1. ワイルド・スピード/EURO MISSION
《ネタバレ》 1作目から順に鑑賞。 ドミニクファミリーとしては前作のまま終わっていたらメデタシなところ、ホブスが捜査協力を依頼するには「レティが生きていた?」くらいの動機付けは必要なわけで、そこはすんなり入れたし、最後まで観れば、やっぱり彼らもホームに帰りたかった、というのも理解できる。 そういう意味では、1作目から観ていないとイマイチ入り込めないストーリーかもしれない。(最後は3作目TOKYO DRIFTにもつながるし) それにしても、前作「MEGA MAX」から普通のハリウッドアクション娯楽大作になっちゃった感じの本シリーズだが、本作に至ってはほとんど「ミッションインポッシブル」なみのミッションとアクションが展開され、そもそもこの人たち単なる車好きの強盗集団だったよな……、なんて考えながら、国際犯罪組織のプロを相手にした格闘や銃撃戦を観ていると、そんなことどうでも良くなったし、ヴィン・ディーゼルがブルース・ウィリスに見えてきたのもご愛敬。 とはいえ、F1みたいな装甲車でどんどん車を跳ね上げたり、クライマックスではいよいよ戦車も登場してのカーアクションは新しい発想で見応えがあった。 また、ストリートレースというお約束も忘れずに挿入されている。 ラストには3人目のハゲも登場し、次回作への期待も高まった。 ここまで来たらハゲ3人による三つどもえが観たい。(さらにブルース・ウィリスが加わればパーフェクトだ) 気がつけば、シリーズのファンになっている自分に気づき、まんまとやられた感じがする作品だった。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2020-06-17 11:20:21) |
2. REC/レック2
《ネタバレ》 前作が怖かったので、怖い物見たさで鑑賞。またあの閉鎖空間に連れ戻された恐怖感はあったものの、お約束のミッション最優先で情報を秘匿し続ける典型的なキャラと弱っちく取り乱す警備隊のおかげで面白さは前回からかなりトーンダウンしている。途中から乱入するバカガキどもも見ていて腹が立ってくる。その上、最後、彼らを回収していないで終わってしまう中途半端さ。まあ、キリスト教文化の国では意味がある内容なんでしょうが、日本ではあのエクソシスト的展開はイマイチピンときませんね。 [DVD(字幕)] 5点(2010-08-02 09:17:53)(良:1票) |
3. ●REC/レック(2007)
これは怖い。 閉ざされた空間と主観撮影のマッチングが自然になされており、観客は強制的に主人公視点にもっていかれる。その手法を見事に活かした映画、いやこれは「映画」なのだろうか。他のレビューを見て気づいたが、音楽すらないという徹底ぶり。観客に極力演技と思わせないという意味では有効なのだろう。この手のホラーものは、圧倒的多数の驚異からある空間へ逃避するシチュエーションと、この作品のように、外界は安全なのに、閉鎖空間の中は極めて危険というシチュエーションがあるが、空間から脱出できれば助かるという意味では、後者の方は希望が残されている分、恐怖感が増すのだ。しかし主役の女性キャスターがやたらとやかましく耳障りだったし、もっと同情できうる人物設定があれば良かったのではないか。 [DVD(字幕)] 7点(2009-10-14 09:37:54) |
4. 28週後...
《ネタバレ》 ロンドン発のRAGEウイルスの蔓延という前作の世界観を踏襲しつつも、登場人物は一新しており、ある家族がストーリーの軸となる。冒頭は「28週後」のかなり手前時点における、感染者の襲撃シークエンスから始まるが、のっけから作品世界に一気に引き込まれる。ドンが暗い室内から脱出し、一転、白昼、どこからともなく集まってくる感染者達からの必死の逃亡シーンは、悲しげな音楽と相まって、まさにこの世の終わりを思わせる名シーン。その後、子供達や母も物語に加わり、米軍もお手上げの悲劇が繰り返されていくわけだが、ラストも含め救いのない展開に正直ヘコむ。一般にウイルスというものは当然ながら近親者から感染することが多い。見おわったあと、もし自分の愛する人間があのような凶悪なウィルスに感染したら、あるいは自分自身が愛する人の目の前で感染してしまったら、という最悪なイマジネーションを膨らませてしまったが、この作品の意図するところの一つは、そういう事なのだろう。全体としては緊張感が最後まで続き、期待した通りの良作だった。 [映画館(字幕)] 7点(2008-02-04 14:25:49)(良:1票) |
5. 死ぬまでにしたい10のこと
《ネタバレ》 原題と違うキャッチ-な邦題には議論があるところですが、商業的には目を引いて正解なのだろうし、内容を端的に象徴しており、これはこれで良いのでは。私は見終わってから原題を知りました。原題を直訳すると「私のいない私の人生」となり、一瞬「?」となりましたが、エピローグにアンが死んだことが暗示され、アンと関わった人たちが次々に映し出されたことを思い出し、それらの人々が大なり小なりアンの影響を受けていることがわかりました。東洋思想でいうならば「縁」の思想とでもいいましょうか・・・。そして、それらの人々こそ「私のいない私の人生」であり、この作品の主題ではないかと思いました。生きている以上、自分だけの人生はありえないのと同じように、死後も(たとえ僅かでも)自分の影響なしの世界はありえない、アンの場合はこうでしたけど、あなたはどう考えますか?との問いかけである。本レビューの投稿数の多さからいっても、その意図は少なからず成功しているのではないかと思います。もう一つ、死期が近いことをアンが近親者に知らせなかったことに一般的には違和感を覚えるところですが、知らせることによって「したいこと」の半分くらいが出来なくなってしまうのもまた現実なのでしょう。作品としても、カメラワークや音楽など、なかなかの佳作だと思います。私としては刑務所の父が言う「愛する人が望むように生きられなかった」というセリフが悲しく印象に残りました。 [ビデオ(字幕)] 7点(2005-08-16 02:20:41) |