21. サザエさん(1956)
《ネタバレ》 私は子どもの頃(50年以上も前)「ジャンケン娘」と「サザエさん」を見たことがある。「ジャンケン娘」は元祖三人娘(美空ひばり、江利チエミ、雪村いづみ)、サザエさんでは江利チエミが主役を務めた。 大人っぽい歌を歌う美空ひばり、西洋のハイカラな歌を歌う雪村いづみと違って、彼女は明るく庶民的で、まさにサザエさんそのものだった。 ところが私の記憶にしっかりと残っているのはテレビのサザエさんシリーズ、サザエさんはもちろん江利チエミが演じたが、マスオさんは小泉博ではなく川崎敬三だった。 映画のサザエさんは確か二人が結婚するまでの映画だったと思う。おもしろい映画だったことはよく覚えているが、小泉博の顔がどうしても思い出せず、すぐ川崎敬三になってしまう。 江利チエミは明るくお転婆なサザエさんを演じているが、実生活は大変苦労をした人である。大きな不幸を抱えながらもおくびにも出さず、強く生き抜いた人でもあった。早すぎた死(美空ひばりよりもなお早い)に哀悼の意を献げたい。 [映画館(邦画)] 6点(2011-04-19 08:05:19)(良:1票) |
22. 残雪(1968)
《ネタバレ》 「愛する二人が実は○○だった」はよくあるドラマのストーリーで、青春ラブロマンスが一転して悲恋映画となる。この映画の中で一番感動したのは、主演の舟木一夫でもなく大好きな松原智恵子でもなく、彼女の母を演じた千石規子だった。本当に心がこもっていると思う。余談だが、この映画にはザ・モップスというロックバンドがちょっとだけ登場する。そのボーカルを担当していたのは後に有名になる鈴木ヒロミツだ。 [映画館(邦画)] 5点(2013-11-11 22:38:37) |
23. 西鶴一代女
戦後の映画なのにずいぶん古臭さを感じるし映像も暗い。そこに描かれている女性像はなお暗い。溝口映画なのに好きになれない作品だ。それに田中絹代の年齢に合わない娘役というのもぞっとする。 [DVD(邦画)] 5点(2013-11-03 22:52:43) |
24. サラリーマン忠臣蔵
森繁、小林、加東という常連が出ているが、それまでの社長シリーズとは違う記念映画だ。忠臣蔵を現代サラリーマン社会で描いたもの、パロディだ。だが筋書きにやはり無理が見られると思う。問題は刃傷松の廊下、浅野がなぜ吉良に斬りかかったかじゃなくて殴ったかだが、ちと理由付けが弱すぎるのではないだろうか。その他良くできていると思うが、本来の軽快さも不十分。 [映画館(邦画)] 5点(2012-08-03 14:41:13) |
25. 西城家の饗宴
《ネタバレ》 家族愛をテーマにほのぼのとした感じはとても良いが、元海軍大佐の父親が協会の金を流用するとは信じられない。一遍に見る気が失せてしまった。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2012-03-10 11:21:18) |
26. 三匹の侍
農民側対役人側というように最初は敵味方に分かれていた3人が、最後は一緒に正義のために尽くすお決まりパターンのテレビの三匹の侍は、長門勇の泥臭さとユーモアもあり結構おもしろかったが、これはまったくおもしろくない。むやみやたらに人が斬り殺され残酷で血生臭い。茶の間と劇場公開でこうも違うものか。ちなみに映画の後のテレビシリーズでは、丹波哲郎に変わって加藤剛が出て人情味が増していた。 [映画館(邦画)] 3点(2012-01-25 22:12:35) |
27. ザ・タイガース ハーイ!ロンドン
脱退した加橋かつみの代わりにサリーの弟シローが加わった新生タイガース、この頃の人気はすさまじく、キャーキャー叫ぶ女性ファンには私はつくづくうんざりしていた。たしかにこの映画にあるように寝る時間さえなかったのかも。(それにしては3本も映画ができた)そのせいか前作「華やかなる招待」ほど元気がないしおもしろくない。魂をとられるというのも陳腐だし・・・。ロンドンの風景も大したことなかったが、唯一勝ちがあったのはピンキーとフェラスの映像が見られたことか。 [DVD(邦画)] 2点(2014-11-01 14:19:55) |