Menu
 > レビュワー
 > 青観 さんの口コミ一覧。36ページ目
青観さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1963
性別 男性

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
【製作国 : 日本 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
評価順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445464748495051525354
投稿日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445464748495051525354
変更日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445464748495051525354
>> カレンダー表示
>> 通常表示
701.  浮草物語 《ネタバレ》 
小津監督によるサイレント映画の代表作!後にリメイクとして撮られた「浮草」よりもこっちのが良い。坂本武演じる喜八と坪内美子演じるおときの二人の関係、おときの優しさ、そして、そんなおときを一家に預けて再び当てのない旅へと向かう喜八。正に「男はつらいよ」の寅さんとリリーのようだ。坂本武の喜八の演技、おとき役の坪内美子にもう一人、八雲理恵子という女優さんの美しく魅力的な女性像、飯田蝶子の演技も良い味出してるし、あと、突貫小僧は相変わらずの大馬鹿ぶり、あの犬には笑った。笑った。他にも好きな場面として坂本武演じる喜八が息子と釣りを楽しんでるシーンを観て何だか同じ小津監督の「父ありき」を思い出す。小津監督らしいセリフよりも映像による力で見せる。サイレントだからこその味わいを見ることが出来るのもこの映画の魅力の一つ。これまた良いもの見せて貰った。
[ビデオ(邦画)] 8点(2008-01-16 21:19:49)
702.  大魔神 《ネタバレ》 
怖い。本当に怖いです。まずは冒頭の大魔神のギョロっとした眼、更にドドンドドン!と足音だけを聞かせて姿を見せない大魔神、このオープニングでこの映画の恐ろしさを物語っている。そして、前半は時代劇としてこれまた流石は「座頭市」シリーズを何本も撮ってる監督と大映だけのことはある殺陣のシーンのスピード感に加え、なかなか姿を表さない大魔神、あのはにわの姿をした大魔人の頭から血の流れる場面の恐ろしいこと。恐ろしいこと。悪人達の仕業で遂に大魔人としての姿を見せた大魔人が暴れる時に流れるあの音楽もこれまた不気味。CGなんかではないセットと模型とで作られた映像と音楽の力による迫りくる迫力、最後に怒りが収まりきらなくなるほどの暴れぷりを見せる大魔神が子供と可愛い女の見せる美しき涙の前に怒りを静め、己れの身体を溶かして崩れ消える場面など、どんなに大魔神と言われようが人間の心を持ち合わせてる姿につい泣きそうになってしまった。
[ビデオ(邦画)] 8点(2008-01-14 20:48:32)(良:1票)
703.  モスラ(1961)
フランキー境と香川京子の二人目当てに借りてきたけど二人共にコミカルで面白い。特にフランキー境、やはりこの俳優はコミカルな演技が似合うし、上手い。モスラが出現してからの迫力ある映像、特に橋の下を流れる水が溢れ、小さな子を救出するフランキー境、あの場面、そしてやはり何と言っても東京タワーにしがみつくモスラの不気味さ、どこまでも性格の悪いネルソンがモスラに喰われてやられたらもっと良かったのにと思うとちょっと残念ではあるが、なかなかの出来映えではある。 
[ビデオ(邦画)] 7点(2008-01-14 17:51:03)
704.  喜劇 女は度胸 《ネタバレ》 
森崎東監督の監督デビュー作は後の森崎東作品に見られるパワフルで出てくる人達はみんなして、バカな奴きりによる森崎ワールドが発揮されていて、そんなバカな人間の哀しさみたいなものが描かれている。原案は山田洋次だけあって寅さんのような雰囲気十分でとにかく面白い。渥美清のお調子の良さ、この映画はまさしく寅さんの原点のような内容で寅さん好きなら間違いなく楽しめる筈です。弟が自分と同じ女と付き合ってると誤解したことから生じる様々な人間模様、ヒロイン賠償美津子の映画デビュー作品らしいが、女は度胸とあるように本当に女は度胸があるなあ!と観ていて思った。女の強さとは反対に男の弱さ、だらしなさが身に染みる。森崎東監督の持ち味十分の喜劇です。
[映画館(邦画)] 8点(2008-01-14 17:41:11)
705.  にっぽんぱらだいす
赤線を描いた映画はこれまでも幾つか観てきたが、この映画でも描かれているのは男社会の中で厳しく生き抜く女達を力強く描いていて、彼女らの人生、これから先、見えてこない希望、それでも何かにしがみつきながら生き抜こうとする姿、ラストのあの軽快な音楽の中、絶望的だと解っていながらも明るく振る舞い去って行く姿にはある意味、希望が見えるそんな気がした。
[ビデオ(邦画)] 7点(2008-01-13 11:27:50)
706.  落第はしたけれど
久しぶりの小津映画!小津監督によるサイレント映画はまるでチャップリンやキートンの映画を見ているような動き、無駄な台詞を極力避けて、俳優の動きだけで解らせる。この場合だとあの教室でのやり取り、カンニングしようとしては失敗する姿が何とも笑える。全体的にやや、しんみりした感じではあるが喜劇としてはなかなか面白い。みんながみんな同じ動きをしている姿などサイレント映画ならではの見事な動きだし、小津監督はやはり喜劇の監督さんなんだなあ!見ていてそう感じた。
[ビデオ(邦画)] 7点(2008-01-12 20:38:26)
707.  世界大戦争 《ネタバレ》 
凄い。凄すぎる。戦争の恐怖に対しここまで徹底的に描いて見せたこの凄さ。特撮シーンの凄さ、恐ろしいほどのリアルさに眼を奪われがちですが、そんな中、フランキー堺演じるタクシー運転手の一般庶民の眼から見た戦争に対する怒り、悲しみ、そして妻、娘への思いやり、人間の優しさが全てフランキー堺の演技から見てとれる素晴らしい映画です。。娘が恋人との別れを済ませるあの場面のコウフクダッタネの通信、ここらから終わりまで涙で眼の前が曇ってしまうぐらいこれは泣ける。母の死を知らずにフランキー堺や乙羽信子、星由里子達の前で食事をする幼い二人の子供の姿にも涙!この場面なんて生活感溢れる素晴らしいシーンだ。フランキー堺が一人部屋の窓を開け、夕焼けの空の中、「母ちゃんに家を建ててやるんだ」と泣き叫ぶシーンなど泣けて泣けてヤバいぐらいです。その他にも国会議事堂がぶっ飛んだ後、船上の皆に向かって東京へ帰ろう!と言う東野英治郎の船長、更に人間は誰でも生きている権利があると訴えて涙する笠智衆さんと、最後に流れてくるお正月の歌、涙、涙で戦争映画という枠を超えた見事なまでの人間ドラマに文句なしの満点。人間として生まれてきた以上、本当に見るべき戦争映画はずはりこの映画だと言いたいぐらいの映画です。 
[DVD(邦画)] 10点(2008-01-12 11:37:14)
708.  ナイト・オン・ザ・プラネット
これは間違いなく良い映画だ。この映画を言葉で表すとしたら「全人類が同じ時を過ごせる映画」正に奇跡の空間!住んでいる場所、人種こそ違っても、全ての人間が同じ地球上で生きている。人間の持っているものを全て温かく包んで見せてくれるこの映画、誰が何と言おうと、私は大好きだ!人間が好きになれるし、心優しい気持ちにもなれる。そして、この映画は特に夜遅くに見るのが最高です。観終わって部屋の窓を開け、星空を見上げるとそこには地球上の全ての人の微笑んでいる表情が眼に浮かぶ。素晴らしい。
[DVD(字幕)] 9点(2008-01-11 18:09:23)(良:3票)
709.  社長漫遊記 《ネタバレ》 
娘に子供が生まれておじいちゃんになった森繁久彌の社長さんがおじいちゃんと言われるのは嫌でという始まりで、その後は会社の中で英語で話す。日本語は禁止だの、そしたら今度は「社長」という呼び方も駄目だのとあれこれ文句を付けたりと、そんな状況においても相変わらずマイペースを崩さない三木のり平、やっぱりこの人、日本映画史上、最高に笑える人間かもしれないと思う。それはそうと前半は面白いものの、後半はあんまり面白くないというのは、このシリーズの特徴なのかもしれない。今作も途中からは会社の経営について、ライバル会社との戦いが繰り広げられる。どうもその人間模様にしても、もっとハチャメチャにやって欲しい。また、フランキー堺の変てこな外国人役にしても、この俳優は絶対に主役を張る人間である。脇役では輝かない。持ち味が発揮されないのだ。ストーリーよりも出ている喜劇俳優の演技で見せる作品ではあるが、フランキー堺を生かしきれてないのがどうも気になる。あと、今回の作品では司葉子も見られないのが残念でもある。
[DVD(邦画)] 6点(2008-01-05 16:54:33)
710.  猫と鰹節
森繁久彌を筆頭に三木のり平、森川信に伴淳三郎と日本を代表する喜劇俳優が揃いも揃っての犯罪喜劇とくれば、面白いに決まってると思うのだろうが、あれ?何か思ったほど面白くないぞ!いや、けして、つまらないわけではないし、それなりに楽しむことは出来た。でも、やはり物足りない。一人、一人の存在感は相変わらず凄いし、演技も観ているだけで楽しめる。しかし、肝心なストーリーがいまひとつ!犯罪映画にしては間が抜けていて、緊張感はないし、何だか中途半端にあばれ放題の最後もぱっとせず!これだけの凄い喜劇俳優を揃えていながら勿体無い。
[ビデオ(邦画)] 6点(2008-01-02 22:30:02)
711.  猫と庄造と二人のをんな
うわぁ~噂には聞いてはいたけど、こりゃ、何という豪華な顔ぶれ!森繁久彌に三木のり平、山茶花究と日本を代表する名喜劇役者が勢揃い!更に演技力抜群の山田五十鈴に浪花千栄子、そして、そして、そんな豪華な顔ぶれの中にあって、香川京子!こんなアクメ顔の香川京子、全編のほとんど水着姿で思い切り笑ってるあの顔、なんなんだ!あたしゃ、もう、見ていてクラクラしっぱなし!そんな香川京子の身体を撫で回す森繁久彌めっ!くそう~羨ましいぞ!にじばぶさんが書かれてるけど、これは人間の本質を捉えていて、人間と猫との大きな違いを喜劇役者達の名演技で見せてくれる。人間なんて、いかに愚かな生きものなのだろう!この映画を見ると理性というものを抑えきれない人間のだらしなさ、まるで川島雄三監督の喜劇でも見ているような感覚に陥る。それにしても香川京子ですよ。あの顔、たまらんわ!あの大きな口に噛み付きたくなる。森繁久彌が何とも羨ましいたらない。
[ビデオ(邦画)] 8点(2008-01-01 12:12:03)
712.  社長外遊記 《ネタバレ》 
久しぶりに見る「社長」シリーズ、森繁久彌の女好きでありながらも、けして下品にはならない紳士ぶり、その下で働くいつものお馴染みのメンバー達を見ているだけで、嫌なことを忘れさせてくれるのは良い。しかし、ちょっとだれ気味かなあ!マダムとの浮気現場を娘に見られ、ママには内緒にするかわりに土地を買ってよと迫られたり、部下の相変わらずな大馬鹿ぶり、特に三木のり平はいつ観ても相変わらず可笑しい。そんな笑える場面も多いものの不満も多い。森繁久彌の奥さんとのやりとり、浮気がばれてしまい、あたふたする場面が今回はないのが残念です。ラストも何だかしっくりとこない。ところで毎回のことながら小林桂樹は可哀想だなあ!
[DVD(邦画)] 6点(2007-12-30 14:09:32)
713.  ある殺し屋の鍵 《ネタバレ》 
前作同様、またしても市川雷蔵の殺し屋ぶりは殺し屋ぽさを感じさせずに仕事を取り組む。前作との比較で言うならば、私には前作の方が楽しめました。そんな中で、にじばぶさんが書かれていらっしゃる。佐藤友美って女優さんがとても良い。私もあの細い足、好みです。どこかで見覚えのある女優さんだと思ったら「喜劇・逆転旅行」に出ていたあの女優さんかあ!ところでそんな佐藤友美を捕まえておいて「金で動く女には用はねえ」なんて事を言っておきながら、そういう自分は金で動くのは、何か違うんやろ?て突っ込みを入れたくなります。
[ビデオ(邦画)] 6点(2007-12-23 16:50:17)
714.  東海一の若親分
マキノ雅弘監督に中村錦之助と来れば、こいつは観る前から期待大!期待通りこれまた面白かった。もう中村錦之助ほど活きの良い侍はいなんじゃないかと思えるぐらいです。次郎長親分に扮する中村錦之助が今回もこれまたかっこ良く、そして、またしても丘さとみが本当に可愛くてたまらん!一人二役の丘さとみの演技も見所の一つで、そして、他にもこのシリーズ常連のメンバー達が楽しくて良い!ジェリー藤尾と渥美清が今回もこれまた良いんだなあ!いずれにしても中村錦之助をはじめとするこの作品に対する役者達の思いが監督との息の合ったコンビで私はこのシリーズも監督こそ違うものの同じ中村錦之助主演の作品のシリーズものの中では「宮本武蔵」に「一心太助」シリーズ同様、好きです。 
[ビデオ(字幕)] 8点(2007-12-20 20:15:09)(良:1票)
715.  弥太郎笠(1960)
マキノ雅弘監督に中村錦之助に丘さとみ、この三人の組み合わせてだけで期待大!今作はマキノ雅弘監督作品で言うと観たのは順番で言うと3本目ですが、その3本の中では1番です。まずは何と言っても主演の中村錦之助演じるりゃんこの弥太郎の男らしさ、かっこ良さに加えてこれまた丘さとみのヒロインの美しさときたらたまりませんです。この二人が並ぶだけで本当に絵になります。旅から戻ってきた中村錦之助を迎える丘さとみの表情の素晴らしさ、美しさとどれもが観ていてうっとり致します。この作品、単なるそこいらの今時の二流クラスの時代劇なんかとは違って、面白い上に感動的な物語で途中から涙が出てきました。間違いなくマキノ雅弘監督は日本映画を代表する名監督の中の名監督です。もう、本当に映画を観ていると思わせるその素晴らしい雰囲気、美しい構図、何もかもが映画的で傑作の名に相応しい作品です。中村錦之助、丘さとみ以外にも千秋実のとぼけた演技、イカサマぷりも大いに宜しい!他にも田中治男の相変わらずの面白さ、そして、最後のシーンでの東千代之介の人間味溢れるかっこ良さも印象に残る。とにかくこの作品、殺陣のシーンの見事さに加えてしっかりとした大人の恋の物語を感情豊に描き、中村錦之助と丘さとみの二人には感情移入せずにはいられませんでした。これを観て益々マキノ雅弘監督作品に興味が沸いた。なにわともあれ、傑作です。祝!2008年1月21日DVD化決定!<追記:2007年12月20日>
[ビデオ(字幕)] 9点(2007-12-20 20:13:06)(良:1票)
716.  座頭市血煙り街道 《ネタバレ》 
勝新「座頭市」の産みの親である三隅研次監督によるシリーズ第17作!やはりこの監督のものは面白い。そして、何よりも殺陣のシーンの凄さ、殺気が漲っている。前半のなべおさみとの賭けごとのちょっとしたお遊び、勝新「座頭市」のユーモアも良い感じである。そんなユーモアを描きつつ、それでいて作品全体に漂う緊張感、美しい構図、映像的にもシリーズの中で上位に入るぐらいの美しさの中での緊張感漂うあの雪の中での二人の対決シーン!近衛十四郎演じる侍(赤塚多十郎)との一騎打ち!「侍なんてものは自分さえ良ければ、他人なんてどうなってもいいのかい?」と言う市の人間としてのあるべき姿、子供に対しての優しさ、子を持つ親への愛情が伺えるあのシーンのやりとり、赤塚多十郎との死闘に勝利し、去っていく市を追う旅先で出会った一人の男、そんな男庄吉の子供の涙、それを橋の下から見上げて涙する市、そう、これは時代劇ではあるけど、そこに流れる空気は、間違いなく家族の物語り!人間ドラマとしても見応え十分の作品です。
[DVD(邦画)] 8点(2007-12-19 21:28:53)
717.  無法松の一生(1958)
「無法松の一生」と言うとどういう訳か?この三船敏郎主演によるリメイク版しかレンタル屋さんにはない。初めて観た当時、これは面白い。良い映画だと思った。しかし、後にオリジナルの方、阪妻主演の方を観てしまったら、申し訳ないが、絶対に阪妻の松の方が素晴らしい。良い映画ではあるんです。でも、こればかりは仕方がありません。余りにも阪妻の方のが素晴らしく、凄すぎるためにオリジナルには勝てず。それでも今の日本映画の多くの作品に比べたら圧倒的に上ではある。それだけオリジナルの出来が素晴らし過ぎるのだ!
[DVD(邦画)] 8点(2007-12-18 21:22:44)
718.  無法松の一生(1943)
ずっと前にテレビでやったのを録画してあるという親戚に借りて見ましたが、あの感動は一度、観ただけで私の脳裏から離れない。そして、そんな映画が遂にDVDとなって発売されると聞いて速攻で予約、発売初日に買って来て再び観賞することに!いやあ、もうオープニングから眼が釘付けになる映像の素晴らしさ、これは間違いなく日本が世界に堂々と胸を張って誇れる日本映画史上最高の名カメラマン宮川一夫撮影監督の力が大きく、冒頭の二階から外へと移動カメラにより映し出されるスーパーショット、こんな映像、今の映画界では絶対無理、宮川一夫撮影監督にしか撮れない映像の素晴らしさにただただ見入るしかないほどの完璧な映像の世界にこれこそ映画ならではの映画でしか出来ない映像の世界に酔いしれ、そして、そんな映像と共に主演の阪東妻三郎の演技、人情味溢れる優しさに涙、涙、運動会のシーン、祭のシーン、太鼓を叩くシーン、更には松のエピソードがこれまた涙なくして見れず、どれもがとにかく泣けて、泣けて、今でもまだ思い出すだけで泣けてきそうです。阪妻以外にも吉岡夫人を演じている園井恵子という女優の美しさ、それは外見的なものだけでなく、内面的な美しさと人間としての美しい心にわたしゃ、完全にやられました。この映画の後、戦争によって亡くなってしまったと聞かされたけど、本当に残念だなあ!としか言えません。それともう一人、吉岡夫人の子供を演じている沢村アキオ(後の長門裕之)の名演技も忘れることは出来ない。それにしてもこの映画が撮られた頃って、日本は戦争の真っ最中だった筈!そんな時代にここまで人情味のある優しい気持ちになれる心温まる映画を撮った稲垣浩監督をはじめ、これほど泣ける素晴らしい作品を書いた伊丹万作という脚本家に加え、この映画に関わった人達、全員に拍手!文句なし満点です。
[DVD(邦画)] 10点(2007-12-18 21:14:07)(良:1票)
719.  山の音 《ネタバレ》 
冒頭、山村聡と原節子の二人を映すシーン、鎌倉の駅のあの描写を見て、真っ先に小津監督の「晩春」を思い出してしまった。まるで小津映画でも見ているような錯覚に陥る。成瀬巳喜男監督作品に付きまとう重苦しい雰囲気が漂う。ある意味、それこそ成瀬巳喜男監督の映画の持ち味なのかもしれないと思う。しかし、ちょっと期待をしすきだか?私の好きな成瀬巳喜男監督作品とはどこか違う。相変わらず一つのシーンにおける何とも味わい深い描写、風景の画き方などは素晴らしい。主演の二人、山村聡と原節子が歩きながら会話している場面が何度も登場するのだが、あのラストの並木道を歩く二人の姿なんて、どことなく「第三の男」を思わせるシーンだし、そして、やっぱり全体的な雰囲気は小津監督の「晩春」を思わせるものの「晩春」のような感動を味わうことは出来なかった。けして、駄目な作品だとは思わないが個人的な好みとしてそれほど高い点数は付けられません。
[DVD(邦画)] 6点(2007-12-18 20:36:53)
720.  炎上
三島由紀夫の有名な原作を市川崑監督が演出したことで有名なこの映画、かなりの評価も解ることは解る。しかし、個人的には市川崑監督というと、私は喜劇の方が好きですし、文芸作品なら「ビルマの竪琴」勿論、最初のです。が一番だと思ってます。市川雷蔵の演技も素晴らしいし、宮川一夫のカメラ、撮影は相変わらず素晴らしい。特に金閣寺が炎上していく場面におけるあの映像は宮川一夫カメラマンにしか撮れない美しさと力強さを感じる。それでも話としての暗さがどうも気になって仕方ない。好みの問題という意味でこの点数ですが、一人の人間の心の中に潜んでいる闇、悪、心の葛藤など様々なものをきちんと映画化している所は流石は市川崑監督です。
[DVD(邦画)] 6点(2007-12-16 09:28:38)
全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS