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ただすけさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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コメント数 14
性別 男性
自己紹介 しばらく投稿はお休みしておりました。今のところ、再開できるかどうかもわかりませんが、とりあえずわたしの最も愛する作品のレビューを復帰記念として。

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1.  東京物語
いかに言を尽くしても語ることができない、そんなことってあるのか。始まったものは必ず終わる。命も(たぶん)、映画も。無常ってなによ、不条理な存在ってなによ。只々ことばを呑み、滂沱。愛が永遠だって誰が言ったんだ。みんな耐えられずに死んでしまったのかな。中也も太宰も。でもやっぱりずっと俗っぽく愛してますと、それが肉体、少なくともわたしは今は、まだ生きてます。  
[映画館(邦画)] 10点(2010-01-31 20:27:45)
2.  ナイト・オン・ザ・プラネット
誕生日のプレゼントとしてDVDを贈る最適の一本。 ただし人生のひそみにならって、夜の苦味を(旨味として)噛み分けることのできる大人限定。 二度とたどることができない過去や、人種、階級、障害などといった運命や、社会に渦巻く様々な偏見や不条理とその根本をなす人間そのものの不条理。それでも自分を肯定し、周囲を肯定し、ほんのささやかな暖かみにすがるように毎日を暮らしている、いや、生き延びていると言った方がいいかもしれない、何かに絶望するというよりも、諦めることすら忘れそうになっている自分に気がつき愕然とする、そんな大人たちの命の泉にもなりそうな珠玉の短編集です。 からだの深いところから涙がこみ上げてくる瞬間があれば、幸せというものです。
[DVD(字幕)] 10点(2007-04-06 13:10:30)
3.  絶対の愛
監督、申し訳ありませんでした! 「悪い男」のレビューで、浅はかにも「いまだによくわからない」などと申してしまったことを深く深く恥じ入っております。 とはいえ虫が知らせたとでもいうのでしょうか、点数だけは10点を捧げておいたのはせめてもの救いでした。もう戯れ言は申しません。ギドク監督、あなたは当代随一の天才監督であります。 本作は安部公房氏の傑作小説「他人の顔」を下敷きにしているであろうことは想像できますし、勅使河原宏監督のそれと類似のカットさえ散見いたしますが、本作の世界はモノスゴイところへと行ってしまってます。 よくある韓流映画とはゼンゼン別ものです。これに比べたら「殺人の追憶」も「オールドボーイ」もかすんでしまいます。もしかしたら今、最も面白い作品を撮る監督かもしれません。 非常に僭越な言い方をしてしまえば、映画の作法も以前より洗練されています。意味深い細部に象徴された数々のテーマが絶妙な反復によって、より具体的に観客の心をえぐる手腕にはほとほと感服してしまうのですが、もちろん見ているあいだはそんなことなど考える余裕などなく、ただただ映画世界にもっていかれてしまうだけです。ものすごい快感。こんな快感を与えてくれる映画は久しぶりです。 本作はかなり重いテーマを扱っていて、ギドク監督らしい「痛さ」に満ちてもいますが、監督のもう一つの持ち味でもある「ユーモア」にも溢れていて、鑑賞後に辛くなることはありません。今風の言い方をしてしまえばアイデンティティー・クライシスさえ描いているのに、妙な清々しさがあるのは監督の眼差しがあくまでも暖かいからです。不条理な人間社会。その不条理をもたらす人間の「業」を当然のものとして肯定してしまうギドク監督の「絶対の愛」は、傑作ファンタジーとして映画史に名を残すことでしょう。諸君!劇場へ急げ!
[映画館(字幕)] 10点(2007-03-26 11:29:30)(良:2票)
4.  ソナチネ(1993)
現在も制作を続けられている監督にはたいへん申し訳ないのですが、今のところ北野監督最後にして最高の作品。  発表後に、芸術家にとって「作家性」とは時に生死を賭けた所業であることを自ら体現してしまったのはご存じの通りです。とはいえ現代においては映画監督の作家性など継子のようなもの。「トラトラトラ」撮影中の黒澤監督に起きたデキゴトを敷衍してもおわかりのように、それ「以前」と「以降」の作品群の違いを痛感してしまいます。  ソナチネは北野監督の「作家性」に殉じたアダ華であるがゆえに美しいのではありません。この類いまれなる傑作が徹底的に無垢で悲しくしかも美しいことによって、監督自身の体現しなければならなかったおぞましい「作家性」が観るもののコメカミを撃ち抜くのです。
[ビデオ(邦画)] 10点(2006-05-08 00:21:03)
5.  愛のコリーダ 《ネタバレ》 
知ってしまったことを知らないこととするのは難しい。重ねたからだの血と肉の細胞どうしが互いに蹂躙しあい、あるいは混じりあい溶けて常ならざるものに変容してゆく性愛、肉が肉ではなくこころがこころではなくなる濃密な交接を表現するには、これほどの密室が必要だったということか。とはいえ不親切といえば不親切である。多くのシーンをセックス描写に費やさなければならなかったこともあろうが、定と吉が世事を放擲して曖昧宿に逗留し続ける事情や、ややもすると説明になりがちな二人の背後の物語には惜しげもなく鋏を入れられているうえに、宿代のため身を売る定とそれを甘受する吉蔵の表情は観客が心根を推しはかるにまかせられている。だがそれも大島監督のネライにすぎない。多大のケレンを含んで「これはポルノグラフィーです」と見得を切った監督の意図は「知らない人は吐き気をもよおしてもかまいません。知っている人はコーフンした上で涙を流してください」と開き直ることだった。欧米とりわけヨーロッパでの評判が高いわけは云わぬが華のもうひとつのスパイスがある。オレンジ色の行灯の光を障子に映えさせた耽美な映像は、定と吉蔵の血と肉の照り返しであった。私は初回の公開当時、その無残を通り越して滑稽ともいえる検閲に「金返せ」と叫んだクチだが、2000バージョンを劇場で観てようやく積年のウップンを晴らしたというわけだ。上記の感想は当然ながら新版に対するものです。大島監督の一世一代の傑作に満点を捧げたい。惜しむらくは今なお残る検閲のキズアトだが、ならば性器を撮らなければよかったのかということになりかねないので、減点はしません。    
[映画館(邦画)] 10点(2006-04-25 16:46:23)(良:1票)
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