1. 逆転のトライアングル
《ネタバレ》 この話は、イタリアの映画「流されて」に似ている。 舟と、漂流した島で、立場が逆転するというのは、この話が発明したモノではない。 まぁ最近の映画らしく、いい意味でまとまってて、無理も無駄もない。 よくできてる。 さぁ、今後の展開はどうなるのか? トイレ掃除のおばさんの天下は、終わったわけだ。 助かった後のことまで計算しなきゃならない時代なのかね、まったく。 人間を見る目が嫌らしくなっちまうが、仕方ないね。 今、上にいる人間が、襟をただしてくれればいいよね。 いつどうなるか分からないから・・ そんな教訓話。 [DVD(字幕)] 7点(2023-12-16 20:57:22) |
2. パッション(1982年/ジャン=リュック・ゴダール監督)
《ネタバレ》 映画への情熱が、なにより大事なんでしょうね。 大事な人より・・ 労働だからと言って、女性に過酷な撮影を強いる。 しかし、ゴダールの撮影現場でも女優は言いたいこと言うんだね。 ラースフォントリア―やフランソワオゾンの現場なんか、 女優の金切り声でいっぱいなんじゃないかな(笑) [ビデオ(字幕)] 7点(2023-11-09 19:59:46) |
3. MEMORIA メモリア
《ネタバレ》 アピチャッポン監督、初鑑賞。 ヘルツォークを思い出させるような文明批判映画と感じた。 人類の記憶の中に、西欧文明だけでは不可侵な分野がある、そういうメッセージを受けた。 あのラストの宇宙船が、その象徴だろう。 幻聴のする女性と、石の声が聞こえる男性。 この二人の邂逅に物語は大きく盛り上がる。 そして聞こえてきたのが・・ 砂浜での箱の中に主人公が閉じこめられていて、それをハンマーか何かで、 叩いて、箱をこじ開けようとする声だ。 これが宇宙船なのか(放射線とか言ってる)、彼女を殺そうとした別のなにかがあったのかは分からない。 (ただ素直に考えると、この女性は宇宙から来た人じゃないか?と思えるのだが・・) 、 [DVD(字幕)] 7点(2023-01-28 20:55:50) |
4. 永遠の門 ゴッホの見た未来
《ネタバレ》 2度目の鑑賞で、ラストまでこの映画と付き合えた。 恥ずかしながら、1度目の鑑賞では途中で挫折。観るのを止めた。 しかし、自分の住む街にもゴッホ展が来て、美術館に足を運んだ。 その際、ウィキ情報を参考に、簡単に彼の人生を整理して、絵を観た。 そして、今回、映画の本作と向き合った。 ウィキ情報でも触れられてるが、拳銃暴発説に基づいたラストだった。 地方新聞紙の記事で知ったのだが、欧米では10年ほど前から自殺を否定する著作が 複数発表されてたらしい。 なるほど、本作の意義もそこにあったのか・・ ウィレムデフォーの名演技に、ため息が出た。 ジヌー夫人は、もうそっくり!よく見つけたね~、この女優さん! 勉強してから、鑑賞することをおススメしたい。 名作です。 [DVD(字幕)] 8点(2022-02-13 00:00:33) |
5. 地獄に堕ちた勇者ども
《ネタバレ》 かねがねビスコンティの女性像はおかしいと思ってはいたのだけど、この映画はそんな歪んだ女性像から発展した、歪んだキャラクターを主人公に置いている。フリードリッヒの狂気は凄まじい。「時計仕掛けのオレンジ」並みの狂気だ。しかもそういう狂気をユーモアを混ぜず、ストレートに描いてくるから、始末におえない。ビスコンティが狂っているか、彼の属した貴族社会が狂っているか、どちらかだ。多分、ビスコンティがおかしいんじゃないかなぁ。でも恐るべきは、彼は歪んだなりに、映画としての体をなしているかのような作品を創り上げる、その気品だ。歪んでいても、しゃんと立っている貴族のプライドというか・・。ビスコンティが自分でも気づいていたとしたら、天才だね、こりゃ。 [ビデオ(字幕)] 6点(2017-08-08 00:47:53) |
6. ダイヤモンドの犬たち
《ネタバレ》 最後、逃げられるのだが、テリーサバラスのアップで終わるという、何とも変な映画。テリーサバラスはあまり活躍しないのに、最後余裕しゃくしゃくに「地球は狭い」とか言いますけど、あなた警備のボスなんだから、クビもしくは降格処分でしょうに・・!いいの?クビになって、失業中なのに、その余裕なら、スゴイよ!っていうか、バカだし! もっと汗流せ~~~、テリー(怒)!! [DVD(字幕)] 6点(2016-06-18 23:22:24) |
7. 路
《ネタバレ》 2015年の今、さらに見直される、ヨーロッパとアジアを結ぶトルコ。そしてフセインの頃の惨劇クルド人問題。それらの舞台がこんなきれいな自然のある風土だったのかと、とにかく内容よりも異文化体験したことの驚きに目が行った。内容では、やはり過酷な歴史を背負った民族は、女性も弱さが露呈するのか。その驚きもあった。獄中からの監督指示で完成したこの映画。どこまで人間描写が正しいのかとの疑問もあるが、逞しく生きて行く人たちの力強さには、圧倒されるものがある。そして逞しいからこそ、厳しいモラルがそこにある。退廃した文化では太刀打ちできぬ、生き物としての強さがプンプンとするのだ。 [ビデオ(字幕)] 7点(2015-03-15 04:53:30) |
8. こうのとり、たちずさんで
《ネタバレ》 素晴らしい。政治映画は(ドキュメンタリーを除いて)アメリカとかでもよく創られるが、ここまで魂にひびく映画はそんなにないと思う。正義感より詩情に訴えた映画のほうが観終わった後、心に来るものが大きいと思う。しかし、あまりに感動し、アンゲロプロスの本を読んだら、彼の撮影中の役者の接し方があまりにも厳しいので(嫌なジジィだなぁと思うくらい)、やはりこれだけの映画を創る現場は、凄いものだと思いました。彼がいなくなった今、これから彼のような作家が出てくるだろうかと心配になった。何度も観たい映画。DVDが欲しい・・。 [DVD(字幕)] 9点(2015-02-05 11:03:50) |
9. トリコロール/青の愛
《ネタバレ》 クシュシュトフとビノシュだから、もうちょっと面白くなると思ったのだが・・。トリコロールシリーズは、どれも捻った愛ばかり。この監督には「愛に関する短いフィルム」があるから、オーソドックスな愛はもう描かないんだね。ビノシュのカワイイ愛の話も観てみたかったな。 [ビデオ(字幕)] 6点(2014-02-03 21:53:38) |
10. アイガー北壁
《ネタバレ》 氷壁ものにはずれなし!ということで近所のレンタル屋の店員に薦められて観た。良かった!でもラストの非情さに真実をベースにした話ってきついね、と思った。 [DVD(字幕)] 7点(2013-04-28 06:04:58) |
11. ニーチェの馬
《ネタバレ》 鑑賞後は、厳しい風土の中で生まれたような骨太の古典文学を読んだ気分。でもまさしく現代の映画でもあるよねぇ。神はいない。聖なるものは有限ってことか?遠慮のない連中の「アメリカに行こう」と言う言葉で、あぁこれは地球のお話なんだなぁと思った。 [DVD(字幕)] 8点(2013-01-16 05:22:04) |
12. カルメンという名の女
先に「右側に気をつけろ」を観ていたので、ストーリーを追うのを諦めて、観ていた。 映画の途中で「もう、いいよ」という気になっていた。終って、映画の本を読んでいたら、ストーリーのあらすじが載っていた。あれ、この映画、あらすじあるの?そして、読んでみたら、あ~言われてみれば・・・と言う気になったが、でももう一回最初から観ようとは思わない。「勝手にしやがれ」を観た時は、素直に面白いと感じたのに、政治活動か何かでこんな監督になってしまった。でも有名な作品「探偵」「気狂いピエロ」は観ておこうと思っていますが・・・ [ビデオ(字幕)] 5点(2010-03-08 15:15:45) |
13. ヘカテ
《ネタバレ》 愛と狂気は裏表?偉そうな事は言えないけど、こういう話はいいですね。主人公の男性が魅力がなかったのが残念。もうちょっと可愛げがあれば、女神も微笑んでくれたんじゃないかな? [ビデオ(字幕)] 6点(2008-11-28 02:19:38) |
14. 愛と宿命の泉 PART II/泉のマノン
文句なく10点!観終わった後に人生って、などと考えさせられます。あまりに感動して、家族に思いのたけを言おうと思ったのですが、うまく伝わらず、このレビューに投稿する事にしました。前半と違った意味で面白い。この後半観終ると、全てが整理がついて、生きるって凄いことなんだな、と思わさせられます。内容言いたいけど、やはり観てください。長い映画ですが、観た時間の分だけ心が豊かになります。 [ビデオ(字幕)] 10点(2008-05-08 00:23:03)(良:1票) |
15. 愛と宿命の泉 PART I /フロレット家のジャン
《ネタバレ》 この映画はすごいです。タイトル通りの映画です。まず前半にあれっと思ったところも、後半を観るとちゃんと整理されてます。久しぶりにこんないい映画を観た。この感動の思いのたけは、PARTⅡのレビューに書きます。観て、損はない1本です。 [ビデオ(字幕)] 10点(2008-05-08 00:15:18)(良:1票) |
16. パリ、ジュテーム
《ネタバレ》 漫画でいえば、12ページ位の短編が、この映画の一つの話くらいかな、と思って、観てみました。18編全部観終わると、何か物足りない気もします。個人的にはニックノルティの話が一番好きです。パンチが効いてる。 [ビデオ(字幕)] 7点(2008-01-16 21:41:32) |