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ザ・チャンバラさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1274
性別 男性
年齢 43歳
自己紹介 嫁・子供・犬と都内に住んでいます。職業は公認会計士です。
ちょっと前までは仕事がヒマで、趣味に多くの時間を使えていたのですが、最近は景気が回復しているのか驚くほど仕事が増えており、映画を見られなくなってきています。
程々に稼いで程々に遊べる生活を愛する私にとっては過酷な日々となっていますが、そんな中でも細々とレビューを続けていきたいと思います。

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1.  ゴールデンボーイ(1998) 《ネタバレ》 
ブライアン・シンガーが『ユージュアル・サスペクツ』の次回作として製作した作品であり、主演は当時人気絶頂だったブラッド・レンフロ、おまけにスティーブン・キング原作と話題性には事欠かない企画だったのですが、シャワールームの撮影においてヌードの強要があったとのことでエキストラの少年数人から訴訟を起こされて、完成後1年以上も作品を上映できない期間が発生し、すっかり熱の冷めた状態でロクな宣伝もないまま公開されたために興行的には惨敗。結果、ブライアン・シンガー監督作中においてもっとも注目度の低い作品となっているのですが、これがなかなか見ごたえがありました。 作品では、少年が悪に飲まれていく様がじっくり描かれるのですが、元ナチの老人にも一定程度感情移入の余地を作っており、その結果、悪とは誰にでも根付くものであるという含みを持たせている点が見事でした。並みの監督であれば元ナチは純粋悪として描くしかないところですが、シンガーには自身がユダヤ人であるという強みがあるため、この辺りに創作上の自由を持つという優位性があったのではないでしょうか。なお、シンガーは後に手掛ける『ワルキューレ』においてもナチの様式美等をじっくりと描いており、彼はユダヤ人カードを結構有効に使っています。 圧巻なのがブラッド・レンフロとイアン・マッケランの演技合戦なのですが、撮影当時14歳だったブラッド・レンフロが30年超のキャリアを誇るイアン・マッケランと互角に渡り合い、時に圧倒している点には驚かされました。本作を見るに、ルックスも演技力もあったレンフロならば後に大スターに成長することもできたはずなのに、私生活の乱れから代表作を残すことができず、わずか25歳で命を落としたことは残念で仕方ありません。 作品中で良くなかった点は、入院したドゥサンダーの隣のベッドにはかつての彼の被害者が入院しており、その被害者に正体を見破られるという後半の転換点があまりに強引すぎたこと。どんな凄い偶然だよとツッコミを入れてしまいました。トッドとドゥサンダーがやってきたことの結果としてドゥサンダーの正体が暴かれるという因果にまみれた展開とした方が、内容的にはしっくりくるのですが。
[インターネット(吹替)] 7点(2017-08-19 03:14:51)
2.  コズモポリス(2012)
近年はヴィゴ・モーテンセンとのコンビでドラマ性と娯楽性を両立したバイオレンスを製作し、意外と引き出しの多い監督であることをアピールしていたクローネンバーグですが、本作では小難しい上に面白くない、いつものクローネンバーグに逆戻りしています。生の実感を持てない者が、新しい何かに変化しようとする物語。『ビデオドローム』以来、しつこいくらいに繰り返されてきたテーマなのですが、表現の引き出しも80年代以来ほとんど変わっていないので、本作には何ら見るべきものがありません。。。 本作の9割は難解で哲学的な会話で形成されているのですが、これは何度でも読み返しの利く本というメディアでこそ楽しめるものであり、観客の理解度とは無関係に物語が突き進んでいく映画というメディアにおいてこれをやられると、非常に厳しいものがあります。何か良いことを言ってるっぽいんだけど、その内容を味わう前に次のセリフが流れてくる。こんな調子で2時間が過ぎてゆくので、見終わった後には頭に何も残っていません。せっかく映画というメディアを使っているのだから、視覚的にテーマを語るという工夫をして欲しかったし、クローネンバーグが惚れ込んだであろう原作のセリフの数々にしても、観客が飲み込める形で提示して欲しいと感じました。『ファイト・クラブ』や『マトリックス』は、10年以上も前にそれをやりきっていたというのに。
[DVD(吹替)] 3点(2013-11-28 19:00:55)
3.  コロンビアーナ
2001年の設立以降、私はヨーロッパ・コープの映画をたいてい鑑賞してきましたが、9割方はつまらん映画です(笑)。ただし、時にとんでもなく面白い映画を生み出すので無視できない勢力ではあります。そのキーとなるのはリュック・ベッソンの意表を突いたキャスティングセンス。脇役ばかりで方向性の確定していなかった時期のジェイソン・ステイサムを『トランスポーター』の主演に抜擢したり、演技派としての評価が高かったリーアム・ニーソンを『96時間』でコテコテのB級アクションの世界の引きずり込んだりと、思い切ったキャスティングを実行した時には良い映画が生まれます。その点でいえば、美人であるが故に演じるべき役柄が見つからず、添え物役ばかりをこなしてきたゾーイ・サルダナを単独主演させた本作には期待がかかりました。浮世離れした美人とB級アクション、実に食い合せが良さそうな組み合わせではありませんか。。。 そんな期待通り、ゾーイ・サルダナ演じるヒロインは完璧でした。問答無用の美人はどれだけ見ても飽きないし、そのアクションはかなり様になっています。そして、浮世離れした彼女の個性は「殺し屋」という非現実的なキャラクターにピタリとはまっており、このキャスティングはベッソンが意図した通りの効果を上げています。本作は『レオン』の続編としてはじまった企画なのですが、紆余曲折を経て新作に書き換えられたという経緯があります。当初はナタリー・ポートマンが想定されていた役柄にゾーイ・サルダナを起用しようなどと思いつく人は、世界広しと言ってもベッソンくらいのものでしょう。ベッソンのキャスティングセンスには毎度恐れ入ります。。。 ただし、お話の方がイマイチだったので映画としては面白くありません。単純な復讐モノに徹していればいいものを、ヒロインの恋愛や味のあるサブキャラクターの投入などによって、肝心の本筋がボヤけてしまっているのです。悪役のインパクトは薄かったし、観客の感情を揺さぶる描写にも乏しいと感じました。「殺しの現場に自分だとわかる形跡を残し続けることで、そのうち憎きヤクザが自分を探して姿を現すはず」というヒロインの戦略にも納得感が薄く、全体として要らんものをくっつけすぎという印象です。
[ブルーレイ(字幕)] 5点(2013-02-25 00:27:57)(良:1票)
4.  孤島の王 《ネタバレ》 
映画としてはありがちなテーマだし、内容に捻りがあるわけでもないのですが、それでも十分に面白い映画だと感じました。非ハリウッドならではの荒削りな演出が作品全体の空気感に貢献しているし、少年たちのギラついた眼光が物語に説得力を与えています。本作のプロダクションについて詳しくは調べていないのですが、それでも、映画を見れば相当厳しい環境下での撮影を強いられたことが十分に伝わってきます。俳優達は皆、本物の顔になっているのです。。。 本作の舞台は刑務所ではなく矯正学校、登場する少年達は囚人ではなく生徒という設定がミソで、映画の大半を占めるのは『カッコーの巣の上で』をも超える不条理劇です。刑務所ならばお勤めを果たせばお役御免なのですが、学校が舞台となると、卒業の要件を充たすまでは島を出ることができません。少年たちには教師や寮長に対する絶対の服従が要求されるわけですが、その不快指数といったらハンパなものではありません。少年たちに行き過ぎた倫理観を押し付けながら、自分たちの身の汚さには無自覚な大人たちの下品なこと!言いっ放しが許される環境に置かれた権力は必ず腐敗すると言いますが、まさにそれを地で行く内容となっています。前半部分で描かれる抑圧があまりに酷かった分、ついに少年たちがブチ切れる後半パートには、大変なカタルシスが待っています。本作は、観る者の感情を大きく揺さぶる、非常にアクティブなドラマであると言えます。
[DVD(字幕)] 8点(2012-11-24 23:08:34)
5.  ゴーストライター
本作の根幹にあるのは大した驚きも面白みもない陳腐な陰謀論なのですが、ポランスキーはこんなにもどうしようもないB級ネタを実に上品に仕上げています。その仕事ぶりは「さすが巨匠!」と言えるものであり、ベルリン映画祭監督賞受賞という高評価にも納得がいきました。しかし、それと同時に本作ではポランスキーの限界もはっきりと露呈しています。この人は70年代の監督さんなので映画全体があまりにチンタラしているし、観客のテンションを維持するためのイベント作りもできていません。クラシックなサスペンス映画の味わいを懐かしむ観客にはこのくらいで丁度良いのかもしれませんが、現代の観客が要求する適度な娯楽性を獲得するには至っていません。。。 さらに残念だったのは、ユアン・マグレガーという華も実力もある俳優を獲得しながら、彼をただの狂言回しに留めてしまったこと。『フィクサー』でトニー・ギルロイがやったように、謎解きとシンクロする形で主人公のドラマを語れば面白くなったものを、そういう工夫を一切していないのです。その結果、主人公をゴーストライターという特殊な立ち位置の人間にした意味がすっかり失われており、仮にその職業を新任の補佐官や家政婦に変更しても映画が成り立ってしまうという残念な状況となっています。。。 肝心のミステリー部分についても、ポランスキーの老練な演出によってうまく誤魔化されているだけで、よくよく考えてみれば相当に杜撰な内容です。【一般人】さんがご指摘の通り、設定のあらゆる点において納得感が薄いのです。前任のゴーストライターを消したにも関わらず、彼の足跡はそのまま放置というCIAのバカさ加減などは目に余るものがありました。主人公による謎解きにしても、本丸となる点についてはラスト5分で「いきなり気付く」というロクでもない処理がなされており、だったらこれまでの2時間でやってきたことは何だったんだと愕然とさせられました。だいたい、あんなにも露骨なダイイングメッセージに今の今まで誰も気付かなかったという設定は、さすがに不自然でしょ。
[DVD(吹替)] 5点(2012-11-19 18:26:06)(良:2票)
6.  氷の微笑 《ネタバレ》 
中学時代に見た時にはエロしか印象に残らず、どんな話だったかはまるで覚えていなかったのですが、あらためて見るとかなり面白い映画でした。史上最高額で落札されたという脚本の出来はさすがのもので、前半は完全にノーマークだったジーン・トリプルホーンが後半にキーパーソンとなってくるという構成は、サスペンス映画としてなかなか巧いのではないでしょうか。キャサリン・トラメルという強烈な人物はよく作り込まれているし、これに対するニック・カラン刑事も一筋縄ではいかない人物像で、魅力的なキャラクターに溢れています。さらに、この脚本を引き受けたのがポール・バーホーベンであったことも幸運でした。この映画の要は言うまでもなくキャサリン・トラメルですが、このエキセントリックな人物を描き切るのは並みの監督では難しいところだと思います。「訳の分からん魅力を放つ悪人」を描ける監督というのはそう多くありません。そこにきて、バーホーベンは当時無名に等しかったシャロン・ストーンを見つけ出し、キャサリンという人物を完全に作り上げてしまったのだから驚異的な仕事をしたと言えます。シャロン・ストーンの後の出演作を見ても彼女の強烈な個性を活かせている作品は本作が唯一であり、バーホーベンの監督としてのカンや手腕は大いに評価すべきでしょう。さらに、その相手役に演技の出来る大スター、マイケル・ダグラスを持ってくるという卒のないキャスティングも絶妙です。ストーリーテリングも巧いもので、前半でキャサリンの怪しい魅力をじっくりと見せつつ、後半謎解きが急展開を迎える辺りからはアクション映画並みのテンションを作ってくるという緩急の付け方は本当に手慣れています。エロ以外にも見るべきところの多い作品だと思います。
[DVD(字幕)] 7点(2010-05-25 20:52:30)
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