1. 花より男子F(ファイナル)
《ネタバレ》 予定調和の大団円。ハナから筋が見えていることを除けば、原作・ドラマ通りの安定したフックが供給されます(しかし一部下ネタあり!)。今回は金を使いまくるシーンが多いので、そのへんでも爽快感あり。無人島になぜ熊が生息しているのかは不明ですが(笑)、例の「なぐるシーン」を入れたいがためだけじゃなかったのかと指摘され、なるほど合点。松本君のトリガラBODYがなんともセクシーなんでしょうか。完全なるデートムービー、というか男は原作のファンでもない限り、彼女がはまり込んでしまってつまんないだろうなぁ。原作やドラマが好きならば楽しめます!言うまでもなく、F4より誰よりもカッコよかったのは北大路欣也である。 [映画館(邦画)] 7点(2008-08-10 23:00:27) |
2. 崖の上のポニョ
《ネタバレ》 多分にメタファーに満ちた作品。「神経症と不安の現代人」に対して、神話を提示してみせる宮崎の新たな試みをポジティブに評価したい。あまりに無垢に世界を破滅へと導くポニョの神々しさと、あまりに容易に「愛」で世界を破滅から救ってしまう宗助ら人間の対比、ストーリーの破綻と言ってしまえばそれまでだが、この破綻具合が「神話」そのものな気がしてならない。グランマンマーレが自らの出自を語る部分「私たちは泡から生まれた」などは、ヴィーナスの神話を明らかにモチーフとしている。ならば彼女は神として、フジモトは魔法使いとあるが、俗世を捨てて人であることをやめながらも、なお世界の均衡を保とうとするその姿は「森の人」などと重なる、しかしどこかカリカチュアルだ。この世界でもっとも「人間的」なのは、皮肉屋で懐疑的で、周囲から浮いている老婆トキである。トキ以外の、宗助ら全ての登場人物は、あまりに記号的すぎて感情移入ができない。大人はこれを子どもに見せたい、しかし子どもはこれを見たがるだろうか。 [映画館(邦画)] 8点(2008-08-08 10:14:22) |
3. KAMATAKI -窯焚-
《ネタバレ》 良心的外国人監督による所謂「禅的」自然観への憧憬をもとにした親日的作品、と書くと現代日本の描写とその現実のあり方とに異様なギャップが生まれるのが関の山だったが、本作では見ていてそこまでの違和感は無い(それでも吉行和子は滝前に座禅するが)。と言うのは、主人公の叔父であり師となる藤竜也の演じる造形そのものが、現代的・文明的な生活(車・展覧会・バー・ロック)の中にいつつも、最も古典的な窯業の様式を守る古代的・自然的な生き方(窯焚・セックス・太鼓・狸)をバランスさせる事を主題としているからだろう。そして、その叔父の奔放な生き方こそが主人公を再び「生」に向かわせるのだが、このある意味分かりやすい筋書きとは別に、案外風景の撮り方がうまいのである。冒頭の森のシーンなどは『殯の森』を想起させた。 [映画館(字幕)] 7点(2008-02-24 20:43:00) |
4. L change the WorLd
《ネタバレ》 見事に単なるクソ邦画になってしまいましたね。原作とファンを愚弄するにも程があります。中田秀夫は万死に値するでしょう。これは単純に原作のキャラクターと設定を借用してつくった“別物語”に過ぎなく、ただそれ以上でもなく、それ以下でもありません。その作りこみの浅さたるや見るも無残…みなさんお馴染の一般的邦画レベルです。見て損した、金返せ、全国1千万の怒号が聞こえてきそうです。ニアがタイ人ってそんなあんた…。しかも、ナンチャンなんて…ギャグだろ? [映画館(邦画)] 2点(2008-02-11 20:39:39) |
5. 魁!!男塾(2007)
《ネタバレ》 原作を愛する者ならば、まずこれを実写化した「男意気」を称えねばなるまい。あれこれ些細な原作とのミスマッチを嘆いても仕方ない。金と尺は限られているのである!Jや雷電がいないのも、飛燕が不細工でも、赤石が噛ませ犬でも、エキストラがおっさんばかりでも、桃と伊達の戦いが単なる喧嘩アクションになってしまっても、だ。その中で、桃、富樫、江田島、秀麻呂、鬼ヒゲ等かなりのキャラクターがはまり役だったのではないか。逆に許せんのは虎丸である。気は優しくて力持ちなのが、虎丸ではなかったのか?300kgの吊天井を1年以上ひとりで支えていたのが虎丸ではなかったのか?それが山田弟だなんて、ちゃんちゃらおかしくて笑っちゃうぜ。原作で最後にメンバーに参加して、桃を一号生筆頭として送り出すために、自慢の怪力で月光と心中する姿に感動したんだよ、読者は。そこは個人的に読み違えちゃならないところだった。あえて嘆くとすれば、そこですな、本当なら10点あげたいけど、マイナス1点。 [映画館(邦画)] 9点(2008-02-09 15:31:58)(良:2票) |
6. サイレントヒル
《ネタバレ》 ゲームで慣れていたせいか、そこまで怖さを感じず。逆に言うと、ゲームが怖すぎですよ。敵キャラもかなり忠実に再現してましたけど、ゲームじみすぎていてリアリティーが無いんだよなぁ…。貞子のほうが怖いっスよ。 [DVD(字幕)] 6点(2008-01-27 22:01:00) |
7. ラストラブ
《ネタバレ》 田村ダンディズム。テンポ良く観させてはくれたのだが、多少の展開の無理はあり、というかYOSHIよ、どんだけ偶然が起きるんですか(笑)子役のちびまる子ちゃんが泣かせる。映画というよりも連ドラでやった方が観させたのではないか。『恋には命を賭ける、結婚には幸せを賭ける』…うーむ、確かに。 [映画館(邦画)] 6点(2007-12-02 00:38:11) |
8. DEATH NOTE デスノート the Last name
《ネタバレ》 前後編2回でどう物語を終結させるか見物だと思っていましたが、こうきましたか、いや、こうせざるを得なかったでしょうね、の期待水準を超えるまでにはいたらない、これまた何とも許容範囲内の内容。しかし、前半よりキャラが増えた分、世界観は広がりましたね。個人的に戸田恵梨花のミサミサはどうなもんかねぇと劇場でみた当初は思っていましたが、案外はまり役なのかもしれませんね、もう少し役づくりして太って欲しかったですが。しかし、ノートのルール等、どうにも原作をみずしていきなり映画から入ってきた人にはつらい映画であろう。 [映画館(邦画)] 6点(2007-11-16 02:00:33) |
9. DEATH NOTE デスノート(2006)
《ネタバレ》 この原作を映画にする勇気をまず評価。これは脚本でなくて、世界観を楽しむための映画ですね。原作のファンとしては許せる範囲かと。松山の「L」がいかにはまり役であるかが発見できただけでも儲けものではないか。南空を殺さんとちぎったノートに書きこむ藤原の字が汚い、汚い。 [映画館(邦画)] 5点(2007-11-16 01:54:44) |
10. 自虐の詩
《ネタバレ》 今年の邦画最高峰というと褒めすぎか。原作の哀愁感というか、人間の孤独と偉大さを描ききる感じをなんとも良く映画に落とし込んでいる。一見して表面的にはろくでも夫婦でありながら、その過去いきさつを順々に描いていくことで、人の縁と生のなんとも悲しく愛しくあるのを感じさせるやり方は原作そのままに、観る前と観た後の自分の心のあり方を変えさせてくれる。役者も良く、すきがない。最後の安藤優子の曲も良い。もう一度みたくなる映画。 [映画館(邦画)] 9点(2007-11-15 00:28:10) |
11. 恋空
《ネタバレ》 脚本が強引すぎる。 展開がベタすぎる。 新垣結衣が下手すぎる。 小出恵介がキモすぎる。 香里奈と高橋ジョージの配役が無意味すぎる。 以上の理由でこの映画は不完全です。 期待しすぎたからなのか…まったく序盤から置いてけぼりをくらって感情移入が一切できなかった。これが携帯小説の限界か。三浦春馬は意外に健闘。 [映画館(邦画)] 3点(2007-11-15 00:11:45) |