1. ダイ・ハード4.0
《ネタバレ》 いや~かな~りスケールアップしてますね~。全米を巻き込んじゃってます。そしてマクレーンの身のこなしや不死身っぷりにも老いを前に進化が伺えますね。とんでもなくアクロバティックな動きを見せるF35のロックオンを三度もかわす様は神懸り的でした。でもハイテク機器は凄いのですが、敵の強さがあまり感じられなかった。ターミネーターみたいなのが出てくるが以外にあっさりやられてゆくので対人間ではちょっと消化不良です。唯一、FBIに化けた綺麗なおねえちゃんが頑張ってまいしたが。でもそれ以上に合衆国政府が情けなすぎるのが気に掛かりますね。いくらなんでもこれはないでしょう。やり過ぎです。どっかんどっかんの連続で飽きはしませんが、規模がでかすぎて収集が付かなくなってるのが残念です。やはり一作目くらいに程よくコンパクトなほうが良いですね。あとファレル君のボソッというセリフが面白いです。ブルース・ウイリスのこと「ハゲ」っていったりしてまいした。 [DVD(字幕)] 6点(2008-04-15 21:55:16)(良:1票) |
2. エレファント・マン
僕はまた同じ過ちを犯してしまった。それは幼き頃、天神祭りでの出来事と同じ過ちを。その祭りは山の中腹にある神社へ登る道の両脇にたくさんの夜店が出て賑わうのだが、その中ほど辺りにはいつも、見世物小屋がいかがわしい看板と呼込みを餌に黒山の人だかりを作っていた。子供だった僕たちはその看板に驚き、いけないことだと薄々感じながらも興味津々で、いつか入ってやろうと強く思っていた。月日は経ち、中学生になった頃の天神祭りの日にとうとうその小屋に入った。・・・後悔した。猛烈に。八百円払ったのもある。騙されたという気持ちもあった。しかし、それ以上に年配のおじさん、おばさんたちが舞台上で不自由な体を使い、テキパキと芸をこなすその光景に押し潰されてしまった。想像をはるかに超え、それを生業とする人々の現実を叩きつけられた。なのに僕はまた、小屋に入る前と同じ動機で「エレファントマン」を見た。片目の部分に穴を開けた麻袋をかぶりヨロヨロと歩く象人間見たさに。案の定鑑賞後にへこみ、自分のあさましさに嫌気がさしたけど、でも、どんなにメリックという一人の人間の悲しい人生を描こうとも、あの強烈な予告CMやパッケージが物語るように、この作品も現実の、いや作中の見世物小屋の呼び込みと同じ手法を用いたのだ。僕をはじめ人は深海魚をみるように異質なものに興味を示すものではあるけれど、アンタッチャブルな世界を描くのなら、「イレイザーヘッド」のように突っ切るか、はじめからネタバレすべきだったのではないだろうか。ずるいよリンチ監督。 [ビデオ(字幕)] 2点(2008-01-14 14:47:11) |
3. ブラザー・サン シスター・ムーン
富を捨てる?貧しさを選ぶ?鳥のように生きる?愛される前に愛する?・・。がたがたの石畳の上を裸足で歩き、暑さ寒さに耐え忍び、干からびたパンを分け与える。あまりに清く正しすぎる。でも、そんな彼らの姿に絵画のように美しい画の数々や敬虔な音楽と同じように癒され、敬う。やっぱり感動し、涙がでた。 [DVD(字幕)] 9点(2007-08-30 02:11:19) |
4. カプリコン・1
すんごいおもしろかった。アクション有り、サスペンス有り、ドラマ有り、ちょっとホラーチックな撮り方も奏してドキワクしっ放しでしたよ。冒頭の発射台から立ち昇る太陽のカットから、ラストの追悼式まで画面に釘付けでした。“アポロ11号の月面着陸はNASAの捏造だった!”という噂は、これを見てしまった後では「も、もしかして・・」と思ってしまいます。またSF作品としても、壮大な火星着陸というテーマを裏切ったように見せて、本物の火星のような過酷な環境にしっかりと着地させる演出は見事というほかありません。もちろん細かいところでの矛盾も感じないでもないですが、あの無機質で執拗な2匹(といいたい)の追跡者といい、起伏にとんだ地形を撫でるように交わされるドッグファイトはそれだけでも見応え十分。パイロットたちが見せる葛藤と決断も見事です。最近の作品にありがちな役者が物語の前に出てくることのない、しっかりとした脚本に支えられた大エンターテイメント作品になっています。何時の時代も楽しめる最高な一本としておすすめします。 [DVD(字幕)] 9点(2007-08-24 20:29:46) |
5. ファウスト(1994)
たしかにあの操り人形は恐ろしい。滑稽さが余計に怖い。でもそれ以上に、人間の描写が怖い。特に顔のパーツや手足のアップはおぞましい。そう、食事中もおぞましい。この作品、もし子供の頃に見ていたら絶対、トラウマになってそうな気がする。でも表現力は凄いんだなぁ。 [DVD(字幕)] 8点(2007-04-21 18:21:24) |
6. 銀河ヒッチハイク・ガイド(2005)
《ネタバレ》 いや~楽しかった。もうネーミングからしていい雰囲気を醸し出してますよ。こっちはSFと思って見ているのにいきなりイルカが出てきて変な歌(♪さかなをありがとう~♪) が始まるし、やっと始まったと思ったら、みんなバカだし、ヴォゴン人は気持ち悪いし、大統領は新庄のマスクみたいだし、マイナス思考のロボット(マーヴィン)が役立たずで、いやこれは、妙にかわいいけどね。とまあ、随所で楽しませてくれる。でも冷静に見たらアイデアや独創的な造型が素晴らしいんだなあ。ビームサーベルと思いきや、パンを切りながら焼く装置とか気持ちが伝染する銃とか・・結構、洒落が利いてて感心する。肩の力を抜いて見れば最高ですよ。原作も見よっと。DVDのメニュー画面に熱核爆弾がクジラと鉢植に変わったボタンがあるから勇気を出して押してみて。あわてずに・・。 [DVD(字幕)] 8点(2007-03-02 03:01:04) |
7. 未来は今
《ネタバレ》 全てアクの強い、ゆるキャラでそれが見事にはまっている。会議室の長机の上を走りダイブする社長、、ヘンテコな校歌を歌うノーヴィル、同僚と話ながら煙草をふかしクロスワードを答え高速タイプを打つ新聞記者のエイミー、ランチを奢らせようとするエイミーを対面から観察する男達、捨てられたフラフープを拾い無表情に使いこなす少年、おしゃべりなエレベーターボーイ、そしてブルーレター・・ともう洒落っ気たっぷりのコーエン兄弟作品なのです。どしようもないバカ映画だけど彼等にかかれば何故かカッチョイイいんだなあ。おちも良かったしね。ゴォーーーーーーイーグル!! [DVD(字幕)] 8点(2007-01-10 16:46:07) |
8. ローカル・ヒーロー/夢に生きた男
《ネタバレ》 (書直し)この作品を見つけた当時は、”ぴあ”の分厚いシネマガイドを夜な夜なめくり、赤鉛筆なんかでチェックするのが楽しみだった。ガイド誌の作品評価は★で示され、四つ星が最高なのだが、この作品には三つ半の星がついていた。解説を読んでいて、音楽担当がマーク・ノップラーだと気付き、内容関係なしにとても見たくなり、早速レンタルで手に入れ鑑賞。テーマ曲は既に知っており、作中の音楽は間違いなく素晴らしかったのだが、意外なことに映画作品としても星以上に面白かったのです。こうなるとマイナーな映画でもあり、妙に愛着が湧いてきて、すぐさま探し回り、梅田三番街のレコードショップでDVDをゲット(いやここは「キッド」だったか…)。やっぱり何回見てもいいですね。大都会のビジネスマンが田舎へ買収に来て、心変わりする..というわかり易いストーリーなんだけど、人物一人ひとりのキャラと立居地をしっかりと設定し、心象表現をコミカルに、時には暗喩を用いて丁寧に丁寧に描写されていることが、すんなりと大団円へと導いてくれます。やっぱりそのあたりがフォーサイスマジックというか、「シルビーの帰郷」でも感じた、人物をどれだけ嫌味なく立たせられるかにかかっている気がします。本作は”マリーナ”の女神のような立ち居振る舞いを描写したことが、最高に素晴らしかったと思う。あ~フォーサイスは映画を撮り続けているのだろうか... [DVD(字幕)] 10点(2006-12-18 16:19:54)(良:1票) |