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枕流さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 496
性別 男性
年齢 42歳
自己紹介 皆様のレビュー、いつも参考にさせていただいております。私のレビューも参考になれば幸いです。

2012年以降忙しくなったので、レビューを一言にしています(上半期分は6月末にまとめて投稿)。参考にしにくいかもしれませんが、あしからずご了承ください。採点基準は以前と同様です。

私の連絡先はこちら⇒えむいーあーる75jp[あっとまーく]yahoo.co.jp

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1.  ミッドナイト・イン・パリ
期待はずれ。これがアレン映画で興収1位というのは何とも納得がいかない。
[映画館(字幕)] 6点(2012-07-02 20:54:56)
2.  すべて彼女のために 《ネタバレ》 
実話かと疑ってしまうほど真実味のある映画だった。ジュリアンは大学の先生で何となくおじさん臭い男。妻のリザはジャーナリズム関連の仕事をしており、若くて美人。まずこの配役がうまい。ジュリアンにとってリザは明らかに身に余る妻なのだ。二人の間にはオスカルというまだ幼い息子がいる。ラブラブで何一つ不満の無い幸せな日々を送っていたある日、突然リザが殺人罪で逮捕されてしまう。凶器の指紋という物証もある上、運悪く状況証拠も揃っており、有罪の判決が下る。残されたジュリアンにとってはまさに青天の霹靂であり、状況の打開を試みるべく、彼は妻の脱獄計画を練り始める。 この映画のテーマはズバリ愛である。ジュリアンは一切妻を疑わない。この設定が映画の面白みを殺ぐという意見もあるかもしれないが、これは映画のテーマ上、仕方が無いことであろう。私にとっては、この設定だけでかなり心を打たれるものがあった。美しい最愛の妻を取り返すためなら、全てを擲っても良いと開き直るジュリアンの姿はとてもかっこいい。私も将来結婚するなら、そこまで深く妻を愛したいものだ。 当然ながら、ジュリアンは犯罪にはど素人なのだが、その彼が脱獄計画を練る様も興味深い。着実に少しずつ決行に向けて準備を進める描写にはリアリティがあった。時には悪党に騙されながらも、妻を助けたい一心で決してあきらめず何度もチャレンジする彼を観ていると思わず応援したくなってくる。それだけにいよいよ決行に移る終盤では、思わず手に汗握ってしまった。 ただし、上映時間が短いだけに、粗い部分があるのも確か。ジュリアンとその父母兄弟との関係については、もっと設定を作りこめるし、リザがいなくなった後にジュリアンが公園で出会う女性との間にももう少しドラマがあって良い。そのあたりをきちんと修正してくるであろうハギス監督によるリメイク版も楽しみだ。
[DVD(字幕)] 7点(2011-10-10 20:05:08)
3.  28週後... 《ネタバレ》 
結局コードレッドの徹底が最善だったって言う夢も希望もないオチには笑いました。
[DVD(字幕)] 5点(2011-08-07 21:55:28)
4.  アレクサンドリア 《ネタバレ》 
知的な女性を演じさせたら右に出る者はいないレイチェル・ワイズがはまり役の作品。ヒュパティア様がかわいすぎる。キリスト教勃興期の激動のアレキサンドリアを舞台に、物語の筋は「宗教」と「学問」の相克をメインテーマに置き、それに恋愛のスパイスを振りかけたよう。経験上、こういう歴史ものは描きたいものを欲張りすぎてとっちらかってしまう傾向にあるが、残念ながらこの作品もその印象を免れない。マルタの大規模なセットで、大量のエキストラを動員したアレキサンドリア支配階級とキリスト教徒の争いは確かに見応えがあるが、その分、主要な登場人物同士のコミュニケーションが十分に描けていない印象だ。 ヒュパティア様を中心に(まさに恒星のような輝き!)奴隷ダオス、貴族のオレステス、テオンがその周りを回りながらヒュパティア様に言い寄ったり、論戦したり、物陰からじっと眺めたりしているのだが、まず、テオンが早々に脱落する(出て来なくなる)のがつまらない。意外とオレステスがまともなだけにもう少し屈折した変態キャラで前面に出てきて欲しかった。逆にオスカー・アイザックは「ロビン・フッド」や「サッカー・パンチ」で変態のイメージが染み付いていたが(失礼な話だが)、オレステス役を上手に演じていたと思う。決して馬鹿ではないんだけど、ヒュパティア様には追いつけない哀しい役どころで最も共感できた。ダオスを演じたミンゲラの暗い目と荒々しい演技も忘れがたい。 それだけに冒頭で触れた「とっちらかった」感が残念だ。どのテーマも監督が描きたかったものなのだろうが、もう少し登場人物を絞るか(テオンは要らないかな~)恋愛要素を減らすかしないときつい。中身は十分濃厚だっただけにもう少し映画自体を長くしても良かった。ただし、歴史ものが苦手な僕でもそれなりに楽しめたので、歴史ものが好きな人からしたらかなりの傑作なのかもしれない。 それにしてもレイチェル・ワイズはいい!あらためて出演作を観直してみたい。
[映画館(字幕)] 6点(2011-05-18 23:24:29)
5.  愛する人 《ネタバレ》 
家族の絆とは「血」か「時間」か。養子制度をどう考えるか。とても興味があるテーマであり、期待して鑑賞した。いつも友人と議論になるが、恵まれない孤児がいるのなら、子供を作るよりも養子を受け入れるほうが、最大多数の最大幸福という観点上、素晴らしいことであり、養子制度は日本にもっと根付かせるべきなのではないか。 それはさておき、映画の出来としては今一歩及ばずという印象だった。演技派をそろえており、それぞれの演技がアカデミー賞候補になってもおかしくないほどだが、どうも脚本が欲張りすぎた印象だ。この映画は3人の女性が中心となって話が進行する。それぞれに個性豊かでもっと色々なことを知りたくなるキャラ設定なのだが、深い部分まで掘り下げた描写がされていない。というか時間的な制約により、そもそもそこまで掘り下げることが不可能なのかもしれない。原作があってその映画化だからかなと思っていたが、そうでもないようだ。 黒人夫婦のエピソードは養子制度を考える上で重要だが、エリザベスの少女時代を丁寧に描くことで補完可能だろう。思い切ってここを丸ごと省き、その分、親子の話に焦点を当てた方が良かったかもしれない。 登場人物一人ひとりに魅力あっただけに、それが裏目に出てしまった。そういう意味で残念な作品。だが、一見の価値がある。アメリカに比べて養子に抵抗感の強い(?)日本では、どう受け止められるのかが興味深い。
[映画館(字幕)] 7点(2011-03-13 21:15:17)
6.  瞳の奥の秘密 《ネタバレ》 
基本的に、熟年期に入った登場人物が過去の愛を回想する物語は大好物なので、7点か8点で迷ったが、8点をつける。同じようなテーマを扱った佳作「日の名残り」に匹敵する出来である。 まるで変奏曲の様に「瞳は雄弁に物語る」という主題を、さまざまな登場人物が繰り返し見せ付けてくれる演技合戦のような展開は観ていて気持ちがよい。特にベンハミンがイレーネに相談があると言って、イレーネが一瞬期待するも、結局その内容が当て外れであることに気づくシーンはイレーネ役のビジャミルの瞳の演技が迫真で、観ていて思わず涙が出そうになった(ラストの伏線になっているのも好印象)。主演2人はもちろんのこと、ゴメス役のゴディーノのいやらしい瞳の演技をはじめとした脇役の演技にもぐっと来る。 監督はアメリカのTVドラマシリーズ作成にも関わった方のようで、ハリウッド的な盛り上げ方も巧みだ。他の方も書いていらっしゃるが、空撮から一気にスタジアムの喧騒に引き込んでいくシーンやゴメスの追跡シーンの撮影、「A」の打てないタイプライターといった脚本上の伏線にはその影響が見て取れる。正直に言って、後者はちょっとやり過ぎで、「策士策に溺れる」ような印象もあるが、決して失敗はしていない。シリアスなラブストーリーには適度な娯楽性も必要だ。ただし、唯一気に入らないのは少し安易な気がするゴメスの自白シーン。あの程度で自白というのは少し骨が無さ過ぎる。 最後に、過去を引きずりながら生きるリカルドを見て、ベンハミンが今までの優柔不断振りを払拭するラストは爽快。人間は過去を振り切れない。それはそれで受け入れればよい。未来の選択は過去の経験が元になっているのだ。
[映画館(字幕)] 8点(2010-10-31 16:39:50)(良:2票)
7.  グリーン・ゾーン
正直に言って、ポール・グリーングラス-マット・デイモンのタッグにはもっと期待していたので、期待以下といえば以下ですが、並みのアクション・サスペンスは遥かに超える出来と思います。物事が主人公にとってうまく進みすぎる嫌いはありますが、まさにノンストップで息もつかせない展開でした。アクション部分のラストも、展開がゆっくりであれば想定できる範囲なのですが、その時はまさかそういう方向に行くとは思わず、びっくりしてしまいました。 ちなみに撮り方に賛否両論あるようですが、私は手ぶれには強いほうなので、その点は特に減点対象とはしていません。また、アメリカ嫌いではないので、イラク戦争の大義云々を持ち出す気もありません。純粋に一個の戦争モノとしての評価です。
[映画館(字幕)] 7点(2010-05-31 22:00:25)
8.  この自由な世界で 《ネタバレ》 
ケン・ローチ監督の作品はかなりリベラルよりの視点のものが多く、あまり肌に合わないなと感じることが多いのだが、この映画については、割と偏った感じがしなくて観やすかった。ただ環境と時代に流されていく女主人公の強さや弱さはリアリティがあったし、子供や親との関わり方もよく世相を反映していると感じた。ちょっと甘いラストには不満も残るが、観てよかったと思える作品だった。
[DVD(字幕)] 7点(2009-10-23 19:11:43)
9.  それでも恋するバルセロナ
大好きなウディ・アレンの作品でありながら、女性層を狙ったやけに大々的なプロモーション活動に一抹の不安を感じていたが、杞憂に終わった。やっぱり、ウディ・アレンの映画は最高だ。ラブストーリーを作らせたら、当代随一だ。   バルセロナにひと夏の休暇に訪れたヴィッキーとクリスティーナが、女っ蕩しの芸術家と出会って一騒動巻き起こるという話なのだが、キャラ設定が絶妙。恋愛にカタい女とユルい女、それぞれの持つ魅力や危うさには納得しっぱなしだった。話に無理が無い。   ここのところアレンのお気に入りであるスカーレット・ヨハンソンはクリスティーナという適役を得て、まさに「水を得た魚」状態だった。自分がしゃべってるときもうまいし、周りがしゃべってるときの表情もうまい。今一番好きな女優だ。この作品でアカデミー賞助演女優賞を取ったペネロペ・クルスもいいし、ヴィッキー役のレベッカ・ホールもいいけど、一番輝いていたのは彼女だったと思う。
[映画館(字幕)] 8点(2009-07-21 23:55:43)(良:1票)
10.  麦の穂をゆらす風 《ネタバレ》 
ケン・ローチ作品は、一方的なリベラル視点の映画だろうということで、面白くなさそうで敬遠していたのだが、食わず嫌いも良くないだろうと思って鑑賞してみた。結論からすると、なかなか興味深い歴史モノだったが、鑑賞前の予想と大差は無かった。 1920年代のイギリスによるアイルランド支配が続いていた時代の話だが、当然ながら、視点は徹底的にアイルランド側だ。鬼のようなイギリス兵が傍若無人にアイルランド人を弾圧している。中国映画に出てくる日本軍兵士を想像してもらえば分かりやすいだろう。そんな中、主人公のデミアンは、医者としての将来を嘱望されながらも、兄のテディと共に独立運動に身を投じてイギリス軍を狙ったテロ活動を行う。彼らの活動は一定の成果を上げ、イギリスはアイルランドを自治領とすることを決め、兵士たちを引き揚げた。 しかし、ここからが難しい。デミアンたち主戦派は、あくまでも完全な独立をもぎ取るために活動を継続しようとする。しかし、兄のテディは自治領として成立したアイルランド自由国軍に入り、ここでかつての同士だった兄弟は袂を分かつことになってしまった。兄弟が急進主義者と漸進主義者として対立することになり、ここから物語は俄然面白くなるものと期待させられた。が、ここでも製作者側がデミアンに肩入れしてしまっているため、物語に厚みが出ない。もちろん、テディが悪人として描かれることは無いし、両派が議論する場面もあるのだが、基本的に「大義はデミアン側にあり!」という姿勢で描くから、どうも気持ちが盛り上がらないまま終わってしまった。 カメラワークやアイルランドの美しい風景はとても印象的だったので6点をつける。
[DVD(字幕)] 6点(2009-06-28 17:54:27)
11.  チェ 28歳の革命 《ネタバレ》 
。「カストロとゲバラがキューバ革命を起こし、バティスタ政権を打倒した」とか、ピッグス湾事件の顛末程度は知っている状態で鑑賞。 伝記映画というのはこうなってしまうものなのかもしれないが、ドラマ性、エンターテイメント性を全く無視した作りなのには若干閉口した。ゲバラがアルゼンチン人だったとは知らず、少し驚いたが、彼がなぜ共産主義に傾倒したのか等については一切語られないため、もどかしい感じもする。全体的に、(恐らくあえて)ストーリーの焦点を散漫にし、ゲバラの人生全体を捉えようとしているため、基礎知識が十分でない人にとっては、更に苦痛な2時間となるだろう。 ただし、ドキュメンタリータッチの撮り方はなかなかイカしてるし、デル・トロの演技力には改めて惚れ直したので、通常ならば4点のところを5点としておく。次回作も劇場で観ようという動機付けにはなった。恐らく次回作の方が面白いはずだし、そうしてもらわないと困る。
[映画館(字幕)] 5点(2009-01-12 00:54:19)
12.  アパートメント(1996)
新感覚ラブストーリー~ミステリー仕立て~といった感じだが、プロットの練りこみが半端じゃないだけに、チープには堕していない。2度続けて観る気は起こらなかったので、1度しか観ていないが、正直、細かいところまで頭の中で再構成するのは無理だった。ただ、なんとなく見ても十分おしゃれだし、イケてる映画を観たという満足感は強い。とにかく、美男美女が右往左往するし、撮り方もセクシーなので、ただもう耽美的に映像を楽しみたい!という方にもお勧め。僕としては、比較的苦手なタイプだが、うまく作れているので、最後まで飽きなかった。
[DVD(字幕)] 7点(2008-09-11 23:47:08)
13.  トーク・トゥ・ハー
おぞましい現代版眠り姫。これはちょっと生理的に受け付けない。マルコがベニグノとの友情を育んでいく過程は理解できたが、そっちに持って行っちゃうか~という印象。ベニグノの気持ちも分からんではないんだが、これはもう気持ち悪いとしか言えない。でも、何か気になるのがこの監督の作品。やっぱり才能があるんでしょう。次行ってみよう次!
[DVD(字幕)] 5点(2008-07-19 09:16:08)
14.  ボルベール/帰郷
「オール・アバウト・マイ・マザー」を前に観て、「ちょっと苦手かも」と食わず嫌い気味だったアルモドバル監督ですが、母親が意外と高評価だったんで観てみることにしました。そもそも、この映画、近親相姦がテーマというところで、かなり引いてたんですが、実際に観てみるとそんなに嫌な描写があるわけでもなく、プロモーションの仕方に少し腹が立ちました。 まさに「オール・アバウト・マイ・マザー」と非常に似たコンセプトの作品なのですが、脚本がこちらのほうがしっかりしてるかなという印象。お茶目なおばあちゃんも自然体な娘も少し引っ込み思案のお姉ちゃん(演技がうまい!)もいい味出してましたが、舞台の中央で大輪の花を咲かせていたのは、やはりペネロペ・クルス。圧倒的にグラマラスな肢体を原色の衣装で飾ったその姿には、見惚れるしかありませんでした。気性の激しい強い母親を見事に演じきった、その演技力もすばらしい。女性讃歌であると同時に、男性でも楽しく観られるこの映画は傑作と呼ぶしかないでしょう。 「アラビアのロレンス」のような男性しか出てこない映画も大好きですが、こういう女性しか出てこない映画も新鮮で楽しめました。脚本もアルモドバル監督なんですね。こんなに深く女性を描けるなんてすごい人だ。少なくとも、男性から見た女性は描ききれていると思います。
[DVD(字幕)] 8点(2008-04-18 00:16:36)
15.  ボーン・アルティメイタム 《ネタバレ》 
すごい映画だ。これほど、映画館で観て良かったと思うことは滅多に無い。モスクワそしてロンドンを舞台にした出だしから怒涛の展開で度肝を抜かれる。ケータイで素人に細かく動きの指示を出しながら、そいつを狙う邪魔者を次々と片付けるボーン。プロ集団であるCIAをいとも簡単に煙に巻くボーン。空前絶後にクールでスタイリッシュ!緊迫感を盛り上げる音楽の使い方も秀逸だ。こういう臨場感の必要なシーンはやっぱり手振れカメラ撮影に限ります。この時点で、大音量の映画館なのをいいことに、「かっこいい」とか「すげぇ」とか大声で独り言言いまくりでした。そして、マドリッドでニッキー登場。彼女が何でボーン側にすぐついちゃうのか、組織を裏切る度胸があるのかは謎なんですが、まあええわ、そんなこと。警察呼んで混乱引き起こしてドロンしちゃうボーンに惚れ惚れしてました。それから、舞台はマラケシュへ。何なんだ、このバイクの動きは?階段を上ったり下ったり飛んだり跳ねたり大忙し。そして、話は大詰め。NY!キタコレ!前作に引き続き、ブレまくりで最早何が起こってるかわかりにくいカーアクション、そして宿敵との対決。ボーンの問いかけには唸りました。そして、ラストシーン。前作を超えたかもしれないラストシーン!ニッキーは表情だけで全てのファンの気持ちを代弁してくれました。MOBYの音楽で鳥肌立ちまくり。涙が出ました。圧倒されて泣くのは初めてでした。全体を通じて、細々したところで前作、前々作と同じネタ使いをしているところも心憎いんですよね。でも、これは同時にシリーズ初見でも楽しめる作品でもあります。シリーズを観てないからと二の足を踏んでいるあなた!これ観てから前作観ても遅くはないんで、劇場に行った方がいいですよ!
[映画館(字幕)] 10点(2007-11-11 18:23:18)
16.  死ぬまでにしたい10のこと 《ネタバレ》 
どちらかというとありきたりのストーリー。しかし、最近はやりの難病モノでありながら、ここまで泣かされたのは初めてだ。死を宣告される前と後で、彼女の生活にそれほどの違いが無いのがまたリアルでいい。僕が彼女でもしただろうなと思う選択ばかり。人は、もっと死を素直に受け止めるべきだし、実際にそれができる人も多いのではないか?ギャーギャー泣き喚く邦画が多い中で、ヒロインが静かに淡々とそれを受け入れてくれる洋画を見るのは何か新鮮だった。本来なら逆のはずなのだが。ある意味、べたべたな脚本ながら、ここまでストレートに胸を打つのは、役者がしっかりしているからだろう。いろんな人に薦めたくなる映画だ。僕は彼女のように浮気はしないと思うが、気持ちは十分に理解できる。ひっそりとしてみたかった浮気をし、自分のいない生活を思い描き、そして死ぬ。そんな彼女を誰が責められようか?彼女の夢が映し出されるラストシーンは視界が曇った。「本当にそうなったらいいね」と彼女に語りかけてあげたいし、本当にそうなったと信じたい。
[DVD(字幕)] 9点(2007-08-18 00:51:37)
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