1. 哭悲/THE SADNESS
《ネタバレ》 質が低い。 まず血液だ。血液というのは噴出したときは動脈血なので鮮紅色だ。できれば生ぬるい感じの温かさを感じさせ、生きているという拍動を伴って噴出させるとよい。最初はプシューっと次第に弱弱しく。 そして色の次は粘度だ。血液というのは噴出したら秒単位で凝固していくのだ。だからスプラッタの場面描写としては凝固して黒っぽくぜりーのように粘度を増した血液が辺りに相当量分布していなくてはならない。衣服についた血液はピンクではだめだ。黒っぽくなっていなければ血液とは本能的に感じられない。絵具みたいな色の血液を見て「ああ、これはきっと血液なんだろうな」と観客はそれを血液の記号として認識しているにすぎず、映像をみて本能的に血液とは感じ取っていないんだよ。 それからヒトの組織の描写だ。肉片とか。これは「痛そう」でなければだめなんだよ。 エログロのエロのところは懲りずぎ。デブの眼窩で変態がイクって描写はルーマニアかどこかの日本人留学生が殺される過程でされたらしいが、そこはぐりぐりと眼窩にペニスを出し入れする場面をしっかり描写しないと全然わからんし、描写しないんなら使うなそんな設定。 場面は台湾だろ。暑いよな。だったらハエくらいたくさんいるだろ。ハエを出せよ、死んだ死体にあっというまに群がるように。 この監督は俺が一から残酷描写を指導しないと全然だめだと思うよ。 [映画館(字幕)] 4点(2022-07-15 08:06:59) |