21. 武士の家計簿
《ネタバレ》 2分に1回くらいの割合で、明らかな現代語的言い回しが台詞にほいほい混じっている。って、この間もどこかのレビューで書いたな。それに加えて、算盤を題材としていながら、そのディテールにまったく踏み込まれていない。つまり、登場人物が算盤を「ただ弾いているだけ」。しかも後半はその話はどこかに消えてしまっているので、題材設定の意味がなくなっている。さらに加えれば、照明も音楽もあまりにも雑。 [CS・衛星(邦画)] 2点(2014-10-25 23:53:06) |
22. ふるさと
昔一瞬だけ見た記憶のある山奥の映像と、加藤嘉が痴呆症の老人役をやるという強烈なキャスティングからは、もっと非日常の異体験を存分に感じさせる作品かと期待していたのですが・・・登場人物のやりとりは同じようなことを繰り返しているばかりで発展性がなく、その行動もホームドラマ的な範囲内で終わってしまいました。結局、山奥の映像光景によりかかって作ってしまったのではないかという気がします。 [DVD(邦画)] 5点(2014-04-01 23:24:57) |
23. プーサン
表現したいものは何となく分かりますが、全体的に雑然としていて未整理で、思いついたシーンを並べて終わったという感じになってしまいました。ところで、若い頃の八千草薫って、烏丸せつこに似ていたんですね。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2013-01-21 02:50:18) |
24. 武士の一分
人物描写も美術関係も撮り方も、ガラスかプラスチックのように安っぽい。すべてにおいて、ひたすら無難に無難にと作ってしまったら、このようになります。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2012-12-28 02:12:32) |
25. ファンシイダンス
笑わせポイントがことごとく自己満足的かつ作為的で、笑いとして成り立っていないのです。そもそも主人公が何をしたいのかが定立されていないのも、作品の力を弱めています。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2012-10-02 01:44:42) |
26. 不連続殺人事件
《ネタバレ》 ひたすら変な人たちが変な会話を交わしていって、その中でいつの間にか事件が積み重なって、そして解決していくという展開なのだが、もともとそういう原作なのだから仕方がない。それよりも、この異形の原作を何とか映像化しようと挑戦したその心意気の方を買いたいと思う。ただし、謎解きの部分に迫力が皆無なのは大きなマイナス。音楽がコスモス・ファクトリーっていうのは凄い。 [DVD(邦画)] 6点(2012-05-27 02:29:40) |
27. ブロークン・イングリッシュ
《ネタバレ》 主人公に何の意欲も感情もなく、ただうじうじめそめそしているのを延々と見せつけられるだけ。これではラブロマンスとしては成り立ちません。何もしなくても、最後にはいい男とめぐり会って自分を受け入れてくれる、というようでは、ヒロインは務まりませんよ。 [CS・衛星(字幕)] 3点(2011-09-11 01:44:51) |
28. 不毛地帯
《ネタバレ》 豪華キャストの面々の安定した芝居を見ているだけで3時間十分に楽しめるが、肝心の利権をめぐる権謀策術部分の比重が軽いのはやはり気になる。前半のシベリア抑留部分はやたら長すぎ、逆に収束部分は妙に情緒に流れた方向に着地している。一番良かったのは、仲代と大滝秀治の面談部分かな。静かな殺気が漂っていました。 [映画館(邦画)] 6点(2010-02-02 03:18:40) |
29. ブラウン・バニー
《ネタバレ》 アイディアだけでは「映画」にはなりません。それを具現化する様々な表現が伴ってこそのこと。思いつきの段階で止まってしまった上に、ラスト10分に(だけ)変なこだわりを見せてしまったものだから、要はあれが撮りたかっただけなんじゃないか?と受け取られてもやむをえない。 [DVD(字幕)] 3点(2009-01-30 02:24:45) |
30. ブラック・レイン
日本代表選抜豪華キャストという点を脇に置けば、中身はよくあるアクションものと大して違いません。ただし、私にとってのこの作品の功績は、優作でも健さんでも富三郎でもなく、神山繁先生を遂にハリウッド・デビューさせてしまったこと。出番も意外に多かったので嬉しい。 [DVD(字幕)] 6点(2008-12-15 01:47:56) |
31. 復活の日
《ネタバレ》 もっともらしく登場する渡瀬恒彦も千葉真一も緒形拳もあっという間にいなくなるし、映画で見るのは貴重かもしれない多岐川裕美も丘みつ子もほとんど出番ないし、途中からは画面を占めるのは(草刈を除けば)外国人ばかりだしで、見ているときは不満タラタラであり、しかもいきなり地震がどうのこうのという根拠薄弱な理由でワシントンを目指し始めたときはこれはギャグかと思ったのですが、そこからさらに強引に決めまくったラストまでで完全に黙らされました。恐るべし角川。よく見ると、大統領も無力なまま死に至ったりとか、ぎりぎりのところでスイッチを安全側に切れなかったりとか、パニック系の王道パターンをさりげなく外しているんですね。その辺が裏から作品に強力な印象を与えています。オリビア・ハッセーの演技にやる気が感じられないのが難点。 [DVD(邦画)] 7点(2008-03-23 01:50:04) |
32. 復讐するは我にあり
《ネタバレ》 前半の緊張感は文句なし。特に、最初の2人の殺害で、1回ではすぐに殺害に至らずに抵抗され、必死になってもみ合う描写が、生々しい現実感を与えている。緒形拳の演技は、殺人者と詐欺師の両方の性質を持ち合わせている主人公を全力で表現していて、彼のキャリアの中でも出色だと思う。なんだけど、途中から延々と浜松のシークエンスが続き、緊張が薄れてしまいました。実際の事件では、浜松の後にもいろいろと起きているし、何よりもこの事件で劇的なのは、熊本で11歳の少女に正体を見破られて逮捕される部分でしょうに。そこを改変してどうするの。それが一番残念です。 [DVD(邦画)] 6点(2008-03-20 05:24:48)(良:1票) |
33. フラガール
《ネタバレ》 炭坑町にハワイアンリゾート計画という通常ありえないような取り合わせであれば、そもそも、誰が、どのような想いからそんな無謀な計画を推し進めたのかというのが当然気になるのだが、そんなことは一顧だにしていない、いきなりフラダンスありきで始まるオープニングに唖然。その後も、講師が泥酔して登場するとか、最初に集まったのが意図的なほどイモくさい人たちであるとか、講師が実は借金取りに追われているとか、設定なり演出のやることなすことがいちいち陳腐なのです。友人との別れとか、講師を駅で引き止めるシーンとか、そんな二流テレビドラマのような部分に時間を割くのであれば、なぜもっと練習や技術向上やチームワーク形成の部分、もしくは会場建設の準備の部分を描写しないのでしょうか。勢揃いのダンスシーンが見られる後半は多少マシになりますが、それはフラダンスの力であって、映画の力ではありません。 [CS・衛星(邦画)] 2点(2007-10-14 23:08:27)(良:4票) |
34. プルメリアの伝説 天国のキッス
《ネタバレ》 まあ、アイドル聖子ちゃんを売り出すためだけの作品なので、突っ込みだしたらきりがないんですが、一番笑ったのは、本番直前に中井貴一のウォータースーツが切り裂かれていた場面で(そのときの聖子はジョギングスタイル)、次のシーンではどでかいヒラヒラつきのブラウスとスカートに衣装が変わっていること。そんな一分一秒を争う場面で、君は優雅にお召し替えをされてたんかい。いくらアイドル映画でも、そんなところで露骨に手を抜いてはいけません。こんな作品でも何とかお付き合いして演技の形をつけていた宝田明と小山明子のプロ根性に1点ずつ。 [地上波(邦画)] 2点(2006-08-28 11:55:48)(笑:1票) |
35. blue
いい雰囲気の話なのに、何で最初から最後まで、まったく平坦に、同じようなペースで進むのでしょうか?ポイントとなるべき場面はいくつかあるのですから、そこをきちんと強調するだけで大分変わってくると思うのですが。 [DVD(邦画)] 4点(2006-02-17 01:20:16) |
36. 震える舌
《ネタバレ》 全体を通じてなかなか力が入っており、特に子役の少女の気合の入り方は驚嘆すべきであるが、結局、中身としては発作→救命措置が繰り返されるだけであって、単調な感は否めない。主演が渡瀬恒彦というのも、どこか常人離れした雰囲気が漂っていて、「どこにでもいるお父さん」の雰囲気が削がれている(こういう役は、勝野洋とか本田博太郎で見てみたかった)。中野良子が女医役にあまり合っていなかったのも意外。などと言いつつも、光の刺激を避けるために病室内は常時真っ暗という前提条件をフルに生かした作品世界の統一性(逆に、数少ない外のシーンが何とも眩しい)は強烈だったのでこの点数。 [DVD(邦画)] 7点(2005-06-16 02:51:07) |
37. フラッド
洪水という装飾を除けば、骨となる部分はB級アクション以外の何物でもないが、とにかく最初から最後まで水!水!水!にこだわりまくり、出演者に乾いた快適な衣装など1秒たりとも着せなかった制作者の偏執狂的な姿勢だけは評価したい。 [地上波(吹替)] 4点(2005-05-01 23:09:06)(良:1票) |
38. 冬の華
このスタッフとこのキャストなら否が応でも期待が高まるのに、何じゃこりゃー。普通の任侠ものとほとんど変わらないじゃないですか。勝手に、主人公と少女の心の交流が主題であると期待した私が馬鹿でした。豪華キャストの皆様も、ほとんど本領発揮の場面がありません。唯一、各場面の意図を的確に把握した夏八木勲の巧みなサポートが光っていました。 5点(2004-10-23 01:17:52) |
39. 豚と軍艦
謎めいたタイトルでなかなか期待を誘うのですが、誰が何をしたいのかさっぱり分からないまま終わってしまいました。あと、若き日の長門裕之が、活舌悪すぎです。 2点(2004-08-09 01:33:06) |
40. フランケンシュタイン(1994)
本題にはいるまでにやたら時間がかかっているのも問題ですが、その後の各登場人物の行動もありきたりで、見るべきところがありません。これでは、デニーロといえども腕の発揮のしようがないでしょう。全体的に、叫ぶような台詞回しが妙に多いのも気になりました。 2点(2004-01-17 03:49:23) |