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ゆきさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 614
性別 男性
自己紹介  洋画は字幕版も吹き替え版も両方観た上で感想を書くようにしています。
 ネタバレが多い為、未見映画の情報集めには役立てないかも知れませんが……
 自分と好みが合う人がいたら、点数などを基準に映画選びの参考にしてもらえたら嬉しいです。

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1.  アイアン・スカイ/第三帝国の逆襲 《ネタバレ》 
 前作の主人公カップルの娘が主人公という、正統派な続編。   とはいえ、方向性としては明後日の方に向かってるというか……  「無理やり作ってみました」感が凄かったですね。   まず、前作の女性大統領が「実は人類の絶滅を目論んだ恐竜人である」という設定になってるんだけど、そんな伏線なんて一切無かったはずなんです。  でもって「前作で死んだはずの元月面総統は、実は生きてた」「しかも彼は、ヒトラーの弟だった」「異星人であり、人類の創始者でもあった」なんていう真相が次々に明かされるんだから、ここまで来ると驚くより先に、呆れちゃいます。  (スケールを大きくすれば面白くなるってもんじゃないよ……)と、笑いながらではなく、真顔でツッコんじゃいましたね。   この「笑いながら」と「真顔で」の差が大きいというか、荒唐無稽な馬鹿映画でも「笑いながらツッコんで楽しめる」のであれば、全然問題無いと思うんです。  事実、前作に関してはギリギリで「笑いながら」ツッコめる範疇に収まってたし、楽しい映画と言える出来栄えでしたからね。  それが続編にて「真顔で」のラインに踏み込んでしまったという形であり、実に残念。   そもそも本作は「満を持してヒトラーが登場する」という内容であり、前作にて「ヒトラーが出てこないのが惜しい」という評価を下した自分にとっては、凄く褒め易い映画のはずなんです。  にも拘わらず、その低いハードルを越えてくれなかったというか……飛び越えずに、蹴倒してみせたような内容だったんだから、困っちゃいます。   だって本作のヒトラーときたら、単なる宇宙人を「実はヒトラーです。ヒトラーは宇宙人だったのです」って設定にしただけであり、ヒトラーである必然性なんて皆無ですからね。  ユダヤ人を特別嫌ってるって訳でもなく、ゲルマン民族の優位性を信じてる訳でもなく、人類全てを憎んで滅ぼそうとしてる異星人であり、ただ見た目がチョビ髭のオジさんというだけ。  唯一ヒトラーっぽいのが「絵を描くのが上手い」というワンシーンのみであり、これならヒトラーじゃなくチャップリンでも成立したじゃないかと、投げ槍にツッコむ他無かったです。   「核戦争で地球を汚染し、人類を滅亡寸前まで追いやった張本人」という、どう考えても一番憎むべき存在な女性大統領が、中盤で雑に退場しちゃうのも肩透かしだし……  ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」を模した画面作りにして、キリストに相当する位置にヒトラーを置くとか、そういうシニカルな描写も、何かズレてる感じでしたね。  そりゃあ敬虔なキリスト教徒ならショッキングに思えたかも知れないけど、そうでない自分には全然ピンと来なかったし、歴史上の偉人や権力者などが「実は人間じゃなく恐竜人」って言われても(……だから何?)としか思えない。  Facebookの創始者であるザッカーバーグも恐竜人って事にされ「人類のオツムを空っぽにした功労者」であると皮肉気に描かれてるんだけど、Facebookが理由で馬鹿になるというなら、この映画を観る方が余程知能に悪影響なのではと、意地悪く考えちゃったくらいです。   一応、良かった点も挙げておくなら……  「ジョブズ教」に関してはラスボスを倒す伏線にもなってるし、ちゃんと意義のある設定だなと思えた事。  「頭は弱いけど、気の良い力持ち」っていうマルコムは、中々魅力的なキャラだった事。  それと、前作のヒロインであるレナーテが、聖杯の力を得てスーパーガールみたいに超人化し、恐竜を素手で倒しちゃう馬鹿々々しさは好きとか、そのくらいになりそうですね。   最後は「月にナチスが移住していたように、火星にはソ連が移住済み」ってオチになってましたし、続編も作る気満々なのが窺えるんですが……  2023年現在「アイアン・スカイ:ジ・アーク」の製作は難航中で、続編を拝める可能性は、かなり低いみたいです。  それを踏まえて考えると、本作に関しては「一本の映画として完成している」というだけでも、御の字なのかも知れません。
[ブルーレイ(吹替)] 4点(2023-04-26 00:43:55)
2.  アイアン・スカイ 《ネタバレ》 
 これは面白いっていうよりは、観ていて楽しい映画ですね。   月の文明を発見する件や、宇宙船同士の戦いを描いた場面なんかは純粋にワクワクさせられるし、各所にシニカルな笑いも散りばめてある。  円盤型の宇宙船に、ハーケンクロイツを模った月面建造物など、魅力的なビジュアルが次々に飛び出す辺りも良かったです。  一歩間違えば「正義のアメリカ」VS「悪のナチス」な映画になっていてもおかしくなかったのに、ちゃんとアメリカ側も悪役っぽいバランスで描いているので、違和感無く観賞出来たのも、非常にありがたい。  軍服姿の金髪美人に、眼鏡の女性大統領(サラ・ペイリンがモデル)など、オタク心をくすぐる女性キャラクター達まで登場しているので、所謂「萌え映画」として楽しむ事も可能なんじゃないかな、って気がしました。   チャップリンの「独裁者」を効果的に活用し「月世界の住人は偏った教育を受けている」と分かり易く説明している点も上手いですね。  120分以上もある反戦映画が大幅にカットされ、月世界ではヒトラーを称える十分間の短編映画として扱われているとの事なのですが、その十分間バージョンの「独裁者」も是非観たいなぁ……なんて思っちゃいました。  他にも、手を震わせながら眼鏡を外す「ヒトラー 最期の12日間」のパロティ描写など、クスっとさせられる場面が多かったです。   ただ、どうせ「独裁者」と「最期の12日間」を劇中で扱うなら、いっそヒトラー本人を復活させても良かったんじゃないかとも思えたんですが……  まぁ、そちらのネタに関しては続編の「アイアン・スカイ:ザ・カミング・レース」に持ち越し、という事なんでしょうね。  でも、映画単体として考えると「この流れならヒトラーも出るんじゃないかと思ったのに、結局出ない」って辺りの肩透かし感は、欠点になってしまうかも。   その他にも……  1:地球のスマホに驚いたりして、文明レベルは月の方が劣る描写があったのに、軍事力では互角に近いバランスだと終盤明らかになるのは違和感がある(せめて、もっと早めに説明しておいて欲しい) 2:国家を流すとナチス兵達は敬礼してしまう習性を利用して形成逆転する流れを、二度もやるのは流石に白ける。 3:ヴィヴィアンとアドラーの因縁を描いておきながら、両者を対決させずに終わるのは残念。   といった具合に、色々気になる点や、不満点も多かったりするんですよね、この映画。  黒人の主人公が白人に改造されてしまう件はショッキングだったけど、終わってみれば(別に白人に改造されなくても、話としては成立したのでは?)と思えちゃうしで、どうにも消化不良。  この辺りは正直、設定倒れというか、面白い設定を思い付いたら全体のバランスなど考えずに詰め込んじゃうという、オタク映画の悪い部分が出ちゃってる気がします。   あとは「女性大統領が、ナチス式の演説を取り入れて支持率をアップさせる」って件が一番シニカルで面白かったですし、月育ちのアドラー准将と婚約者のリヒター伍長が大統領の側近となり、月と地球のカルチャーショックに戸惑いつつ馴染んでいくという「三ヵ月」の件も、出来れば省略せずに描いて欲しかったですね。  ナチス兵達が地球のヌード雑誌に興奮する件なんかも良かったですし、もっと「月と地球のギャップの面白さ」を押し出した脚本にしてくれていたら、より楽しめたかも。   ラストも「博士の異常な愛情」のパロディっていうのは分かるんですが、世界中で核戦争が起こっている様を描いて終わりっていうのは、ちょっと微妙でしたね。  「月と地球との戦争によって、月の住民は大変な目に遭った」→「それでも主人公とヒロインは力を合わせ、月を復興させる」という、悲劇からのハッピーエンドの流れが心地良かっただけに、その後に更に「悲劇」を上乗せするブラックユーモアなどは付け足さず、あのまま気持ち良く終わって欲しかったです。   それこそ、続編に繋がるような「ヒトラーは生きていた!」という衝撃を与える終わり方でも良かったかも知れませんね。
[ブルーレイ(吹替)] 6点(2019-03-13 17:26:18)(良:3票)
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