2. ライフ・イズ・ミラクル
《ネタバレ》 はじめは支離滅裂で話の筋がなかなか見えてこず、もう見るのやめようかなとさえ思った。それでも我慢して見ているとヤドランカの暴れっぷりが徐々にかわいいと感じ出し、ロバと犬と猫とガチョウ?といった動物たちの自然すぎる動きや仕草もなんともかわいらしく思えてくる。特に猫vs犬の喧嘩は最高にほほえましい。猫とサバーハがパンをかじり合うシーンもよかったなあ。そんな動物たちを見ている間に話の筋も見え出してくる。いや、見えるというよりも慣れるって感じかな。うん。そしたら俄然、この作品の世界に引き込まれてくる。美しい山の色合いや暖かさを感じる家、色んな物が通る線路といった背景も魅力的で、音楽というか音の使い方もとってもいいんだなあ。恐ろしい爆撃の音さえも遊んでみせる。話の背景は深刻なはずなのに、作り手自身が「こんな戦争やってられるか!好きなことやろうぜ!」というようにパワー全開で楽しませてくれる。はじめはトボトボと帰ろうかなどうしようかなと思っていたのが気付かぬうちに早足となり、徐々に駆け足となって最後は全力で駆け抜けたって感じ。ほんと最後まで見てよかったよ。でもラストのヤドランカはちょっとかわいそうだったなあ。彼女が悪いんだけどね。 [DVD(字幕)] 7点(2007-05-17 00:19:18) |