1. パプリカ(2006)
《ネタバレ》 パーフェクトブルー以上に攻めたテーマだった。それは良いのだけれど、そもそも細かい辻褄を合わせる気がないのと、精神医学的にあまりに荒唐無稽なのとで(古い作品であることを差し引いても)、なかなかきびしかった。ネットで検索してみるとユングやフロイトに絡めて解説している人がいたけど、そもそもユングやフロイトが現代精神医学の観点では荒唐無稽なのでまあ仕方ないかという気もした。 情報量の多さでは8 1/2的な感じはある。インセプションに影響を与えたというのは腑に落ちた。ハリウッドはもっと日本のアニメにクレジットを示してくれたらいいのに。 [インターネット(邦画)] 5点(2020-11-19 17:16:40) |
2. PERFECT BLUE
《ネタバレ》 途中までは被害妄想と幻視の見せ方がイマイチかな、と思っていましたが最後にひっくり返されました。「解離性同一性障害」のワードに引っ張られたなあ。 [インターネット(邦画)] 7点(2020-11-18 17:16:06) |
3. 晩春
《ネタバレ》 これ70年前の映画なのか、、、結婚に対する当時の日本人の価値観が見られて良い。今は少しこの価値観も変わっているかな。再婚ー悪みたいな価値観は流石に古すぎるし。でもそれ以外の根本の部分は変わってない気もする。最後の笠智衆さんの好演でプラス1か2点。婚姻という極めてプライベートな事柄にデリカシー無く触れる日本のオッサンたちは全員観るべき(私もオッサンですが)。 [インターネット(邦画)] 8点(2019-04-19 14:06:36) |
4. HANA-BI
《ネタバレ》 全体のエネルギーが抑え目の割には飽きずに観ていられる。途中入るちょっとした笑いどころが目覚ましになっている。もう少しアップダウンがあれば良かったのか、どこが悪いという訳ではないんだけど、もう一度観たいとは思えなかった。 [インターネット(邦画)] 6点(2019-03-25 13:31:02) |
5. 麦秋(1951)
《ネタバレ》 東京物語に続いて2作品目の小津映画鑑賞。少しずつ小津安二郎の良さが分かってきた気がします。彼は日本人が持つ普遍的な感覚を表象しようとしているのではないか。例えば「女がエチケットを悪用してますます図々しくなってきていることは確かだね」「今まで男が図々し過ぎたのよ」みたいなやり取りがあるが、似たような会話は現代でもよくある。恐らくこの映画の随所に散りばめられた(当時生まれていなかった僕ですら感じる)ノスタルジーは、外国人には理解出来ないものだろう。 ミクロで見ると、杉村春子さんが恐ろしいくらい上手かった。淡島千景さんは現代でいうとギャルみたいな顔立ちですね、かわいかった。視点低めのカメラワークも、エネルギー抑え目の映像も、ちょっと好きになってきました。結婚したくなりました。あと時折出てくるご飯の描写で日本食が恋しくなった。展開は遅いので時間はもう少し短くてよいかな(当時と時間のスピード感が違うから仕方ないだろうが)。 [インターネット(邦画)] 8点(2019-03-11 14:50:43) |