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Yuki2Invyさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1631
性別 男性
自己紹介 基本的に3~8点を付けます。それ以外は、個人的に特別な映画です。

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61.  フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ 《ネタバレ》 
前作から(かなりの部分で)状況を引き継いでいるのですが扱いとしては姉妹編…なのですね。外国人の博士がミョ~に軽薄そーなイケメンに挿げ替わってるのがまずは気になります(水野久美は相変わらず可愛いのですが)。お話の方も(怪獣映画としては)比較的オーソドックスなモノに取って替わっている様にも見えましたが、その中でもフランケン=善良なサンダの方、にはお約束の「ヒトとしてのフランケン(の葛藤)」みたいなモノも感じ取れて悪くはないと思いました。で、肝心の怪獣映画としての物理的な側面=アクションや怪獣の造形、といったモノはシンプルに分り易い+量的にも増えてる、というトコロで(ココは)前作より確実に向上してたかな~と思いますね(かの有名なメーサー戦車ってのは今作が初登場!ってコトなのですが、カッコ好いし強いし…で素晴らしかったですね!)。終わり方がまた若干取って付けなのはモ~ご愛敬…という感じでもありますが、個人的には前作より好きです。
[インターネット(邦画)] 6点(2023-06-25 12:36:39)
62.  フランケンシュタイン対地底怪獣(バラゴン) 《ネタバレ》 
東宝の特撮映画で、正にその全盛期につくられたやや異色作…といったトコロでしょーか。同時に、比較的意欲作でもある様に見えており、序盤かなりの尺を使ってフランケンの存在・背景事情を凝った内容で丁寧に導入していたり、あとは特撮でもまま難しいと言われる「怪人以上・怪獣未満」の10m前後?のモンスターの表現を中盤に盛り込んでいたり、とその辺はまずまず興味深く・ユニークにも観れましたですね。他にも、ほぼ生身で主役のフランケンを演じた古畑弘二さんという方は今作をもって役者引退されたとのコトですが、中々どーして激しいアクション+そこそこチャンと「怪獣ぽく」見える演技も含めて(素直に)凄いな~と思いました。  しかし、私の観たのは「大ダコエンド」の方だった様なのですが、どっちにしろ終い方はごく唐突で違和感のあるモノの様ですし+だったですし、まずソコは率直にイマイチかな~と思いますね(⇒まァ本家ユニバーサルのフランケン映画の方とて、どれも大体そんな感じで終わってたな…という気もしますが)。あと、先ほど古畑さんは頑張ってた…と言いつつ、やっぱどーしたって今作のフランケンは「生身の人間」に見えてしまうコトも多くて怪獣としては好みは分れるかな~とも思いますね(どだい、なんで好い感じにボロ切れを纏ってんの?みたいな違和感も確実に在り続けるのですし)。楽しめはしましたが、それ以上とは…てな感じすかね。
[インターネット(邦画)] 5点(2023-06-25 12:29:50)
63.  日本女侠伝 激斗ひめゆり岬 《ネタバレ》 
5作目は、舞台がちょっと珍しい沖縄…という部分はシリーズ2作目に、ただし一方で全体的な構成は3作目によく似た藤純子と菅原文太の悲恋もの、という感じでしょーか。しかし返還前の沖縄(それも製作年より少し前の戦後しばらくの時期かと)のお話というコトで、諸々とかなり「辛い」要素とゆーのはいつも以上にヴィヴィッドではありましたね。ゆーて内容の方はいつも通りですし、でも沖縄だから種々のシーンを(ソッチは)ま~んまいつも通りにやる訳にもいかないから、その辺はユニークな一方、逆に随所で少し「洗練されてない」という感じにも見えるのですよね(率直に若干「ダサい」)。しかし、個人的には、とにかく悪どさが際立つ敵役どもにコレでもか!と虐げられる人々には、ごくシンプルに非常に感情移入できて任侠ものとしては十分に面白く観てゆくコトが出来ました。悪くなかったと思います。  藤純子は非常に分かり易く南国風!とゆーか、女だてらに運送会社の社長役でツナギにグラサンに日に焼けた褐色の肌!で暴れ回るのはかなり新鮮に見えました(髪型も、シーンに依ってはポニーテールだったりしますし)。あと、コレも時々メッチャ「言葉遣いが悪い・乱暴」なのですよね。その点は正直、非常に面白く観るコトが出来ましたですね(重ねて、所ドコロは若干「変」にも思えたのですケドも)。
[DVD(邦画)] 6点(2023-06-21 22:24:07)
64.  日本女侠伝 血斗乱れ花 《ネタバレ》 
4作目はまた、炭鉱ブームに沸く明治の九州…が舞台なのですが、藤純子さん自身は(物語冒頭では)大阪・船場の呉服屋の女将…というコトで、まず今作では最後まで上方・大阪弁で通しているのがナンかだいぶ色っぽいのですよね。何となく京都のイメージがあったりもしたのですが(⇒ごく個人的に)元々育ちも大阪が長い…て方だとゆーのも今回初めて知りました。流石に元が呉服屋の女将さん…というコトで、今作の彼女はも~完全に堅気で、また全体としても(他の人も含めて)どっちかと言えば確実に大人し目…なお話・演出だったという印象です。その意味で、鉄火場に替わる一番の(彼女の)見せ場は「泣き落し」でしたかね⇒今作は、ラスボスが大木実でその手下が遠藤辰雄、んでソイツらの仲間だけど(その泣き落しを喰らって)寝返るのがなんと天津敏…という、ソコからしてもやや珍しい方の作品だったかも知れません。  しかし、終盤にかけてがま~た矢鱈とマロいのですよね…(テンポ的に…)前述どおり中盤も泣き落しの静かなシーンが見せ場で、その後もお涙頂戴…みたいなシーンが終始続いてゆく感じで、でもゆーてラストはまた健さんがカチコミを仕掛けて(皆殺しにして)終わる…のですケドも、そのシーンすらもな~んかゆったりテンポで哀愁の方が際立つ様な感じでもあって……個人的には、好きかor苦手かでゆーたら、少し後者の方だった…かも知れません。。
[DVD(邦画)] 5点(2023-06-21 00:01:19)
65.  日本女侠伝 鉄火芸者 《ネタバレ》 
シリーズ3作目ですが、今作は1作目同様にまた藤純子さんは芸者、それも「辰巳芸者」と名高い深川の芸者…というコトなのでして、諸々の出演作と比較してもまずは相当に頼り甲斐のある女傑!という様な感じの方ではありましたですね。ただ、だからとゆーか周りの人物が総じて藤純子さんに頼り過ぎなきらいがあって、個人的にはソレがちょっとイマイチにも感じられてしまいました⇒特に、彼女の第一のパトロンな筈の曽我廼家明蝶が実にだらしない…で、全体的には今作もまた(藤純子さんと菅原文太の)悲恋もの…に仕上げられていると思うのですが、この部分に関してはまあまあ悪くない出来だったかな、とも思いました(でもまあ、同じようなのも今までも散々観て来ては居ますケドも)。  一点、芸者としての(修羅場に替わる)見せ場としては、宴席での呑み比べ的なシーンがあったり、あとは恒例の日本舞踊のシーンも(当然)複数回入ってきます。今作では、深川芸者が芸を競う「羽織会」?というハイライト的シーンが終盤に設定されており、ソコで藤純子さんが踊るのが歌舞伎舞踊中の名作『保名』というヤツだそーなので。別に興味を持って(モノホンのを)観に行けば好いダケのコトではあるのですが、ソレでも思いがけず中々に貴重な経験をさせて頂くコトが出来ました。
[DVD(邦画)] 5点(2023-06-20 23:57:21)
66.  日本女侠伝 真赤な度胸花 《ネタバレ》 
今作の藤純子さんは元々は教師志望?のマジメな婦女子っぽいのですが、お父ちゃんが北海道の開拓民の馬喰の親方!という中々モノ珍しい出自では居られるのですね。で、そのおとっちゃんが揉め事で(冒頭あっという間に)殺られてしまい、跡を継ぐ為に九州から舞い戻る…てな感じのお話です。まず特徴としては、北海道の大自然の中で馬と戯れる為に…とゆーか、今作の藤純子さんは終始洋装+ズボン姿なのですね(この時点で珍しい)。かつ、このシリーズとしては結果的にはドンパチなシーンがごく多いのですが、文字通りのドンパチとゆーか(コレも任侠映画にしては珍しく)銃撃戦が完全にメインで、だから作品全体としても任侠映画よりは西部劇の方にかなり近いという感じです。プラス、そのドンパチの中にミョ~に派手に(⇒ちょっと稚拙に見える位に)血がピューピュー吹き出るスプラッタなシーンが在ったりで、結論的にはこのジャンルの作品としてはかなり異質なヤツにも見えました。  でも、重ねて洋装+見事な碧の長髪を棚引かせる藤純子さんも素敵でしたし、そもそも(今作でもまた)相方を務める高倉健さんとて、ごく非常に北海道が似合う方ですからね。そのロケ地の大いなる自然の美しさも含めて、私としてはかなり楽しめました。興味が有れば是非。
[DVD(邦画)] 6点(2023-06-20 23:53:40)
67.  日本女侠伝 侠客芸者 《ネタバレ》 
コレも藤純子さん主演の任侠もののシリーズですが、女侠と言いつつこのシリーズは(コンセプトとしても)藤純子さん自身は基本的に「堅気」というコトになっている様なのですね。んで、だからとゆーかそれに加えて、まずは物語の舞台(地方)も比較的バリエーションに富んでいるかと思います(北海道から沖縄まで)。あと、主人公が堅気だから(+5作中2作では芸者だから)また賭場と修羅場以外の見せ場として、日本舞踊のシーンが多く含まれて来たりもします。諸々、普通の任侠ものとは少し雰囲気の違う部分を感じ取れると思うのですね(そりゃ流石に毎回同じコトやるワケにもいかんだろーし…)。  今作は、舞台は九州ながら(先に述べた様に)藤純子さんはごく気の強い・気風の好い芸者さんで、でもまァ後は大体いつも通り…てな感じすね。日本舞踊のシーンも最初と最後を含めて数回入って来ますが、お終いのヤツは歌舞伎舞踊で言うトコロの『鏡獅子』てヤツですかね…メイクなんかも大分凝ってましたね。一点、若山富三郎が陸軍大臣なんて大袈裟な役で出て来るのですが、イマイチ(キャラとして)ナニがしたいのかが好く分からないボンヤリした風になってしまってて、ソコはちょっと残念・期待外れだったですかね。
[DVD(邦画)] 5点(2023-06-20 23:50:58)
68.  破戒(1962) 《ネタバレ》 
引き続きの鑑賞ですが、率直にその1948版よりはかなり上回ったという出来に思われました(とは言え、ソレでもまだ小説版と同じくの感動、とまでは至りませんでしたが)。割と大胆に展開運びを工夫しつつ、1948版でオミットされていた要素も多く取り込まれていたので、お話としても・或いは登場人物の感情の流れ的にも非常に繋がりが好く、また適度に起伏・盛り上りも備わっていたと思われましたです。とは言え一つ、ソレでも描き込みがやや不足している様に思われたのは、第一に校長や郡視学といった「敵」にあたる勢力の描写と、また高柳利三郎と猪子蓮太郎(+原作における市村弁護士)といった辺りの「政治的な」対立構図の説明、といった要素であるのですね。特に後者は、この物語全体の「仕掛け」の中枢でもあるので、コレがこの1962版では(部分的には)台詞ひとつでサラっと流されている…という軽さであるのは、原作未読者にとってはかなり理解自体が困難になってゆくだろうな…と思われました⇒結局、この映画二作品はどちらも、原作未読だと正直「伝わらない」というヤツなのだろう、と。  しかし重ねて、少なくとも1948版よりはかなり上回って原作の素晴らしさを伝えるコトが出来るだろう作品に思いますし、映画としても一つ、確実に俳優諸氏の演技の質やキャラクターへの嵌り様は実にごく優れていたと思うのですね。誰しも好い演技だったと思うのですが、中で特筆すべきは猪子蓮太郎役の三國連太郎でしょう。今作を観たダケでも、氏が如何に傑出した俳優だったかが容易に窺い知れよう…という感じですね(脱帽)。
[インターネット(邦画)] 7点(2023-06-18 01:24:21)
69.  破戒(1948) 《ネタバレ》 
今般の前田和男監督版を観る為に、既存の映画化二作品を先に観てみたというトコロです。しかし、その結果として思うのは、まずは原作がやはり長大な小説であって、かつごく高度に主人公の内面を描き出しているモノであるから、第一に映画化に際しては時間的な枠に収める為に隅々までの取捨選択が必要になるトコロで、更にまたその主人公の心の動き・葛藤(或いは解放)というモノも文字ほどに伝えるコトはそもそもかなり難しい…と(率直に)感じました。あの最後の、丑松の教室での告白の場面などは、小説ではその度に涙無くしては読めない…という崇高なシーンだと(私個人としては)考えているのですが、残念ながら(少なくとも)既存二作の映画に関してはソコまでのシーンには為って居なかったかな…とゆーのが正直な感想ですね。中々、根本的に「難題」と言うべきプロジェクトなのだろう…という気はしてます(⇒また少なくとも恐らく、連続ドラマ位の分量を持って挑んだ方が好さそう…とも)。  そして、この1948年版は(1962版と比べても)尺自体も短く、だから種々の要素をドラスティックに簡略化・オミットしている⇒し過ぎている、と端的に思われました。丑松の事情としても、猪子蓮太郎との関係性=彼にすらその「告白」が叶わなかったコトの後悔、といったトコロはほぼほぼ描かれていませんし、また風間敬之進の家の悲惨や、志保と蓮華寺住職の陰惨なエピソードまでもが完全に割愛されているので、物語としては唯、丑松が隠し抜いていた秘密を最後には公然に告白した…という筋を表面的になぞっているダケで、とにかくその告白の「重み」とゆーのが全く感じられないのです。そもそも、ラスト付近は原作からもかなり大幅に展開自体が変えられて(=ごく分かり易く・またシンプルに盛り上がる様なモノに)しまっているので、少なくとも私としては原作のクオリティから期待すべき映画化には程遠い仕上りに思えました。ごく、中学生とかに教育目的で観ていただく分には、却って分かり易くて好いかも知れませんが。
[インターネット(邦画)] 4点(2023-06-18 01:21:18)
70.  百花 《ネタバレ》 
原作未読ですが、ソレでもたぶんかなり「削ぎ落されてる」という感じを受けてまして、内容自体はかなりシンプルな作品だ…という感想になっているトコロですね。結果的に、そのごくシンプルな「親子観」と、その作中での帰結、といった辺りに(コレもシンプルに)納得・共感が出来たという個人的な事情からのこの評価となっては居るのですが、ソレでも、その内容そのモノ以外の部分…とゆーのも、まずまずのクオリティで揃っていたのではねーかなと思ってますね。コレも個人的なコトかも知れませんが、特に原田美枝子さんの過去のパートの諸々=80~90年代の日本の街や一般家庭の情景、だとか、或いは現代のパートでも古びた・でも小綺麗にしている団地の一室の空間とか、あとはごく田舎の花火大会の様子だとか、そーいう色々のノスタルジィに『トロイメライ』が混り合ってくるこの感じには、正直ワタシちょっと「弱い」のかと。  そしてもう一つは何と言っても原田美枝子さんの演技の仕事ですね。重ねて、ごく繊細・曖昧な内容(ともすれば「薄い」と言えるかも知れない)を擁する作品ですが、だからこそ逆に、彼女のこの奥行きのある演技はむしろ効果的だったのではねーかと思いました。個人的に、この人の映画は今後も観る、と決めている方ではありますが、今回もそーして正解だったと思いますね。
[ブルーレイ(邦画)] 7点(2023-06-13 18:16:36)
71.  Calling 《ネタバレ》 
中川龍太郎氏の初・監督作品になるのか、ソレこそ監督が大学在学中=ハタチそこそこで撮った完全なる自主製作映画である。演技・演出の面で言えば、特に前半はやや意図が伝わりにくい箇所が散見されるのだが、他方でまず撮影・カメラ構図なんかは終始かなり凝ってて(率直に)凄いな…と思わされたのですし、音楽・効果音なんかもとても好く出来ていたとも思うのですよね。ラスト付近の無音のシーンなんか、特に思いっ切り観入って(=観入らされて)しまいましたですよ。うーん、栴檀は双葉より芳し、ですかね(一見の価値は在るかと)。
[インターネット(邦画)] 5点(2023-06-12 22:47:17)
72.  黒い家(1999) 《ネタバレ》 
余談:Amazon Videoで観たのですが、ジャンルが「コメディ・ドラマ・ホラー」になってましたよ(笑)   ソレはさておき&原作未読ですが、後で調べると結構原作まんまらしいとゆーか(勿論、例のアレは除いて)たぶんごく高度にサスペンス寄りのホラー作品だと考えて間違いはないのでしょう⇒そりゃ、あの『リング』の余波の中における作品なワケですし。しかし、個人的には、前半は(当然サスペンス的ではありますが)多分にブラック・コメディ⇒で後半はごく力ずくのホラー(=ソレこそ『十三日の金曜日』みたいな)+オーラスの例のアレの辺はまたコメディ、てな感じに思われたのですよね。そして、そのコメディだ…とゆーのはまず主要キャラの単なる演技過剰(⇒とにかくひたすらキョドり過ぎな西村雅彦と内野聖陽)とか、あとはチョコチョコ入る保険会社の会議室のシーンとか、なのですね。んで後半の物理的なホラー描写も、大竹しのぶの暴れ振りは決して悪くないとは思うのですが、所詮は女の細腕+にすらマトモに抵抗できない内野聖陽の情けなさ、ですからね(+撮り方とかも矢鱈とガチャガチャしてチョ~観辛いし)。結論、とにかく、このコメディもホラーも個人的には全然まったく好きなヤツではなかったのですよね⇒到底高評価とはし難いなあ、と。  面白かったのはごく無難な前半のサスペンス要素、とそして何よりも中盤の「人の怖さ」を凝縮した様な大竹しのぶのシーンですよね。ああ、全編この大竹しのぶの感じで統一された作品だったならば……おそらく、邦画史上に残る傑作となったのではねーかと(すら)思いますよね。。
[インターネット(邦画)] 4点(2023-06-09 19:33:05)
73.  波紋 《ネタバレ》 
好きな映画ですね。ネガティブな様でそーでもない…とゆーか、結局、ナニかにのめり込むその「ナニか」って唯々「個人の嗜好」でしかないから、そののめり込みが妥当なのか=諸々の費やし方が正しいのか、なんてその人にしか分からない=判断付かないのでしょーね、と。種々の側面にごくタイムリーな要素を含む映画で、だから冒頭から居心地自体はかなり悪く在り続けるのですが、その辺には終始けっこう共感しながら観てゆけましたです。ただ、一つダケ言っておきたいのは、その「のめり込まざるを得ない人々」がナニにドレだけのめり込むかはある種の自由・自己責任なのかも知れませんが、一方でそーいう人々を喰い物にせんとする悪意ある個人・組織とゆーのは(その「需要」の如何に関わらず)唯その「悪意」故に滅ぶべきだと信じては居ますケドね。  ソレに比べれば、やはり自分ではない他人=家族・友人・あるいは社会的弱者とか、との関係性の中に生き甲斐を見出す、という方が好さそうだ・健全だという様にも見えるのですが、コレとてある種の「依存」であるコトには変わりはないのかも知れませんし、また他人てのは(例え家族であっても)どーしたって時には裏切りますからね⇒否、裏切るとゆーよりは少なくとも自分の意のままにはならないし、何なら彼らが何を考えているのかも究極的には共有できませんからね(そのコト自体は、今作でも実に痛烈に描かれていると思いました)。でも、最初に述べたとおり、特に中盤以降はごく非常にネガティブなのかポジティブなのかが判然としない(モヤモヤした)空気感で進行しつつも、最後まで観終わると(やっぱり)ごくポジティブな方の映画だったな…と思えたのです=そーいう諸々と「侭ならない」人間の有様を肯定している映画だな…と。筒井真理子さん、全編通しても素晴らしかったと思いましたが、ラストのフラメンコは(私の中では)彼女のベストアクトだったと思います。脱帽。
[映画館(邦画)] 8点(2023-06-09 15:27:00)
74.  さかなのこ 《ネタバレ》 
正直、さかなクンという方に対する個人的な印象は頗る高いのでして(何なら全ての中でイチバン高いかも)今作は素直なその人の伝記映画だし、そして主役ののんちゃんもまた諸々と実にハマってたと思うのですね。だから、まずはテーマと+そのメインの表現プランに関して言うなら全く完全に共感できまくる、といって過言ではないのです。  ただ、描き出しているモノ(⇒今作に於けるソレとゆーのは、も~映画とか物語とかでもない或る一つの「事実」だと思いますが)については前述どおり高度に共感できるとしても、ソレがそのまま映画としての出来に対する評価に為るワケではねーのでして、一つ明確に、そのさかなクンのキャリアにおける「困難」を描く中盤のシークエンス(30分強くらい?)が、ちょっと個人的にまた嫌すぎた…のですよね。監督作は最近のヤツは結構観てて⇒だからどーいう監督か…とゆーのは知っては居たのですが、その意味ではシンプルに「肌が合わない」というコトかと思います(例えば『おらおらでひとりいぐも』とかも全体としては今作同様、テーマに関しては思いっ切り共感できるのですケド、途中の実際のシークエンスの方はちょっと苦痛すぎて…という感じで)。ゆーてでも、コミカルな・快適なシーンは全然大好きなのですよね~⇒んで辛いシーンもごく同じ感じでまったりと真綿で首を絞めてくるモンですから……個人的には、ソコはちょっと悩ましいトコロに感じられてますね。
[インターネット(邦画)] 6点(2023-05-28 23:47:49)
75.  桜の森の満開の下 《ネタバレ》 
結構色んな人が桜の「二面性」というモノには言及している様に予て思っていまして、今作もその桜に却って「孤独」という人の性を付託した作品…なのかと思いました(映画を観てから、すぐに原作も読みまして)。で、この作品って、男と女の存在は対称ではなくって、明確にその「孤独」の主たる若山富三郎がメイン(で岩下志麻はサブ)というヤツなのでしょーね、とも。でもやはり「二面性」という意味では、誰にとっても桜ってまずは「善きモノ」ではある…とも確実に思われるので、その「逆側」に言及する為にはどーしたって「ふたつ置く」必要がある様にも思えるのですね(善きモノとしての桜を前提にまずは置いておかないといけない、と)。だから畢竟、若山富三郎と岩下志麻はこの映画に於いても(一見は当然に)二項対立を為している様に見えるのでして、でもソレがそもそも原作の小説からすれば齟齬なのだろーな、と。原作でも別に、女の性質自体は映画のソレと大きく変わらない様にも感じますが、でもその「存在感」…という意味では確実に主たる男に対してはチャンと「従」であるように思われて居ました。結局ソレは(その「首遊び」にせよ何にせよ)総て「文字だから」というコトにも思えるのですね。シンプルに、映像化が難しい方の文学だったのかな、と。  ただ……その「怖ろしい」桜の満開の下、花びらが吹雪く中を、スローモーションで舞い狂う人の様、とゆーのは実に見事にアートでしたね。そもそも今作のロケーションとゆーの自体がごく素晴らし過ぎたのでして、ソコには確実に超・観入ってしまいましたです。個人的には、期待からは多少ハズレ気味ではありましたが、観て損とまではならなかった、と思いました。
[DVD(邦画)] 6点(2023-05-20 16:32:37)
76.  映画「立候補」 《ネタバレ》 
2011年の大阪府知事選挙を舞台にしたドキュメンタリで、7人の候補者のうち所謂「泡沫」の方の4人にスポットを当てた内容になっているのが特徴かな、と。かつ、その中でも主役っぽいのは例のマック○○という人なのでありまして、またその4人の他にも、その少し前にブッ飛んだ政見放送で話題になったT山さんとか、あと例の(手当り次第に出馬するコトで有名だった)H柴ナントカさん、等への取材も内容には含まれてます。ひと昔前とは言え、21世紀にもなったこの国の選挙の(決して美しくもない)姿・有様…てのを少~し垣間見るコトが出来る…という意味で、シンプルにかなり面白いドキュメンタリだったと思いました(+ワリかし、つくり手の思想とか主義とかを適当に排除できている、ごく「ニュートラル」な質感だった…とも思えますし)。  んで、あまりこの作品の内容そのモノ自体+(特に)ソコに対する個人的な見解、は述べる必要が無いかとは思うのですが、一点ダケ、やはりこーいう泡沫候補が何故に(勝ち目も無く)立候補するのか?という部分(⇒そーいうのも当然に作中には描き込まれてきます)については、とにかくタダ「一言言わせろ!」とか「こーいうコトを考えてるって人間が世の中には居るんだぞ!」てのを示す…だとか、政策実現とゆーよりは自己実現(・自己表現・自己顕示)の方が理由なのかな…と結果として思わされる様な方向性の作品ではありました。で、ソコに対する個人的な感想としては、まずソレはソレ(=自己実現)として、ゆーてまァそこそこ立派なコトでもあるかな、とは思いますし(+ソレをカネ掛けてでもやろうってんだから特に)、またソレは「政治活動」じゃあない…とゆーのとも実は全然違うかな、とも思うのですよね。なのでまた私としては、その実現の場としての選挙とゆーのを(あくまでソレは「副次的」なコトだとも思いつつ)社会として「保証」してゆくコトは必要だと思ってるのですし、また「当選の見込みがねーなら選挙に出るな!」なんてコトは(個人的には)微塵も考えてない…というトコロにはなるのですよね。  ただ、その上でもう一点ダケ…ソレでも結局、本来選挙に立候補すべきは「政策実現=他人の為のナニか(本質的には)」をやろうとしている人であって、翻って上記の様な「自分の為のナニか」をするのしか考えてない…なんて人は、少なくとも有権者としての我々としては(当然の如くに)相手にすべきではない、とも思ってるのですよ。で、また個人的にはその意味で、立候補する以上は当選するコトに少しでも現実味はあるのか=当選する為に必要で妥当な努力・積み重ね・(特に)組織化をしてきたか、という点において、ソレを「してない」って時点でモ~、その人がナニを言ってるかに関わらずソレは後者=自分の為に選挙に出てる人でしかない…とも考えて居るのです(「コッチは一人でやってんだぞ!」て、ソレはアンタの勝手でしょ?と)。結局、ホントに本気でソレをやろうとしてるのか+本気でソレをやろうとすればソレを実現出来るという人なのか、とゆーコトのみが、私におけるその判断基準なのですよね。だから、私は今後(未来永劫)赤坂さんに投票するコトはないかと思いました。以上。
[インターネット(邦画)] 6点(2023-05-09 19:57:03)
77.  ヴィレッジ(2023) 《ネタバレ》 
率直に、思ってたのとはだいぶ違う映画だったとゆーか、観る前は何となく、ある種の「社会派的な」+「具体的で個別的な」内容を描いた作品、を予想してたのです。がギッチョン!何つーかドコか確実に「寓話的」な方で、そして実にごく「普遍的」な方でもあるお話…だと思ったのですよね(個人的には正直、相当に高度に共感できてしまいましたね)。  まあゆーて、私も普段やってる仕事の「本質」ってのは、正に「ストレスに耐えるコト」であって、でその「ストレス」ってのも結局は大体が「自分の目的を叶える為に⇔自分が『悪人』と化すのを如何に耐え忍ぶか…というコト」だと思ってますからね(⇒まァ私自身は幸いにも、悪人…とまでは言わなくとも人に「嫌われる」よーなヤツ、というレベルで済んでは居るのですケド)。だから今作で描かれるズバリそのモノ、とゆーのも、私にはソレこそ「物質的な安寧を得る為に⇔精神的に地獄に堕ちるコト」乃至は「高潔な精神世界を揺蕩う為に⇔悲惨な現実の中でのたうち回るコト」というトコロの”トレードオフ”だと見えていたのですね(⇒その二つが、この世界では中々「両立」してゆけない…というコトにこそ、今回私はイチバン共感したのだと)。  じゃあ何故、ソレが両立できないのかと言えば、端的には物質的=経済的=カネ、というコトだから…なのかと思います(⇒ぶっちゃけ、この世が「資本主義」だから=所謂「善なる人間性」と「社会のメインの目指すモノ」が異なるからだ、と言っちゃって好いかと)。そーすると例えば、社会の仕組みを「『善人』で在れば⇔『満足』いく生活が出来る」とかに”無理やりにでも”変えてしまえば、意外とウマくいったりしないのかな?と思うのは、ソレも(ある種また)当然かもな、と。でも、いちおう大人に(=大人と言われるトシに)為ってみると、ソレって多分ウマくはいかないだろーな…とだって(またまた)思うのですし、ソレは何故かって、そのクリティカルな理由はおそらく、その「善人」とは?も或いは「満足」とは?も、どーしたって結局「定義できない」=「万人が納得する答えが見出せない」からだろーな…と。極論、善人なんかでなくても(=悪人に為っても)モ~全然イイ!から「他人より好い」生活をさせろ!=「他人を見下せる理由」を寄越せコンチクショー!という輩が、この世界から根絶されるコトなんて決してない…とも思いますし。あと、結局、カネほど「客観的な物差し」って、他に世の中に存在してない…てコトなんだろーな、とも思います。結論、やはり世の中とゆーのは「徹底的に+構造的に」ごく世知辛いモノだと思いますよね。  だからまた、当然の如く、今作でもラストにそのコトへの「答え」が出てる・出せてる、なんてコトは全くなかったと(チャンと)思いましたよ。なのでまたまた、だからまァ確かに「投げっ放しな・不親切な」映画だよな~とも思ったりもするのです(が、でもゆーて、もしそーじゃない…テンなら逆にちょっと「怖く」ねーですか?とだって、ね=何故ならソレって多分モ~「宗教」だから、とね)。でも、でもでも、そのラストで横浜流星が如何にも「テーマ的な空気」を醸しつつも吐き捨ててゆく「こんな村、なくなってしまえば好い…」という台詞は、しかしコレは何故かミョ~に、私自身には「突き刺さった=貫かれた」という感覚があるのですね。ソレは、実に逆説的な意味で「ソレって多分『村』じゃないんだよ…」というトコロとして、実に際立つよーに感じられたのだろう…な~んて(ちょっと、かなり不思議な感覚でしたですね)。  で、最終の結論は、色々な意味で確かに「ネガティブな=ネガティブな方に(結果的には)突き進んでいく」映画だ、とは思われていて、だから本質的には+個人的には本来絶対に好みではない「ハズ」の作品だ、とも思うのですよね(⇒ソレは私の「ポリシー」として、ですね)。でも、しかし、中々どーして、何故か実に面白く観れてしまったのが本当に正直なトコロ、なのです(⇒自分でも、コレは相当に意外です)。単純に、映画自体の性質は、総じて諸々と(比較的)分り易い・シンプルな・典型的な方、のヤツかな…とも思いました、がでも、ソコを無駄に洒落込む…となると、コレも無駄に(=必要以上に)分かり難くもなるかもな…とも思うのですよね(⇒だからコレも、結局はごく「適切な」コトだったのではねーかな、という感覚の方が強くてですね)。重ね重ね、最終の結論は、シンプルなコトとしてオススメ出来るか・出来ないか、で言えば、個人的には確実に前者ではある作品なのですよね。観て損は無いかな…と。
[映画館(邦画)] 7点(2023-05-07 10:31:17)
78.  痴人の愛(1967) 《ネタバレ》 
うーん…谷崎潤一郎作品の映画化はソレこそ数も非常に多いので、その全てを観ているなんてコトもないのではありますが、例えば同じ増村監督の『卍(1964)』なんかに比べても、特にその「文芸的な趣」といったトコロは完全に比べるべくもない…という感じですよね。正直、ナオミちゃんは得体が(知れる様で)知れないダケですし、となると畢竟ソッチの方に感情移入して観ていかざるを得ないという小沢昭一を(また素直に)ただ観ていってしまうと、個人的にはブラック・コメディにしか見えんかった…という感じでもありまして⇒諸々、原作に比べると特に人物の内面の描写などは(当然の如くに)浅い・軽い…という感じだとも思われましたかね。。  一点、コレは好い!というトコロがあるとしたら、年代的なコトもあって種々の場面でヌードが効果的に使える状況であり、かつその実際のカラダを曝け出してくれた安田道代さんの出来自体は諸々とごく高度に優れていた・ハマってた、というコトですかね。でもゆーて、その時点で(どーしたって)文芸的な方には為り得ない・仕上げ得ない映画だった⇒だからこの方針で撮った…というコトなのかも知れませんケドね。
[インターネット(邦画)] 5点(2023-05-07 01:46:29)
79.  しとやかな獣 《ネタバレ》 
120%タイトルのまんま!とゆーか、寧ろ『(大から小まで)悪人選り取り見取り!⇒貴方はドレが好き?』とでもゆーか、確かにブラック・コメディとしては傑作だと思いますケドも、本質的には1ミリも面白い話ではねーのですよね(卦体糞悪い…)。あの税務署員の小悪党が出て来なかったら、マジで0点を付けてた可能性もありますよ。個人的には正直なハナシ、今作に関しては(最早)若尾文子が出てるとか出てないとか、そーいう問題でもねーのですよね⇒外ヅラでナンとかなるよーな・ナニかが根本的に変わるよーなお話ではない、と思うのです。  ただね……ブラック・コメディとしてのみならず、技巧的にも非常にレベルの高い作品だと言わざるを得ない、てのが……(部分的にはまた確実に「アート」の域に在る、と⇒こんなゲテモノなのに……)舞台が終始、集合住宅の一室内に留まる…とかって種々の制約すらもコレだけ「楽しみ」つつ、ソレをこ~んな優れた芸術にマデ仕上げられる映画作家が今の日本にも居ますよ!なぞ、私には到底断言出来ないのですよね(残念乍ら)。例えば、あの「階段」のシーンを撮れる監督が(誰かひとりでも)今今に思い当たるのか…というこの状況で、いくら個人的に嫌いだからとゆーて今作に6点は付けられませんですよ(ソレだとあの『万引き家族』と同じ評価になってしまうのですからね⇒あまりに「格」が違いすぎる…と)。結論、重ねて(非常に)悔しいのですが、この点数としておきます。
[インターネット(邦画)] 7点(2023-05-03 23:02:33)
80.  オテサーネク 妄想の子供 《ネタバレ》 
監督の故国チェコの民話が題材で、お話の内容は確かに「御伽噺」と言うべきものです。だから、当然の如くにファンタジー的な質感に仕上げられても居て、その部分を表現するコトの一環として(監督が得意とするトコロの)ストップモーション・アニメの技法によるシーンもふんだんに織り込まれ、そしてソレがまた実に優れた効果を上げている…とゆーのも確かだとは思うのです。しかし、だからこの話はやはり「寓話」なのだ…という意見には、個人的にあまり賛同できないのですね。私自身は、今作は実に好く・そして徹底的に「人間・人間性そのモノ」を描き出した(抉り出した)映画だ、と思うのですよね。  確実に意図的に、醜いモノや、また本来はソコまで醜くないモノ、をよりグロテスクに・必要以上に醜悪に描いてゆく…一方で、だからこそ、その醜さを越えたからこそソコに、本当に根源的な善きモノのカタチが(ようやく)垣間見えて来るのだ…とでも言いますかね。今作の登場人物達は、須くが必ずナニかを「間違えている」(=何なら、一部はほぼほぼ「全て」を間違えている)とも思われます、が重ねて、その間違えているコトを「乗り越えた」からこそ、更にナニか真なるモノに辿り着ける…とゆーのを私も遂に「実感」できた…と言いますか。アプローチという意味で、これ程にユニークで、かつ本質的に「正しく」思われる手法(+そして一見は「そうは思われない」という手法)も、他にあまり見当が付かないな…てのが私の結論です(そしてこれは、ある部分で「手法」と言うよりは、確実に多分「哲学」に近い方のモノだ、とも感じるのです)。凄い監督・凄い作品だ、と思いますね。
[インターネット(字幕)] 9点(2023-05-01 00:32:56)
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