3. 犯人に告ぐ
《ネタバレ》 原作は未読。でも、以前に原作の評判を聞いて記憶に留めておいたことから映画を鑑賞した。構成、編集ともに無駄の無い作品だったので好感は強くあるが、ストーリーを追っていく楽しみに少し掛ける嫌いがある。ご当地映画(横浜・川崎北部)として掘り下げても面白みが深まったのでは?冒頭から神奈川の地名を明らかにして、ストーリーを進めていくのだから、特に捜査の大詰めにおいて、市が尾周辺をローラー捜索する所では、明確に地理設定に拘り『日常の景色の中に凶悪犯が潜み、その邪悪を警察(主人公)があぶり出していくプロセス』に劇場型犯罪の妙味、つまりサスペンス映画としてのピークをもってくるのが正しかったような気がする。それと、気になったのは時代のディティールの甘さ。 プロローグでは2000年の暮れが映し出されるが、不用意に撮影しているのが気になる。トヨタのプロボックスが一瞬映るが、その車は2002年になるまで発売されていない。こう言うのは映画的にとても×だ…。 [DVD(邦画)] 7点(2008-05-07 07:10:05) |