1. インターステラー
個人的にここ数年見た中でベスト。どうしても「2001年宇宙の旅」と比較せざるをえず、宇宙の成り立ちの解釈、人類の進化の可能性について監督なりの世界観で示すことがこの映画の肝だったのかなと感じる(ただ発想の独創性ではやはり勝てないと思う。その分ドラマ性には溢れている)。残念なのは、圧倒的に神秘的で神々しかった「2001年宇宙の旅」と比べると、人間は常に困難を克服して進化する生き物なのだという傲慢さが感じられた点で、あれだけ泣かされたあとでは騙された気さえした(この点は某映画評論家に同意)。ともあれ鑑賞中は衝撃を受けまくりで、鑑賞後の余韻も深く、SF映画の未来はまだまだ明るいんだなと感じさせられる映画だった。 [映画館(字幕)] 8点(2014-12-25 00:10:19) |
2. ディセント
《ネタバレ》 惜しい映画だったなあ。冒頭シーンを見て、主人公が過去のトラウマをどうやって乗り越えていこうとするのか、それを脱出劇とどう絡めてくるのかを楽しみにしてたんだけど、特に深い意味もなく本筋とも関わってこなかったみたいで残念。偶然本作の前にインセプションを見ていて、同じくトラウマを抱えた主人公がそれを克服していく物語だったので、そういうもの期待してしまったんだけどねー。せっかく良い食材を買ったのにろくに使わずに捨てちゃった感じ。ただこのトラウマとは別に主人公が決定的に変わる場面があって、それが夫と浮気していた女を親友から敵とみなす場面。ここはすごくよかった。ある意味最低な奴とも言えるが、こいつを囮にしてでも自分は生き延びようという強い意思が伝わってきて好感をもてた。顔つきからして序盤と終盤が全然違うもんね。だから脱出劇を通じて「変化」があったこの主人公には生き延びて欲しかったんだけど、それだけに結局助からなかったのは残念。ホラー映画だからバッドエンドにしたかったのかもしれないが、これだけ良いドラマの要素を持っている主人公を道半ばで殺してしまったのはもったいない。しかも意味ありげな娘のシーンは結局意味なかったと。残念。 [DVD(字幕)] 4点(2014-02-21 23:55:28)(良:1票) |
3. カプリコン・1
月面着陸の捏造説からヒントを得た社会派SFサスペンス。ラストのヘリコプターとの追跡劇は圧巻で、あれを見るだけでもこの映画の価値がある! [地上波(邦画)] 6点(2010-12-26 23:54:40) |
4. あの日の指輪を待つきみへ
ありふれたテーマだけど、現代のアイルランド問題と絡めて同時進行で展開させたり、言葉でなく映像のつなぎ方の工夫で物語を説明したりと、個人的におもしろいと思う点もあった。まあ無難に観れる戦争ドラマといったところでしょうか。 [地上波(吹替)] 5点(2010-12-11 02:45:12) |
5. サハラに舞う羽根
最初はヒロインとの恋愛や仲間の将校たちとの友情の回復がテーマかと思いきや、後半は一転砂漠からの孤独な脱出劇へ。このへんの話が本筋にとって本当に重要だったのか疑問です。最後もヒロインが心変わりした理由がはっきりとは示されず、カタルシスが得られることなくよくわからないまま終わってしまい残念。 [地上波(吹替)] 4点(2010-11-13 00:08:35) |
6. ノッティングヒルの恋人
ローマの休日を彷彿とさせるようなラブストーリーだけど、ジュリア・ロバーツってそんなにかわいくて魅力的だとは思わないし、いかにも女優っぽく取り繕った言動しかしないアナを主人公が好きになるのも共感できなかった。最後はもはやくっつこうが別れようがどうでもよかった。恋愛よりもむしろ主人公の家族愛や友情のほうに惹かれるものがあった。 [地上波(吹替)] 6点(2010-10-25 14:33:44) |
7. エイリアン
《ネタバレ》 敵が姿を見せない前半はいい感じに緊張感を恐怖感が保たれていたが、おなじみのお姿を拝見してからは怖さもすっかり半減で、見る度に「またお前か」という退屈が沸き起こった。まあ、最初にこれを見ていれば違ったんだろうけどさ。ただ、腹を突き破って生まれてくるシーンはいつ見ても強烈。妊婦さんは観賞を控えたほうがいいかと・・・。 [DVD(字幕)] 6点(2009-09-28 01:19:37) |
8. 007/リビング・デイライツ
《ネタバレ》 ティモシー・ダルトンは甘いマスクと紳士的な態度の裏にちょっとかわいいところがあり、個人的に一番好きなボンド役です。アクション映画の王道のような単純な内容なのがかえって楽しめます。 [地上波(字幕)] 8点(2009-01-25 16:11:20) |
9. ユナイテッド93
《ネタバレ》 リアルな描写や緊迫感のある演出に圧倒されつつも、ドキュメンタリーとはいえやはり推測の域を出てはいないのだろうとどこか醒めた気持ちで見ていました。しかし、乗客が勇敢にもコックピットの入り口まで迫り操縦席を奪回しようとしていた様子が録音記録に残っていると知ったのは、その後でした。あと数分でも時間があれば彼らは助かっていたのかもしれないと思うと、無念としか言いようがありません。このテロ事件の際には1機目2機目とよく耳にしましたが、テロリストも含め一人一人に命があったことを忘れてはならないと思います。 [DVD(字幕)] 9点(2008-11-22 23:22:00) |
10. 戦場のピアニスト
《ネタバレ》 この映画は、シュピルマンが一度はナチスドイツによって奪われたピアニストというアイデンティティを取り戻す物語であると思う。終盤にシュピルマンがドイツ人将校の前でピアノを演奏するシーンでは、まるで魂が吹き返したように激しく動く彼の手に涙が止まらなかった。映画の中とはいえ、これほど心に訴える演奏はかつて聴いたことがなかった。劇中ではあまり多くを語らないシュピルマンだったが、最期のコンサートホールでのピアノの演奏は、鑑賞者を納得させてしまうような力強さと悲しさを感じさせた。 [DVD(字幕)] 10点(2008-02-16 16:41:06) |