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目隠シストさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2260
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2024.1.1


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

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761.  ハウス/HOUSE(1977) 《ネタバレ》 
これは攻めました。攻めましたねえ。真剣を滅多矢鱈に振り回している丸裸の大林監督の姿が目に浮かびました。裸ですから防御力はゼロ。しかしながらその剣圧は凄まじく、外野の小言など物ともしません。これぞ狂気の沙汰。いや攻撃は最大の防御なり。一見支離滅裂ではあるものの(バナナってそんなバナナ)、筋立ては明快で芯が通っており、どこを切り取っても完璧に『大林宣彦』印なのは流石であります。監督の映画にかける情熱と、小林亜星の大玉スイカと、紀世彦の極太もみ上げと、妖しく光る猫の目と、クンフーちゃんのさわやかヒップと、ガリちゃんのサプライズヌードと、池上季実子譲の極上エロスで、(主に後半の要素で)最後まで画面にくぎ付けでした。もっとも、これ程やりたい放題が出来るのは、名のある監督だからこそ。『踊る大捜査線』の和久さんではありませんが、正しいこと・やりたいことをしたいのであれば、偉くなるしかないのは道理です。一応『ホラー』にカテゴライズされるのでしょうが、シュールコメディであり、エログロであり、音楽映画であり、反戦ドラマありで、要するに唯一無二のオリジナルテイスト。邦画史上類を見ない怪作なのは間違いないでしょう。映画ファンならば、教養のひとつとして必ず観ておくべき作品と考えます。ちなみに私は黒沢清監督の『スウィートホーム』とごっちゃになって、既に観た気になっていたので(同類のうっかりさんは)ご注意ください。なお採点は放棄しています。
[インターネット(邦画)] 5点(2020-08-20 12:26:48)
762.  わたしのハワイの歩きかた 《ネタバレ》 
主人公がハワイまでやって来た表向きの理由は2つ。①ガイドブックの取材のため(仕事)、②ハワイで結婚式を挙げる友人の2次会会場の下調べ(プライベート)。でも実際は、仕事で評価されない現実と、社内不倫という現実、2つの辛い現実から逃げ出すためでした。会社の経費を使いまくり、出張期限をぶっちぎって遊びまくり、最終的には『ハワイの住人』になるという結末。リゾート地でバカンスの延長から住み着く人っていますよね。『現実逃避』は、本来一時避難ですが、主人公の場合は計画移住の線が濃厚。一応仕事はこなしたので会社から訴えられる心配は無さそうですが、筋を通さぬ身勝手な振る舞いは社会人として褒められた態度ではありません。ただし、主人公の生き方を非難する気もありません。一度きりの人生、好きに生きたらよろしいでしょう。さて、そんな型破りな主人公ですが、一番のサプライズは『玉の輿』を自ら降りた事。王子様の年齢や人間性に難ありでもないのに、当てた宝くじを自ら破り捨てるとは。彼女の人生観が伺い知れます。歯に衣着せぬ物言いは、日本よりもアメリカ向きなのは間違いありません。結果的に移住は正解だったと思います。自分自身で人生をコントロールしようとする姿勢も良いと思いました。ただそれなら、お茶漬け屋からのプロポーズなんか待たずに、自分から告白したら良いのに。これが乙女心ってヤツなんでしょうか。榮倉ちゃんがモデル体型のSクラス美女ゆえ、その存在自体が『浮世離れ』しており、感情移入し辛いのが難点(オッサンが何言ってんだか)。あるいは「こんなの御伽噺なんだから、お前ら本気にすんなよ」という監督からの忠告かもしれませんが。
[インターネット(邦画)] 5点(2020-08-10 18:27:20)
763.  アルカナ 《ネタバレ》 
ネタバレあります。未見の方はご注意ください。なお以下に記述したのは私なりの解釈。原作未読ですので誤読ご容赦を。  本作を理解する上で最も重要な概念は『分身』です。劇中の説明は以下のとおり。①分身とは、本体となる人間の生き写し。もう一人の自分。②本体とは完全に別人格であり、その多くは対照的な性格である。③怪我や病気など本体に生命の危機が迫ったとき、分身は生成される。④半透明など不安定な状態の者もいる。⑤人間の心臓を食すことで安定して存在できるようになる。ただし、一度心臓を口にするとその後も心臓を欲する化け物に変わる。⑥分身は徒党を組む。⑦分身は本体に敵意を抱く者が多い。⑧電気御守りは、幽霊にも分身にも同じように効く。⑨分身への物理攻撃は無効。 散らばっていた情報を纏めると、『分身』の正体が見えてきます。おそらく『分身』は実体化した『幽霊』。死んで霊魂に変わることを拒んだ人間が、分身を生み出したと考えられます。分身が本体を抹消しようとするのは、死は本来逃れられないものだから。心臓を食うという分身の習性は、肉体への執着の表れであり、アイデンティティ移行の意味もあるかもしれません。さて、『分身』という人類の『進化』は、この先どこへ向かうのでしょうか。分身を自らの意思で産んだ村上、本体を愛おしみ心臓を食おうとせぬ分身・マイコ。2人のパイオニアの表情からは、明るい未来が読み取れます。しかし『分身』が『自然の摂理』に沿わぬ存在であることは変わりません。運転中のトラックドライバーが突如消えたように、分身も、分身を生んだ本体も、消え去るのが運命。村上とマイコに与えられた現世でのアディショナルタイムはいかほどなのでしょう。聞けば山口義高氏の初監督作品とのこと。短いイメージカットのモザイクを使って、作中でプチ予告編を敢行するなど意気込みが感じられます。また土屋太凰や岸谷五郎など、キャスティングにメジャー感はあるものの、作品の色合いは基本的にB級です(悪口ではありません)。おそらくアクションが売りの監督さんなのでしょう。三池監督のお弟子さんといわれて納得です。
[インターネット(邦画)] 5点(2020-07-25 17:27:27)
764.  レミングスの夏 《ネタバレ》 
主人公は少年少女たち。彼らはある犯罪に手を染めるワケですが、そこには強い信念があるという。こういう様を本来の意味での”確信犯”と言うのでしょう。基本的に彼らは優秀なのだと思います。優秀であるが故に問題意識を持ち、なまじ実行力があったため犯罪に手を染めてしまいました。未熟ゆえに判断を誤ったワケです。人は成長過程で様々な経験や異なる考え方に触れることで自身の内に一種の“バランス感覚=倫理観”を身につけていきます。しかし、彼らは幼い日に受けた衝撃のせいで、自身の中で歩みを止めてしまいました。また衝撃をケアする(家庭)環境に恵まれなかったことも伺えます。また、モロ刑事さんもイイ人で間違いないですが、彼の迂闊な行動が子供たちに誤った価値観を植え付ける原因をつくったと考えます。彼らが言う『新天地』とは、おそらく罪が正当に罰せられる社会。正義が機能する世の中。それは、新たなルール、または価値観の共有と言い換えても良いでしょう。そのために必要なのは、私刑やテロリズムではありません。もっと地道で途方もない労力を要するもの。困難な大航海を経なければ『新天地』にたどり着くことなど叶いません。それに彼らが気付けたかどうか。それでもなお、彼らは新天地を目指すのかどうか。ナギ君一人に罪を背負わせる手法は、旧来からのやり方なのですが。今回のレミングスは、やはり集団自殺したと考えます。イメージ的にはシリアス版『僕らの7日間戦争』。子供たちのぼくとつとした演技は好印象ですが、大人の皆さんも同じでは困ります。主要キャストの人選は慎重にお願いします。演者の皆さんの演技の質が高ければ、もう少し良い印象を得られた気もします。
[インターネット(邦画)] 5点(2020-06-20 10:56:45)
765.  レッド・ブレイド(2018) 《ネタバレ》 
現実世界と本(物語)の世界を行ったり来たり。構成はいささかトリッキーなファンタジー設定ですが、世界の法則や有り様を解き明かす努力は必要無さそうです。おそらく、この方面に労力を割いても、徒労に終わること必至。それはタイトルに脈絡が無いことからも明らかです。下手に理論立てて考えようとせず、JKの居場所探しの物語、あるいは純粋にグラビアアイドルちゃんのソードアクションを愛でる作品として、鑑賞するのが正しい気がします。その観点で評するなら、ガラものやキャラもの、ましてやスパッツなどではなく、純白なアレを身につけ、セーラー服でアクションをこなした事は、称賛に値すると考えます。実は鑑賞後に、園子温原案と知り、妙に納得。なるほど、仲良しののはずのくノ一ちゃんが、マコが修行中ずっと無表情だった理由も分かるような。トップグラビアアイドルの小倉優香さんが、AV女優にしか見えなかったワケも同様です。要するに園子温監督の血が流れている映画だったと。下手な関わり方をするとこっちが痛い目をみるヤツでした。くわばらくわばら。
[インターネット(邦画)] 5点(2020-05-25 18:26:47)
766.  ラブ×ドック 《ネタバレ》 
『不倫』『不義理』『歳の差』。恋愛におけるタブーをニコニコキュンキュンな“ラブコメ”カテゴリーに落とし込むのは至難の業だったと思います。さらに“強い・怖い”イメージのあるアラフォー大人女優を主演に据えたことで、一段とコメディに対する難易度のハードルが上がりました。拳銃を突きつけられながら「笑え」と命令されているような無理矢理感。そんな難題を解決するために、様々な手法が試みられています。『ラブドック』なる“世にも奇妙な”テイストのギミックを持ち込んでみたり、好感度高め?の女芸人をキャスティングしてみたり。代表的なのは『お酒とスポーツ』の件。ラブロマンスとコメディの融合を諦め、完全分業制を敷きました。歌唱メンバーとダンスメンバーを分けるが如き、昨今主流の効率化。ただし、こんな創意工夫も功を奏しているかと言われると微妙で・・・。なお、不倫が奥さんにバレたのに慰謝料請求されないなんて、飲酒運転で検挙されたのに見逃してもらえるくらいのファンタジー。これから不倫を計画されている方は気を付けなはれや!(チャンカワイの口調で)。
[インターネット(邦画)] 5点(2020-01-05 20:55:40)
767.  神さまの言うとおり 《ネタバレ》 
ゲームが理不尽だったり、ルールが説明不足だったりするのは問題ありません。世の中そんなもんです。ただ、ゲーム攻略に対し戦略性が乏しく、クリアで爽快感が得られないのは致命的でした。単に悪趣味な人殺しショーに付き合わされている感覚。何のために映画を観ていたのか意味が見いだせなくなります。言葉を選ばずに言うなら「しょーもない」と。原作は立ち読み程度には読んだ覚えはありますが、もう少し面白かった印象が。結局のところ、毎度お馴染み三池印の漫画実写化映画ということです。
[インターネット(邦画)] 5点(2019-12-05 18:48:49)(良:1票)
768.  コープスパーティー 《ネタバレ》 
本作と続編『book of shadows』を連続鑑賞しての感想です。ちなみに観たのは『アンリミテッド版』だそうで。まずはコチラの感想から。率直にいって、思ってたより全然良かったです。舞台を現実から異空間に移すことで、様々な制約(いわゆる常識や固定観念)を取り除きました。結果「そんなワケねーだろ!」というツッコミ無効という恩恵を受けました(例:内臓ぶちまけた瞬間から蛆がわくって、どんな育成環境だよ)。チープかつ徹底して悪趣味でグロテスクなゴア描写も、B級ホラーとしては正しい在り方なのでしょう。また、私がホラー映画で重視視する”生還要件“を付した点も加点ポイントとなります。期待値が低かったせいもありますが、本作単独での印象は「そんなに悪くない」です。続編の感想につづく。
[インターネット(邦画)] 5点(2019-11-30 19:59:17)
769.  嫌な女 《ネタバレ》 
内向的な性格で、他者との間に壁を作ってしまう女弁護士。そんな彼女と正反対のパーソナリティを持つ従姉に感化され、次第に心を解放していく。理には叶っています。確かに木村佳乃は懐に入り込むのが上手で、面倒見がよく、魅力的な一面を持った女性に違いありません。ただし彼女を受け入れるには、根底に”憎めない“という感情が絶対に必要なワケで、その部分でどうしても引っ掛かってしまって。癇癪持ち、パチンカス、お金にルーズ。もう3アウト。良い部分があったとしても帳消しで、関わってはいけないタイプと判断します。もっとも木村を劇薬と知った上で、刺激療法を採用したのはラサール石井。裏目に出る可能性も多分にあったはずで、顔に似合わずとんだ博打打ちでありました(あるいは楽観主義者か考えなし)。それに弁護料なんて一銭も頂いていないでしょうに、経営者として大丈夫なのかしら。なお、吉田羊が変わったように、木村も少しくらい変わらなきゃ、本作のメッセージ性がボヤけてしまう気がしますけども。メイン2人の絡みよりも、老夫婦や女性事務員のエピソードの方が出来が良かったりするのはご愛嬌(これは役者の力量に依るところ大)ですが、2人の命を利用せずとも感動に繋げられれる脚本を望みます。吉田に10代役をやらせたのは、流石にムリがありました。黒木監督が一番の嫌な女ということでファイナルアンサー。
[インターネット(邦画)] 5点(2019-11-15 19:24:41)
770.  壁男 《ネタバレ》 
『壁男』の定義とは、①壁の中にいる人。②壁から壁へと移動できること。以上の2点。都市伝説としては、些か難しい設定だったと思います。やはり弱点は“イメージし難い”こと。例えば『口裂け女』なら初耳でもビジュアルが浮かぶでしょう(まんまネーミング)。しかし『壁男』と言われても、何だかぼんやり。さらに、物理法則を無視した特性ゆえ生物説はハナから否定されます。必然的に妖怪か幽霊の類となるのでしょうが、不気味ではあっても人に危害は加えない様子。リアリティも無ければ恐怖も薄いと。身も蓋もない言い方ですが、社会現象となるほど大衆の興味を惹く題材とは思えないのです。この事は、本作の観客にも当てはまります。ピンと来ない与太話と、何故かそれに魅入られていく主人公。彼に感情移入する仕掛けもないため、観客は男の“独り相撲”を傍観するのみ。少なくとも恐怖を味わう趣向のホラー作品ではありません。本作のアプローチはもっと観念的というか哲学的でした。内と外を別けるもの=壁。中間にある視点。壁男とは一体何者か(何の暗示か)という問い掛けです。観客それぞれが『壁』の意味を考え、『壁男』の正体を探る作業を期待されます。ただしそれを求めるなら、もっと“面白くしてよ”と思うのです。お題とヒントの提示だけで食い付くほど、観客はお人よしではありません。不味い料理、正確に言うなら“美味しそうに見えない料理”には箸をつけません。仮にそれが食べたら美味い料理であったとしても、です。これが贔屓のシェフや有名シェフならば、また話は別だったりしますけども。画作りで目を引いたのは、壁一面の様々な文字。主人公の病み具合が伝わるナイスな演出で、ホラーテイストも申し分なし。でもランダムだから壁男さん絶対迷うでしょ。そもそも広域過ぎて鈴の音を目で追うのは無理なんでは?単純にキーボードの投影で良かったんじゃない?そんな野暮なツッコミを入れてしまう時点で、私が本作にハマっていない事がバレバレなのであります。結論。「和製サスペンスホラーとして異色。言いたい事は解らなくもないが、如何せんマニアックで間口が狭く、大半の観客は『何だかよく分からないものを見みさせられた』で終わる可能性大」です。
[インターネット(邦画)] 5点(2019-10-25 23:44:40)
771.  阿修羅少女(アシュラガール) BLOOD-C 異聞 《ネタバレ》 
ビジュアルイメージ(ポスターやDVDパッケージ)の感じでは、てっきり『食べ放題焼き肉』だと思ったんです。90分2,980円也の庶民派グルメ。勿論求めるのは質より量であります。和牛なんて贅沢は言いませんから、兎に角お腹いっぱい頂きたいのです。セーラー服美少女によるソードアクションを。ところがお通しが止まりません。筑前煮、山菜のごま和え、ほうれん草のおひたし。渋い和食が次々と提供されます。もはやお通しで満腹状態。時間制限間際でやっとお肉にありつけると思ったら、成型肉ばかり。何なのでしょう、この不完全燃焼感は。キャストは無駄に豪華でした。古田新太に、坂井真紀、水野美紀、田中要次ら、名実兼ね揃えた役者を脇に備えています。芸達者を使って物語の外堀を埋めたり、ほじくったり、よく分からない、そしてそもそもあまり興味がない(失礼)ドラマを延々と見せらます。やっとお目当てのチャンバラが始まったと思ったら、お約束感あふれる一昔前のTVドラマのような殺陣ときました。しかも夜なので視認性がすこぶる悪いワケです。明らかに安普請でフラストレーションが溜まります。要するに、お金と労力をかける部分が違うぞと。そもそも、焼き肉じゃなくて、和食小料理屋じゃないかと。もっとも勝手に勘違いしたお前が悪いと言われれば、返す言葉もありません。確かにDVDパッケージでは、女の子が日本刀を持ってなかったんですよねえ。blood-cシリーズなのに。そこで気付くべきだったのでしょう。自分まだまだB級映画道の修行が足りないようです。
[DVD(邦画)] 5点(2019-09-10 18:23:28)
772.  ゴーストスクワッド 《ネタバレ》 
聞くところによると、本作は実在の事件にインスパイアされた作品とのこと。監督は作品を通じて被害者の心情を代弁したかったそう。スタンスは極めてシリアスなワケです。問題は、井口監督のアクの強い作風。いやハッキリと言いましょう。グロくて、汚ならしくて、下品で、悪ふざけが過ぎる監督のやり口と、制作の志が合うかどうか。普通に考えれば絶対無理なのですが、奇跡的な化学反応が起これば傑作が生まれる可能性はあったと考えます。生ハムメロンとか、納豆カレーみたいに(すみません。生ハムメロンの良さは分かりませんが、カレーライスに納豆は合います!)。私は決して井口監督のファンではありませんが(失礼)、不本意ながら監督の力量は認めています(またまた失礼)。実際『スレイブマン』には撃ち抜かれていますし。ただ残念なことに、というか至極当然に、ミスマッチは解消されませんでした。最大の失策は事件に対する踏み込みが甘かったこと。やはり復讐物語を描くのであれば(完全フィクションで充分なので)、被害者の痛みや苦しみ、無念さを観客へきちんと伝える必要がありました。最重要ポイントを蔑ろにしたために、いつもの監督の味(下世話風グロ味)だけが勝る結果となってしまいました。(以下多分書かない方が良い余談。だって私に得は無いので) キャスティングをNGT48荻野由佳、尼神インター誠子、上島竜平さんに所々差し替えたとしても、私は違いに気付かない自信があります。
[DVD(邦画)] 5点(2019-08-16 10:24:29)
773.  三十路女はロマンチックな夢を見るか? 《ネタバレ》 
本文激しくネタバレしております。未見の方はご注意ください。  クライムサスペンス+ヒューマンドラマ。前者の感想から。おそらく観客から総ツッコミが入るのは、強盗犯がアホだということ(良く言えば人がいい)。3人組が主人公宅に押し入るワケですが、余裕で逃げられます。もちろんそれで即御用では物語にならないので、主人公が“ある思惑”を持って強盗犯と行動を共にするという仕立て。主人公の行動原理で、まずミスリードが働きます。退屈な日常からの逃避。この部分はOKでしょう。ただし注文が付くのは、彼女の素性に関するヒント。単に“仕事に遣り甲斐を見いだせない公務員”で十分でした。何故に制服姿の同僚まで映してしまうのでしょうか。『どんでん返し』におけるヒントは細心の注意と計算が必要です。この致命的なミステイクで、『どんでん返し』の予備知識がある観客は結末を察してしまいますし、そうでない観客でも衝撃は各段に弱まってしまいます。ミステリーの手際は“バカ正直過ぎて下手”との印象です。次にヒューマンドラマパートについて。テーマは“夢を取り戻せ”(予告編より)。何だか某世紀末救世主伝説のテーマを思い起こさせるフレーズですが、これまた『何だかなあ』という感じ(阿藤快の口調で再生希望)。かくいう私も主人公と同じくチャレンジせず夢破れた組なので偉そうなことは言えませんが、生きてりゃ何かありますって。日常って意外とスリリングですよ。いろんな体験なり感情なりを咀嚼しながら、日々自分の人生を作っていくんです。主人公がこの刺激的な体験を通じた“自己改革”で導き出した答え=タイトル『ロマンチックな夢』を叶えた結末を否定する気は毛頭ありませんが、表層的で安易な着地点ゆえ『何だかなあ』と思ってしまうのです。ロマンチックって、もっと広い意味で考えて良いんじゃないかなあ。三十路ならではの経験値と視点をもってさ。
[DVD(邦画)] 5点(2019-07-30 18:55:41)(良:1票)
774.  二流小説家 シリアリスト 《ネタバレ》 
『必ずあなたも騙される』は、一体何に対して?というのが正直な感想。エンドロールが始まっても、まだ何かあるの?と懐疑的でした。ご指摘のレビュワー様もおられるように、まさにTV2時間サスペンスなら上出来。映画ならイマイチのレベル。それにしても驚いたのは、本作を私が登録要望していたこと。全く記憶にございません。公開当時、何か惹かれるものがあったのでしょうか。これが一番のミステリーだったりして。
[DVD(邦画)] 5点(2019-07-20 19:29:43)
775.  検察側の罪人 《ネタバレ》 
法で裁けない罪人を私刑に処すという考え方自体は(それが許されるかどうかは別にして)理解出来ます。『必殺仕事人』制度。いわゆる主水スタイルですね。本作の場合も、口パッツ男・松重がかつて犯した罪を告白した時点で、仕事人に任せれば良かったワケです。主人公には裏社会へのコネもありました。しかし、彼はそれを良しとせず、別件の罪を着せてまで司法の力でヤツを裁くことに拘りました。何故でしょうか。ただ殺すのでは生ぬるい?それも確かにあるでしょう。しかしそれ以上に、自らの力(検察官の立場)で憎い奴に鉄槌を下すことに魅力を感じたのでしょう。何の事は無い。単に公権力を使った私刑です。この場合、困るのは現在捜査中の事件の犯人の処遇。そうだ、こちらの事件の犯人は俺が殺しちゃおう。有力容疑者が消えれば松重を犯人に仕立て上げられるし、真犯人にも罰を与えられる。一石二鳥じゃん、と。傍からみれば無茶苦茶な理論です。公私混同もいいところ。検察官が持つスペシャルな権力と「正義」という魅惑的な概念が、主人公を狂わせたと考えられます。実はこれ、誰の身の上にも起こり得る事象です。『業務上横領』が発生する構造と同じ。“慣れ”とは本当に怖いことです。ですからドラマの肝は、主人公が“超えてはならぬ一線を超える心理経過”にあったワケですが、物語上の処理は実に淡泊で、あれよあれよと言う間に主人公は罪を重ねていきます。残念ながら物足りません。これは“既に主人公が壊れていた証”とも言えますが、置いてけぼりを食らった感覚は拭えません。何気にスゴイと思うのは、木村拓哉の代表作『HERO』久利生公平のイメージをスポイルする可能性がある本作を、キムタクが引き受けたということ。一昔前の映画俳優なら絶対にNGだったでしょう。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2019-06-30 17:58:01)
776.  スマホを落としただけなのに 《ネタバレ》 
『セフレ』のホルダーを作れる男に憧れます。嘘。  後日談でも何でもありませんが、タイムリーにも先週末スマホを落としました。しかも旅先で。気付いた時には洋上で2時間半身動き取れず。そりゃあもう焦りました。それでも船に備え付けの100円公衆電話で利用停止依頼をしたり、位置情報を検索したり、心当たりの施設に連絡したりと、出来る範囲の対応が出来ました。公衆電話って有難い!皆様もスマホの紛失にはくれぐれもご注意ください。ちなみにスマホは無事戻ってまいりました。警察に届けてくれた方、本当に有難うございました!!
[DVD(邦画)] 5点(2019-05-20 21:25:17)(良:2票)
777.  名探偵コナン 紺青の拳 《ネタバレ》 
二女(小4)の付き添いで劇場鑑賞。シリーズに対する知識や思い入れ等ない立場での感想であることをご了承ください。また一番投稿もご容赦くださいませ。  TV放映されていた『ゼロの執行人』をチラ見して、あまりの大人向け路線に度肝を抜かれていた矢先に本作を鑑賞したのですが、先述の作品程ではないにしても、かなり大人観客を意識したつくりであったのは間違いありません。というより、子どもに対する配慮が薄いというか。冒頭から延々字幕。確かに映画館内の客層をみれば特に問題無いのかもしれませんが、子ども向けを堅持しつつ大人をも満足させることを目指している『ドラえもん』や『クレヨンしんちゃん』等の長寿アニメシリーズとは明らかにスタンスが異なると言えましょう。今回の舞台はシンガポール。通常TV放送よりスケールをグレードアップするあたり、いかにもTVドラマの劇場版という感じですが(キムタクの『HERO』みたい)、その為にレギュラー陣の出番が削られたのでは意味が無いような。確かにスペクタクルは割り増しですし(世界的にも有名なあの建物の“アレ”を絶対に落としたかったんですよね!)、劇場版ならではの特別感はるものの、本来メインであるはずのサスペンスやミステリーとしての面白味は弱く、何よりレギュラー、ゲスト共にキャラクター造形に魅力を感じませんでした(金持ちばかりでいけすかない!!)。一見さんの大人観客を満足させるのは難しいかもしれません。ただし、ファンにはファンならではの見方があるのでしょうし、あくまでニワカの参考意見という扱いでお願いします。
[映画館(邦画)] 5点(2019-05-02 16:58:48)
778.  ひるね姫 ~知らないワタシの物語~
岡山弁のJKは最高なんじゃあ。(千鳥ノブ風に)
[DVD(邦画)] 5点(2019-04-25 19:46:51)
779.  劇場版 SPEC~結(クローズ)~ 漸(ゼン)ノ篇 《ネタバレ》 
3週間をかけて、スペックシリーズ一気鑑賞したので感想を書きます。シリーズ完結編・前半戦ハイライトは、やはりゴリさん係長殉職の件。後半怒涛の展開の中では埋没してしまったでしょうし、愛すべき係長に敬意を表する意味では、一応分割した意味はあったかと思います。本作単独での評価は、ほぼ意味を成しませんので詳細は後半の方で。
[DVD(邦画)] 5点(2019-04-20 09:23:04)
780.  ラプラスの魔女 《ネタバレ》 
コレはアレですね。サイエンスを装ったオカルトと解します。ただし“予知”ではなく“予測”とのスタンスは一貫していますので、様々な超現象にいちいちツッコミたくなるというか、フラストレーションが溜まるというか。その最たるものはクライマックス、廃墟へのダウンバーストの件。そんなに都合良く因縁の施設へピンポイントで気象災害が降りかかりますか?すずちゃんのブーメラン紙飛行機にしてもそう。紙飛行機を飛ばすタイミング、角度、力加減が分かったとしても、実行する技能が無ければ絵に描いた餅。正確無比なコントロールが必要な神業です。この制球力があればメジャーでピッチャーが務まりますがな。というワケで、どう考えても『スペック』か『Xメン』カテゴリーの作品だと思われます。もちろん、だから駄目というコトは全然ありません。ファンタジーと割り切って観ればOKです。それよりも深刻なのは、主人公の影の薄さ。国民的アイドル『嵐』の人気メンバーを主演に据えてこの扱いはどうでしょうか。教授を狂言回し的に使うのはアリですが、それなら櫻井くんでなくても良いワケで。正直、志田未来ちゃんの方が余程存在感がありました。何時の間に大人の女性になったのかとビックリ。というか人妻になられておられたのですね。誤解を恐れずに言えば、エロいんです。毛量の多い黒髪に、印象的な眉毛のクッキリお顔。そしてフェチにはたまらん白衣の研究服。私的には、本作は櫻井くんでも、すずさんでもなく、志田未来さんの魅力爆発の映画との認識であります。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2019-04-15 19:56:31)
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