1. 永い言い訳
《ネタバレ》 自分を肯定できない男幸夫の物語。 (それにしてもなんて皮肉な名前だろう。) どんなに他人を愛そうとしても、一定の距離に踏み入ると自分から距離を設けてしまう。 幸夫を置いて行って、 真平くんが父・陽一のトラックに乗り去って行くシーン。 幸夫の後ろ姿を見ていてどうしようもないぐらい虚しくなってしまった。 幸夫が始めて夏子の死と対面する最後のシーンでも、 結局、夏子も幸夫も愛し合っていないことが作品の途中で判明しているから、 何も解決していないのだ。(そもそもこの作品には解決するべき問題自体がないのかもしれない。) 幸夫の明るい未来が全く見えない。 人間の胸の一番奥底を抉り出す作品でした。 個人的にはこういう作品が大好きだ。 [インターネット(邦画)] 8点(2017-12-30 17:26:10) |
2. 三度目の殺人
《ネタバレ》 難解、あまりにも難解だ。 鑑賞後解説サイトを読んでなんとなく理解したが、 納得はいかない。結局この映画は何を伝えようとしたんだろう。 法廷の腐敗? 聖書的神話? それともただのサスペンス? 鑑賞者に委ねる作品、 それもいいけどなんだか焦点が定まっていない感じがした 。 蛇足だがこの監督のタイトルのネーミングセンスは相変わらず飛び抜けてる。 [映画館(邦画)] 6点(2017-09-19 22:18:52) |
3. そして父になる
《ネタバレ》 知らぬが仏とでも言えば良いのだろうか。 言うだけ言って、選択を委ねる病院は無責任だ。 4人の親が全く異なる性格の持ち主であるのが面白い。 気の強い真木よう子、おちゃらけていてるリリフランキー、気難しい福山雅治。 そして静かに苦難を受け入れる尾野真千子。(個人的には彼女のキャラクターが一番すきだった) 様々な個性と考えがぶつかり合い、最後には子供だけでなく親たちも成長している。 一方で、斎木家の描写をもう少し観てみたたいとも思った。 リリー・フランキー演じる斎木雄大もなにかバックストーリーを持っているはずだ。 最後風呂の中で慶太くんが静かに見つめる雄大のタトゥーがそれを暗示している様に感じた。 そして、父になるというタイトルのセンス素晴らしい。 最後双方がどちらの選択を取ったのか観客の我々には分からないが、 どちらの選択をしても今後苦難が待ち受けているのは間違いない。 それでもどちらの家族も応援したい。そしてどちらの家族もその苦難を乗り越える事ができるだろう。 そんな風に思わせてくれるちょっと悲しいけど爽やかな映画だった。 [インターネット(字幕)] 8点(2017-08-27 19:26:35)(良:2票) |
4. 花とアリス〈劇場版〉
二度目の鑑賞。 タイトルと共に白い息を吐きながら二人仲良く登校する最初のシーンが大好き。 鈴木杏もいい演技をするが、岩井俊二が撮影する蒼井優は別格。 蒼井優の一番美しく繊細な部分を映し出している。 驚いたときなどの彼女のコミカルな表情はなんだか可笑しいがどうにも可愛いと思ってしまう。 リリィシュシュで脇役のいじめっ子として出演していた郭智博がまーくん役を演じているのもなんだか感慨深い。 演技は決して突出していなかったが、作品にいい味をもたらしている。 純粋でお茶目それでもお互いの強い意志は貫ぬく花とアリスのなんだか些細な物語。 小さな紆余曲折は色々あったけど最後は皆が笑顔でエンドロールを迎えることが出来る。 これは間違いなく名作だ。 [インターネット(邦画)] 9点(2017-05-25 22:04:46) |
5. 四月物語
《ネタバレ》 岩井俊二が撮影する少女は躍動感にあふれている。 この作品の松たか子も例に漏れず。二十歳の松たか子は衝撃的にキュートだ。 特に最初の荷物が運ばれてくるシーン。 引越し業者をどうにか手伝おうとする彼女の行動に自然と笑みがこぼれてしまった。 優しくてどこか繊細な彼女。 (他のレビューワーさんが記述しているように) この映画はそんな兎月の日常の一部を描写するプロモーションビデオに近い。 4月という短い期間を切り取った不思議な魅力を持つ作品。 最後壊れた赤い傘で雨を凌ぐ彼女の姿とそこに浮かぶ笑顔。 なんだか明るい未来の兆しが見えた。 [インターネット(邦画)] 9点(2017-05-24 21:33:04)(良:1票) |
6. 春との旅
なんだか全てが不自然な作品だった。 特に会話の中でモノローグの様にずっと一人で喋り続ける場面が目立った。 一環としたテーマもいまいち見えてこなかった。 それでも素晴らしい構図や情景が多数あった。 なんとなく鑑賞するには丁度いい作品かもしれない。 [インターネット(字幕)] 6点(2017-05-03 19:28:48) |
7. フラガール
《ネタバレ》 「良い映画」でもその一言で完結してしまう作品だ。 不要な泣かせポイントが私にはイマイチはまらなかった。 蒼井優は相変わらず透き通った良い演技をする。 完全に私個人の願望だが、徳永えりの素朴ながら希望に満ち溢れた感じが好きだったので、 途中で「フラガール」を離脱せずに最後まで踊ってほしかった。 [インターネット(字幕)] 7点(2017-05-01 22:52:41) |
8. 渇き。(2014)
原作は未読、「告白」と同じ映画監督だから面白いだろう という軽い気持ちで鑑賞。 予想以上に バイオレントでダーティーな作品。 一言で言うならば「狂ってる」。 ポップな雰囲気に反して内容は果てしなくヘビー。 クラブのシーンから察するに、独特な雰囲気にかなりの趣を置いている。 ほかのレビューでも述べられているが、これ以上に人を選ぶ作品は近年あまりない。決して安易に他人に進められるような映画ではない。 [映画館(邦画)] 6点(2014-07-01 00:42:58) |
9. ソナチネ(1993)
《ネタバレ》 半年ぶりに3回めの鑑賞を終えたので感想を書くことに。正直に言ってしまうと、映画自体は難解すぎて北野監督が何を伝えたかったかは未だに理解出来ない。しかし、何故か時間が経つと無償に再度鑑賞したくなる作品。 構想は単純明快。しかし、景色と登場人物を映し出す一つ一つの映像の中に 異なる小さな物語を創作している。数々の小さな物語(ショット)を重ねることにより大きな「何かを」を表現しているのだ。 また、素人だからこそ出せる北野武の演技もこの作品には欠かせない。村川の独特な雰因気とニヒルな表情が味を出している。ロシアンルーレットで自ら頭を撃ち抜く場面で見せる純粋無垢と同時に不気味、そしてどこか凛々しい笑みこそが上記に書いたような「小さな物語を創作」している決定的な芸術的ショットに違いない。 [DVD(邦画)] 9点(2014-02-06 01:01:37) |
10. 劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編] 叛逆の物語
《ネタバレ》 他のアニメとはあまりゆかりのない私でしたが、全12話と短いこともあり3ヶ月ほど前にまどか☆マギカシリーズを全て観覧。あまりにも予想外の展開とその独特の世界観に引きこまれあっという間にファンに。丁度 新作の映画も上映されるということで映画館まで足を運んでみた。 これまでのTVシリーズのコンセプトとの大きな違いに戸惑いを隠せず。この世界に至るまでの説明が不足し過ぎていて、全体像が全く把握出来ない。時間に限りがあるためなのか(前のレビューにもある通り)会話の中でそれを説明しようとするため、至極つまらない。 元来まどか☆マギカはその単純なストーリにショックバリューを挿入するところが売りだったのに、なぜこんな作品に仕上げたのか 狙いが全くもって理解出来ない。期待が大きかっただけにかなり失望してしまいました。 [映画館(邦画)] 3点(2013-11-20 17:20:25) |
11. 風立ちぬ(2013)
菜穂子と再会するまでの時間が少々長く中だるみ感は否めませんが、最近のジブリ作品の中では間違いなく当たりだと思います。物語に内容は少ないですが、映像が綺麗で飛行機がとにかく事細やかに描かれており感動しました。 [映画館(邦画)] 7点(2013-07-31 20:17:59)(良:1票) |