41. 馬喰一代(1951)
馬喰とは馬の売買をする人という意味らしいが、ただ売り買いをするだけではない。馬とともに暮らし馬を育て、立派な馬として世に送り出すわけだ。三船俊郎はこの乱暴者の馬喰がとてもよく似合っているし、想いを寄せる京マチ子も子役の少年も良い。だがストーリーは・・・。相撲や競馬のシーンを見てるとどうも安っぽい。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2013-02-25 20:58:57) |
42. ハワイの夜
日本で生まれ日本で育ちハワイに移り住んだ1世(日本人)と、彼らの子どもでありながらハワイで生まれハワイで育った2世(米国人) その日本と米国が戦争となれば、おのずと物語はあらましは見えてくる。だが鶴田浩二、岸恵子という美男美女の2枚看板スターを配しても、映画の描き方はまだまだ甘いように思える。もっともっと日本と米国の二つの国の板挟みになった人たちの苦悩は大変だったろうにと思う次第。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2012-11-19 22:03:18) |
43. ハワイ珍道中
アチャコを筆頭に伴淳、キートン、堺駿二のコメディアンが勢揃いし、おもしろさは十分。土人の王様が登場し楽しませてくれるのだが、笑わせ方が少々安っぽい。バタやん(田端義夫)までもがそれにつられているくらいだ。このとき江利チエミ17歳ずいぶんぽっちゃりした容姿だが、歌は可もなし不可もなしというところか。目を見張るのはエキゾチックな安西郷子、本当のハーフだと思ってしまうくらいだ。この人が後に三橋達也の奥さんとなる。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2012-10-12 21:39:36) |
44. はやぶさ 遥かなる帰還
小惑星探査機「はやぶさ」の奇跡的な帰還は、私たちに大きな感動を与えてくれた。その映画なのに感動はいまいち。科学の専門用語が飛び交うのは仕方がないし、映画の中の技術者たちも一生懸命に取り組んでいるのもわかる。しかし科学に疎い私には、それが何なのかがわからず、感動できないのだ。あれだけの配役陣を揃えたのだから、的外れな素人っぽい人が登場しても良いと思うし、「例えてみたら、~のようなものだ」というような砕けた説明が入っても良さそうなもの。映画はまじめすぎたと思う。 またそのまじめで堅い部分を解きほぐすのが人間ドラマの部分なのだろうが、これがもうひとつピンと来ない、第一あの町工場はどう関わり合ってくるのだ? 事業仕分けによって消えそうになったプロジェクトだけに、成果をもっと前面に出しても良かったのでは・・・。 [映画館(邦画)] 5点(2012-02-21 14:34:22) |
45. バージンブルース
「ジンジンジンジン、血がジンジン」なつかしいなあ、バージンブルース。女子寮に押し入った泥棒さんと仲良くなるのかと思いきや、脱サラの借金を抱えた中年ダメ親父と・・・。自称バージンだし、万引き犯で追われてりゃ仕方ないかと思いつつ旅をする。 灰色の浪人生活の憂さ晴らしだろうか、そういえば、この時代はここいう映画が多かった。秋吉久美子はそういう映画を代表する女優とも思える。 この映画では野坂さん自身による「黒の舟歌」を拝むことができる。 [映画館(邦画)] 5点(2011-09-22 07:56:29) |
46. 張込み(1958)
《ネタバレ》 この映画は途中までは本当に退屈である。張り込みを始めてから5日6日と日にちだけが過ぎていき、殺人の容疑者はいっこうに現れない。毎日が判で押したような後妻高峰秀子の生活、ここで私のように退屈だと感じる人は刑事にはまったく向かない人であろう。 刑事というのはとても地味な仕事で、テレビドラマのような格好いいことはまったくないのが普通である。こつこつと聞き込み足で稼ぐ、あるいは映画のようにじっと張り込んで待つ、これが刑事の仕事である。その張り込みですら、旅館で他の職業人に化けてというのは異常だろう。実際は建物の陰や空き地その他の吹きさらし、暑さ寒さや雨露を凌ぎながらということになる。そういう現実ではなく、非常に都合の良い映画である。 また昔は他人の家の中をのぞき込んでも、まったく問題にならなかった。警察権力すなわち国家権力イコール正義だったのである。だが今ではどうだろう、本当に問題にならないのだろうか。警察は正義という名の前に、何でもできるというのが未だに残ってはいないだろうか、またそれが捜査の行き過ぎや冤罪を生み出してはいないだろうか。 この映画は清張特有の人間の心理より、警察権力そのものが問われているように私には思えた。 話がそれたが、旅館で男(刑事)が二人何もせず昼の日中からごろころとしている。知らぬ者がみれば怪しむのは当然であり、地元の警察を呼ぶが、うまいこと言って切り抜ける。この辺にも警察どうしの馴れ合いを感じさせる。 容疑者役が田村高廣というのもまったく凶悪犯には見えないし、高峰秀子と二人きりの姿を見ると、心中の心配はまったくないし、大石先生と磯吉君を思い出す。 またラストの「若いんだ、やりなおせるさ」という言葉すら「刑事に何がわかるのか」という空々しささえも感じる。後に「砂の器」や「鬼畜」の名作を描いた野村芳太郎監督だが、ここではまだ松本清張映画の第1作目で力は十分出し切れなかったのだろう。 [ビデオ(邦画)] 5点(2011-05-11 18:25:51) |
47. パッチギ! LOVE&PEACE
主役アンソンとキョンジャの兄妹などキャストが変わってしまったからだろう、前作と比べ役者が見劣りするし魅力を感じない。パワー不足だし、それどころか同じ監督が作ったようにさえ見えない。在日朝鮮人(韓国人)の問題を扱っているのだから、もっと鋭く描いてほしかった。 [DVD(邦画)] 4点(2012-05-18 16:11:29) |
48. パンツの穴
青春映画には違いないが、とても爽やかとは言えず品がない。途中目を覆うようなシーンが多数、これでは若者に勧めることはできない。その上ストーリーも安易で、ビールを中学生に出したりするなど問題も多い。一番笑ったのは糞合戦にUFOが登場するシーン、金八先生もトンだところに使われたものだ。救いは女の子たちのかわいさだったが、菊池桃子も評判の割にいまいち、個人的にはむしろ友人大石麻衣役の矢野有美の方が、もっとかわいいと思うが・・・。 [映画館(邦画)] 3点(2012-08-05 06:30:39) |