1. レ・ミゼラブル(2012)
《ネタバレ》 お断りしておきますがミュージカルファンです。東宝で2度観たことがあるけど、とにかくエポニーヌの「on my own」が大好きで。案の定、映画でもこの曲がらみの前奏が聞こえただけで目からは勝手に涙が大量に(もう条件反射)。隣の人は引いてるだろうな~と思いつつ、体震わせて全編ほぼ泣いてました。でもこの涙は映画によってもたらされたものではなく、私にとっては「最高に完成された音楽」のせい。たとえ目をつむっていたとしても、自分は同じくらい号泣していただろう自信があります。ここからが映画の感想になるのですが、当たり前のことながら、やはり映画は生々しかった。生々しいことの良さが、冒頭のシーンや下水道のシーン、ラストのシーンで感動となって降ってくるんだけど(パリの雰囲気や下水道の中なんて、自分の想像力を遥かに超えていた。素晴らしい!)、生々しいことの辛さの方が今回多かった。「革命」ということを、自分の中で美化しすぎていたというか。死体を累々と並べられ、子どもが光を失った目を開けたまま放置されている。革命って、人が死ぬって、こういうことなんだと、舞台ではオブラートに包まれていた部分がすごく生々しく迫ってきました。でも、舞台では決して伝えきれないことを伝えている、という面では、完全ミュージカル形式の映像化、という試みは成功しているのではないでしょうか。とにかく原作に力がある。音楽に力がある。そして主演クラスの男優女優の歌もそこそこ成功している。一度は観て、そして舞台に観に来て、と言いたくなる作品です。 [映画館(字幕)] 8点(2013-02-05 20:36:21)(良:1票) |
2. ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2
《ネタバレ》 そりゃ行かなけりゃ。ハリーポッターがついに完結するんですもの。これだけは映画館で見納めしなきゃということで、行きましたよ…。原作ファンで、ラストの死の秘宝だけは、待ちきれずに原語で読んでしまいましたよ。でも、やっぱり原作と映画って違いますよね。part1の賢者の石から何作か経て、原作と映画はまったく別物だと学習はしていたのですが…。今回も「え???」というシーンももどかしさも確かに甚だしくありましたよ。でも、スネイプの回想シーンと、ハリーが一度死んだときの駅のシーン、そして何十年か後のシーンが盛り込まれていたことで、何もかも許してしまい10点をつけてしまう自分がいたのでした。本を読んで一番感動して涙したのが、リリーとスネイプの一連のシーンだったもので。そしてハリーが「2人の勇敢な校長先生の名前をお前につけた」と息子に言うシーンが大好きだったもので。何にしろ、これだけ長い時間をかけて、原作のpart1からpart7まで、ここまで具現化してくれたことだけで、私は製作者原作者映画にかかわったすべての方々にお礼を言いたい気分です。ハリー役のダニエルくんがもう少し演技が上手だったらな…とか、監督が…とかいろいろ文句はありますが、とにかくハリーポッターの魔法の世界を「見せて」くれてありがとうございました。原作ファンとして、心からお礼を申し上げたいと思います。生き残った男の子に乾杯!!! [映画館(吹替)] 10点(2011-09-04 00:44:59)(良:1票) |
3. ライラの冒険/黄金の羅針盤
《ネタバレ》 う~んハリポタLOTR好きの私でもこれは今ひとつでしたね…。 何だろう、ストーリーに推進力がないというか。Nキッドマンの役柄も先が読めてしまう程度のものだったし。ダイモンの存在と羅針盤の使い方…というのがこのファンタジーの売りなんでしょうが、ダイモンはともかく、肝心の羅針盤のシーンがワンパターンになってしまっていて面白くない。映像の美しさ、という点においても、後半の舞台がほとんど北極であるがために全体的に青白く変化がない。どなたかもおっしゃっておられましたが、最後にはCG胸焼け…というかお腹いっぱい状態になってしまいました。残念。 [映画館(字幕)] 4点(2008-03-03 22:07:37) |
4. フレンチ・キス
《ネタバレ》 好きですね~。メグライアンの映画では一番好き。特にお互いが惹かれあいつつ黙って寝るホテルのシーンや、リハーサルと称して部屋の中でダンスをする二人、思わず「ケイト」とつぶやいてしまうリュックなど切ないシーン満載で心わしづかみです。かと思えばお約束のメグのドタバタシーンも健在。南フランスの美しい風景に心癒され、時に大笑いし、最後はほろっとできる。何度も繰り返し見たくなる映画です。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2007-10-26 18:09:37) |
5. プライドと偏見
音楽と風景に魅せられた。キーラ・ナイトレイは確かにこの時代の英国人として馴染んでいるとは言い難いけれども魅力的。リジーが伯爵夫人?邸で無理やりピアノを弾かされるが、その曲も主題歌を簡単にした音楽だったのが面白かった。節度と秩序を重んじる国の抑えた情熱が心地よく胸に沁みる。大好きな映画です。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2007-09-12 20:15:39) |
6. トゥルーナイト
《ネタバレ》 BSで観ました。ラストシーンでふと我に返るとテレビのリモコンを握り締めてナイトの皆さんと同じポーズしてる自分が…。入り込みやすい性格や、騎士モノ大好き…というのを置いておくにしても、これはやはりショーンコネリーのアーサー王の力かな…と。素敵でございました。映像は美しいし、キャストは豪華。もう少し欲を言わせてもらえば、ランスロットはやはり別のキャストで見てみたかった、かも。楽しめます。 6点(2004-10-29 23:19:13)(笑:1票) |
7. ハリー・ポッターと秘密の部屋
製作者が明言してますね、「原作に忠実に作る事に重点をおいた」と。原作ファンとしてはひとえにそれを評価したいし感謝したいです。まあ、シリーズものの第2作目だし、魔法学校においてもまだ下級生だし(7年あるうちの2年生)そんなにたいした魔法も使えない。これからですよ、ハリーがかっこよく(?)なるのは。はっきり言って原作を読んだ時点でも、一作目ほどのインパクトはなかったし、三作目ほどの衝撃もなかった(五作目まで読んだ現時点でも、物語としての評価ははっきり言って一番低いかも)。劇場で観た時も正直「長い~」と感じたのは事実だし、苦手なクモやナメクジやヘビがアップになるのは辛かった。でも、想像するだけで今ひとつピンとこなかったドビーやトム・リドルを具現化してくれたばかりでなく、セリフひとつ変えずに忠実に映像にしてくれたことに対しては、製作者の原作へのこだわりと愛情を感じます。多分7作全部揃った段階で、この感謝の気持ちはもっと膨らむんだと思う。今「アズカバン」を観終わった後に書いてるけど、シリーズとわかっている以上、細部を変更されたら後々辛いものがある。アズカバンの残念さを感じた上でのこのレビューです。 6点(2004-10-09 00:13:43) |
8. 仮面の男(1998/ランドール・ウォレス監督)
滅茶苦茶面白い。歴史を知らない人には何じゃこりゃ?なんだろうが、三銃士の物語を小学生の頃「世界名作全集」かなんかで読み、塩野七生かなんかの歴史物を読みまくった文学少女はぜひ見て欲しい。ついでに宝塚ファンで「ブルボンの封印」や「バッカスと呼ばれた男」かなんかを観劇した覚えのある人なら感涙するはず。…って趣味に走りすぎですね、すみません。個人的にはダルタニアンのアン皇太后へのまなざしがかなりツボ。いや~久しぶりに興奮しました。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2004-10-05 00:09:37) |
9. ハリー・ポッターと賢者の石
《ネタバレ》 原作ファンです。同じファンタジーとして括られがちですが、指輪物語が純文学とするとこちらは娯楽小説というところでしょうか。その分主人公のハリーが身近に感じられ、みぞの鏡の前で膝をかかえて座り込むハリーに、思わず涙がこぼれそうになります。本の中で想像していただけの9と4/3番線やクィディッチという競技が、映像として目に飛び込んでくることの喜びといったら…。校長先生以下、マクゴナガル先生、スネイプ先生すべてイメージ通りでこちらも嬉しい限り、いやもう製作の方々に感謝です。ラストについても、物足りなかったり、肩透かしだと感じる…というのはわかります。でも、あれこそが「ホグワーツの1年生」であるハリーポッターの冒険の始まり。これから学年が上がるにつれて、彼が立ち向かうもののグレードも高くなっていく…。それを原作ファンはわかってるから許せるのかもしれませんね。子役さんたちの演技とCGに関しては今後に期待。シリーズ全作揃うことをひたすら楽しみにしてます。 [映画館(字幕)] 7点(2004-07-10 17:15:06) |
10. ハリー・ポッターとアズカバンの囚人
《ネタバレ》 第1作、第2作のレビュー点数が低かったのに対して、今回が評判いいのはひとえに「原作」をどう扱うかという監督の姿勢の差であると感じた。第1作第2作は、とにかく原作に忠実であり、忠実であるがゆえにシーンとシーンがブツ切りになっていた。原作で理解していると違和感がないが、原作を読まないで映画を楽しもうというファンには、とにかく退屈でわけのわからない映画に仕上がっていたというのが事実で、それが映画の評価の低さ(原作ファンからすると異常に低かった)につながっていたと思う。今回は、監督の美意識が映画に統一感を与えており、あの長い後半部分も「うまくまとまっていた」。それは認める。…だが他の原作ファンも訴えている通り、「なぜここを削った~!??」という無念な箇所が多すぎるのも事実なのである。とにかく前半時間とりすぎ。ヒッポグリフの飛翔シーンも、無駄に長い(その割にあっさりと死刑が確定してしまう。)暴れ柳のある位置も、第2作とは変わってしまっていて残念。うまくまとまったハリーポッターが観たかったのではなく、「ハリーポッターとアズカバンの囚人」が観たかった原作ファンとしては、期待はずれとしか言えない。でも子役達は成長してましたね。演技面でもかなり…。そこが収穫? 5点(2004-06-30 21:04:16)(良:1票) |