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称えよ鉄兜さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 112
性別
自己紹介 アメリカ在住

名前の由来は赤塚不二夫先生の作品(天才バカボン)からです。 実際金属フェチでヘルメット持ってますけど

配点分布をみると8点がピーク。 高得点評価が多い。 これは好きな映画の評価が多いから。 つまらない映画のことはあまり書かない。

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21.  あヽ決戦航空隊
図らずも「特攻の生みの親」と呼ばれることになった大西滝治郎中将を中心に戦局悪化後敗戦までの日本、日本海軍を群像劇として描いている。 一本筋が通った骨太作品という印象。 出演者が出演者だけにやくざ映画的乗りがあるのだが、それが軍隊生活の描写には似合っていた。みんな軍人らしい。 あまりらしいのもかえって不自然かもしれないが、最近の日本の戦争映画の学芸会よりはよほどましだ。 海軍式敬礼が凛々しい。  勝てる見込みがない戦争を「理不尽」に始めておいて、今になって「理詰め」でもう勝てないから戦争をやめようなどというのは許しがたい、鶴田浩二が演じる大西が池辺良演じる米内に訴えかけるのだが、なるほどと考えさせられるものがある。 確かに当時の状況に置かれたらそういう意見が出てきても不思議ではない。 精神論云々は抜きにしても、国家としての責任というところにまで言及する大西にある種の共感さえ覚えてしまう。 それにしてもあの児玉誉士夫がかなりかっこよく描かれているのはなぜか。 あと、神風を「しんぷう」と読んでいたが、「かみかぜ」、「しんぷう」どっちが正しいのか、どちらも正しいのか。 
[DVD(邦画)] 8点(2008-10-12 09:55:06)
22.  バウンス ko GALS
ごちゃごちゃとした始まりからいったいどんなことになるのかと思いつつ観たが、どんどん引き込まれてしまった。 メインになる3人の女性の演技がすばらしい。 そして脇を固めるベテラン俳優がまた良い。 これは、おとぎ話だな。 現実的な話に終始するのかと思ったらだんだんと熱くなって、虚構と交わり、最後は気持ち良く観終わることができた。   しかし最後の最後の笑い声はいったい何?
[ビデオ(邦画)] 9点(2008-10-05 04:02:03)
23.  Undo “アンドゥー” 《ネタバレ》 
縛りがなっていない。 ってそういう映画じゃないんだろうけど。 せっかくもっとちゃんと縛ってよって言っているのに、気ばかりあせって結局糸くずを丸めたような状態。 全然縛っていない。  最後にだんながきっちり縛られていたけど、妻はあんな縛り方をして欲しかったんだろう。 でもだんなには出来なかった。 だから愛想を尽かして出て行ったんだ。  なんてことはなくてもっと別の意味があるんだろうが。 じゃあなんだって問われると。 うむ。 よくわかりません。 犬かネコを飼いたいというのにだんなはカメを買って来た。 せっかくブレースがとれたのにだんなはそのキスに不満気味。(あのキスのシーンはなかなか良かったが。) 週末も仕事で相手をしてくれない。 そんなこんなの積み重ねで壊れていったというのが無難な考察なのか。  でもやっぱり中途半端な縛り方がお芝居であることをことさら意識させてしまう。 
[ビデオ(邦画)] 4点(2008-09-22 13:38:37)(良:1票)
24.  人のセックスを笑うな
一言で言えば、つまらない。 無意味な長回しが多すぎる。 何がテーマなのか分からない。 分からなくてもいいんだけどね、面白ければ。 しかし面白くない。 とにかくつまらない。 蒼井優のわざとらしい演技はもうあきた。 そろそろ脱皮の時期だろう。 どの映画でもあまりに同じすぎる。  邦題「人のセックスを笑うな」の意味が全く不明。 映画とどういう関係があるのだろう。 副題的についている英語名が「Don't Lough at My Romance」 こちらのほうがこの映画には合っているように思う。 
[ビデオ(邦画)] 3点(2008-09-14 06:22:02)
25.  腑抜けども、悲しみの愛を見せろ
なかなか面白かった。徹底的な勘違い女役の佐藤江梨子は確かにはまり役なんだろう。 でもどうも主役という感じではなかったのはなぜだ。 たぶん脇にいた永作博美が強烈過ぎるのだろう。 むしろ彼女が主演と言いたいような存在感だった。 永作博美演じる女もかなりゆがんでいる。 そのゆがみを見事に演じていた。 いやなりきっていた。 すごかった。 それと比べるといかににはまり役とは言え佐藤江梨子はあくまで演技なんだ。 いやどちらにしても演技なんだけど。 これが実力の差というものか。 佐藤江梨子も10年後にこんな演技が出来るようになったらすごいんだけどね。 永瀬正敏が演じた男は嫁に暴力を振るったりするくせに妙に常識的な感覚を持っていてどっち付かずというかアンバランスな感じがした。 これが意図したものならたいしたものだと思う。 
[ビデオ(邦画)] 7点(2008-05-07 03:00:24)
26.  蟲師 《ネタバレ》 
原作が漫画であることは知っているが、見たことはまったくない。 だから比較して云々言うことは出来ない。 映画としてどうか。 内容がない。 平坦。 意味分からない。 日本映画的な(日本映画だけど)雰囲気はかもし出しているが、どんな時代かもよくわからないし(そろそろ電気が云々という会話があったから恐らく大正か昭和初期?)、どんな世界かもよくわからないし(日本だけど異次元)。 そもそも起承転結が全然ないし。 最後に主人公蒸発しちゃうし(意味なく)、その前にあの江角マキコ演じるばあさんにいったい何をしたんだ。 助けたの、葬ったの。 それとも放置プレー? 全然分かりませんでした。 オダギリジョーは置いといて、江角マキコは相変わらずせりふ棒読み風だし(違うんだろうけど)、蒼井優はいつもどおりの同じ演技で少々食傷気味(同じ演技しか出来ないのにたくさん映画に出すぎではないかと思う)、この映画の雰囲気にはまったくそぐわない。 大友克洋監督と聞いたのでまったく期待はしていなかったが、予想通りだった。 
[ビデオ(邦画)] 2点(2008-05-07 02:49:52)
27.  NANA2
宮崎あおいが奈々役から降りたのは結果としてどうなのだろうか。 市川由衣演じる奈々はそのでたらめさがより合っている。 でも宮崎あおいのような存在感は望むべくもない。 もし宮崎がNANA2でも奈々役をやったら、脚本そのものが変ったかも。 話の展開上前作よりかなり奈々のでたらめさが演出されていたとは思うけどでもまだまだ原作には及ばない。 したがってここを受け入れないと前作も今作も認められないということになってしまう。 前作以上に話の展開が急で詰め込みすぎた感はぬぐえない。 それに完結という割りに中途半端な終わり方になっている。 無理やり何とかまとめた感じ。 中島美嘉は相変わらずナナになりきっていて良かった。 他の何人かの登場人物が前作から変って少なくともイメージ的には原作に近くなったように思う。 でも全体的な完成度という意味では前作に及ばない感じ。 面白かったから良いけど。  前作の奈々役宮崎あおいは役の印象が会わないという言い訳で降板したらしいが、私は本当は違うところに理由があると勘ぐっている。 NANAではナナ役の中島美嘉が光っていた。 食われたと言ったら少々言いすぎかもしれないが、とにかくNANAは宮崎の作品というよりも中島の作品になっていたように思う。宮崎はそれがいやだったのではなかろうか。
[DVD(邦画)] 6点(2008-02-26 16:25:03)
28.  里見八犬伝(1983)
大昔(20何年か前)にテレビ放映されたときに観た時は真田広之と薬師丸ひろ子のキスシーンしか印象に残らなかった。 彼女は当時はアイドル。 強烈な印象だった。 その分ストーリーはまったく覚えていなかった。 あらためて見直して、これってすごいスペクタクル大作だったのね。 例のキスシーン、やっぱり印象に残るだけはある。 でもテレビではカットされていたんじゃなかろうか。 あんなに長いキスシーンだったっけ? しかもキスだけじゃなかった。 これはラブシーンだ。 お姫様なのにこんなことやあんなことしちゃってたのね。 ずーっと顔のアップだけで下半身が映ることはなかったけど、それゆえ想像を掻き立てられるのだ。 まー妄想だな。 でもそれだけの迫力はあった。 特撮がちゃち? 確かに。 でもこれ1983年の日本映画ですよ。 それを考慮したらかなり頑張っているほうではないかと思える。 DVDでくっきりはっきり画面だとあらが目立つのかもしれないが。 特に感心したのは殺陣。 役者の皆さんすばらしい。 ワイヤーアクションもうまい。 今こんなすごい殺陣が出来る俳優、いやこんな殺陣を演出できる人、いないんじゃないかな。 今は香港映画の影響が強くて大げさすぎるように思う。 演技もすばらしかった。 
[ビデオ(字幕)] 9点(2008-02-26 16:11:41)
29.  ラブドガン
観始めてまず最初に持った印象は、何がなんだかわからない映画。 何から何までありえない話ではあるが、最後まで観てみれば、なんか普通の日本映画のようにも思える。 要するにぶっ飛んだ雰囲気を持ってはいるが、あくまで雰囲気のみ。 突飛な演出、変な編集で惑わされるが終盤は演歌っぽい話になって、飛びきれていない、そんな印象だった。  でも面白かった。 
[ビデオ(邦画)] 6点(2008-01-25 16:58:13)
30.  害虫 《ネタバレ》 
前半は間延びした映像で何がなにやらわからない。 我慢してみていると徐々に会話の断片をつなげて話の全体が見えてくる。 その頃にはもう映画は後半に入っているのでここでやめるわけにはいかない、最後まで見届けねば。 結末も知りたいし。 しかしその後半は崩れ行く少女を淡々と描くのみ。 何の助けも入らず、何の幸運も訪れず。 どうにも救いようがない結末。 いやこれは結末ですらない。 独りよがりな作品だなーという印象が強い。 観賞後、暗澹たる気持ちになる。 しかし考えてみればこの題名、主人公にそのまま当てはめるつもりで付けたのだとしたら、作品そのものだけではなく製作者も救いがない。 しかし他に意味があるのなら、知りたい。 
[DVD(邦画)] 3点(2008-01-07 10:19:42)
31.  オーディション(2000) 《ネタバレ》 
前半が神経戦の様相を帯び秀逸であった。 男と女の駆け引きとでも言うか、男女の機微がうまく表現された中でのあの恐怖感。 汚い古アパートの一室でこれまた古い電話機の前で首をうなだれひたすら待ち続ける女。 ついに男から電話がかかる。 女がにやり。 これは実に怖かった。 後半に期待を持ったのだが、後半の怖さは前半とは異質のものだった。 怖いというよりも痛い。 きりきりと痛い。 あー怖かった。 
[DVD(邦画)] 8点(2007-12-29 17:51:29)
32.  日本以外全部沈没
原作は読んでいないけれど、これはまさに筒井康隆の世界。 スラップスティック、ブラック、シュール、いろんな言葉はあるけれど筒井康隆の世界を忠実に映像化した、そんな印象がとにかく強かった。 それにしてもかなりきついギャグの連発(それが筒井康隆の世界だ)。 くだらないギャグも多いのだが極端なので思わず笑ってしまう。 何度も観る映画じゃない。 初見のインパクトが命の映画と言う感じ。 
[DVD(邦画)] 8点(2007-12-18 17:45:50)
33.  大魔神 《ネタバレ》 
おどろおどろしさ満点。 大魔神が暴れだすまでが長いが演出のつたなさか悔しさ怒りの集約が少々足りないような物足りなさを感じた。 それにしても大魔神。 守り神なのか悪霊なのか。 魔神を封じ込めるための守り神の埴輪像が怒りだすのだからあれは大魔神じゃないんじゃないか。 いったん切れたら止まらない大魔神。 磔にされた城主の遺児を助けるかと思いきや投げ飛ばす。 さらに怒りにまかせて無関係の百姓まで殺そうとしたのには驚いた。 
[DVD(邦画)] 5点(2007-12-17 16:18:44)
34.  大魔神怒る 《ネタバレ》 
「大魔神」って1966年の作品だけどなんと同じ年に大魔神映画を3本も撮っていたんですね。 この「大魔神怒る」はその2作目。 前作よりも洗練されて(比較したらってこと)、ストーリーも見ごたえが増し、特撮もスケールアップ。 湖から登場するシーンなんてまるで十戒のモーゼ。 基本は前作とまったく同じだが、完成度は前作より高い。 でも前作のようなシュールさはやや減退しているのは惜しい。 映画の中ではあくまでも神様と呼ばれて魔神という言葉は一度も出なかったし、あくまで悪者退治をするだけで前作のように怒りが収まらずに暴走したりはしない。 それはそれでよいのだが、でもそのままだと水戸黄門みたいだ。 もうちょっとエキセントリックな演出も欲しかった気がする。
[DVD(邦画)] 6点(2007-12-17 16:12:47)
35.  ドラッグストア・ガール
ある意味おっさんの妄想映画と言える。 観るまではこんなドタバタ喜劇だとは思わなかったが、とにかくおっさん達がいい味を出していて、ばかばかしくて良い。 題名は1989年の映画「ドラッグストアカウボーイ」のパロディか。  ヒロインであるべき田中麗奈は特徴のある顔立ちではあるが、おっさん達があれほど夢中になるオーラを感じない。 でもミニスカート姿はとてもよかった。 これは彼女が猫娘役で出ている「ゲゲゲの鬼太郎」でも言える。 ミニスカートじゃなかったけどそれに近い姿が実に良かった。 演技に関しては、役を表面的に演じているという感じであまりしっくりこない。 特に冒頭のシーン、用を足した後の顔の表情がまるでなっていなかった。 無防備な顔になっていない(確かにこれは難しい注文だけど)。  映画としては細かいことは考えずにばかばかしさを楽しめばよい。 ちぐはぐではあるが、面白いから良い。 
[DVD(邦画)] 7点(2007-12-13 13:53:22)
36.  ごめん
精通の描写が生々しすぎる点を除いて全体的に良い雰囲気で話が進む。 前向きな終わり方にも好感が持てるし、彼らの今後がどうなるかという想像が膨らむ良い終わり方だった。 しかし、こんなに開けっぴろげな子供はありえない。 こんなに素直に思いを告白できる子供はありえない。 観ていてそんな思いが常に付きまとった。 でもいい映画であることに疑いは無い。 ほのぼのした気分になれるし(でも自分の記憶と重なることはない。 なぜなら私はあんなにオープンに告白できなかったし、友達に何でも相談なんてしなかった。)。 
[DVD(邦画)] 7点(2007-12-13 13:46:28)(良:1票)
37.  壬生義士伝 《ネタバレ》 
義士伝という名の通り義を貫く侍の物語、のはずだが義の話が出てくるのは後半になってから。 それよりも全体を通じて感じるのは主人公吉村寛一朗の家族に対する強い思い。 家族を守るためには脱藩という藩、藩主に対する不義もいとわなかった。 いやだからこそもうこれ以上不義はすまいと一途に突っ走ったのか。 しかし最後はどうだろう。 結局死に切れずに藩に助けを求めた。 その思いはやはり家族への想いからだろう。 すると何をもってして義というのか。 何に対する義なのか。 どうもすっきりとしない展開であった。  しかしストーリーは面白い。 出演者もみな良い。 特に主人公の中井貴一。  CG特撮の使い方もうまかった。 切腹前の長台詞はたしかに、長かった、いや長すぎた。 あそこまで全部心情を吐露しなくても観客にその思いは伝わったはずだ。 だが切腹後のシーンは余分とはいえない。 確かにあそこまで描かずとも映画として終わらせることは可能だったろう。 しかし最後の最後まできっちり描ききる、という手法も十分ありだ。 悪くなかった。 すっきりと映画を見終わることが出来たように思う。 
[DVD(邦画)] 8点(2007-12-13 13:44:04)
38.  スーパーの女
商品の偽装というのはここ数年話題になることが多いけど10年前にこの映画が作られたということはこの種の偽装は昔から当然のように行われてきたということなのだろう。 終盤話が大きくなりすぎて破綻しているのが惜しい。 また一部の演出がくどくてじれったいのが玉に瑕。 でも娯楽映画として良く出来た作品。 
[DVD(邦画)] 6点(2007-12-10 06:13:11)
39.  バトル・ロワイアル 特別編 《ネタバレ》 
どう理解したらよいのだろう。 深作欣二監督がこの映画に込めた想い、それをどう受け止めるか。 監督は敗戦時に15歳。 ちょうど映画の出演者たち中学三年生と同じ。 直接戦場には赴いていない。 しかし沖縄なら熱血勤労隊といった形で同年齢の子供たちが直接戦闘に参加した。 戦場にいつ駆り出されるかという切迫感は持っていたかもしれないし、都市部にいたなら空襲によって殺戮を身近に見ていたかもしれない。 監督がこの映画で一市民が、子供でさえもが国家権力によって人殺しを強要される理不尽さを観客に感じて欲しいと思ったのなら、それは成功したといえる。 これは戦争映画ではない。 しかし一個人が理由なんかどうでもいいとにかく人を殺すことを国家から命じられ、それに従わなければ殺される。 こういう状況は大儀、理念はどうあれ現実に国家、軍隊が戦時に一個人に強制してきたことと重なる。 そういう意味ではその状況に身をおいた人間にとってこの映画は戦争と同義といえる。  この状況に置かれて生徒たちはそれぞれに反応する。 生き残るために友人を殺す者。 殺し合いを拒否する者。 拒否してどうするのか。 自ら死を選ぶ者。 仲間を集う者。 しかしその仲間たちも疑心暗鬼で崩壊する。 様々な人間模様は極限状況に置かれた人間がとる行動を具現化している。 あまりにストレートな演出ではあるが、人間の真実を抉り出していることは確かだ。 ビートたけし演じる教師キタノの行動が不可解だった。 鬱屈した精神はわかる。 実の娘におじさん呼ばわりされるほど毛嫌いされ、教え子たちとも断絶状態。 唯一生徒中川典子との淡い交流が彼の荒廃した心に咲く一輪の花。 その感覚は理解できなくも無いが、最後の行動はいったいなんだったのか。 その中川に銃(水鉄砲)を向けわざと七原秋也あるいは中川典子が彼を撃つ様に仕向けた。  自らの死でキタノは何を生き残った生徒に伝えようとしたのか。 最後に娘との電話の会話で(あれだけ撃たれて死んでないのか!)人を嫌いになるにはそれなりの覚悟が必要だと言ったがどういう意味だ。 国家というものは時に理不尽に個人の自由を奪う。 理由は何でも良い。 とにかく強制される。 これは一個人が抑えることも止めることも出来ない。 でもそんな状況に置かれた時にどうするのか、それはあなた次第よということか。 映画に明確な答えは無い。  
[DVD(邦画)] 7点(2007-12-07 13:56:56)
40.  CASSHERN 《ネタバレ》 
かなり評価が割れている作品。 それぞれ好みが違うから人の評価はあくまで他人の者。 自分がどう感じるか、観てみなければわからない。 141分は長い。 こんなに長いとは知らなかった。  出だしからかなり引き込まれる。 いい感じじゃないの。 特に戦死の報がもたらされるあたりのシーン。 ある意味見え見えの演出なのだが素直に入っていける。 とてもうまい表現。 役者の演技の良さも貢献している。  ほかにも良いシーンがたくさんある。 CGを多用している。 CG臭さがそのまま残っている。 これは意図したのか。 それとも。 色使いがなかなか良い。 話が先に進むにつれ映画のテーマが明らかになってくる。  なぜ人は憎みあうのか。 なぜ人は殺しあうのか。  お互いを許しあうことが出来れば。 それさえ出来れば。 そうだね。 出来ればいいね。 でも出来ないんだね。 最後にキャシャーンは破裂して果てる。 しかしその先には希望があるという。 人とは何なのだろう。 人は人を愛する。 平和を望む。 だが、憎みあいもするし、殺しあう。 救いようのない存在。 でも人は、人であるからこそ希望を持てる。  話の展開が激しくて、シーンの間をつなぐ説明もない。 でも不自然ではない。 かなり意識してそのような演出をしている。  重いテーマに真正面から取り組んでいるが、意気込みが空回りしているような感じは受けずとても好感が持てる。  キャシャーンがなんとなくヘルメットを脱いだロボコップに見えることもあるが、全体的にセンス良い映像に満ち溢れている。 監督曰く、男は常にかっこよく、女は常に美しく。 まさにかっこよくて美しい人たちで埋め尽くされている(ごく一部を除く)。  メイキング映像(2時間以上ある)で監督自らカメラを担いで撮影している様子が収録されている。 この監督、只者ではない。  かなり気に入りました。 
[DVD(邦画)] 9点(2007-12-06 13:15:04)
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