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鱗歌さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 3957
性別 男性
年齢 53歳

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1.  ロッキーⅥ
全然関係ない映画のことを書いている際にふとこの「ロッキーVI」を思い出して、どうせ8分程度だし久しぶりに見るか、と思って(いや、割と最近も見た気がしつつ)、また楽しむ訳ですが、「ロッキー4」と同程度の内容(?)を8分ほどで楽しめるというのは、ありがたいもんです。 日本で言うところの「ほねかわ・すじえもん」といった感じの激ヨワ感あふれるアメリカ人ボクサーが、ゲジゲジ眉毛の大男(←いかにもサイレント映画風の容貌)のソ連のボクサーと対戦する。ポップな劇伴音楽の中に、これぞロシア情緒と言ってよいのかどうなのか「ボルガの舟歌」が流れたり、はたまたプロコフィエフの「キージェ中尉」の一節が流れたり。 あくまでパロディ、かつ短編作品であって、ボクシングシーンなども全然、本気モードではないですが、本家「ロッキー4」がペレストロイカの中、楽観的でヌルい展開になってしまっているのに比べると、こちらは最後までシニカル。ある意味、辛辣。ははは、やっぱりこの作品では「ロッキー4」の代わりにはならないですね。 ロッキーというより、どちらかと言うと、ストーカー市川(現・このまま市川)の試合を思い出したりもしつつ。
[インターネット(字幕)] 7点(2024-07-20 11:07:21)
2.  アイアン・スカイ/第三帝国の逆襲
あのやたら楽しかった第一作よりもさらに発想がぶっ飛んでて、発想が飛んでいさえすれば面白くなるという訳ではない、と言うことがイタイほどよくわかる作品です。飛ぶ方向を間違えると、オモシロさは飛距離に比例するどころか、悪くすると反比例してしまう。 今回はいきなり、人類が滅亡寸前。ナチの残党どころか、人類そのものの残党が月の裏側で生き残ってる。 で、地球の内部(毎度お馴染み、空洞説!)にあるという、ナントカいうエネルギー(名前忘れた)を目当てに、宇宙船で地球に向かうと、なんとそこには・・・ なんだ、発想が飛んでると思いきや、結局は第一作の裏返し、ってことですかね。でもとてもそれだけとは思えないくらい、この作品、支離滅裂。で、イマイチ面白くない。 なんかこう、最後の方もどうオチをつけてよいのやら、といった感じで。 パロディだけでは、ちとキビしい。
[インターネット(字幕)] 5点(2021-04-27 22:35:21)(良:1票)
3.  ウィンター・ウォー/厳寒の攻防戦
フィンランド製の戦争映画、オリジナル完全版197分。長いですよ。って、言うまでもないけれど。 特に物語らしきものもなく、これといって背景が語られることもなく、ただただ、どことも知れぬ雪原での戦闘が続きます。家庭では普通の男たちであったものが、戦場では兵士となって、そこには兵士としての彼らの日常がある。日中は弾が飛び交い、戦車が迫ってくる一方、夜には束の間の休息があって。また時にはサウナにも入ったりして。そしてまた戦闘が始まれば、塹壕に身を潜め、戦車に立ち向かい、吹き飛ばされた仲間が肉塊と化すしていく、そういう日常。どことも知れぬ雪原で死んでいく仲間たち。 そんでもって、延々と描かれた戦闘が、突然終わりを告げるラスト、ってのはなかなか衝撃的です。もはや、この映画の長さ、戦闘シーンの長さ自体が、完全版ではひとつの意味を持っているとも言っていいのではないでしょうか。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2020-01-12 11:34:29)
4.  アイアン・スカイ
正直、ノリのあまりよろしくない映画ではあります。それは低予算ゆえの面もあるだろうし、説教臭さゆえの部分もあるかと思います。ナチスを笑い飛ばす映画ではなく、ナチスを引き合いに出して「現在の世界も充分、ヒドくないですか」と露骨な風刺を展開してみせる。風刺が全面に出過ぎていて、ちょっと鼻には付きます。しかしその一方、我々はまた、実写版宇宙戦艦ヤマトを引き合いに出して、「こんなに頑張ってる映画もあるのよね」と、何か嫉妬に近いものを感じたりもするのです。実にスバラシイ戦闘シーンではありませんか。なお、宇宙戦艦“神々の黄昏(Goetterdaemmerung)”の名前はもちろんワーグナーの『ニーベルンクの指輪』を締めくくる作品の名前なんでしょうが、いきなり第3幕第2場と第3場の間奏曲“ジークフリートの葬送行進曲”で映画は始まります(アイポッドに『指輪』を突っ込んで来る日も来る日も聞き続けると、この葬送の場面、本当に感動するのです、「ああ、やっと終わる」と(笑))。で、登場する子供たちの名前も『指輪』にちなんだだったりする上、映画はしっかりちゃっかりと“神々の黄昏”たるヴァルハラ炎上のごときオチを迎える。という、えらく生真面目な作品なのでもありました。ってか、あの神々の黄昏号って、まさに『さらば宇宙戦艦ヤマト』で白色彗星帝国から出てきた巨大戦艦やね。いいなあ。
[DVD(字幕)] 7点(2013-08-15 20:28:14)(良:1票)
5.  街のあかり
大掛りな割にパッとしない映画が少なくない中、この「パッとしない」という事そのものを武器にオモシロ映画を撮ってしまうのが、このカウリスマキという人だと思っていたのですが。そしてこの映画も、やはりそうした映画のひとつかと思ったのですが。どうも前半、違和感を感じてしまったのは、ギャグが“出来すぎ””狙い過ぎ”という点。確かに面白いんだけど・・・ちと作為的。やっぱりこういう映画で欲しいのは、「笑わせる」という態度よりも、笑った後でふと「何で今のが面白かったんだろう」という余韻、ではないかと。言わば「作為の外に出ようとする」ための作為、ではないかと。などと言いながらも、映画後半に待ち受ける、宝石強盗云々という、物語の大きなウネリを考えれば、このくらい毒の効いたギャグがあっても良いのかな、などと思い直したり。ま、良くも悪くも「意外にとっつきやすい映画」という印象。ラストもまたキマリ過ぎっちゃあ決まり過ぎですが、後味がいいですね。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2009-05-04 21:12:23)
6.  過去のない男
記憶を無くす、名前を無くす、過去を無くす。それは、自身の存在証明を無くすこと。なーんて言ってたりすると、つい、安部公房の『壁-S・カルマ氏の犯罪』とか『燃えつきた地図』を思い出しちゃうんですけども。しかしこちらは映画作品。過去を失い帰属を失い、ただ「現在」のみを生きる主人公の姿が、映画ならではの語法で描かれております。それは、彼を取り巻く冷徹な「視線」。いささか戯画化された登場人物たちの立ち居振舞いにおいて、表情というものが徹底的に抑えられ、その中で強い印象と緊張をもたらすのが、主人公へと注がれる、他者たちの冷たい視線の数々。その視線は主人公を通じて我々にもブスブス突き刺さってきて、ナントモ居心地のわるーい映画体験になっております。しかし、結末はいかにも「ものがたり」らしく、ユメのあるまとめ方、実に心憎い。拍手!!
[CS・衛星(字幕)] 9点(2007-04-12 23:15:20)
7.  レニングラード・カウボーイズ、モーゼに会う
おそらくこの世でもっともネクラなギャグ映画のシリーズ第2弾。髪はますます屹立し、顔色はますます悪く、そして前作冒頭にも増して落ちぶれている。どうやら調子は上々のようだ! 今回は海を渡り欧州を横断して故郷に帰る珍道中が描かれるけど、ストーリーはますます意味不明。もう、そんな髪型でウロチョロするなっての。笑ってしまうではないか。とにかく出てくるヒトは変テコなのに、カメラは冷静なんですよね。隅の方に映ってるオバチャンが彼らの歌にひそかにバカ受けしてたりするのも妙に可笑しい。まあ、誰もが確実に笑えるようなウケ狙いはありませんけども、無意味でクダラナイものへの愛着は映画の中に如実に表れております。
8点(2004-03-20 23:52:26)
8.  罪と罰(1983)
これのどこがドストエフスキーだよ~だって?そんな事を言ってはイケナイ。そんなもん、自分で探すんだよ、探せば多分見つかるから(←あくまで、多分)。それにしても映像も変なら、挿入される音楽も、何やらヘンテコ。適度に「映像に合わない」ので、適度にいい味出してます。その点も含めて、この映画、どこまでが計算ずくで、どこまでがテキトーな思いつきなのか。もーワカリマセン。
7点(2004-03-14 00:24:34)
9.  パラダイスの夕暮れ
これはちょっと、とりとめないというか、観てて気分がうまく乗りませんでした、残念ながら。カウリスマキ作品、いつもどこか人を食っていて、その白々しさに呆れた瞬間から映画の世界にハマってしまうのですが、この映画に関しては、ハマるタイミングが摑み切れず、となるともうあとはズルズルと、まさに「人ごとのように」映画を眺めるだけになってしまう悪循環。しかも映画は例によって短く、すぐに終わっちゃう。私にとっては、イマイチに思われた映画でした。恋愛モノらしからぬ恋愛モノ、これはこれで結構なんだけど、もうひとヒネリ、何だか物足りない気が。
5点(2004-03-13 23:57:21)
10.  マッチ工場の少女
普通に作ったら、ドロドロの愛憎劇なんですけどね。例えば、何だか世界から大事なネジが一本抜け落ちちゃった感じですね。そのバランスの崩れ加減が、アレアレと、妙な可笑しさに繋がってます。思いもよらない変な味付けの料理みたいなもんで、沢山は食べられませんが、程よい長さの映画になってます(これで三時間くらいまったりとやられたらさすがにキツイでしょうなあ)。
7点(2003-08-31 01:30:33)
11.  コントラクト・キラー
自殺したいが死にきれず、殺し屋を雇って自分を殺してもらおうとするが・・・ブラックな話の展開の面白さもさることながら、「殺し屋といえば→初老で肺病、余命幾ばくも無し」みたいなインチキ臭い設定が、何とも人を食ってます。
8点(2003-06-08 00:39:57)
12.  レニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカ
長ロングリーゼントで顔色の悪い変なバンド「レニングラード・カウボイーズ」の珍道中を描くロードムービー。とにかくなんだか可笑しい。「朝」のテロップに、鶏の鳴き声をとってつけたように重ねてみたりとか。何となくスキをつかれた気分になります。
8点(2003-05-16 23:53:09)
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