あるんか? 連邦側のアムロ捜索部隊のキャラ達、アレらを滑り込ませて出す意味って、一体どこにあったのか? いやー…終わった後…結構マジで悩んだ。 ってか、文句ばっかりになりそうなんだけど…うん。 好い所と言えば、ククルス・ドアンという男は(俺的に)かなり好きだ。 んーと、それくらい…かな。 けど、安彦さん。 才能は有るんだから…もうファースト・ガンダムは辞めた方がいいと思う。 ファーストに関しては、もう富野さんの世界観の把握と演出じゃないと、色々と腑に落ちない箇所が出て来るから。 例えば、モビルスーツの性能構成とかだけど…安彦さんの頭に入ってない気がするなぁ…マジで。 やってもオリジナルのガンダムとか、全く違った作品が良いと思うよ……いや、やらせて貰えるならさ。 ともあれ、観終わった後… 特に「新しく欲しい(オモチャの)モビルスーツが無かった」という。 うん、コレってのは結構、俺的には破滅的な感想。 少し寂しいなぁ…マジで。 いや、悪い映画じゃないとは思うんだけどね。 ガンダムに魅入られてないなら。 かなり贔屓目だけど。 [映画館(邦画)] 6点(2022-06-08 18:56:58)(笑:1票) |
4. gift(2014)
もし、これからこの映画を観られる人がいるなら… この作品のポスターの画像を見てください。 主演の2人が眩しそうにしている、そして少し寂しい表情… それを一度、脳裏の隅にでも置いてください。 報われなくもあり… ”それで”人生が救われたのか”と考えてしまいます。 けど、いいのです。 愛を贈りたかったのだから。 大好きな俳優が2人も出ている大好きな映画です。 是非、この映画に出会ってください。 [ブルーレイ(邦画)] 8点(2019-08-07 05:42:28) |
5. キル・ビル Vol.1(日本版)
【この映画に関しては「1」と「2」、同時評価ですのでどっちにも書かせてもらいます。】 映画館でも観たし、DVDも買った。 …ま、DVDは惰性で買った感じなんだが、買ってよかった。 何でって?いや、映画館で観た時は正直面白くなかった。 でも映画に漂う「映画秘宝な空気」が凄く好きで堪らんのですよ、俺様ちゃん。 で、その評価って言うか評なんですが「元々2つの物をそれぞれ別けて評価できるか、アホンダラ!」って事で考え直しました。 映画では不可能に近いのでDVDで1と2を立て続けに観た… そしたら面白いでやんの! …よくよく考えたら当たり前なんだよね。 この映画って色んな映画のオマージュが詰まっている。 それも「和洋仏華な幕の内なんでもあり弁当」なんだから。 「和・洋・仏・華」を「赤・青・黄・緑」に例えると「赤黄」がvol1で、「青緑」がvol2……ね?別けちゃカラフル感が損なわれるでしょ? …キル・ビルにはこのカラフル感が大事なんだと思うんだよな、俺様ちゃん。 まずはそこがありきで、ストーリーが云々とか辻褄が云々とかはそれがあってからの話。 断言するけど、この映画を編集をし直して、140分以内に纏めたら、評価が変わる人いると思うよ?マジで。 [DVD(字幕)] 7点(2005-11-13 06:23:11) |
6. CUTIE HONEY キューティーハニー
永井豪の影響がモノ凄い俺様ちゃん。 小学生のときお袋に、タバコ屋で漫画を買ってもらった。 生まれて初めて読む漫画。 当時TVで「マジンガーZ」や「デビルマン」と言った作品に影響されてた…「週刊少年マガジン」に大好きな「デビルマン」とタイトルが。 凄ーく楽しみにして家に帰り、布団に入ってデビルマンを読んだ。 いきなり牧村家に暴徒が襲来してきた回。 肝心の最後のコマでデビルマンが悪魔研究所の拷問を受けて死んでる美樹ちゃんの母親を見て「うわああああ!」と。 デビルマンがパンツ履いてなかったのもアレだが、尻尾生えていたのがショック。 っていうか、今の俺様ちゃんの悪い影響を与えたのは間違いない。 それと素敵だが…顔が見えない&裸過ぎる「けっこう仮面」よりも、やっぱり「キューティーハニー」だろ。 脱がされようが眼は笑うMッぽい如月ハニーからサディスティック溢れるキューティーハニーへの変化。 その姿に当時言語化できないながらも、「姿だけじゃなく精神状態も変化してる」と子供ながら思っていたモノだった。 さて、そんな俺様ちゃんは満を持して映画化されたハニーを観たのだが、正直イタかった…アイタターってくらい。 勿論、過剰に期待し過ぎかもだが、個人的に好きな庵野監督だったので、もうちょっと何とかして欲しかった…と思ったり。 「ああ、アニメの人だから難しかったのかなー」と思ってたところ…良く考えたら「Reキューティーハニー」という連動アニメが。 それを購入して観たんですが…面白かったです!かなり! …基本のストーリーラインは同じ。でも俺はアニメの方が最高に良かった! …で、アニメを気に入ったから、もう一度こっちを観たくなりトライしたんだが…あら不思議。 もう一回観たら、かなり面白くなった。 ここの評点で言うと「3→7」って感じ。 …多分、知らずに実写版に抜けてるところをアニメで補完しながら観たのかも知れない。 余談だが、アニメ版のリメイクで苦労話があった。 どこかの圧力で表現したかった事の1割も出来なかったとの話。 庵野監督の言い訳かも知れんが、自由に作った場合どういうハニーだったのか観てみたかったのは俺様ちゃんだけかなー… [映画館(吹替)] 6点(2005-11-03 06:32:14) |